CATEGORY
根菜類の野菜
土の中で肥大した根を食べる野菜です。直まきが基本で、間引きと土の状態が形を決めます。地上部からは太り具合が見えにくいのが難しいところです。
- 品目
- 16
- 品種
- 104
根や地下茎を食べる野菜たち
ダイコン
アブラナ科
青首、白首、辛味、長型、丸型と地方品種が非常に多い。直根が傷むと又根になるため、深く耕して直播きする。
ニンジン
セリ科
西洋系のオレンジ色が主流だが、金時のような東洋系の赤、黒紫、黄、白など色の幅が広い。発芽が最大の関門で、覆土は薄く、乾かさないのがこつ。
カブ
アブラナ科
小カブから聖護院のような大カブまで幅がある。日本で最も地方在来種が多く残る野菜のひとつで、各地に独特の赤カブがある。
タマネギ
ヒガンバナ科
秋に播いて苗を作り、初冬に定植して越冬させる。葉が8割倒れたころが収穫適期。早生・中生・晩生で貯蔵性が変わる。
ニンニク
ヒガンバナ科
秋に鱗片を植えて越冬させ、翌初夏に穫る。寒地系と暖地系があり、地域に合った系統を選ばないと球が太らない。
ゴボウ
キク科
根を野菜として食べるのは日本と台湾などに限られる。長根種は1m近く掘る必要があるため、家庭菜園では30〜40cmの短根種が扱いやすい。
レンコン
ハス科
食べているのは根ではなく地下茎。常に水を張った状態を保つ必要があり、田や大型の容器が要る。茨城県が最大の産地。穴が開いていることから縁起物とされる。
ラディッシュ
アブラナ科
タネまきから20〜30日で穫れる最速級の野菜。プランターひとつで完結するため、家庭菜園の入門に向く。穫り遅れると割れたりスが入る。
ショウガ
ショウガ科
熱帯原産で、高温と適度な湿り気を好む。夏に若い茎ごと穫れば葉ショウガ、秋まで置いて塊茎を太らせれば根ショウガになる。乾燥に弱い。
ビーツ
ヒユ科
赤い色素ベタシアニンによる鮮やかな断面が特徴。ボルシチの材料として知られる。ホウレンソウと同じ科で、葉も食べられる。
ヤーコン
キク科
アンデス原産。イモに見えるが生でシャリシャリと食べられ、梨のような食感がある。デンプンをほとんど含まず、オリゴ糖を多く含む。
ラッキョウ
ヒガンバナ科
砂地でもよく育ち、鳥取砂丘や福井の三里浜が名産地。植え付けから収穫まで9か月ほどかかる。1年で穫ると大粒、2年置くと小粒で締まった実になる。
クワイ
オモダカ科
水を張った田で育てる水生の作物。塊茎から芽が勢いよく伸びる姿が「芽が出る」に通じるとして、正月のおせちに使われる。埼玉県と広島県が主産地。
ワサビ
アブラナ科
冷たい水と日陰がいる。育て方で二通りに分かれ、渓流の湧水で育てて根茎を穫るのが沢わさび(水わさび)、林の中の畑で育てて葉柄や花茎を穫るのが畑わさびになる。畑わさびは根茎が太らないので、わさび漬けなどの加工に回る。栽培は約400年前の慶長年間に静岡の有東木で始まったとされ、1892年ごろに開発された畳石式が生産量を大きく伸ばした。
ホースラディッシュ
アブラナ科
根をすりおろすとダイコンのように白く、ワサビのようなつんとした辛味が立つ。本ワサビとは別の植物で、粉わさびやチューブわさびの原料として使われてきた。北海道では山わさびの名で親しまれている。宿根性で耐寒性が強く、畑で冬を越せる。植えつけから収穫までおよそ2年かかる。
ユリネ
ユリ科
ユリの球根を食べる。掘り上げは秋だが、おせちや茶碗蒸しに使うので需要が集まるのは冬にあたる。店頭に並ぶまで6年かかり、そのあいだ毎年秋に掘り上げて春に植え直す。花に養分を取られないよう、つぼみは咲く前に摘む。国内生産の99%が北海道産で、なかでも真狩村が全道の生産量の多くを占める。
根菜類の品種
品目の下に登録されている品種です。カードを押すと特徴と栽培カレンダーが見られます。
ダイコン
21品種- 伝統大蔵ダイコンでんとうおおくらだいこん東京都白首のダイコンで、青首大根が広まる前の東京の大根にあたる。世田谷区大蔵で作られてきた。一度は途絶えたが、地元の農家が1997年に作り直しを始め、2002年に本格的に復活した。
- 田辺大根たなべだいこん大阪府白首の大根で、長さ20cm、太さ9cmほど。根は白色の円筒形で、末端が少しふくらんで丸みを帯びる。肉質は緻密でやわらかく、甘みに富む。収穫は11月から1月にあたる。
- 源助だいこんげんすけだいこん石川県加賀野菜根径8cm、根長22〜25cmの短円筒形で、尻のつまりがよい。早生で生育が旺盛、ウイルス病や萎黄病にかかりにくい。肉質がやわらかく、だいこんらしい歯ざわりを残したまま煮くずれしない。煮物用だいこんの代表品種にあたる。
- 耐病総太りたいびょうそうぶとりタキイ種苗の青首大根で、長年にわたって使われてきた定番品種。秋どりで根長35〜38cm、根径8cmほどになる。尻づまりがよく、白い肌に艶があって青首との対比が美しい。肉質にすぐれ、すが入るのが非常に遅いため収穫の幅が広い。萎黄病、べと病、ウイルス病に強く、名前のとおり耐病性が持ち味。揃いがよく、家庭菜園でも産地でも扱いやすい。
- 三太郎さんたろうタキイ種苗の短形大根で、三季どりできる作りやすさが持ち味。根長18〜22cm、根径7〜9cmとほぼ円筒形で、どこを切っても太さが変わらないため調理しやすい。収穫のタイミングで500gから3kgまで大きさを選べるのが最大の特徴で、秋まきなら約60日で1kg、90日以上置けば2kg以上になる。肉質は緻密で白く、辛みが少ない。煮くずれしにくく味がよく染みる。とう立ちが非常に遅く、耐寒性と耐病性にすぐれる。
- 青首宮重総太りあおくびみやしげそうぶとり愛知県愛知県の宮重大根をもとにした青首系の総太り大根。いま日本で流通しているダイコンの大半は青首で、その源流にあたるのが宮重系にあたる。根の上部が地上に出て緑色になるのが青首の由来で、地上に出た部分は甘く、地中の白い部分は辛みが強いという味の差が生まれる。総太りは根の上から下まで太さが揃うことを指す。
- 聖護院大根しょうごいんだいこん京都府京の伝統野菜丸く肥大する京都の伝統野菜。煮崩れしにくく、長く煮ても形が残るため千枚漬けや炊き合わせに使われる。
- 桜島大根さくらじまだいこん鹿児島県世界最大級のダイコンで、大きいものは20kgを超える。桜島の火山灰土壌で育つ。肉質は緻密でやわらかく、煮物にすると崩れにくい。
- 守口大根もりぐちだいこん愛知県直径2〜3cm、長さ1m以上にもなる極細のダイコン。守口漬という奈良漬に加工される。
- 辛味大根からみだいこん小ぶりで水分が少なく、強い辛味を持つ。すりおろして蕎麦の薬味にする。ねずみ大根や親田辛味大根などの在来系統がある。
- 紅芯大根こうしんだいこん外は淡い緑色、中は鮮やかな紅色になる中国原産のダイコン。生食で色を活かし、サラダや甘酢漬けにする。
- 練馬大根ねりまだいこん東京都江戸東京野菜中央がふくらみ両端が細くなる長形のダイコン。たくあん漬け用として江戸期から作られた。引き抜くのに力が要るほど深く入る。
- 三浦大根みうらだいこん神奈川県先が太くなる白首の大型種。煮物にすると甘みが出る。青首種の普及で作付けは減ったが、冬の贈答用に残る。
- 亀戸大根かめいどだいこん東京都江戸東京野菜根長30cmほどの小型の白首ダイコン。根も葉もやわらかく、浅漬けに向く。
- 松館しぼり大根まつだてしぼりだいこん秋田県鹿角市松館地区でのみ作られてきた辛味大根。しぼり汁を蕎麦のつゆに使う。水分が少なく、鋭い辛味がある。
- 安家地大根あっかじだいこん岩手県岩泉町安家地区の在来大根。地上に出た部分が赤紫になる。辛味が強く、水分が少ないため薬味や漬物に向く。
- ねずみ大根ねずみだいこん長野県先がねずみの尾のように細くなる形からこの名がある。強い辛味の中に甘みがあり、おしぼり蕎麦に使われる。
- 伊吹大根いぶきだいこん滋賀県伊吹山麓の在来大根。根は短く先が丸い。辛味が強く、すりおろして薬味に使う。
- 庄内おろししょうないおろし山形県辛味が強い在来の辛味大根。そばの薬味に使われる。
- 青長大根あおながだいこん外も中も緑色になる中国系の大根。甘みがあり、生食や漬物に使う。
- ミニ大根みにだいこん根長20cm前後の小型種。プランターや浅い畑でも作れる。
ニンジン
15品種- おすすめ向陽二号こうようにごうタキイ種苗の五寸ニンジン。晩抽性(とう立ちしにくい性質)と耐暑性にすぐれ、春作・夏作の兼用ができる。土質を選ばず幅広い作型に適し、たいへん作りやすい。根形はやや肩張りで尻部までよく太り、根色は美しい鮮紅色。肌はなめらかでツヤがある。適期栽培では根長18cm、根重200g程度になる。
- ピッコロ根長10〜12cmタキイ種苗のミニニンジン。ウインナーソーセージの形に似た小型の極早生種で、根長は10〜12cm。肉質は歯切れがよくやわらかで、水分と甘みに富む。
- パープルターゲット根長20〜23cm丸種が育成した紫ニンジン。皮だけでなく中まで紫色に着色する。草勢は中程度で作りやすく、暑さにも寒さにも強い。裂皮と裂根が遅く、畑に置ける期間が長い。根長は20〜23cm。
- 黒田五寸くろだごすん耐暑性・耐病性が強く、草勢旺盛で栽培しやすい夏まきの代表品種。根形は肩張りがよく、尻の肉付きのよい総太り型になる。根色は肌・芯ともに鮮紅色で着色が早い。甘みに富んだ歯切れのよい肉質で、カロテン含量が多い。7〜8月まきの適期栽培では、播種後110日前後で根長18〜22cm、根重200g前後になる。長崎県大村市が発祥の地とされ、「五寸ニンジン」という呼び名はこの系統から広まった。改良型の「新黒田五寸」もある。
- 黒ニンジンくろにんじんアントシアニンを多く含み、皮も果肉も黒紫色になるニンジンの総称。特定の品種名ではなく、複数の種苗会社がそれぞれの品種名で出している。加熱すると色が煮汁に溶け出すため、生食やスープの彩りに使われる。細長い形のものが多い。
- 金時にんじんきんときにんじん大阪府リコピンによる濃い紅色が特徴の東洋系ニンジン。長さ30cm前後になる。西洋種のようなにおいが少なく、肉質はやわらかい。関西では正月料理に欠かせない野菜として、年末に集中して出回る。京にんじんとも呼ばれる。
- 島にんじんしまにんじん沖縄県細長く黄色い沖縄の在来ニンジン。長さ30〜40cmになる。オレンジではなく黄色いのが特徴で、香りが強い。沖縄では「チデークニ」と呼ばれ、汁物や炒め物、豚肉と合わせた料理に使われる。冬が旬になる。
- ミニキャロット長さ10cm前後で収穫する小型のニンジンの総称で、特定の品種名ではない。複数の種苗会社がそれぞれの品種名で出している。土を深く耕さなくても形が整うため、プランター栽培に向く。皮が薄いので、洗ってそのまま食べられる。
- 時無五寸ときなしごすんとう立ちしにくく、作型の幅が広い五寸ニンジンの系統。「時無し」は、まく時期を選ばずに作れることを指す古い呼び方にあたる。春まきでとう立ちしにくい性質を持つため、家庭菜園で時期をずらしてまきたいときに使いやすい。複数の種苗会社がそれぞれの系統を出しているので、種を買うときは各社の品種名を見て選ぶ。
- 国分にんじんこくぶにんじん群馬県長さ60cm以上になる東洋系の長にんじん。群馬県で作られてきた在来種にあたる。香りが強く、正月料理に使われてきた。根が60cm以上伸びるため、それだけ深く耕せる土地でないと作れない。作る手間の大きさから栽培する人が減っている。
- 大塚にんじんおおつかにんじん山梨県長さ80cm以上になる山梨県市川三郷町の在来にんじん。「のっぷい」と呼ばれる深くやわらかい土壌でのみまっすぐ育つ。土がその条件を満たさないと曲がったり途中で止まったりするため、産地がそのまま限られている。
- パープルスティック外側が紫、中心がオレンジになる細長いニンジン。輪切りにすると紫の輪の中にオレンジの芯が出るので、生食で断面の対比が映える。紫はアントシアニンによる色で、加熱すると煮汁に溶け出す。生のまま薄切りにするか、スティックにして使う。
- 白ニンジンしろにんじんカロテンを含まないため果肉が白いニンジンの総称で、特定の品種名ではない。オレンジ色のニンジン特有のにおいが穏やかで、甘みが強い。ニンジンが苦手な人でも食べやすいとされる。ヨーロッパでは古くから作られてきた系統にあたる。
- イエローハーモニー果肉が黄色いニンジン。ルテインによる色で、アントシアニンの紫と違って加熱しても色が抜けない。甘みがあり、サラダの彩りに使われるほか、煮物やスープに入れても黄色が残る。オレンジ、紫、白と並べると、ニンジンに色の幅があることが分かる。
- ベーターリッチサカタのタネの中生ニンジン。晩抽性で、耐暑性・耐寒性・低温肥大性・低温着色性にすぐれ、周年栽培ができる。根形はなで肩の長めの円筒形で調理しやすい。肉質はかたく、根色・芯色ともに濃鮮紅色。カロテン含量が多く糖度が高くて甘みがあり、ニンジン臭が少ない。加熱調理のほか、ジュースや生食にも使える。
カブ
16品種- おすすめ耐病ひかりたいびょうひかりタキイ種苗のカブ。強勢で太りが早く、小中カブから中大カブまで、狙う大きさに合わせて収穫できる栽培容易な万能種。形は早くから整い、厚みのある扁円でそろいがよい。肌は純白でツヤがあり、ス入りや根割れの心配が少ない。ウイルス病に安定して強い。生育旺盛で吸肥力が強いため、作型と狙う大きさに応じた肥培が要る。高温時は葉勝ちや根割れになりやすいので、過剰施肥に注意する。
- 品川カブしながわかぶ東京都丸くならず、大根のように細長く伸びるカブ。江戸の副食が漬物だったころの品種にあたる。秋に穫る。
- すぐき菜すぐきな京都府京都市北区上賀茂に伝わるカブの一種。根は円錐状で、生産者によってずんぐりした大根のような形から細く尖った形まで幅がある。葉は濃緑色で、葉と根のそれぞれに3つの系統群がある。漬物のすぐきに加工するために作られてきた。
- 聖護院かぶしょうごいんかぶ京都府京の伝統野菜直径15〜20cmになる日本最大級のカブ。京都の千枚漬けの原料として知られる。肉質のきめが細かく、煮ると甘みが出る。江戸時代に近江のカブから選抜されたと伝わり、京の伝統野菜に数えられる。
- 五箇山かぶらごかやまかぶら富山県世界遺産・五箇山の合掌集落で受け継がれてきた在来のカブ。焼畑で作られてきた歴史を持つ。肉質が締まっていて、漬物にすると歯ざわりが残る。栽培する人が減り、地域で守られている品種にあたる。
- 河内赤かぶかわちあかかぶ富山県南砺市河内地区の在来赤かぶ。皮は鮮やかな赤紫で、中は白い。酢に漬けると皮の色が全体に回り、美しい桃色に染まる。地域で守られてきた品種にあたる。
- 天王寺かぶらてんのうじかぶら大阪府なにわの伝統野菜大阪・天王寺で江戸期から作られてきた扁平なカブ。甘みが強く、肉質はやわらかい。長野県の野沢菜は、この天王寺かぶらの種が持ち帰られて変化したものだとする説がある。なにわの伝統野菜に認定されている。
- 日野菜かぶひのなかぶ滋賀県細長い形のカブで、地上に出た部分だけが紫紅色になり、土に埋まっていた部分は白いまま残る。滋賀県の日野町が発祥とされる。ほろ苦さと辛味があり、桜漬けにすると鮮やかな桜色に発色する。
- 飛騨紅かぶひだべにかぶ岐阜県皮が濃い紅色になる岐阜県飛騨地方の在来かぶ。中は白い。飛騨の赤かぶ漬けの原料として知られ、冬の保存食として作られてきた。標高の高い冷涼な土地でよく色が乗る。
- 金沢青かぶかなざわあおかぶ石川県石川県の「かぶら寿し」に使われる大型の青かぶ。肉質が緻密で、切れ目を入れてブリを挟み、麹で発酵させる。金沢の冬の伝統的な保存食を支えてきた品種にあたる。
- 暮坪かぶくれつぼかぶ岩手県岩手県遠野市の暮坪地区で受け継がれてきた細長いかぶ。かぶでありながら強い辛味を持ち、すりおろして薬味に使う。そばの薬味としての評価が高く、辛味大根と同じ使い方をされる。栽培する農家がごくわずかで、流通量が少ない。
- 平良かぶひらかかぶ秋田県秋田県で焼畑によって作られてきた在来かぶ。肉質が締まり、漬物にすると香りが立つ。焼畑という農法とともに受け継がれてきた品種で、作る人が減っている。
- 藤沢かぶふじさわかぶ山形県山形県鶴岡市で焼畑によって栽培されてきた細長い赤かぶ。地上に出た上部が赤紫、土に埋まっていた下部は白いまま残る。甘酢漬けにすると全体が桃色に染まる。鶴岡市の在来作物のひとつにあたる。
- 杉箸アカカンバすぎはしあかかんば福井県福井県敦賀市の杉箸地区で受け継がれてきた在来赤かぶ。細長く、皮だけでなく果肉まで赤みを帯びるのが特徴で、切っても赤い。漬物にすると鮮やかに発色する。栽培する農家が少なく、地域で守られている。
- 津田かぶつだかぶ島根県先が曲がった勾玉のような形をした島根県松江市の赤かぶ。日に当たった部分だけが赤紫になり、土の中の部分は白い。松江の伝統的な漬物に使われる。曲がった形は品種の性質によるもので、作り方の失敗ではない。
- 弘岡かぶひろおかかぶ高知県高知県で作られてきた在来かぶ。肉質がやわらかく甘みがある。温暖な高知でも作れるかぶとして受け継がれてきた。育成元が公開している詳しい品種特性は確認できていないため、大きさや収穫日数はここでは記載しない。
タマネギ
10品種- おすすめもみじ3号もみじさんごう七宝の晩生タマネギ。長期の吊り貯蔵および冷蔵貯蔵に適する。草姿は立性で葉色が濃く、軟腐病、根腐れ、葉枯れ症に強い耐病性を持つ。球は甲高く均一にそろい、首が締まる。貯蔵性にすぐれ、自宅での管理でもおよそ10か月貯蔵できる。
- 猩々赤しょうじょうあか赤タマネギの代表品種。辛味が穏やかで、水にさらさずそのままサラダに使える。切り口に赤紫の輪が出るのが特徴。アントシアニンによる色で、加熱すると色が抜けるため、生で使うのが前提にあたる。
- 泉州黄せんしゅうき大阪府大阪府泉州地方で育てられてきた中生の黄タマネギ。日本のタマネギ栽培の源流のひとつにあたる。明治期に泉州でタマネギ栽培が始まり、そこから全国へ広がった。肉質はやわらかく甘みがある。固定種なので自分で種を採れる。
- ソニックタキイ種苗の早生タマネギ。玉締まりが良好で、甲高の大玉によくそろい早どりができる。玉の色つやがよく、首部も細くてよく締まる。1球平均320g。耐寒性が高く生育旺盛で作りやすい。切り玉出荷に適し、吊り玉にした場合は8月末まで貯蔵できる。
- ネオアースタキイ種苗の中晩生タマネギ。色つやと貯蔵性にすぐれる。玉は豊円球で、そろい・締まりとも良好。特に皮色が濃くつやがあって美しい。貯蔵中の萌芽(芽の出はじめ)や尻部の動きが遅いので長期貯蔵に適する。皮の密着にすぐれ、長期貯蔵でも玉締まりがよく、貯蔵病害にも強い。
- 札幌黄さっぽろき北海道明治期から札幌で作られてきた在来種で、日本のタマネギ栽培のもうひとつの源流にあたる。加熱すると強い甘みととろみが出る。ただし病気に弱く、大きさや形がそろわないため収量が安定しない。F1品種に置き換わり、いまは生産量がごくわずかになっている。
- アトン大玉になる中生種。大玉栽培をすれば600gまで太る。辛みが少なく水分が多いので、生でも食べやすい。肉質は歯切れがよく、厚く輪切りにして焼く料理で持ち味が出る。病気に強く、家庭菜園でも扱いやすい。
- ターボ肥大が早い中生種。病気に強く、とう立ちも少ないので作りやすい。4月中旬から5月にかけて穫れる。大きくなるのが早いぶん、収穫の判断を遅らせると球が割れやすい。育てやすさで選ばれる品種にあたる。
- 湘南レッドしょうなんれっど神奈川県神奈川県が育成した赤タマネギ。1961年に発表され、生食用タマネギの先駆けにあたる。1球220〜320gで、輪切りにすると赤紫が年輪状に入る。辛みと刺激臭が少なく、水にさらさずそのままサラダに使える。小田原市や大磯町などで作られている。
- 貝塚早生かいづかわせ大阪府大阪で作られてきた固定種の極早生タマネギ。形はやや扁平で、とう立ちが少なく肥大がよい。極早生としては貯蔵もきく。早生以降の品種はほとんどが一代交配種になっているなかで、固定種のまま残っている数少ない早生タマネギにあたる。
ニンニク
5品種- おすすめホワイト六片ほわいとろっぺん青森県1球が大きな6片に分かれる寒地系ニンニクの代表品種。青森県が主産地で、国内流通量の多くを占める。片数が少ないぶん1片が大きく、皮がむきやすい。貯蔵性が高く、乾かせば半年以上もつ。寒さに当たらないと球がふくらまないので、暖地では作りにくい。
- 嘉定種かていしゅ暖地向きのニンニクで、1球が10片以上の小片に分かれる。関東以西で広く作られる。1片が小さいぶん皮むきに手間がかかるが、暖かい地域でもきちんと球がふくらむ。ホワイト六片が育たない地域での選択肢にあたる。
- 島にんにくしまにんにく沖縄県沖縄の在来にんにく。球は小ぶりだが香りが濃い。球を穫るだけでなく、若いうちに葉ごと収穫する「葉にんにく」としても使われる。暖地系なので沖縄の気候でも球がふくらむ。
- 平戸にんにくひらどにんにく長崎県暖地系では珍しい大球種。1球100〜150gになり、鱗片は8〜10片と少ない。姿はホワイト六片に似るが、寒さに当たらなくても球がふくらむ。乾かす間に皮が赤紫を帯びてくることがあり、傷んでいるわけではない。関東以西で大きなニンニクを穫りたいときの選択肢にあたる。
- 壱州早生いっしゅうわせ長崎県長崎県の壱岐が発祥の暖地系早生種。外皮は白に近い淡褐色で、鱗片は12個前後と多い。早生なので他のニンニクより早く穫れる。1片が小さいぶん皮むきに手間はかかるが、暖かい地域で確実に球がふくらむ。
ゴボウ
8品種- おすすめサラダごぼう根長30〜40cmの短根種の総称で、特定の品種名ではない。やわらかくアクが少ないため生でも食べられ、深く耕さずに済むので家庭菜園に向く。長根種のように1m掘り下げる必要がないので、プランターでも作れる。
- 高山牛蒡たかやまごぼう大阪府香りがよく、やわらかいごぼう。太いものは中が空洞になる。収穫は12月にあたる。
- サラダむすめ根長35〜45cmタキイ種苗の短根ゴボウ。登録上の品種名はてがる。根長35〜45cm程度の短根太ゴボウで、まいてから100日程度で穫れる。白肌で香りと食味にすぐれ、普通のゴボウ料理のほかサラダにも向く。作りやすく手軽に育てられる。
- 滝野川ごぼうたきのがわごぼう東京都江戸東京野菜現在流通している長根ゴボウの多くがこの系統にあたる。江戸期に滝野川村(現・東京都北区)で育成された。長さ1m近くまで伸び、香りが強く肉質が締まる。江戸東京野菜に認定されている。
- 大浦太ごぼうおおうらふとごぼう千葉県直径10cm近くになる千葉県の極太ゴボウ。太くなると中が空洞になり、そこに詰め物をして煮る料理がある。長さより太さで作る品種で、普通のゴボウとは調理法がまったく違う。栽培する農家が限られており、流通量は少ない。
- 堀川ごぼうほりかわごぼう京都府京の伝統野菜太いゴボウを一度掘り上げて横向きに植え直し、さらに半年ほどかけて肥大させたもの。品種というより、この作り方そのものが堀川ごぼうにあたる。中に大きな空洞ができ、そこに詰め物をして京料理に使われる。手間がかかるため、値段も高く流通量は少ない。
- うまいごぼう短根の作りやすい系統で、香りが強くやわらかい。短根のゴボウは香りが穏やかなものが多いが、この系統は香りを残している。深く耕さずに済むので家庭菜園に向く。育成元が公開している詳しい品種特性は確認できていないため、根長や収穫日数はここでは記載しない。
- 山ごぼう漬け用やまごぼうづけよう「山ごぼう漬け」として売られている漬物には、ゴボウの細い根を漬けたものと、キク科アザミ属のモリアザミの根を漬けたものがある。モリアザミはゴボウとは別の植物で、根の見た目が似ていることから山ごぼうと呼ばれてきた。ここではゴボウの細根を味噌漬けや醤油漬けにする用途の系統として扱う。歯ごたえが持ち味になる。
レンコン
5品種- 河内蓮根かわちれんこん大阪府旧茨田郡の一帯に自生していた在来の蓮根を、池や沼に植えて育てたもの。門真市・守口市・大阪市・枚方市・寝屋川市・大東市で作られてきた。収穫は10月から3月にあたる。
- 加賀れんこんかがれんこん石川県でんぷん質が多く粘りが強い。太くて節間が短く、肉厚にできる。節ごとに味わいが変わり、先端はシャキシャキ、根元へ行くほどモチモチした食感になる。品種としては支那白花にあたる。
- 備中種びっちゅうしゅ節が短くずんぐりした在来系のレンコン。粘りが強く、すりおろして使うと持ち味が出る。中国系の支那白花に比べて収量は少ないが、もっちりとした食感で評価される。すりおろして団子にする、蒸すといった料理に向く。
- 支那白花しなしろばな節が長く伸びる中国系のレンコン。歯ざわりがシャキッとしていて、きんぴらや酢ばすに向く。在来系より収量が多く肥大も早いので、いま流通しているレンコンの多くがこの系統にあたる。粘りは在来系より弱い。
- 金澄かなすみ中国種と在来種を交配して生まれたレンコンの系統。金澄1号から37号まであり、20号が広く普及している。形は太く短く、一般のレンコンより白さが目立つ。シャキシャキした歯ざわりが持ち味。関東のレンコン栽培の7割を占める。
ラディッシュ
4品種- おすすめコメット丸く赤いラディッシュの定番種。種まきから20〜25日で穫れる。ラディッシュは「二十日大根」とも呼ばれ、野菜のなかでもっとも早く収穫できる部類にあたる。根が浅いのでプランターでも作れ、失敗しても播き直しがきく。
- ニューコメットタキイ種苗の赤丸二十日ダイコンの一代交配種。適期栽培では種まき後およそ20日で根径2cm程度になる。萎黄病に耐病性があり、裂根も少ない。葉がコンパクトなので密植できる。根は美しい球形で直根が非常に細く、根色は光沢のある赤、肉色は純白。
- ホワイトアイシクル細長い白いラディッシュ。名は「白いつらら」を意味する。丸いラディッシュより根が長く伸び、辛味が穏やかになる。サラダやピクルスに向く。丸いものより少し日数がかかるが、それでも1か月ほどで穫れる。
- レッドチャイムす入りが特に遅く、大きくしても裂根がとても少ない丸いラディッシュ。根は球形で尻づまりがよく、外皮は濃い赤、中は白い。歯切れがよく、そろいがよい。
ショウガ
4品種- 八王子ショウガはちおうじしょうが東京都鮮やかな黄色味を帯びていて、辛味が少ない。筋っぽさが無く、みずみずしい。八王子市の加住町・小比企町・中野町・川口町・石川町などで作られている。
- 大生姜おおしょうが1株1kg以上になる大型のショウガの総称で、特定の品種名ではない。繊維がやわらかく辛味が穏やかなので、薬味だけでなく甘酢漬けや佃煮といった加工にも向く。スーパーで「しょうが」として売られている根しょうがの多くがこの系統にあたる。
- 金時生姜きんときしょうが小ぶりで赤みを帯びる在来系の小生姜。辛味と香りが非常に強く、少量で効く。薬味や生姜湯、ジンジャーシロップに使われる。大生姜に比べて収量は少ないが、香りの濃さで選ばれる。
- 谷中生姜やなかしょうが東京都江戸東京野菜若い根茎を茎ごと穫る葉生姜。東京・谷中が産地だったことが名の由来にあたる。江戸東京野菜に数えられる。根茎がふくらみ始めた早い時期に穫るので、繊維がやわらかく辛味も穏やか。味噌を付けて生でかじるのが定番の食べ方になる。
ビーツ
4品種- おすすめデトロイト丸く濃赤色になるビーツの定番種。切ると断面に濃淡の輪紋が出る。ビーツはホウレンソウやフダンソウと同じアカザ科(ヒユ科)の仲間で、大根やかぶとは別の植物にあたる。赤い色はベタシアニンという色素による。
- キオッジャ切ると赤と白の渦巻き模様が現れるイタリアの品種。ヴェネツィア近郊のキオッジャに由来する名にあたる。加熱すると模様が薄れて全体がぼんやりした色になるため、生のまま薄切りにして使うと映える。味はデトロイトより穏やかで、土のような香りが少ない。
- ゴルゴ切ると紅白の年輪模様が出るビーツ。キオッジャと同じ渦巻き型にあたる。加熱すると模様が薄れるので、生のまま薄切りにして使う。ビーツ特有の土のような香りは穏やか。
- ルナ皮がオレンジ色、中が黄色いビーツ。茎も黄色くなる。ビーツ特有の香りが少ないので、薄くスライスしてサラダに使いやすい。赤いビーツと違って、まな板や手に色が移らない。
ヤーコン
3品種- サラダオカメ近畿中国四国農業研究センターが、国際バレイショセンターから導入した系統に在来の導入系統を交配して育成し、2003年にヤーコン農林3号として命名登録された。塊根の肉色が鮮やかなオレンジ色で、糖含量が高く甘みが強い。極めて多収だが、塊根の表面の凹凸がやや目立つ。
- アンデスの乙女あんですのおとめ近畿中国四国農業研究センターが「サラダオトメ」に導入系統を交配し、その後代にさらに別の導入系統を交配して育成したヤーコン。2011年3月に品種登録を出願した。収穫直後のいもの表皮が、既存の品種にない鮮やかな赤紫色になる。裂根率が極めて低い。
- アンデスの雪あんですのゆき果肉が白い一般的なヤーコン。シャリシャリした食感と穏やかな甘みがある。南米アンデス原産のキク科の植物で、見た目はサツマイモに似ているが別の仲間にあたる。でんぷんではなくフラクトオリゴ糖を蓄えるので、加熱してもほくほくにならず、シャリシャリのままになる。
ラッキョウ
3品種- らくだ系らっきょうらくだけいらっきょう鳥取県鳥取砂丘で作られるらっきょうの主力系統。粒がそろい、歯切れがよい。砂地は水はけがよく、らっきょうの形が整いやすい。植えてから1年で穫る「1年掘り」と、2年置いて小粒を多く穫る「2年掘り(花らっきょう)」があり、掘る年数で大きさが変わる。
- エシャレットらっきょうを若採りし、土寄せして軟白させたもの。品種ではなく、収穫の時期と育て方によるものにあたる。生で味噌を付けて食べる。フランス料理に使う西洋の「エシャロット」(玉ねぎの仲間)とはまったく別のもので、名前が紛らわしい。
- 三年子花らっきょうさんねんこはならっきょう福井県福井県の三里浜で作られる、植え付けから収穫まで足かけ3年かけるらっきょう。種球1粒が最初の1年で6〜9粒、さらに1年置いて40〜60粒まで分球する。1粒が小さく繊維が細かくなり、身が締まって歯切れがよい。この小粒を甘酢に漬けたものが花らっきょうにあたる。