根菜類
タマネギ
秋に播いて苗を作り、初冬に定植して越冬させる。葉が8割倒れたころが収穫適期。早生・中生・晩生で貯蔵性が変わる。
- 旬
- 春・夏
- 育てやすさ
- ふつう
- プランター
- 広さが要る
- 生育適温
- 8〜20℃
- 登録品種
- 10品種
Allium cepa ・ 原産 中央アジア ・ 出典: ウィキペディア日本語版
たまねぎ / 玉葱 ・ ヒガンバナ科
栽培カレンダー
タネまき 9〜10月 / 植え付け 11〜12月 / 収穫 5〜6月
| 作業 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| タネまき | 1月はタネまきの時期ではありません | 2月はタネまきの時期ではありません | 3月はタネまきの時期ではありません | 4月はタネまきの時期ではありません | 5月はタネまきの時期ではありません | 6月はタネまきの時期ではありません | 7月はタネまきの時期ではありません | 8月はタネまきの時期ではありません | 9月はタネまきの時期です | 10月はタネまきの時期です | 11月はタネまきの時期ではありません | 12月はタネまきの時期ではありません |
| 植え付け | 1月は植え付けの時期ではありません | 2月は植え付けの時期ではありません | 3月は植え付けの時期ではありません | 4月は植え付けの時期ではありません | 5月は植え付けの時期ではありません | 6月は植え付けの時期ではありません | 7月は植え付けの時期ではありません | 8月は植え付けの時期ではありません | 9月は植え付けの時期ではありません | 10月は植え付けの時期ではありません | 11月は植え付けの時期です | 12月は植え付けの時期です |
| 収穫 | 1月は収穫の時期ではありません | 2月は収穫の時期ではありません | 3月は収穫の時期ではありません | 4月は収穫の時期ではありません | 5月は収穫の時期です | 6月は収穫の時期です | 7月は収穫の時期ではありません | 8月は収穫の時期ではありません | 9月は収穫の時期ではありません | 10月は収穫の時期ではありません | 11月は収穫の時期ではありません | 12月は収穫の時期ではありません |
カレンダーの読み方
- タネまき
- 植え付け
- 収穫
- その時期ではない
露地栽培(屋外の畑・プランター)を想定した目安です。ハウスやトンネルを使うと時期は前後します。同じ露地でも北海道と沖縄では1〜2か月ずれるため、 旬のおおよその位置をつかむものとしてご覧ください。
地域別の作型
上のカレンダーは一般地を想定した目安です。 暖地と寒冷地では作業の時期が1〜2か月ずれます。
寒冷地東北・北海道・高冷地
| 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 春まき用品種 | ||||||||||||
| 秋まき・中晩生種 |
一般地関東〜近畿の平野部。種袋では中間地と書かれる
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|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 秋まき・早生種 | ||||||||||||
| 秋まき・中生〜中晩生種 |
暖地九州・四国・南関東の平野部
| 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 秋まき・極早生種 |
品種によってさらに前後します。正確な時期は種袋の作型図をご確認ください。
出典: タマネギの育て方・栽培方法(失敗しない栽培レッスン)(サカタのタネ 園芸通信)
タマネギの育て方
土づくりから収穫までの手順を、量と時期の数値つきでまとめています。 露地栽培を想定した目安です。
タマネギ栽培の前提
- 好む気候
- 冷涼。生育初期はマイナス8℃にも耐えるが、25℃を超えると生育が止まる
- 発芽適温
- 20℃前後。適温なら約7日で発芽する
- 球が太る条件
- 日が長くなること。早生は日長12時間前後、中生は13時間前後、晩生は13.5時間前後で太り始める
- 球が太り始める温度
- 極早生の10〜13℃から晩生の約20℃まで、品種で幅がある
- 作型
- 温暖地・暖地は秋まきの春〜初夏どり。寒冷地は越冬できないため春まき
- 育苗日数
- 地床で55日前後、12cmポットなら約35日
- 定植する苗の大きさ
- 本葉3〜4枚、草丈20〜25cm、根元が鉛筆よりやや細いくらい
- 株間・条間
- ともに12〜15cm
品種の選び方
タマネギは収穫の早さと貯蔵性が反比例します。早採りをねらうなら太りのよい早生種ですが日持ちしません。普通に作るなら中生種、長く貯蔵したいなら晩生種を選びます。辛さで見ると、日本で作られているのはほとんどが刺激成分の多い辛タマネギです。表皮は黄色系が主流で、赤タマネギは甘みがあり生食に向きます。品種選びで最も大事なのは、その品種が「どれくらい日が長くなったら太り始めるか」です。北海道向けの品種は日長14〜14.5時間で太り始めるため、本州で使うと太るのが遅れ、梅雨の高温多湿で腐りやすくなります。トウ立ちも起きやすいので、産地に合った品種を使ってください。早まきして大きな苗で冬を越すとトウ立ちが増えるため、種袋に書かれたまき時を守ることが品種選び以上に効きます。
育て方の手順
苗床を用意する
苗床の予定地に苦土石灰と化成肥料を全面散布してよく耕します。タマネギは酸性土壌に弱いので、石灰は多めです。
- 苦土石灰
- 1㎡あたり約150g
- 化成肥料
- 1㎡あたり約100g
- 成分量で見る苗床の元肥
- 10㎡あたりチッソ・リン酸・カリを各70〜100g
種まきと育苗定植の55日前が目安。12cmポットなら約35日前
8cm間隔に浅い溝をつけ、5mm間隔ですじまきします。薄く覆土して水をやり、乾燥しないようモミガラや切りワラ、新聞紙をかけます。豪雨で種が流れるのも防げます。発芽したら新聞紙は外します。発芽がそろうまでは乾かさないことが第一です。間引きは本葉2枚までに済ませ、苗の間隔を1cm前後に仕上げます。ときどき軽く中耕すると根に酸素が入って育ちがよくなり、雑草も抑えられます。中耕のついでに軽く土を寄せて倒れるのを防ぎ、追肥もします。まく時期は品種と地域で決まっているので、種袋の適期を必ず守ってください。まき時が前後すると、それだけで収量が落ちます。
- 溝の間隔
- 8cm
- 種の間隔
- 約5mm
- 最終の株間
- 1〜1.5cm
- 追肥(8-8-8)
- 1㎡あたり約30g
- 追肥を成分量で見る場合
- 10㎡あたりチッソ成分で10〜15g
畑の土づくり定植の2週間以上前
苦土石灰を施して耕します。タマネギは酸性を嫌うので、ここを省くと生育がそろいません。
- 苦土石灰
- 1㎡あたり約150g
元肥を入れて畝を作る定植の1週間前
完熟堆肥と元肥を施してよく耕し、畝を立てます。生育を早め雑草も抑えられるので、黒ポリマルチを張るのがおすすめです。元肥と追肥の配分は品種で変えます。早生種は生育期間が短いので元肥に3分の2から全量を入れ、中生から晩生種は元肥と追肥を半分ずつにします。
- 完熟堆肥
- 1㎡あたり約3kg
- 化成肥料(N-P-K = 8-8-8)
- 1㎡あたり約100g
- 過リン酸石灰
- 1㎡あたり約30g
- 1作を通した施肥量の目安
- 10㎡あたり成分量でチッソ200〜250g、リン酸とカリは各200〜300g
定植
本葉3〜4枚、草丈20〜25cmで根元が鉛筆よりやや細い苗を、株間・条間ともに12〜15cmで植えます。深植えは禁物で、根元の白い部分が見えるくらいの浅さにしてください。深いと球が太りません。畑の準備が遅れて苗が育ちすぎると、活着が悪くなるうえトウ立ちも増えます。大玉をねらって株間を広げすぎると、逆に分球しやすくなるので広げすぎないでください。
- 株間・条間
- 12〜15cm
追肥定植から25日ほど後、1月、そして3月上旬の止め肥
マルチをしている場合は植穴に入れます。マルチ無しなら畝面全体にまき、移植ゴテで土と混ぜます。年内は肥料を効かせすぎず、1月から効かせていくのが基本です。1月の追肥は根張りを促して寒さに耐えさせ、葉の数を増やします。2月はトウ立ちの危険期にあたりますが、この時期に肥料が効いていると花芽ができにくくなります。逆に冬に肥料が切れると、それがトウ立ちの引き金になります。最後の追肥(止め肥)は3月上旬までに済ませてください。それ以降に効かせると貯蔵性が落ち、病気も出やすくなります。霜柱で苗が浮き上がることがあるので、見つけたら株元を手で押さえて戻します。ワラや刈草を敷くと霜から守れます。
- 化成肥料(8-8-8)
- 1回あたり1㎡あたり約50g
収穫と貯蔵葉が倒れてから1週間後
畑の株がそろって倒れたら、そこから1週間ほど待って球が充実するのを待ちます。首がやわらかくなった頃が適期です。晴れた日を選んで抜き、そのまま1〜2日天日に干します。よく乾かすほど貯蔵中の腐りが減ります。乾いたら雨の当たらない場所につるすか、コンテナに入れて保管します。
よくある失敗と防ぎ方
| 起きること | 原因 | 防ぎ方 |
|---|---|---|
| トウ立ちする(ネギ坊主が出る) | 早くまきすぎ、または大きな苗で植えて、冬までに生育が進みすぎた。暖冬の年も同じ。逆に冬に肥料が切れた場合も起きる | 種袋のまき時を守る。定植時に鉛筆よりやや細い苗を選ぶ。1〜2月に肥料を切らさず、3月上旬までに止め肥を済ませる |
| 球が2つに分かれる(分球) | 生育が旺盛すぎた。葉鞘の直径が8〜10mm以上ある株が14〜15℃に感応すると分かれる | 早まきと大苗の定植を避ける。大玉をねらって株間を広げすぎない |
| 球が太らない | 深植えした。あるいは産地に合わない品種を使い、太り始める日長に達するのが遅れた | 根元の白い部分が見えるくらい浅く植える。栽培地域に合った品種を選ぶ |
| 生育がそろわない | 土が酸性に傾いている。または播種期がずれた | 苦土石灰を苗床と本畑の両方にしっかり施す。種袋の播種適期を守る |
| 冬に苗が浮き上がる | 霜柱で持ち上げられた | 見回って株元を押さえ、ワラや刈草を敷く |
| 貯蔵中に腐る | 窒素が多すぎた、肥料が遅くまで効いた、乾かし方が足りない | 止め肥を3月上旬までに済ませる。収穫後は晴天の日に1〜2日しっかり天日干しする |
| 球が太らない | 冬の低温期に肥大を期待している | 生育適温は15〜20℃で、10℃以下では生育が止まる。春に気温が上がり日が長くなってから肥大する。冬は根を張らせる時期と考える。なお連作ができるので、畑の割り当てでは有利な品目 |
主な病気と害虫
タマネギの育て方の出典
ここに書いた数値と時期は、次の資料で確かめています。
- タマネギの育て方・栽培方法(失敗しない栽培レッスン)サカタのタネ 園芸通信
- タマネギ栽培マニュアルタキイ種苗
- タマネギ 品種を使い分けて長く利用する(あなたもチャレンジ!家庭菜園)JAあつぎ
栄養成分
可食部100gあたり / 野菜類/(たまねぎ類)/たまねぎ/りん茎/生
- エネルギー
- 33kcal
- たんぱく質
- 0.7g
- 脂質
- Trg
- 炭水化物
- 7.0g
- 食物繊維総量
- 1.5g
- カリウム
- 150mg
- カルシウム
- 17mg
- 鉄
- 0.3mg
- ビタミンK
- 0µg
- 葉酸
- 15µg
- ビタミンC
- 7mg
- 食塩相当量
- 0g
「Tr」は微量、「(0)」は推定値としてのゼロ、「-」は未測定を表します。
出典: 日本食品標準成分表(八訂)増補2023年(文部科学省・食品番号 06153)
タマネギをよく買う地域
2023年(令和5年)~2025年(令和7年)平均 / 全国平均 14.9 kg / 統計での品目名: たまねぎ
この数字は1人当たりではありません。二人以上の世帯1世帯あたりが1年間に買った量です。調べているのは都道府県全体ではなく、 県庁所在市と政令指定都市の52市。 買った量なので、自分で育てて食べた分や、外食で食べた分は入っていません。
- 札幌市18.3 kg
- 大津市18.2 kg
- 奈良市18.2 kg
- 北九州市17.2 kg
- 大阪市17.1 kg
- 千葉市16.9 kg
- 松江市16.9 kg
- 京都市16.8 kg
- 堺市16.7 kg
- 岡山市16.6 kg
少ない側(52市中の下位3市)
出典: 家計調査 品目別都道府県庁所在市及び政令指定都市ランキング(総務省統計局)
タマネギの品種
10品種。カードを押すと特徴と栽培カレンダーが見られます。
- おすすめもみじ3号もみじさんごう七宝の晩生タマネギ。長期の吊り貯蔵および冷蔵貯蔵に適する。草姿は立性で葉色が濃く、軟腐病、根腐れ、葉枯れ症に強い耐病性を持つ。球は甲高く均一にそろい、首が締まる。貯蔵性にすぐれ、自宅での管理でもおよそ10か月貯蔵できる。
- 猩々赤しょうじょうあか赤タマネギの代表品種。辛味が穏やかで、水にさらさずそのままサラダに使える。切り口に赤紫の輪が出るのが特徴。アントシアニンによる色で、加熱すると色が抜けるため、生で使うのが前提にあたる。
- 泉州黄せんしゅうき大阪府大阪府泉州地方で育てられてきた中生の黄タマネギ。日本のタマネギ栽培の源流のひとつにあたる。明治期に泉州でタマネギ栽培が始まり、そこから全国へ広がった。肉質はやわらかく甘みがある。固定種なので自分で種を採れる。
- ソニックタキイ種苗の早生タマネギ。玉締まりが良好で、甲高の大玉によくそろい早どりができる。玉の色つやがよく、首部も細くてよく締まる。1球平均320g。耐寒性が高く生育旺盛で作りやすい。切り玉出荷に適し、吊り玉にした場合は8月末まで貯蔵できる。
- ネオアースタキイ種苗の中晩生タマネギ。色つやと貯蔵性にすぐれる。玉は豊円球で、そろい・締まりとも良好。特に皮色が濃くつやがあって美しい。貯蔵中の萌芽(芽の出はじめ)や尻部の動きが遅いので長期貯蔵に適する。皮の密着にすぐれ、長期貯蔵でも玉締まりがよく、貯蔵病害にも強い。
- 札幌黄さっぽろき北海道明治期から札幌で作られてきた在来種で、日本のタマネギ栽培のもうひとつの源流にあたる。加熱すると強い甘みととろみが出る。ただし病気に弱く、大きさや形がそろわないため収量が安定しない。F1品種に置き換わり、いまは生産量がごくわずかになっている。
- アトン大玉になる中生種。大玉栽培をすれば600gまで太る。辛みが少なく水分が多いので、生でも食べやすい。肉質は歯切れがよく、厚く輪切りにして焼く料理で持ち味が出る。病気に強く、家庭菜園でも扱いやすい。
- ターボ肥大が早い中生種。病気に強く、とう立ちも少ないので作りやすい。4月中旬から5月にかけて穫れる。大きくなるのが早いぶん、収穫の判断を遅らせると球が割れやすい。育てやすさで選ばれる品種にあたる。
- 湘南レッドしょうなんれっど神奈川県神奈川県が育成した赤タマネギ。1961年に発表され、生食用タマネギの先駆けにあたる。1球220〜320gで、輪切りにすると赤紫が年輪状に入る。辛みと刺激臭が少なく、水にさらさずそのままサラダに使える。小田原市や大磯町などで作られている。
- 貝塚早生かいづかわせ大阪府大阪で作られてきた固定種の極早生タマネギ。形はやや扁平で、とう立ちが少なく肥大がよい。極早生としては貯蔵もきく。早生以降の品種はほとんどが一代交配種になっているなかで、固定種のまま残っている数少ない早生タマネギにあたる。