CATEGORY
果菜類の野菜
実を食べる野菜です。開花と受粉を経て実が育つため、収穫までの見通しが立てやすい一方、受粉のタイミングや着果数の管理が収量を左右します。
- 品目
- 20
- 品種
- 205
実を食べる野菜たち
トマト
ナス科
南米アンデス原産。日本では大玉・中玉・ミニの三系統が広く作られ、糖度や果形で数百の品種がある。連作を嫌うため輪作か接ぎ木苗が基本。
ナス
ナス科
インド原産で高温と水を好む。長ナス、丸ナス、米ナス、水ナスなど地方色が最も豊かな野菜のひとつ。夏に更新剪定すると秋まで穫れる。
ピーマン
ナス科
トウガラシの甘味種。未熟果を穫るのが一般的だが、置いておくと赤く完熟して甘みが増す。株が疲れにくく長期間穫れる。
パプリカ
ナス科
肉厚の大型ピーマン。緑から赤・黄・橙へ完熟させて収穫するため、ピーマンより2倍近い日数がかかる。
キュウリ
ウリ科
開花から一週間ほどで穫れる、家庭菜園で最も収穫の早い野菜のひとつ。高温期は一日で3cm伸びるため採り遅れに注意。
スイカ
ウリ科
アフリカ原産のつる性作物。外から熟し具合が全く分からず、追熟もできないため、受粉日の記録と積算温度が最も役に立つ野菜。
メロン
ウリ科
ネット系とノーネット系に大別される。ヘタ際にできる離層(輪状のひび割れ)が最も確実な収穫サイン。
カボチャ
ウリ科
西洋種・日本種・ペポ種がある。果梗がコルク化して乾いたら収穫適期。追熟させると甘みが乗る。
ズッキーニ
ウリ科
つるが伸びないペポカボチャの一種。開花から4〜7日、高温期は2〜3日で穫り頃になるため毎日見る必要がある。
ゴーヤ
ウリ科
強健で病害虫に強く、緑のカーテンにも使われる。イボが張って肥大が止まったころが穫り頃で、黄変前に収穫する。
オクラ
アオイ科
アフリカ原産の高温性作物。真夏は開花から3日で穫り頃になり、遅れると急速に硬化する。莢長7〜8cmが目安。
イチゴ
バラ科
秋に定植して越冬させ、翌春に穫る。促成栽培はハウス内で冬から収穫が始まる。ランナーで苗を増やすのが一般的。
シシトウ
ナス科
トウガラシの甘味種。先端が獅子の口に似ることから名が付いた。水切れや高温乾燥が続くと辛い実が混じる。若採りを続けると株が長持ちする。
トウガラシ
ナス科
中南米原産の辛味種。青いうちに穫って青唐辛子に、赤く完熟させて乾燥させると保存が効く。辛味成分カプサイシンは種を包む胎座に最も多い。
トウガン
ウリ科
夏に穫れるのに「冬瓜」と書くのは、丸のまま冷暗所に置けば冬まで貯蔵できるため。淡白で煮物向き。1株から数個穫れ、大玉は10kgを超える。
ヘチマ
ウリ科
沖縄や南九州では若い実を野菜として煮物や味噌炒めにする。生長が早く緑のカーテン向き。完熟させて繊維を取ればヘチマたわしになる。
ハヤトウリ
ウリ科
1株から100個以上穫れることから千成瓜とも。果実を丸ごと土に埋めて植える珍しい繁殖方法をとる。浅漬けや炒め物にする。
マクワウリ
ウリ科
メロンが普及する前から日本で作られてきた在来のウリ。岐阜県の真桑村が名の由来とされる。ネットは張らず、香りと果皮の色で熟期を見る。
シロウリ
ウリ科
奈良漬や粕漬けに使われる漬物専用のウリ。生食には向かず、加工して真価が出る。実が硬く締まっているうちに穫るのが要点。
ユウガオ
ウリ科
干瓢(かんぴょう)の原料。夕方に白い花を開くことが名の由来。栃木県が干瓢の主産地。まれに苦味の強い個体があり、その場合は食べない。
果菜類の品種
品目の下に登録されている品種です。カードを押すと特徴と栽培カレンダーが見られます。
トマト
28品種- 桃太郎ももたろう大玉タキイ種苗が1985年に発売した大玉のピンク系トマト。果重は220g前後で、甘みが強く適度な酸味もある。最大の特徴は「樹上で完熟させても果実が硬く、流通に耐える」こと。それまでのトマトは、完熟させると輸送中に傷むため青いうちに収穫するしかなかった。桃太郎はこの制約を外し、完熟の味をそのまま食卓へ届けられるようにした。以降シリーズは32品種が生まれ、23品種が全国販売されている。国内シェアの大半を占める、日本の大玉トマトの標準といえる品種。
- 桃太郎エイトももたろうえいと大玉タキイ種苗の桃太郎シリーズにあたる大玉トマト。シリーズは32品種が生まれ、うち23品種が全国販売されており、作型や栽培環境で選び分ける。共通する性格は「樹上で完熟させても果実が硬く流通に耐える」こと。エイトについては育成元が公開している個別の品種特性を確認できていないため、果重・糖度・耐病性はここでは記載しない。シリーズの成り立ちは桃太郎のページを参照。
- 桃太郎ファイトももたろうふぁいと大玉タキイ種苗の完熟出荷用。糖度が高く食味に優れ、高糖度栽培に向く。果色は濃桃色で、果実全体から均一に着色するため色ムラが出にくい。果形は腰高で果重は210g程度。チャック果・窓あき果の発生が少なく秀品率が高い。熟期は早生で「ハウス桃太郎」より2〜3日遅い。最適作型はハウス抑制とハウス半促成で、夏秋の雨よけ栽培にも向く。
- 麗夏れいか大玉サカタのタネの夏秋栽培向け大玉種。平均果重は220g程度。極硬玉で日もちがよく、裂果の発生が非常に少ないため、赤く熟してから穫る完熟出荷ができる。そのぶん糖度が乗り食味がよい。草勢が強くスタミナがあり、尻腐れ果・窓あき果・空洞果・すじ腐れ果といった各種の障害果が出にくく秀品率が高い。露地の夏秋栽培に最も向く。
- りんか409大玉サカタのタネの大玉種。草勢は初期にやや強く、中〜後半は中程度。早生で着果性がよく、下段から果実の肥大力があって多収。空洞果・すじ腐れ果の発生が少なく秀品率が高い。果実は豊円腰高で果色と色まわりに優れ、硬玉で日もち性がある。肉質がよくコクのある食味。節間が詰まるので誘引作業が軽い。葉先枯れが出にくく灰色かび病にもやや強い。夏秋・抑制栽培に最も向く。
- ハウス桃太郎はうすももたろう大玉タキイ種苗の冬春栽培用。果形は腰高で果重は200〜210g。着果と果ぞろいが特によく、花痕が極小で秀品率が高い。熟期は極早生で、上段の果房まで着色が早く進む。果色は美しい桃色で色まわりがよい。吸肥力はおとなしく草勢は中程度。
- 光輝大玉大玉トマトとして登録されているが、この名前の品種について育成元・種苗会社の一次情報が確認できていない。同名で佐賀県のブランドトマト「光樹(こうじゅ)とまと」があるが、そちらは品種名ではなく産地ブランドで、別のものにあたる。情報が確認でき次第あらためて記載する。
- フルティカ中玉タキイ種苗の中玉トマト。農林水産省への登録品種名は「タキイミディ195」。果重40〜50gで、糖度は平均7〜8度と中玉のなかでは高い。最大の特徴は食感で、果肉がなめらかで果皮が口の中に残りにくい。中玉トマトは皮が気になるという声が多いが、この品種はそこを解決している。弾力のある果肉のおかげで裂果にも強く、昼夜の温度差が大きい春や秋でも割れにくい。葉かび病(Cf9)、斑点病(LS)、トマトモザイクウイルス(Tm-2a型)、サツマイモネコブ線虫(N)に複合耐病虫性を持つ。
- レッドオーレ中玉カネコ種苗が育成したミディ(中玉)トマト。果重は40〜50g程度。酸味が少なく糖度が高い、フルーティーな味わいが特徴。大玉より作りやすく、ミニトマトより食べごたえがあるので、家庭菜園で中玉を試すときの入口になる品種。
- シンディースイート中玉中玉(ミディ)トマト。赤系で、甘さと酸味がどちらもしっかりしたトマトらしい味が特徴。大玉ほど場所を取らず、ミニより食べごたえがあるため、家庭菜園で扱いやすい大きさにおさまる。
- シンディーオレンジ中玉中玉(ミディ)トマトのオレンジ系。ベータカロテンがやや多め。酸味が穏やかで食べやすく、子どもにも向く。赤系のシンディースイートと並べて植えると、色の違いが食卓で分かりやすい。
- 千果ちかミニタキイ種苗のミニトマトで、家庭菜園から産地まで広く使われている定番。果重15〜20gで、きれいな球形によくそろう。M玉の比率が高く、収穫物の見た目が安定する。極早生で、低い段から糖度が高く安定するのが持ち味。果色はツヤのある鮮やかな赤。肉質は緻密で食味に優れる。トマトモザイクウイルス(Tm-2a型)、萎凋病レース1(F1)、サツマイモネコブ線虫(N)に複合耐病虫性を持つ。
- アイコミニサカタのタネが2004年に発売した長卵型のミニトマト。果重20g前後で、ツヤのある赤色。糖度は8度前後。丸いミニトマトと違い、果肉が厚くてゼリー部分が少ないため、サクサクした食感になる。裂果しにくく、株の上で真っ赤に完熟させてから穫れるのが大きな利点。病気に強く実つきもよいので収量が上がりやすい。房どりもできる。発売以来、家庭菜園用ミニトマトの定番として使われ続けている。
- オレンジアイコミニサカタのタネのプラム形ミニトマト。肉厚でゼリーが少なく、甘みと酸味のバランスがよい。果重20g前後、つやのあるオレンジ色で糖度は8度前後。開花後35日ほどで色づき始める。実つきがとてもよく、果実の割れが少ないので房どりもできる。
- リンゴ味りんごあじミニミニトマトとして登録されているが、この名前の品種について育成元・種苗会社の一次情報が確認できていない。品種名なのか、食味を表した通称なのかも未確認。情報が確認でき次第あらためて記載する。
- イエローミニミニ黄色いミニトマトとして登録されているが、この名前の品種について育成元・種苗会社の一次情報が確認できていない。黄色いミニトマトにはイエローアイコ、イエロー千果、イエローミミ、イエローピコなどがあり、それらの総称として使われている可能性がある。情報が確認でき次第あらためて記載する。
- 麗容れいよう大玉サカタのタネの「麗」シリーズにあたる赤熟出荷向けの大玉トマト。容姿端麗からその名がついたとされ、玉ぞろいがよい。実がしっかりしていて割れにくく、日持ちする。糖度と酸味がほどよく調和し、肉質がよくコクがあると評価される。萎凋病(F: R-1,2)、トマトモザイクウイルス(Tm-2a型)、半身萎凋病、葉かび病、斑点病に抵抗性を持ち、ネコブセンチュウにも耐虫性がある。抵抗性を幅広く重ねながら食味も確保している点が、この品種の位置づけを表している。
- ホーム桃太郎ほーむももたろう大玉タキイ種苗の桃太郎シリーズを家庭菜園向けに仕立てた大玉トマト。果重200〜210g、果色は濃桃色。着果性に優れ、標準的な耐病性を備えているため家庭でも作りやすい。夏秋の露地栽培に向き、草勢は中強で栽培後半までスタミナが続くので、草勢の管理がしやすい。桃太郎の持ち味である「完熟させても果実が硬く、味が乗る」性質はそのまま受け継いでいる。
- サンマルツァーノ中玉細長い加熱用イタリアントマト。水分が少なく、煮詰めると濃いソースになる。生食には向かない。
- グリーンゼブラ中玉熟しても緑のまま、黄緑の縞が入る。酸味が効いていてサラダの彩りになる。
- ブラックチェリーミニ黒紫色に熟すミニトマト。コクのある濃い味で、生食向き。
- トスカーナバイオレットミニ紫がかった皮を持つミニトマト。アントシアニンを含み、甘みが強い。
- イエローアイコミニアイコの黄色系統。細長い果形で、皮が薄く裂果しにくい。
- 千果99ちかきゅうじゅうきゅうミニ千果の改良系統。糖度が高く、房どりしやすい。
- ペネロペミニ細長いプラム形のミニトマト。実が締まっていて、加熱しても崩れにくい。
- シンディーピンク中玉淡い桃色の中玉。酸味が穏やかで皮がやわらかい。
- ビーフステーキトマト大玉1個300g以上になる大果種。果肉が厚く、輪切りにしてサンドイッチやステーキに使う。
- 甲州トマトこうしゅうとまと大玉山梨県山梨で作られてきた在来系。酸味がしっかりあり、加熱すると旨味が出る。
ナス
24品種- 寺島ナスてらしまなす東京都ふつうのナスよりやや小ぶりで、皮が硬く肉質がしっかりしている。ほかの品種より早く穫れる。蔓細千成(つるぼそせんなり)ナスとも呼ばれる。
- 鳥飼茄子とりかいなす大阪府丸なすで、やや下ぶくれの形になる。皮がやわらかく、独特の甘味がある。収穫は7月から9月にあたる。
- 千両二号せんりょうにごうタキイ種苗の夏秋ナスを代表する長卵形品種。トンネルから夏秋どりまで幅広い作型に対応し、品質と栽培のしやすさで長く定評がある。果色は濃黒紫色でつやがよく、果ぞろいがそろう。果皮がやわらかいので、焼く・煮る・炒めるとどの調理にも使える。草勢が旺盛でスタミナがあり、果実の肥大が早い。長期栽培でも生産が安定して多収になる。病気にも強く、プランターでも手軽に作れるため、家庭菜園でナスを育てるときの標準といえる品種。
- 長ナスながなす果実が細長く伸びるタイプのナスの総称で、九州から西日本にかけて主流になっている。東日本で一般的な長卵形(千両など)に比べて皮がやわらかく、加熱すると早くとろける。焼きナスや煮浸しのように、皮ごと火を通して食べる料理に向く。仙台長なす、博多長なすなど、地域ごとに固有の系統がある。
- 米ナスべいなすアメリカ由来の系統をもとにした大型のナス。日本の一般的なナスはヘタが黒紫色だが、米ナスはヘタが緑色なので見分けやすい。果実は太く大きく、果肉が厚くて締まっている。加熱しても形が崩れにくいため、厚切りにしてステーキや田楽、グラタンなどに使われる。生育期間が長めで、収穫までに要する積算温度も普通のナスより多い。
- 水ナスみずなす大阪府なにわの伝統野菜大阪府泉州地域の特産で、なにわの伝統野菜に指定されている。普通のナスより丸みを帯びた形で、名前のとおり水分を非常に多く含む。アクがほとんど無いため、生のまま食べられるという、ナスとしては例外的な性質を持つ。皮がやわらかく、ほのかな甘みがある。浅漬けやぬか漬けにするのが定番で、泉州水なすの浅漬けは大阪の郷土料理として知られる。
- 賀茂ナスかもなす京都府京の伝統野菜京の伝統野菜であり京のブランド産品でもある、京都を代表する丸ナス。直径10cmを超える大きな球形で、ずっしりとした重みがある。皮は薄くやわらかい一方、果肉は緻密でしっかり締まっており、加熱しても形が崩れない。この身の締まりが、油との相性のよさと合わさって「賀茂なすの田楽」という郷土料理を生んだ。ナスの女王とも呼ばれる。
- 竜馬りょうまナスの品種として登録されているが、育成元が公開している品種特性を確認できていない。果形・果重・耐病性はここでは記載しない。確認でき次第あらためて追記する。
- 十全なすじゅうぜんなす新潟県新潟県の在来丸なす。皮がやわらかく、浅漬けにすると独特の歯切れになる。
- 山科なすやましななす京都府京の伝統野菜京の伝統野菜のひとつ。皮が薄く果肉がやわらかい卵形のなすで、焼きなすや煮物に向く。皮の薄さが持ち味だが、そのぶん傷つきやすく日持ちしないため、流通に乗りにくく生産量が限られている。
- 民田なすみんでんなす山形県直径3〜4cmの小丸なす。実が締まっていて、からし漬けや粕漬けにされる。松尾芭蕉が句に詠んだと伝わる。
- 佐土原なすさどわらなす宮崎県宮崎県佐土原の在来なす。淡い紫色の長卵形で、加熱するととろけるようにやわらかくなる。
- 白ナスしろなすアントシアニンを持たないため皮が白いなす。加熱すると強いとろみが出るのが最大の特徴で、焼きなすや天ぷらにすると独特のねっとりした食感になる。皮はやや硬いので、料理によっては皮をむく。
- 真黒なすしんくろなす明治期から作られてきた在来の中長なす。艶のある黒紫色で、皮がやわらかい。現在広く使われている長卵形品種の元をたどるとこの系統に行き着くとされる。
- 仙台長なすせんだいながなす宮城県宮城県で作られてきた、長さ10cmほどの小ぶりな長なす。皮が薄く実が締まっているため、浅漬けにすると歯切れがよい。名前は「長なす」だが、西日本の長なす(20cm以上になる系統)とはまったく大きさが違う。
- 会津丸茄子あいづまるなす福島県直径6〜8cmの丸なす。皮が硬めで実がしっかり詰まっており、漬物にすると独特の歯ごたえが残る。
- ていざなす長野県長さ20cm以上、重さ400gを超える大型のなす。皮も果肉もやわらかく、焼きなすにするととろける。
- 杉谷なすびすぎたになすび滋賀県ヘタの近くがくびれた独特の形をした在来なす。実が締まっていて、田楽や煮物にすると形が崩れにくい。
- 萩たまげなすはぎたまげなす山口県1個500gを超える大型の丸なす。あまりの大きさに驚く(たまげる)ことが名の由来とされる。果肉が緻密でやわらかい。
- 式部しきぶ長卵形の中長なす。皮がやわらかく、焼きなすや炒め物に向く。
- 焼きナス用長なすやきなすようながなす皮がむきやすく、加熱するととろける長なす系統の総称。焼きなすは皮を焦がしてむく調理なので、皮離れのよさがそのまま扱いやすさになる。
- 博多長なすはかたながなす福岡県福岡県で作られてきた長なす。長さ25cm以上になり、皮も果肉もやわらかい。西日本で主流の長なすのなかでも特に長く伸びる系統にあたる。
- 小森なすこもりなす小ぶりの丸なす。実が締まっていて漬物に向く。小さいまま穫って丸ごと漬けるのが前提の品種。
- 赤ナスあかなす熊本県熊本県で作られてきた淡い赤紫色の大型なす。肥後赤なすとも呼ばれる。加熱するとやわらかくなり、煮物に使われる。黒紫のナスに見慣れていると色の違いに驚くが、これがこの品種本来の色になる。
ピーマン
7品種- おすすめ京みどりきょうみどりタキイ種苗の中型ピーマン。果重は30g程度で袋詰め出荷に適する。色つやがよく盛夏でも色あせしにくい。低温期にも黒アザ果がほとんど出ない。果肉はやや薄めでやわらかく、高温期でも硬くなりにくい。草勢旺盛で作りやすく、成り休みしにくい。分枝力が旺盛で多収。家庭菜園で最もよく見かける品種のひとつ。
- デカチャンプサカタのタネのジャンボピーマン。ソフトボール大にもなる大型種で、果重は200〜250g。苦味が少なく肉厚で甘みがある。完熟させて赤くすると甘みがいっそう強くなり、サラダにも使える。
- エースタキイ種苗の極早生種で、やや長めの中獅子型。果重は40g程度で果皮につやがあり品質がよい。草丈はやや低いがスタミナがあり、初期から収量が多い。節間がやや短めなので密植もできる。ハウス半促成やトンネル早熟など、早出しの作型に向く。
- ジャンボピーマン果重100g以上に大きくなるピーマンの総称で、特定の品種名ではない。品種によっては200gを超え、ソフトボール大になるものもある。複数の種苗会社がそれぞれの品種名で出している。普通のピーマンより肉厚で苦みが穏やかなため、肉詰めや焼き物など、まるごと使う料理に向く。
- 京鈴きょうすずタキイ種苗の中型ピーマン。PMMoV(L3)とTMVに抵抗性を持つ。低温・寡日照の条件でも着果がよく、ハウス栽培に向く。果色は濃緑で、生育期間を通して色が落ちにくい。果肉はやや厚めで日もちがよく、そろいもよい。
- こどもピーマンタキイ種苗が2010年に発表したピーマン。正式な品種名は「ピー太郎」で、「こどもピーマン」は商品としての呼び名にあたる。ピーマンが嫌いな子どもでも食べられることを目標に育成された品種で、苦味とピーマン臭が少なく甘みがある。長さ10cm、果重40g前後で、ししとうのような細長い円錐形。果肉は厚くジューシー。ビタミンCとカロテンの含有量が従来のピーマンより多い。
- とんがりパワー先がとがった細長い形の大型ピーマン。普通のピーマンより肉厚で甘みがあり、苦みが穏やか。生でも食べやすく、焼くと甘さが際立つ。とがった形は品種の性質にあたる。育成元が公開している詳しい品種特性は確認できていないため、果重や収穫日数はここでは記載しない。
パプリカ
7品種- オレンジキング中原採種場が育成したカラーピーマン。果重は約200gと肉厚で、完熟すると美しいオレンジ色になる。早生で草勢はやや強く、草姿は立性。作りやすい豊産種で家庭菜園に向く。熟した果実はピーマン臭が少なく、糖度が高い。
- レッドパプリカ赤色のパプリカ。3色のなかで唯一、緑から直接赤くなるのではなく、いったん黒褐色に濁ってから鮮やかな赤へ変わる。この黒い時期を「傷んだ」と勘違いして穫ってしまう人が多いが、そこで穫ると甘みが乗らない。黒ずみは順調な証拠なので待つ。パプリカは緑のうちに穫るピーマンと違い、色がつくまで待って完熟で穫る。開花から色づくまでおよそ60日、着色が始まってから完成まで3週間ほどかかる。その間ずっと株に負担がかかるので、1株に生らせる数を絞るほど色が乗りやすい。日照と温度が足りないと着色が遅れる。
- イエローパプリカ黄色のパプリカ。緑から黄色へまっすぐ変化するので、赤と違って途中で黒ずむ時期がなく、色づきの進み具合が読みやすい。3色のなかでは着色までの日数が短めで、初めてパプリカを作るなら扱いやすい。パプリカは緑のうちに穫るピーマンと違い、色がつくまで待って完熟で穫る。開花から色づくまでおよそ60日、着色が始まってから完成まで3週間ほどかかる。その間ずっと株に負担がかかるので、1株に生らせる数を絞るほど色が乗りやすい。日照と温度が足りないと着色が遅れる。
- オレンジパプリカオレンジ色のパプリカ。黄色と同じく緑から直接オレンジへ変わる。赤と黄の中間の色合いで、完熟の見きわめは「全体が均一に染まったか」で判断する。半分だけ色づいた状態で穫ると甘みが足りない。パプリカは緑のうちに穫るピーマンと違い、色がつくまで待って完熟で穫る。開花から色づくまでおよそ60日、着色が始まってから完成まで3週間ほどかかる。その間ずっと株に負担がかかるので、1株に生らせる数を絞るほど色が乗りやすい。日照と温度が足りないと着色が遅れる。
- フルーピーレッドEX果皮にヒビが出にくい赤色のパプリカ。果重120gほどで肉厚。開花後60日ほどで濃い赤の完熟果が穫れる。草勢はおとなしく短節間でまとまり、低温や日照の少ない条件でも安定して実がつく。パプリカとしては栽培しやすい部類にあたる。
- ブロッキーレッド果長7〜8.5cm、果幅7〜9cm、果重150〜200gになる四角い赤色パプリカ。緑から濃い赤へ変わる早生種で、肉厚。着果が多く作りやすいので、家庭菜園にも向く。売り場に並ぶ角ばったパプリカに近い形が穫れる。
- ブロッキーイエロー四角く太る黄色のパプリカ。早生で着果が多く、作りやすい。ブロッキーレッドと対になる黄色種にあたる。黄色は緑から途中で濁らずにまっすぐ変わるので、色づきの進み方が読みやすい。赤と並べて植えると収穫期が重なる。
キュウリ
15品種- おすすめ夏すずみなつすずみタキイ種苗の夏秋キュウリのロングセラー。べと病・うどんこ病に強い耐病性を持ち、高温乾燥の続く盛夏期でも栽培が安定して収穫量の波が少ない。果色は濃緑でテリがあり、平均果長21〜22cm。クズ果の発生が少なく秀品率が高い。主枝の雌花率は4〜5月まきで50〜60%、各節1果成りが主体。ウイルス病(ZYMV)の耐病性を加えた「VR夏すずみ」もあり、こちらはつるもちがよく、より作りやすい。
- 馬込半白キュウリまごめはんじろきゅうり東京都上部が緑色で、先へ向かうほど白くなる。長さ20〜25cmで両端が丸く、いまのキュウリより太い。キュウリ本来の風味が強く、みずみずしくパリッとした食感になる。
- リトルキューズタキイ種苗のミニキュウリ。果実は長さ9〜11cm程度で、果皮がやわらかい。主枝に雌花が付きやすく、1節に複数着花する節成タイプで、側枝の発生が少ない。浅漬けやピクルスに向く。
- ラリーノホワイト果長9〜10cm神田育種農場が育成したミニキュウリ。果皮が薄白緑色で、果長9〜10cm、果重は約40g。うどんこ病に非常に強い抵抗性を持つ。作りやすく、プランターやコンテナでも育てられる。
- シャープ1埼玉原種育成会のキュウリ。首から尻までよく整った円筒形で、曲がり・尻太・尻コケ・首コケの発生が少ない。果色は首から尻まで濃緑で、シモフリや条線が出ず、高温期でも色ボケが出ない。果皮はなめらかで薄く光沢があり、ブルームの発生は少なくトゲは小さめ。小葉で収穫・整枝・選果がしやすく、省力性が高い。
- 四葉きゅうりすーようきゅうり表面に深いシワと大きなイボが目立つ中国系のキュウリ。果長は30cm前後と長くなる。皮が薄くパリッとした独特の歯ざわりで、漬物にすると持ち味が出る。水分が抜けやすく日持ちしないため、市場流通には向かず、作った人が自分で食べる野菜として残ってきた。この食味を保ったまま長さを21〜22cmに収めたのが、タキイ種苗の短形四葉「シャキット」にあたる。
- 加賀太きゅうりかがふときゅうり石川県加賀野菜石川県の加賀野菜に認定されている太いキュウリ。1本500g前後、太さは直径6〜7cmにもなり、普通のキュウリとは別の野菜に見える。皮が硬いのでむき、種とわたを取り除いてから使う。生でかじるのではなく、煮物、あんかけ、そぼろあんといった加熱料理にするのが地元の食べ方にあたる。
- 毛馬きゅうりけまきゅうり大阪府なにわの伝統野菜大阪の「なにわの伝統野菜」に認定されている半白系のキュウリ。果実の先が濃い緑、付け根側が白くなる二色の見た目が特徴で、果長は30cm前後と長い。付け根に近い部分に苦味があるので、そこを切り落としてから使う。皮が薄く歯切れがよく、ぬか漬けにすると香りが立つ。
- 相模半白さがみはんじろ神奈川県上半分が濃い緑、下半分が白くなる半白系のキュウリ。神奈川県で作られてきた在来系にあたる。皮が薄く歯切れがよいので、ぬか漬けや浅漬けに向く。日持ちしにくく市場流通には合わないため、いまは家庭菜園や地域の直売所が中心になっている。
- 外内島きゅうりとのしまずきゅうり山形県山形県鶴岡市の外内島(とのしまず)地区に伝わる在来キュウリ。強い苦味を持つのが特徴で、その苦味を味わうものとして地元で使われてきた。一般のキュウリが苦味を消す方向に改良されてきたのとは逆に、苦味を残したまま受け継がれている。鶴岡市は国連から食文化創造都市に認定されており、この品種もその在来作物のひとつにあたる。
- 糠塚きゅうりぬかづかきゅうり青森県青森県八戸市の糠塚地区に伝わる在来キュウリ。太く短い形で、普通のキュウリより果径が大きい。皮が薄く、種のまわりが甘い。地元では縦に割って生のまま味噌を付けて食べるのが定番で、漬物より丸かじりで食べられてきた品種にあたる。
- フリーダムサカタのタネが、青臭みの少ない欧米の品種と日本の品種を交配して育成したイボなしキュウリ。2001年発売。果実はイボのない円筒形で果長17〜19cm、果径2.8cm。果色は濃緑でブルームが少なく光沢があり、果肉も緑が濃い。草勢が強く、子づる・孫づるの発生が極めてよい。着果性が主枝・側枝ともに多く、うどんこ病などの耐病性が高い。
- シャキットタキイ種苗の夏秋用の短形四葉系キュウリ。従来の四葉系より秀品率と収量性が高く、平均果長は21〜22cm。うどんこ病・べと病・ウイルス病(特にZYMV)に強く、減農薬栽培に向く。葉はやや大きく初期から草勢が強い。側枝・孫枝とも極めて太く発生がよいので、栽培後半まで草勢が安定する。主枝の雌花率は4〜5月まきで40〜50%。
- ミニキュウリ長さ10cm前後で収穫する小型のキュウリの総称。特定の品種名ではなく、複数の種苗会社がそれぞれの品種名で出している。中東で作られてきた「ベイトアルファ」系の系統が元になっているものが多い。皮が薄くトゲが小さいので皮ごと食べられ、1本を使い切れる大きさなので、少人数の家庭やお弁当に向く。
- 白キュウリしろきゅうり果皮が淡い白緑色から白色になるキュウリの総称で、特定の品種名ではない。各地の在来種にこの色のものがあり、種苗会社からも白系の品種が出ている。皮が薄くみずみずしく、青臭さが少ないものが多い。緑のキュウリに比べて日持ちしにくい傾向がある。
スイカ
29品種- おすすめ夏武輝なつぶき大玉タキイ種苗の大玉種。平均果重6〜8kgで、低温期でもよく肥大する。果形は高球形で表面になめらかな凹凸がなく、玉揃いがよい。空洞果が少なく上物率が高い。肉質は多汁質でシャリが強く、糖度は12〜13度と高く安定する。果肉は濃い桃紅色で色むらがなく、皮と果肉の境がはっきりしている。低温寡日照でも葯の裂開がよく花粉が多いため、着果が安定する。節間はやや詰まり、草勢が強く後半のつる持ちがよい。
- おすすめ甘小丸あまこまる小玉サントリー本気野菜の極小玉スイカ。ソフトボール大の食べきりサイズで、半分に割ってスプーンで食べられる。皮が薄く可食部が多い。種が小さいのでかぶりついても気にならない。着果率が高く、摘芯も摘果も不要で作りやすい。公称で1株10〜20果。25L以上の大型プランターなら、ネットを使った立体栽培もできる。家庭菜園向けとしては、収量と手のかからなさのバランスがよい品種。
- 富士光ふじひかり大玉作型の幅が広い大玉スイカ。ハウスでの4月収穫から露地の夏収穫まで対応し、同じ品種で長い期間をカバーできる。果重は4月収穫で5〜6kg、7月以降の夏収穫で7〜8kgと、作型によって変わる。豊円型で、スイカらしい濃い縞が入る。低温でも生育が衰えず、雌花のつきと着果が安定する。果肉は明るい紅赤色でしっかりしており、シャリ感が強い。糖度は12〜13度。山形県や新潟県で多く作られている。
- 紅大こうだい大玉ナント種苗の大玉スイカ。果重7〜9kg、やや縦長の高球形で、やや太めの縞が入る。果肉は濃い紅桃色で、肉質はやや硬め。繊維が少なく、果肉がぎゅっと詰まった食感になる。糖度は平均13度と大玉のなかでは高く、適度なシャリ感と香りを含めて食味の評価が高い品種。
- 祭ばやし777大玉萩原農場が育成した大玉スイカの代表品種。草勢はやや強いが低温寡日照に強く、質のよい雌花が着き花粉の出もよいため着果が安定する。果重は早い作型で6〜7kg、中〜遅い作型で7〜8kg。豊円形で玉伸びがよく胴が張り、空洞果が少ない。果肉は明るい鮮紅色で適度にしまり、高糖度とあいまって食味に優れる。果皮は薄いが硬く輸送に耐える。交配期までは蒸し込みすぎに注意し、着果後25日目までは高めの温度と水分を確保して肥大を促す。
- 縞無双H号しまむそうえいちごう大玉神田育種農場の大玉種。果重8〜9kgと肥大性に優れ、玉の揃いと形のよさに定評がある。果皮は中程度の濃さで、元の縞無双と同じ太くはっきりした縞が入る。果肉色は濃い紅色で、繊維質の少ない緻密で硬くしまった肉質。中心部の糖度は12度以上、皮ぎわでも10度近くまで届くため、大玉でも最後まで甘い。日持ち性が高く、カット販売にも向く。成熟に必要な積算温度は約1,150℃と大玉のなかでも高め。
- 縞無双L号しまむそうえるごう大玉神田育種農場の縞無双シリーズにあたる大玉スイカ。シリーズには元になった「縞無双」のほか、果肉を硬くした「縞無双H号」(HはHard)などがあり、作型や求める肉質で選び分ける。L号については育成元が公開している品種特性の一次情報が確認できていないため、果重・糖度・登熟日数はここでは記載しない。シリーズ共通の性格は縞無双H号のページを参照。
- 金色羅皇こんじきらおう大玉奈良県のナント種苗が育成し、2021年に全国デビューした黄肉の大玉スイカ。果重8〜9kgとしっかり大きく、やや縦長の球形になる。最大の特徴は糖度で、15度前後、条件がよければそれを超える。黄肉スイカは「見た目は珍しいが味は赤肉に劣る」と言われがちだったが、この品種はその常識をひっくり返した。果肉は濃い黄色からオレンジに近い色で、緻密でやや硬め。シャリ感がしっかりあり、後味はさっぱりしている。種が少なめなのも食べやすい。
- 3Xブラックジャック大玉ナント種苗が2013年に開発し、2014年ごろから市場へ出回りはじめた黒皮の三倍体シードレススイカ。縞のない真っ黒な外観で、果重6〜8kgと迫力がある。糖度は13度内外で安定し、果肉は締まってシャリ感に富む。日持ち性に優れ、従来の種なしスイカで問題になっていた空洞果・シイナ(未熟な白い種の殻)・厚皮の発生が少ない。種なしスイカの評価を変えた品種として知られる。
- スーパー大玉すーぱーおおだま大玉大玉のスイカ。育成元が公開している品種特性の一次情報が確認できていないため、果重・糖度・登熟日数は記載していない。確認でき次第、追記する。
- 春のだんらんはるのだんらん大玉萩原農場の大玉種で、ハウスや大型〜中型トンネルなど早期作型に向く。草勢は中位。雌花の着生がよく、花飛びが非常に少ないため、低温寡日照でも着果が安定する。果皮は濃く縞柄が鮮明。果肉は帯桃鮮紅色で、収穫後の変色が少なくカット販売にも向く。糖度は特に高く安定し、シャリ感に優れる。
- 紅こだまべにこだま小玉サカタのタネの小玉種で、小玉スイカの代表格として長く使われてきた品種。果重2kg前後によくそろい、家庭の冷蔵庫にそのまま入る大きさに収まる。果肉は鮮紅桃色で、糖度は約12度。皮が薄く可食部が多い。開花後35〜38日で収穫でき、大玉に比べて回転が速いため、1シーズンに何度も穫る組み立てがしやすい。棚に誘引する空中栽培にも向き、限られた面積でも育てられる。
- ピノ・ガール小玉奈良県のナント種苗が育成し、2020年から商業出荷が始まったマイクロシードタイプの小玉スイカ。最大の特徴は種の小ささで、従来品種のおよそ4分の1しかない。かじっても歯に当たりにくく、種を出しながら食べる手間がいらない。果重は1.6〜2.2kgと、一般的な小玉スイカよりさらにひとまわり小さく、家庭で食べきりやすい。果肉は濃桃色でかたく締まり、シャリ感が強い。糖度も乗りやすいうえ、皮ぎわまで甘さが届く。着果性がよく草勢も落ちにくいため、小玉スイカのなかでは作りやすい部類に入る。
- 姫まくらひめまくら小玉丸種の小玉種。果重2〜2.5kgの楕円形で、濃緑の地色に太くはっきりした縞が入る。果肉は赤肉で、硬めに締まりシャリ感に富む。糖度は12度以上で非常に安定する。草勢は旺盛で作りやすい。俵型なので箱に詰めやすく、産地で扱いやすい形をしている。低温期向きの「春の姫まくら」と、高温期の棚持ちに優れる「夏の姫まくら」があり、作型で使い分ける。
- ひとりじめ7小玉小玉スイカの定番。草勢は中〜やや強で雌花の着生と花粉の出がすこぶるよく、着果性に優れる。果重2.0〜2.5kgの玉張りのよいやや腰高の円球形で、果皮色が濃い。果肉はややちみつでしまりがあり、小玉ながら大玉に近いシャリ感を持つ。糖度は13〜14度以上と特に高い。ツル持ちがよく2〜3番果も穫れる。窒素過多を避けるのが要点で、前作の残肥があれば無肥料でも足りる。
- ひとりじめBonBon小玉高温期に作れる小玉スイカ。草勢は中〜やや強く、良質な雌花で着果がよい。肩張りのよい円球型で、果皮は暗緑色に縞柄が入る。果皮硬度が特に高く裂果・裂皮の発生がほぼ無い。果肉は明るい鮮紅色でやや硬めにしまり、高温期の栽培や流通に向く。種子が小さいぶん播種から接ぎ木まで2〜3日多くかかる。小玉だが草勢を強めに保って育てるのがこつ。
- マダーボール小玉ヴィルモランみかどの小玉種。果長20cm、果重2.0〜2.5kgのラグビーボール型で、鮮緑の地色に細く鮮明な縞が入る。糖度は12〜13度と高く、果肉は濃紅桃色で多汁、シャリ感もよい。低温や弱い光のもとでも雌花がつきやすく着果性が高いため、早い作型で使いやすい。俵型なので箱詰めしやすく、古くから贈答用にも使われてきた。ただし肉質がやわらかく、収穫適期の幅が狭い。
- 縞こだましまこだま小玉縞皮の小玉種。果重2.0〜2.5kgで、糖度は13度前後と高く安定する。小玉スイカの標準的な性格を持ち、家庭菜園でも扱いやすい。登熟日数は6月収穫で35〜38日、7月収穫で30〜32日が目安と、収穫時期によって1週間近く変わる。
- 黒娘ちゃんくろむすめちゃん小玉縞模様のない黒皮の小玉スイカとして流通している。育成元が公開している品種特性の一次情報が確認できていないため、果重・糖度・登熟日数はここでは記載しない。黒皮の小玉スイカには複数の品種があり、売り場では見た目でまとめられることがある。
- クリームスイカ大玉果肉がクリーム色(淡い黄白色)になるスイカ。赤肉種に比べてあっさりとした甘さで、後味が軽い。切ったときの色の意外性から贈答にも使われる。皮の外見は普通の縞スイカと変わらないので、切るまで分からない。
- 縞王しまおう大玉大和農園の大玉種で、50年以上にわたって作られてきた歴史のある品種。濃い緑地に太い縞が入る、いわゆる「スイカらしい見た目」の代表格でもある。4本2果どり栽培で果重7〜9kg。果肉は鮮桃紅色で、ウルミ果(果肉が水浸状になる生理障害)の発現が少ない。糖度は11〜12度。北海道から沖縄まで全産地に対応する適応幅の広さが最大の持ち味で、産地を選ばず作れる。
- 味きららあじきらら大玉糖度が乗りやすい大玉スイカ。シャリ感が強く、噛んだときの歯ざわりがはっきりする。育成元が公開している詳しい品種特性は確認できていないため、果重や登熟日数はここでは記載しない。
- 太陽たいよう大玉神田育種農場が育成した、外皮が明るい黄色の珍しいスイカ。黄色い地色に濃い黄色の縦縞が入った正球形で、遠目にもすぐそれと分かる。果肉は一般的なスイカと同じ赤肉なので、切ったときの色の落差が大きい。果重は5〜6kg。シャリッとした食感と、甘い果汁をたっぷり含んだジューシーさが持ち味。流通量が少なく希少性が高いため、店頭価格は高めで贈答用に好まれる。果重1.8〜2.5kgの「ミニ太陽」もある。
- でんすけすいか大玉北海道北海道のほぼ中央、上川盆地の当麻町で1984年から作られているブランドスイカ。スイカ特有の縞模様がなく、皮が真っ黒(暗緑色)なのが最大の特徴で、切ったときの真っ赤な果肉との対比が強い。果重6〜8kg。糖度が高く、出荷前の検査で11度以上のものだけが「でんすけすいか」として出荷される。1本のつるから1玉だけを育てる一果採りで、高い栽培管理技術が要る。夕張メロンと並ぶ北海道の高級果実として知られる。
- 入善ジャンボ西瓜にゅうぜんじゃんぼすいか大玉富山県富山県入善町、黒部川扇状地で明治30年から作られてきた俵型の巨大スイカ。長さ約40cm、直径約30cmのラグビーボール型で、平均果重は15〜18kg、大きいものは30kgに及ぶ。日本一大きなスイカとして知られる。果肉はみずみずしく上品な甘さで、サクッとした歯ごたえがある。糖度は11〜12度ほど。収穫後の果実重量が9kg以上のものだけが「入善ジャンボ西瓜」を名乗れる。地理的表示(GI)保護制度にも登録されている。
- 姫甘泉ひめかんせん小玉丸種の小玉種。糖度13度以上と、小玉スイカのなかでも高い部類に入る。果肉は紅色で、シャリ感にあふれる食感を持つ。輸送性と日持ち性に優れるため、収穫してから食べるまでに間が空いても品質が落ちにくい。着果しやすく、家庭菜園でも扱いやすい。
- 黒美人くろびじん小玉縞模様のない黒皮の小玉スイカ。果肉が締まり、皮際まで甘みが乗る。小玉スイカは皮が薄いので、果肉として食べられる部分の割合が大きい。冷蔵庫に入れやすく、1個を食べ切りやすい大きさにあたる。
- タヒチ大玉縞模様のない黒皮(暗緑色)の大玉スイカ。果肉は締まっていてシャリ感が強く、日持ちする。北海道当麻町が1984年に導入し、産地ブランド「でんすけすいか」の元になっている品種として知られる。ただし「でんすけすいか」を名乗れるのは当麻町で作られ産地の検査を通ったものだけで、品種としてのタヒチと、ブランドとしてのでんすけすいかは別の話になる。
- こだま黄こだまき小玉果肉が黄色い小玉スイカ。さっぱりとした甘さで、後味が軽い。黄色はカロテンによるもので、赤肉スイカのリコピンとは違う色素にあたる。赤肉と一緒に切り分けると色の対比が出るので、集まりの場で使われる。
メロン
12品種- おすすめプリンスメロンサカタのタネが1962年に発表した露地メロンの代表品種。日本のマクワウリ「ニューメロン」に、フランスのシャランテメロン(カンタロープの一種)を交配した一代交配種になる。果実は500〜600gでほぼ正円球、果皮は灰白色でネットが入らない。糖度15〜17度と甘く、熟すと甘い芳香が立つ。マクワウリのように作りやすく西洋メロンのようにおいしい、という位置づけで広まった。ヘタ際に離層(輪状のひび割れ)が出るのが確実な収穫サインになる。
- アンデスメロンサカタのタネが1977年に発表したネット系の青肉メロン。「コサック×リオゴールド」と「アールスフェボリット×ハネデュー」の交配で育成された。当時のネットメロンは温室栽培が主流で高価だったが、ハウス栽培ができるため手頃な価格で出回り「大衆メロン」として全国に広まった。果皮は灰緑色で細かい網目、果肉は黄緑色で甘みが強く多汁。熟しても果皮の色が変わらず香りもほとんど出ないため、食べ頃の見極めが難しい。尻を軽く押してわずかに弾力を感じたら頃合い。
- クインシーメロン赤肉のネット系メロン。1989年に横浜植木が発表した品種で、「ボレロ×アールス夏系7号」×「スーパラチブ」にさらに「新豊玉×ふかみどり」を交配して育成された。果皮は灰緑色で細かい網目が全体を覆い、果肉はオレンジ色で緻密。糖度は15〜17度と高く果汁が多い。日もちがよく食味も安定しており、赤肉メロンの代表品種として長く定着している。
- タカミ緑肉のネット系ハウスメロン。1990年に園芸植物育種研究所が発表した。「アムス」「アールス」「ロッキーフォード」や台湾から導入した品種などの交雑で育成された。形は円形からやや楕円形で、網目は盛り上がりが浅く細め。果肉はきれいな黄緑色で果汁が多くなめらかな口当たり。甘みが強く香りもよい。漢字で「貴味メロン」と書くこともある。店頭のものは完熟前で果肉が硬いため、尻に弾力が出て甘い香りが立つまで追熟させる。
- 肥後グリーンひごぐりーん熊本県果肉が緑色のネット系青肉メロン。奈良県の松井農園が育成した品種で、主に熊本県で栽培されている。大玉になり、ヒスイ色と形容される鮮やかな果肉の色が特徴。果肉は緻密でしっかりしており、シャキッとした食感が残る。糖度が高く果汁が多い。収穫は開花から65日前後で、一般的なメロンの55日前後より10日長く木に置く。出回るのは5月から7月ごろで、ピークは5月下旬から6月になる。
- 夕張メロンゆうばりめろん北海道北海道夕張市で作られる赤肉のネットメロン。品種名は「夕張キング」で、「夕張メロン」はJA夕張市が管理する産地ブランドの呼び名にあたる。1960年に「アールスフェボリット」を母、「スパイシーカンタロープ」を父として交配され、翌1961年にまかれた種から選抜された一代交配種になる。形は長円形でネットを形成し、果皮は収穫時は緑〜灰緑色、食べごろには黄色くなる。果肉は繊維質が少なくジューシーでやわらかいオレンジ色。糖度は10度以上。地理的表示(GI)に登録されている。
- アールス系(マスクメロン)あーるすけい(ますくめろん)アールス系は高級ネットメロンの総称で、いわゆるマスクメロンにあたる。果肉は緑色でとろけるような舌ざわり、香りが強い。細かく密な網目が全面に盛り上がるのが特徴で、この網目は果実の肥大に果皮が追いつかず裂けた跡がコルク化したもの。本来は温室で1株1果に絞って作る系統なので、家庭で作るなら同じネット系でも作りやすいアンデスやタカミから入るのが現実的。
- イバラキング茨城県茨城県農業総合センターが育成した緑肉のネットメロン。400通り以上の掛け合わせの中から選抜され、2010年に品種登録された。茨城県のオリジナル品種として、茨城県でのみ生産されている。果皮は細かい網目模様に覆われ、果実はふっくらとした円形。果肉は黄緑色で糖度が高く、果汁が豊富でなめらかな肉質になる。糖度は16度前後と、メロンの中でも高い。
- ころたんサカタのタネが家庭菜園向けに出しているネット系の小玉メロン。平均果重300〜500gと一般のメロンより小ぶりで、1個を食べ切れる大きさになる。比較的丈夫で作りやすく、ベランダや庭のプランターでも育てられる。果皮は黄金色できれいな網目が入り、果肉は鮮やかな緑色。糖度は15度前後になることもある。
- ホームランメロン果皮が白くネットの入らない青肉メロン。見た目はマクワウリに近いが、果肉はやわらかく香りが強い、メロンらしい味になる。皮が薄いので皮際まで食べられる。ネット系より安価に出回ることが多い。
- キンショウメロン果皮が鮮やかな黄色でネットの入らないメロン。果肉は白緑色で、とろけるタイプの青肉メロンと違い、シャキッとした歯ざわりが残る。甘みはあるが香りは控えめ。冷やして食べると持ち味が出る。マクワウリの流れをくむ系統にあたる。
- ルピアレッド北海道赤肉のネット系メロン。北海道の産地で広く作られており、夕張メロン以外の北海道産赤肉メロンの多くがこの品種にあたる。果肉はオレンジ色でやわらかく、糖度が高い。夕張キングに比べて栽培しやすく収量が取れるため、産地の主力になっている。
カボチャ
18品種- 勝間南瓜こつまなんきん大阪府1kgに満たない小型の日本かぼちゃ。表面に深い溝が入り、ごつごつした見た目になる。収穫は7月から8月にあたる。
- えびすタキイ種苗の西洋カボチャで、日本の家庭菜園と産地の両方で長く使われてきた代表品種。着果と肥大性にすぐれる多収種で、果重1.7〜1.9kgによくそろう。果形は扁円球、果皮は濃緑色にちらし斑が入る。果肉は濃黄色で厚く、肉質は粘質で食味がよい。交配後45〜50日で収穫期を迎える。収穫の判断はヘタ(果梗)のコルク化で行う。
- 栗えびすくりえびすタキイ種苗のえびす系カボチャ。甲高い果形で果ぞろいがよく、果皮は濃緑色に淡緑のちらし斑が入って外観が美しい。果重は1.3〜1.5kg程度。果肉は濃黄色で厚く、粉質でホクホクした食味。強勢で低温期のつる伸びがよい。交配後42〜47日で完熟期を迎える。受粉日を札に書いて残しておくと、穫りどきを外しにくい。
- 坊ちゃんぼっちゃん重さ500g前後の手のひらサイズのミニカボチャ。普通のカボチャを若採りしたものではなく、最初から小さく実るように育成された別の品種にあたる。縦に筋のようなくぼみが入る。強粉質と呼ばれるホクホクタイプで甘みが強く、カロテンが多い。開花後40〜45日で穫れる早生種。黒緑の「坊ちゃん」のほか、皮が赤い「赤い坊ちゃん」、白い「白い坊ちゃん」がある。
- 白雪しらゆき白皮の西洋カボチャ。皮が白いのが最大の特徴で、切ると中は普通のカボチャと同じ濃い黄色。貯蔵性が高い系統が多く、置くほどに甘みが増す。育成元が公開している詳しい品種特性は確認できていないため、果重や収穫日数はここでは記載しない。
- バターナッツひょうたん型をした西洋カボチャ。細くくびれた上部には種がなく果肉だけが詰まっているため、皮をむいて切るだけで使える。果肉はねっとりとして甘みが強く、繊維が少ないのでポタージュにすると特になめらかになる。日本の黒皮栗かぼちゃとは食感がまったく違う。
- 宿儺かぼちゃすくなかぼちゃ岐阜県岐阜県高山市の丹生川地区で作られてきた日本カボチャ。長さ50cm前後、重さ2〜3kgにもなる細長い形が特徴で、見た目からは想像しにくいが果肉はホクホクして甘みが強い。すじが少なく煮崩れしにくい。名は地域に伝わる伝説の人物「両面宿儺(りょうめんすくな)」に由来する。
- ロロンタキイ種苗の、果形と食味で差別化を狙った品種。ラグビーボール形の果実は1.8〜2kg程度の大玉になり、果皮は濃緑でちらし斑が入る。上品な甘さとなめらかな舌ざわりで食味が特にすぐれる。大葉で強勢だが、低い節位から雌花が着くので着果が安定する。
- 鹿ヶ谷かぼちゃししがたにかぼちゃ京都府京の伝統野菜ひょうたん型にくびれる日本カボチャ。江戸時代から京都で作られてきた京の伝統野菜で、粘質でねっとりとした食感になり煮崩れしにくい。西洋カボチャのようなホクホク感はなく、だしを含ませる炊き合わせに向く。
- 小菊かぼちゃこぎくかぼちゃ奈良県大和野菜菊の花のような深い溝が入る小型の日本カボチャ。大和の伝統野菜で、飾り切りにすると溝がそのまま形になるため料理店で好まれる。粘質でだしをよく含む。
- 打木赤皮甘栗うつぎあかがわあまぐり石川県加賀野菜鮮やかな朱色の皮を持つ加賀野菜。果肉は粘質でやわらかく、皮ごと調理して色を活かす。加熱しても朱色が残るので、煮物にすると彩りになる。
- 雪化粧ゆきげしょう白皮の西洋カボチャ。貯蔵性が非常に高く、冬を越えて食べられるほど日持ちする。置くほどにでんぷんが糖に変わって甘みが増すため、収穫してすぐより、しばらく置いてからのほうがおいしい。
- コリンキー未熟果を生で食べるために作られたカボチャ。皮ごと薄切りにでき、サラダや浅漬けにする。完熟させるカボチャとは収穫の考え方が正反対で、若いうちに穫るのが前提。果皮は鮮やかな黄色。
- そうめんかぼちゃ茹でると果肉が糸状にほぐれるペポカボチャ。麺のような見た目からこの名がある。金糸瓜(きんしうり)とも呼ばれる。三杯酢や和え物にして、独特の歯ざわりを楽しむ。
- 春日ぼうぶらかすがぼうぶら熊本県熊本の伝統野菜で、ひょうたん形の日本カボチャ。「ぼうぶら」はポルトガル語でカボチャを指す語に由来するとされる古い呼び名。粘質でだしをよく吸う。
- くり将軍くりしょうぐんトキタ種苗の西洋カボチャ。果重2kg前後の大果が、2番果・3番果でも着果後50〜55日で収穫できる早生・多収の品種。果面の条溝は目立たず艶がある。果肉は粉質で食味にすぐれ、肉厚が均等で切断面が褐変しにくいため加工にも向く。改良型の「くり将軍ネオ」もあり、こちらは果重2〜2.5kg中心にそろい、花痕部が小さく安定する。
- 黒皮栗かぼちゃくろかわくりかぼちゃ「黒皮栗かぼちゃ」は特定の品種の名前ではなく、濃い黒緑色の果皮に黄色くホクホクした果肉を持つ西洋カボチャのグループを指す呼び名。えびす、くり将軍、雪化粧(白皮)などはいずれもこのグループに属する。日本のカボチャ売り場で「かぼちゃ」として売られているものの多くがこれにあたる。粘質でだしを含ませる日本カボチャとは、味も使い方も異なる。
- 菊座かぼちゃきくざかぼちゃ果実に深い縦の溝が入り、上から見ると菊の花に見えることからこの名がある日本カボチャ。江戸時代から各地で作られてきた古いカボチャで、地域ごとに少しずつ違う系統が残っている。果肉は粘質でねっとりとし、西洋カボチャのようなホクホク感はない。だしをよく含むので、含め煮や炊き合わせに向く。
ズッキーニ
6品種- おすすめブラックトスカ濃い緑色の果皮を持つ標準的なズッキーニ。形がそろいやすく、家庭菜園でよく使われる。長さ15〜20cmの若いうちに穫るのが前提で、大きくすると皮が硬くなり味も落ちる。カボチャの仲間だが、つるは伸びず株のまま立ち上がる。
- オーラム鮮やかな黄色の果皮を持つズッキーニ。緑種より皮がやわらかく、生でも食べやすい。加熱しても黄色が残るので、緑種と一緒に使うと色の対比が出る。穫りどきや育て方は緑種と同じで、若いうちに穫る。
- パティパン円盤形で縁が波打つ形のズッキーニ。UFOズッキーニとも呼ばれる。丸ごと中身をくり抜いて詰め物にすると、形がそのまま器になる。味と食感は普通のズッキーニと大きく変わらない。小さいうちに穫るほど形が整う。
- ダイナー濃緑の標準的な緑種のズッキーニ。作りやすく収量が安定する。長さ15〜20cmの若いうちに穫る。株が立ち上がるタイプで、つるが伸びないので場所を取りにくい。
- グリーントスカつるが伸びない緑種のズッキーニ。生育が旺盛で強健、場所を取らないので家庭菜園向きにあたる。果実は濃緑の円筒形で、次々に穫れる。同じトスカの名を持つブラックトスカより果色がやや明るい。狭い畑でズッキーニを作るときの選択肢になる。
- ゼルダ・ネロ葉柄にとげがなく、収穫や葉かきのときに手が痛くならないズッキーニ。果色は極濃緑で、均等に太る。多収で品質もそろう。ズッキーニの作業でいちばん嫌われる部分を、品種の側で外した品種にあたる。
ゴーヤ
6品種- おすすめ中長ゴーヤちゅうながごーや長さ20〜25cmの細長い形で、本土でもっとも一般的なゴーヤ。表面のいぼは細かい。あばしゴーヤに比べると苦味がはっきりしている。作りやすく収量も取れるので、家庭菜園の定番になっている。
- あばしゴーヤ沖縄県沖縄の代表的な在来系ゴーヤ。太く短い形で、表面のいぼが大きく丸い。本土でよく見る細長い中長ゴーヤに比べて苦味が穏やかで、果肉が厚い。名の「あばし」は沖縄の言葉でハリセンボンを指すとされ、その姿からきている。
- 白ゴーヤしろごーや果皮が白いゴーヤ。苦味が少なく、生でサラダにもできる。緑のゴーヤに比べて水分が多く、シャキシャキした食感になる。加熱すると苦味がさらに穏やかになるので、ゴーヤが苦手な人でも食べやすい。
- 願寿ゴーヤがんじゅごーやー沖縄県沖縄の大型ゴーヤ。1本500g前後になり、果肉が厚く苦味がしっかりある。普通のゴーヤの2倍ほどの大きさで、1本で数人分になる。名前の「願寿(がんじゅー)」は沖縄の言葉で健康・丈夫を意味する。
- さつま大長れいしさつまおおながれいし果長が35cmほどになる細長い固定種のゴーヤ。きゅうりのような姿になる。生育が旺盛で着果がよく、収量が多い。苦味は強く、歯ざわりはシャキシャキしている。固定種なので種を採って翌年に播ける。
- 島風しまかぜ沖縄県沖縄県農業研究センターが2002年に育成したゴーヤ。果実は紡錘形で長さ25〜35cm、鮮やかな濃い緑になる。いぼは鋭くなく、大きさも小さめにそろう。露地の普通栽培に向く。産地である沖縄で育成された品種にあたる。
オクラ
8品種- おすすめ五角オクラごかくおくら断面が五角形になるもっとも一般的なオクラ。スーパーに並ぶオクラのほとんどがこのタイプにあたる。莢長7〜8cmの若いうちに穫る。大きくすると繊維が硬くなって食べられなくなるので、穫り遅れに弱い。
- ベニータキイ種苗の赤オクラ。莢が紫紅色になる角形のオクラで、生のまま使うと彩りがよい。熱を加えると緑色に変わる。草勢が旺盛で作りやすく、家庭菜園にも向く。
- 丸オクラまるおくら沖縄県断面が丸く角がないオクラ。島オクラとも呼ばれ、沖縄で広く作られる。大きくなっても繊維が硬くなりにくいため、穫り遅れに強い。15cm程度まで大きくしても食べられる。五角オクラのように毎日見て穫る必要が薄い。
- 赤オクラあかおくら莢が赤紫色になるオクラ。アントシアニンによる色で、加熱すると緑に戻ってしまう。色を活かしたいなら、生のまま薄切りにしてサラダに使う。味と食感は普通のオクラと大きく変わらない。
- ダビデの星だびでのほしイスラエル由来とされる大型のオクラ。莢が太く、輪切りにすると角のはっきりした星形になる。名前はその断面の形からきている。太くなってもやわらかく、穫り遅れに強い。1本が大きいので食べごたえがある。
- 八角オクラはっかくおくら断面が八角形になる大型のオクラ。五角オクラより角が多いぶん、輪切りにしたときの見た目が華やかになる。大型種で1本が大きく、太くなってもやわらかい系統が多い。角が多いと見た目は映えるが、角の部分は繊維が集まるので、大きくしすぎると硬さを感じやすい。
- アーリーファイブ断面が五角形になる極早生のオクラ。莢はつやのある濃緑で稜角がはっきり出る。莢の曲がりやイボ果が少なく、形のそろったものが穫れる。極早生なので早くから穫り始められる。売り場でよく見る五角オクラの、実際の品種名のひとつにあたる。
- ヘルシエ粘りが特に強い丸莢のオクラ。水溶性の食物繊維であるペクチンの量がアーリーファイブの2倍あり、粘りは従来の品種の3倍にあたる。果実はパステルグリーンで肉厚、肉質はやわらかい。粘りそのものを目的に選ぶ品種になる。
イチゴ
16品種- おすすめ紅ほっぺべにほっぺ静岡県静岡県農業試験場が1994年に「章姫」を子房親、「さちのか」を花粉親として交配し育成したイチゴ。1996年度に選抜された「94-9-2」が、章姫と同等以上の多収性、食味、硬さ、果心部まで赤いといった特徴を備えていたことから、1997年に系統名「静岡11号」が与えられた。大粒でしっかりとした食感を持ち、甘みと酸味のバランスがよい。果皮がしっかりしているので輸送しても傷みにくい。
- おすすめよつぼし三重県・香川県・千葉大学・農研機構九州沖縄農業研究センターが共同で育成した種子繁殖型のイチゴ。1,317の交配組み合わせを試した中から選ばれ、2017年に品種登録された(登録番号25605)。日本で2番目の種子繁殖型品種であり、実用化されたものとしては最初にあたる。親株から子株へ病害虫が受け継がれない点と、増殖効率のよさが利点になる。早生種で、5月まき・9月定植・11月収穫の促成栽培ができる。糖度が高く風味に特徴がある。
- 章姫あきひめ静岡県静岡県の育種家・萩原章弘が1985年に「久能早生」と「女峰」を交配して育成し、1992年に品種登録したイチゴ。細長い円錐形で、果肉がやわらかく多汁。酸味がほとんどなく、上品な甘さが前に出る。県や国の研究機関ではなく個人の育種家が生み出した品種として知られる。のちに静岡県が育成した「紅ほっぺ」の母親(子房親)にあたる。
- とちおとめ栃木県栃木県農業試験場が育成し、1996年に品種登録したイチゴ。糖度は9〜10%と高く、酸度は0.7%程度と低いため糖酸比が高い。果肉が緻密で多汁質のため食味が極めてすぐれる。果実は平均15〜19g程度の大果で、果形は円錐形。東日本で長く主力を務めてきた。
- あまおう福岡県福岡県が育成し、2005年に品種名「福岡S6号」で登録したイチゴ。「あまおう」は商標で、「あかい・まるい・おおきい・うまい」の頭文字からきている。果実は短円錐形で整い、果皮色は濃赤で光沢がよい。果実重が重く、20gを超える大粒の割合が多い。甘いだけでなく甘酸っぱさのバランスがとれた濃厚な食味になる。
- 女峰にょほう栃木県栃木県農業試験場が「はるのか×ダナー」の系統に「麗紅」を交配して育成し、1985年に品種登録したイチゴ。名は日光の女峰山にちなむ。果皮は濃い赤色で香りがあり、多汁で、甘みと酸味の両方がしっかり出る深い味になる。かつては「東の女峰、西のとよのか」と並び称される主力品種だったが、現在は生産量が全体の1%ほどまで減っている。
- さがほのか佐賀県佐賀県農業試験研究センターが「大錦」と「とよのか」を交配して育成し、2001年に品種登録したイチゴ。果皮はツヤのある紅色で、果肉はきれいな白色になる。甘みが強く多汁で、酸味は穏やか。円錐形で大きく、果肉はしっかりしていて日持ちもよい。九州の主力品種として長く作られてきた。
- スカイベリー栃木県栃木県農業試験場が「00-24-1」と「栃木20号」を交配して育成し、2014年に品種登録したイチゴ。登録品種名は「栃木i27号」で、スカイベリーは商標にあたる。25g以上の果実の発生割合が6割を占めるなど極めて大果になる。果形は円すい、果色は濃橙赤色で光沢があり、外観品質にすぐれる。糖度と酸度のバランスがよく、ジューシーでまろやかな味になる。1996年に品種登録された「とちおとめ」の後継として、約17年かけて開発された。
- かおり野かおりの三重県三重県が育成し、2010年に品種登録したイチゴ。果実は大きい円錐形で、果皮は橙色に近い赤色。果肉は中心部まで真っ白で、切ると縁の赤と果肉の白の対比がきれいに出る。果肉はかためで、甘みが強く酸味は穏やか。リナロールというフレッシュな甘い香気成分を多く含み、香りが持ち味になっている。炭疽病抵抗性を持ち、極早生性であることも大きな特徴にあたる。
- やよいひめ群馬県群馬県が育成し、2005年に品種登録したイチゴ。「とねほっぺ」と「とちおとめ」を交配した系統に、さらに「とねほっぺ」を交配して育成された。一粒の重さは平均約20gで、収穫されるもののおよそ6割が2L規格(15g)以上になる。果肉が硬いため傷みにくく日持ちがするので、輸送や宅配に向く。他のイチゴ品種の品質が低下しやすい3月(弥生)でも安定した品質を保てることが、名前の由来になっている。群馬県内ではいちごの作付の7割以上を占める。
- とよのか「ひみこ」と「はるのか」を交配して育成され、1984年に品種登録されたイチゴ。「東の女峰、西のとよのか」と並び称され、あまおうが登場するまで西日本の主力を務めた。甘みと酸味のバランスがよく、香りがよい。果汁が多く、日持ちもよい。「さがほのか」の親のひとつにあたる。
- ゆめのか愛知県愛知県農業総合試験場が育成し、2007年3月に品種登録した愛知県のオリジナル品種。果実は円錐形でやや大きく、平均20g前後。果皮全体が鮮やかな赤色に着色し、艶がある。果皮がほどよく硬いため傷みにくく、完熟に近い状態まで待ってから収穫できる。糖度は高めだが酸味もあり、すっきりとした食味になる。
- あまりん埼玉県埼玉県農業技術研究センターがおよそ9年をかけて育成したイチゴ。糖度が高く酸味が控えめで、全国のいちごコンテストで金賞を重ねている。県は栽培管理のポイントをまとめた「あまりんマニュアル」を公開しており、育成元の情報が確認できる数少ない品種にあたる。埼玉県の同じ系統には「かおりん」「べにたま」もある。
- いちごさん佐賀県佐賀県が育成し、2018年に品種登録したイチゴ。登録品種名は「佐賀i9号」で、いちごさんは商標にあたる。「佐系14号」と「やよいひめ」を2010年に交配し、およそ15,000もの試験株の中から選ばれた。さがほのかの後継として、県としては20年ぶりの新品種になる。果実は大きめの円錐形で果皮は濃赤色。果肉まで赤く染まるのが特徴で、やさしい甘みがあり、果肉はみずみずしく香りがよい。
- 恋みのりこいみのり農研機構が育成したイチゴ。1粒約18gの大粒で、甘く香りも強い。促成栽培に適し、連続して花房が出る性質にすぐれた多収品種で、大果で秀品率が高いため収穫・調製作業の省力化ができる。果実硬度が高く、貯蔵に伴う黒ずみ果の発生が少なく日持ち性にすぐれる。香港への長距離輸送でも傷みの発生が少ないことが確認されている。
- とちあいか栃木県栃木県が育成し、2019年秋に初出荷したイチゴ。栃木県として10番目のオリジナル品種にあたる。とちおとめと比べると糖度は同程度だが酸味が控えめで、甘さが際立つ。一粒のサイズもとちおとめより大粒になる。果心まで赤く染まるので、切った断面が鮮やかになる。県内ではとちおとめから主力の座を引き継ぎつつある。
シシトウ
7品種- おすすめししとう(一般種)ししとう(いっぱんしゅ)先端に獅子の口に似たくぼみがあることから「獅子唐辛子」と呼ばれ、それが縮まってししとうになった。辛味を持たないよう選抜されたトウガラシだが、10本に1本ほど辛い実が混じることがある。若い実を穫って食べるので、収穫までの期間が短い。
- 田中とうがらしたなかとうがらし京都府太くて短い小型のとうがらしで、先端がつまってししの頭のような形になる。辛味は無く、種が少ない。濃緑色で肉厚、香りがよい。京都市の調べでは市内20数戸が作っている。
- 伏見甘長とうがらしふしみあまながとうがらし京都府京の伝統野菜長さ10〜15cmの細長い甘とうがらし。京の伝統野菜に数えられる。辛味がほとんどなく、皮が薄くやわらかい。焼いたり炊いたりして食べる。ししとうより長く、種も少ないので下ごしらえが楽になる。
- 万願寺とうがらしまんがんじとうがらし京都府京都府舞鶴市の万願寺地区で生まれた大型の甘とうがらし。長さ15cm前後になり、肉厚で種が少なく、辛味がない。焼き物や炒め物にすると甘みが出る。「京のブランド産品」に認定されており、舞鶴周辺で作られたものが万願寺甘とうとして出荷される。
- 甘とう美人あまとうびじん辛味が出にくいよう選抜された甘とうがらし。肉厚でやわらかく、種が少ない。ししとうは10本に1本ほど辛い実が混ざるが、この品種はその発生が抑えられている。焼き物や炒め物、天ぷらに向く。
- ひもとうがらし奈良県大和野菜奈良県の在来種で、大和野菜に認定されている甘味とうがらし。太さが鉛筆より細い5mmほど、果長10cm前後と、ひものように細長い。濃緑で皮がやわらかく、辛味は少ない。伏見群の辛いとうがらしとししとうの雑種から選抜されたと考えられている。夏から秋にかけて多く実る。
- 福耳ジローふくみみじろー長さ25cmほどになるジャンボとうがらし。姿は万願寺とうがらしによく似ていて、首のくびれ方まで近い。ただし甘とうがらしではなく、辛いとうがらしにあたる。辛さはきつすぎず、甘とうがらしと同じ感覚でも使える。肉厚でパリッとした歯ざわりがある。
トウガラシ
7品種- おすすめ鷹の爪たかのつめ日本でもっとも一般的な辛味種の唐辛子。実は上を向いてつき、赤く熟すと爪のように反る。乾燥させて保存し、輪切りや粉にして使う。1株からたくさん穫れるので、家庭で1年に使う量なら数株で足りる。観賞用としても形が整っている。
- 内藤トウガラシないとうとうがらし東京都品種としては八房トウガラシにあたる。実が大きいのが特徴で、江戸の蕎麦の薬味に使われた。晩秋から初冬が穫りどきになる。
- 八房やつぶさ1か所に複数の実がまとまって上向きに付く唐辛子。「八房」の名はその付き方からきている。まとまって実る姿が整っているので、観賞用としても作られる。辛味は鷹の爪と同程度で、乾燥させて保存する。
- 島とうがらししまとうがらし沖縄県沖縄の在来種の唐辛子で、実が小さく非常に辛い。鷹の爪よりはるかに辛味が強い。泡盛に漬けた調味料「コーレーグース」に使われ、沖縄そばなどに数滴垂らして使う。実は上を向いてつき、赤く熟す。多年草として何年も収穫できる。
- ハバネロ中南米原産の激辛種の唐辛子。果実は提灯のような形で、オレンジや赤に熟す。辛さだけでなくフルーティーな香りを併せ持つのが特徴にあたる。鷹の爪よりはるかに辛いので、扱いには注意が要る。ソースやサルサに少量使う。
- 清水森ナンバしみずもりなんば青森県青森県弘前市に伝わる在来の唐辛子。津軽藩の時代から作られてきたとされる。長さ12cm前後と大きく、辛味は穏やかで甘みと香りがある。一度は栽培が途絶えかけたが、地域の取り組みで復活した。青いうちに穫って炒めものにするほか、赤く熟してから乾かして使う。
- 神楽南蛮かぐらなんばん新潟県新潟県長岡市に伝わる唐辛子。ピーマンのようにごつごつした形をしており、果肉は厚い。果肉そのものの辛味は穏やかだが、種とワタに強い辛味がある。刻んで味噌と合わせた「かぐら南蛮味噌」が郷土の食べ方になる。
トウガン
2品種ヘチマ
2品種ハヤトウリ
2品種マクワウリ
2品種シロウリ
5品種- 玉造黒門越瓜たまつくりくろもんしろうり大阪府長さ約30cm、太さ約10cmの長円筒形。淡緑色の地に8〜9条の白い縦縞がくっきり入る。収穫は6月から8月にあたる。
- 服部越瓜はっとりしろうり大阪府淡緑白色の地に淡い白の縞が入るしろうり。長さは30cmほど。収穫は7月から8月にあたる。
- 沼目白瓜ぬまめしろうり長野県長野県須坂市沼目地区で作られてきたことが名前の由来。果長は30cm程度で、果皮は淡緑色でツヤがある。果梗部が細くならないので姿がそろう。果肉が厚くやわらかく、浅漬と奈良漬の兼用に使われる代表品種。
- 桂うりかつらうり京都府京の伝統野菜奈良漬に使われる京都の在来白うり。京の伝統野菜に数えられる。果肉が締まっていて、漬けたときに均一に漬かる。白うりは生でそのまま食べるものではなく、漬物にする前提の野菜にあたる。奈良漬は酒粕に繰り返し漬け替えて作る。
- 青大長うりあおだいちょううり細長い白うり。粕漬けや浅漬けに広く使われる。長さ30cm前後になり、縦半分に切って種をかき出してから漬ける。生では味がほとんどないので、漬物にする前提の野菜にあたる。