スイカの品種
ひとりじめBonBon
- 小玉
高温期に作れる小玉スイカ。草勢は中〜やや強く、良質な雌花で着果がよい。肩張りのよい円球型で、果皮は暗緑色に縞柄が入る。果皮硬度が特に高く裂果・裂皮の発生がほぼ無い。果肉は明るい鮮紅色でやや硬めにしまり、高温期の栽培や流通に向く。種子が小さいぶん播種から接ぎ木まで2〜3日多くかかる。小玉だが草勢を強めに保って育てるのがこつ。
ほかの品種と何が違うのか
果皮が特に硬く、裂果や裂皮がほぼ出ない。高温期に作れる小玉スイカ。
この品種の要点
- 熟期
- 早生
- 受粉から収穫まで
- 30〜42日
- 大きさ
- 小玉
- 果重
- 2〜2.5kg
- 育成元
- 萩原農場
この品種が生まれた理由
小玉スイカの弱点のひとつが、収穫期の雨で実が割れる裂果だった。高温期になるほど、また実が完熟に近づくほど起きやすい。ひとりじめBonBonは果皮硬度を高めることでこれをほぼ抑え込み、高温期でも作れる小玉として設計されている。夏の遅い作型まで引っ張れるのはこのためで、種子が小さいぶん播種から接ぎ木まで2〜3日多くかかるという育苗上の癖もある。
味と食感
果肉は明るい鮮紅色で、やや硬めにしまっている。皮の硬さがそのまま流通や持ち運びへの強さになっていて、収穫してから食べるまでに間が空いても状態が落ちにくい。小玉スイカは皮が薄く扱いに気をつかうものが多いが、この品種はその心配が小さい。
ひとりじめBonBonを育てるときのコツ
この品種だから変わる点だけを挙げています。土づくりや水やりなどスイカに共通する基本はスイカのページを参照してください。
- 草勢は中〜やや強。小玉だが、草勢は強めに保って育てるのがこつ。
- 果皮硬度が高く、裂果・裂皮がほぼ出ない。収穫期に雨が来ても割れにくい。
- 種子が小さいため、播種から接ぎ木までほかの品種より2〜3日多くかかる。育苗計画に織り込む。
- 高温期の作型に向く。夏まわりの遅い作付けで選ばれる。
収穫適期の見分け方
- 5〜6月交配なら34〜42日、7〜9月なら30〜34日が目安。
- 皮が硬いぶん、叩いた音や見た目の変化が分かりにくい。日数を主に判断する。
保存と食べ方
皮が特に硬い品種なので、丸のままの持ち運びに強い。冷やして半分に割り、スプーンで食べられる大きさにあたる。
よくある失敗
- 皮が硬く外から熟度を読みにくい。交配日の記録なしでは適期を外す。
- 育苗で他品種と同じ日程を組むと、接ぎ木のタイミングが合わなくなる。
- 小玉だからと草勢を落として管理すると、玉が伸びない。
地域別の作型
スイカの一般的な作型を表示しています。 暖地と寒冷地では作業の時期が1〜2か月ずれます。 品種によってさらに前後するので、正確な時期は種袋の作型図を確かめてください。
寒冷地東北・北海道・高冷地
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| 作型 |
一般地関東〜近畿の平野部。種袋では中間地と書かれる
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|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 作型 |
暖地九州・四国・南関東の平野部
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|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 作型 |
品種によってさらに前後します。正確な時期は種袋の作型図をご確認ください。
出典: スイカの育て方・栽培方法(失敗しない栽培レッスン)(サカタのタネ 園芸通信)
栽培カレンダー
スイカの一般的な時期を表示しています。
| 作業 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| タネまき | 1月はタネまきの時期ではありません | 2月はタネまきの時期ではありません | 3月はタネまきの時期です | 4月はタネまきの時期です | 5月はタネまきの時期です | 6月はタネまきの時期ではありません | 7月はタネまきの時期ではありません | 8月はタネまきの時期ではありません | 9月はタネまきの時期ではありません | 10月はタネまきの時期ではありません | 11月はタネまきの時期ではありません | 12月はタネまきの時期ではありません |
| 植え付け | 1月は植え付けの時期ではありません | 2月は植え付けの時期ではありません | 3月は植え付けの時期ではありません | 4月は植え付けの時期です | 5月は植え付けの時期です | 6月は植え付けの時期です | 7月は植え付けの時期ではありません | 8月は植え付けの時期ではありません | 9月は植え付けの時期ではありません | 10月は植え付けの時期ではありません | 11月は植え付けの時期ではありません | 12月は植え付けの時期ではありません |
| 収穫 | 1月は収穫の時期ではありません | 2月は収穫の時期ではありません | 3月は収穫の時期ではありません | 4月は収穫の時期ではありません | 5月は収穫の時期ではありません | 6月は収穫の時期ではありません | 7月は収穫の時期です | 8月は収穫の時期です | 9月は収穫の時期ではありません | 10月は収穫の時期ではありません | 11月は収穫の時期ではありません | 12月は収穫の時期ではありません |
カレンダーの読み方
- タネまき
- 植え付け
- 収穫
- その時期ではない
露地栽培(屋外の畑・プランター)を想定した目安です。ハウスやトンネルを使うと時期は前後します。同じ露地でも北海道と沖縄では1〜2か月ずれるため、 旬のおおよその位置をつかむものとしてご覧ください。
このページの出典
- ひとりじめBonBon萩原農場
スイカのほかの品種
28品種。果実の大きさや産地で見比べられます。
- おすすめ夏武輝なつぶき大玉タキイ種苗の大玉種。平均果重6〜8kgで、低温期でもよく肥大する。果形は高球形で表面になめらかな凹凸がなく、玉揃いがよい。空洞果が少なく上物率が高い。肉質は多汁質でシャリが強く、糖度は12〜13度と高く安定する。果肉は濃い桃紅色で色むらがなく、皮と果肉の境がはっきりしている。低温寡日照でも葯の裂開がよく花粉が多いため、着果が安定する。節間はやや詰まり、草勢が強く後半のつる持ちがよい。
- おすすめ甘小丸あまこまる小玉サントリー本気野菜の極小玉スイカ。ソフトボール大の食べきりサイズで、半分に割ってスプーンで食べられる。皮が薄く可食部が多い。種が小さいのでかぶりついても気にならない。着果率が高く、摘芯も摘果も不要で作りやすい。公称で1株10〜20果。25L以上の大型プランターなら、ネットを使った立体栽培もできる。家庭菜園向けとしては、収量と手のかからなさのバランスがよい品種。
- 富士光ふじひかり大玉作型の幅が広い大玉スイカ。ハウスでの4月収穫から露地の夏収穫まで対応し、同じ品種で長い期間をカバーできる。果重は4月収穫で5〜6kg、7月以降の夏収穫で7〜8kgと、作型によって変わる。豊円型で、スイカらしい濃い縞が入る。低温でも生育が衰えず、雌花のつきと着果が安定する。果肉は明るい紅赤色でしっかりしており、シャリ感が強い。糖度は12〜13度。山形県や新潟県で多く作られている。
- 紅大こうだい大玉ナント種苗の大玉スイカ。果重7〜9kg、やや縦長の高球形で、やや太めの縞が入る。果肉は濃い紅桃色で、肉質はやや硬め。繊維が少なく、果肉がぎゅっと詰まった食感になる。糖度は平均13度と大玉のなかでは高く、適度なシャリ感と香りを含めて食味の評価が高い品種。
- 祭ばやし777大玉萩原農場が育成した大玉スイカの代表品種。草勢はやや強いが低温寡日照に強く、質のよい雌花が着き花粉の出もよいため着果が安定する。果重は早い作型で6〜7kg、中〜遅い作型で7〜8kg。豊円形で玉伸びがよく胴が張り、空洞果が少ない。果肉は明るい鮮紅色で適度にしまり、高糖度とあいまって食味に優れる。果皮は薄いが硬く輸送に耐える。交配期までは蒸し込みすぎに注意し、着果後25日目までは高めの温度と水分を確保して肥大を促す。
- 縞無双H号しまむそうえいちごう大玉神田育種農場の大玉種。果重8〜9kgと肥大性に優れ、玉の揃いと形のよさに定評がある。果皮は中程度の濃さで、元の縞無双と同じ太くはっきりした縞が入る。果肉色は濃い紅色で、繊維質の少ない緻密で硬くしまった肉質。中心部の糖度は12度以上、皮ぎわでも10度近くまで届くため、大玉でも最後まで甘い。日持ち性が高く、カット販売にも向く。成熟に必要な積算温度は約1,150℃と大玉のなかでも高め。
- 縞無双L号しまむそうえるごう大玉神田育種農場の縞無双シリーズにあたる大玉スイカ。シリーズには元になった「縞無双」のほか、果肉を硬くした「縞無双H号」(HはHard)などがあり、作型や求める肉質で選び分ける。L号については育成元が公開している品種特性の一次情報が確認できていないため、果重・糖度・登熟日数はここでは記載しない。シリーズ共通の性格は縞無双H号のページを参照。
- 金色羅皇こんじきらおう大玉奈良県のナント種苗が育成し、2021年に全国デビューした黄肉の大玉スイカ。果重8〜9kgとしっかり大きく、やや縦長の球形になる。最大の特徴は糖度で、15度前後、条件がよければそれを超える。黄肉スイカは「見た目は珍しいが味は赤肉に劣る」と言われがちだったが、この品種はその常識をひっくり返した。果肉は濃い黄色からオレンジに近い色で、緻密でやや硬め。シャリ感がしっかりあり、後味はさっぱりしている。種が少なめなのも食べやすい。
- 3Xブラックジャック大玉ナント種苗が2013年に開発し、2014年ごろから市場へ出回りはじめた黒皮の三倍体シードレススイカ。縞のない真っ黒な外観で、果重6〜8kgと迫力がある。糖度は13度内外で安定し、果肉は締まってシャリ感に富む。日持ち性に優れ、従来の種なしスイカで問題になっていた空洞果・シイナ(未熟な白い種の殻)・厚皮の発生が少ない。種なしスイカの評価を変えた品種として知られる。
- スーパー大玉すーぱーおおだま大玉大玉のスイカ。育成元が公開している品種特性の一次情報が確認できていないため、果重・糖度・登熟日数は記載していない。確認でき次第、追記する。
- 春のだんらんはるのだんらん大玉萩原農場の大玉種で、ハウスや大型〜中型トンネルなど早期作型に向く。草勢は中位。雌花の着生がよく、花飛びが非常に少ないため、低温寡日照でも着果が安定する。果皮は濃く縞柄が鮮明。果肉は帯桃鮮紅色で、収穫後の変色が少なくカット販売にも向く。糖度は特に高く安定し、シャリ感に優れる。
- 紅こだまべにこだま小玉サカタのタネの小玉種で、小玉スイカの代表格として長く使われてきた品種。果重2kg前後によくそろい、家庭の冷蔵庫にそのまま入る大きさに収まる。果肉は鮮紅桃色で、糖度は約12度。皮が薄く可食部が多い。開花後35〜38日で収穫でき、大玉に比べて回転が速いため、1シーズンに何度も穫る組み立てがしやすい。棚に誘引する空中栽培にも向き、限られた面積でも育てられる。
- ピノ・ガール小玉奈良県のナント種苗が育成し、2020年から商業出荷が始まったマイクロシードタイプの小玉スイカ。最大の特徴は種の小ささで、従来品種のおよそ4分の1しかない。かじっても歯に当たりにくく、種を出しながら食べる手間がいらない。果重は1.6〜2.2kgと、一般的な小玉スイカよりさらにひとまわり小さく、家庭で食べきりやすい。果肉は濃桃色でかたく締まり、シャリ感が強い。糖度も乗りやすいうえ、皮ぎわまで甘さが届く。着果性がよく草勢も落ちにくいため、小玉スイカのなかでは作りやすい部類に入る。
- 姫まくらひめまくら小玉丸種の小玉種。果重2〜2.5kgの楕円形で、濃緑の地色に太くはっきりした縞が入る。果肉は赤肉で、硬めに締まりシャリ感に富む。糖度は12度以上で非常に安定する。草勢は旺盛で作りやすい。俵型なので箱に詰めやすく、産地で扱いやすい形をしている。低温期向きの「春の姫まくら」と、高温期の棚持ちに優れる「夏の姫まくら」があり、作型で使い分ける。
- ひとりじめ7小玉小玉スイカの定番。草勢は中〜やや強で雌花の着生と花粉の出がすこぶるよく、着果性に優れる。果重2.0〜2.5kgの玉張りのよいやや腰高の円球形で、果皮色が濃い。果肉はややちみつでしまりがあり、小玉ながら大玉に近いシャリ感を持つ。糖度は13〜14度以上と特に高い。ツル持ちがよく2〜3番果も穫れる。窒素過多を避けるのが要点で、前作の残肥があれば無肥料でも足りる。
- マダーボール小玉ヴィルモランみかどの小玉種。果長20cm、果重2.0〜2.5kgのラグビーボール型で、鮮緑の地色に細く鮮明な縞が入る。糖度は12〜13度と高く、果肉は濃紅桃色で多汁、シャリ感もよい。低温や弱い光のもとでも雌花がつきやすく着果性が高いため、早い作型で使いやすい。俵型なので箱詰めしやすく、古くから贈答用にも使われてきた。ただし肉質がやわらかく、収穫適期の幅が狭い。
- 縞こだましまこだま小玉縞皮の小玉種。果重2.0〜2.5kgで、糖度は13度前後と高く安定する。小玉スイカの標準的な性格を持ち、家庭菜園でも扱いやすい。登熟日数は6月収穫で35〜38日、7月収穫で30〜32日が目安と、収穫時期によって1週間近く変わる。
- 黒娘ちゃんくろむすめちゃん小玉縞模様のない黒皮の小玉スイカとして流通している。育成元が公開している品種特性の一次情報が確認できていないため、果重・糖度・登熟日数はここでは記載しない。黒皮の小玉スイカには複数の品種があり、売り場では見た目でまとめられることがある。
- クリームスイカ大玉果肉がクリーム色(淡い黄白色)になるスイカ。赤肉種に比べてあっさりとした甘さで、後味が軽い。切ったときの色の意外性から贈答にも使われる。皮の外見は普通の縞スイカと変わらないので、切るまで分からない。
- 縞王しまおう大玉大和農園の大玉種で、50年以上にわたって作られてきた歴史のある品種。濃い緑地に太い縞が入る、いわゆる「スイカらしい見た目」の代表格でもある。4本2果どり栽培で果重7〜9kg。果肉は鮮桃紅色で、ウルミ果(果肉が水浸状になる生理障害)の発現が少ない。糖度は11〜12度。北海道から沖縄まで全産地に対応する適応幅の広さが最大の持ち味で、産地を選ばず作れる。
- 味きららあじきらら大玉糖度が乗りやすい大玉スイカ。シャリ感が強く、噛んだときの歯ざわりがはっきりする。育成元が公開している詳しい品種特性は確認できていないため、果重や登熟日数はここでは記載しない。
- 太陽たいよう大玉神田育種農場が育成した、外皮が明るい黄色の珍しいスイカ。黄色い地色に濃い黄色の縦縞が入った正球形で、遠目にもすぐそれと分かる。果肉は一般的なスイカと同じ赤肉なので、切ったときの色の落差が大きい。果重は5〜6kg。シャリッとした食感と、甘い果汁をたっぷり含んだジューシーさが持ち味。流通量が少なく希少性が高いため、店頭価格は高めで贈答用に好まれる。果重1.8〜2.5kgの「ミニ太陽」もある。
- でんすけすいか大玉北海道北海道のほぼ中央、上川盆地の当麻町で1984年から作られているブランドスイカ。スイカ特有の縞模様がなく、皮が真っ黒(暗緑色)なのが最大の特徴で、切ったときの真っ赤な果肉との対比が強い。果重6〜8kg。糖度が高く、出荷前の検査で11度以上のものだけが「でんすけすいか」として出荷される。1本のつるから1玉だけを育てる一果採りで、高い栽培管理技術が要る。夕張メロンと並ぶ北海道の高級果実として知られる。
- 入善ジャンボ西瓜にゅうぜんじゃんぼすいか大玉富山県富山県入善町、黒部川扇状地で明治30年から作られてきた俵型の巨大スイカ。長さ約40cm、直径約30cmのラグビーボール型で、平均果重は15〜18kg、大きいものは30kgに及ぶ。日本一大きなスイカとして知られる。果肉はみずみずしく上品な甘さで、サクッとした歯ごたえがある。糖度は11〜12度ほど。収穫後の果実重量が9kg以上のものだけが「入善ジャンボ西瓜」を名乗れる。地理的表示(GI)保護制度にも登録されている。
- 姫甘泉ひめかんせん小玉丸種の小玉種。糖度13度以上と、小玉スイカのなかでも高い部類に入る。果肉は紅色で、シャリ感にあふれる食感を持つ。輸送性と日持ち性に優れるため、収穫してから食べるまでに間が空いても品質が落ちにくい。着果しやすく、家庭菜園でも扱いやすい。
- 黒美人くろびじん小玉縞模様のない黒皮の小玉スイカ。果肉が締まり、皮際まで甘みが乗る。小玉スイカは皮が薄いので、果肉として食べられる部分の割合が大きい。冷蔵庫に入れやすく、1個を食べ切りやすい大きさにあたる。
- タヒチ大玉縞模様のない黒皮(暗緑色)の大玉スイカ。果肉は締まっていてシャリ感が強く、日持ちする。北海道当麻町が1984年に導入し、産地ブランド「でんすけすいか」の元になっている品種として知られる。ただし「でんすけすいか」を名乗れるのは当麻町で作られ産地の検査を通ったものだけで、品種としてのタヒチと、ブランドとしてのでんすけすいかは別の話になる。
- こだま黄こだまき小玉果肉が黄色い小玉スイカ。さっぱりとした甘さで、後味が軽い。黄色はカロテンによるもので、赤肉スイカのリコピンとは違う色素にあたる。赤肉と一緒に切り分けると色の対比が出るので、集まりの場で使われる。


