CATEGORY
果樹類の野菜
木や低木に実る果実です。一年生の野菜と違い、植え付けから初収穫まで数年かかるかわりに、根付けば毎年穫れます。品種によっては受粉樹をそろえる必要があります。
- 品目
- 22
- 品種
- 110
果実を収穫する木の仲間たち
ブルーベリー
ツツジ科
家庭果樹の中でも育てやすい部類。酸性土壌を好むためピートモスが要る。実の付きをよくするには、同じ系統の別品種を2本以上そろえて植える。
イチジク
クワ科
花を果実の内側に付けるため、外から花が見えないことが「無花果」の由来。挿し木で容易に殖え、植えた翌々年から穫れる。完熟すると日持ちしない。
ブドウ
ブドウ科
山梨県が最大の産地。棚仕立てで日当たりと風通しを確保する。房を大きくするには摘粒が欠かせず、雨よけをしないと病気が出やすい。
カキ
カキノキ科
そのまま食べられる甘柿と、渋抜きが要る渋柿がある。甘柿は寒冷地では甘くなりきらないため、東北以北では渋柿を干し柿にするのが一般的。
ウメ
バラ科
和歌山県が全国生産の6割前後を占める。多くの品種が自家受粉しにくいため、受粉樹を近くに植える。生の果実には有毒成分があり、加工して食べる。
キウイフルーツ
マタタビ科
雌雄異株なので、実を穫るには雄木と雌木を両方植える。収穫した時点では硬く、追熟させて初めて食べられる。棚仕立てにすると管理しやすい。
中晩柑
ミカン科
温州みかんより遅く、冬から春にかけて穫れる柑橘の総称。不知火(デコポン)、せとか、清見、八朔などが含まれる。穫ってすぐは酸が強く、しばらく置いて酸を抜いてから食べるものが多い。
ウンシュウミカン
ミカン科
タネがほとんど入らない日本生まれの柑橘。和歌山・愛媛・静岡が主産地。収穫時期によって極早生から晩生まで分かれ、味わいが変わる。
レモン
ミカン科
広島県が国内生産の中心。柑橘の中では寒さに弱く、関東以北では鉢植えにして冬は室内に取り込む。緑のうちに穫るグリーンレモンは香りが強い。
ユズ
ミカン科
柑橘の中では最も寒さに強く、東北南部まで育つ。実生から実がなるまで長くかかることを「桃栗三年柿八年、柚子の大馬鹿十八年」と言う。接ぎ木苗なら数年で穫れる。
スダチ
ミカン科
徳島県が生産のほとんどを占める香酸柑橘。緑のうちに穫って皮の香りと果汁を使う。熟すと黄色くなり香りが落ちるので、青いうちが穫り時。
カボス
ミカン科
大分県が主産地。スダチより一回り大きく、果汁が多い。こちらも青いうちに穫る。焼き魚や鍋に搾るほか、皮を薄く削って吸い口にする。
キンカン
ミカン科
皮ごと食べる小さな柑橘。柑橘のなかでは寒さに強く鉢でも育つ。実が濃いオレンジ色になってから2週間ほど置くと、渋みが抜けて甘くなる。
サクランボ
バラ科
1本では実がつきにくく、多くの品種で受粉樹が要る。雨で実が割れるため、色づく頃に雨よけをかける。山形県が国内生産の7割を占める。
リンゴ
バラ科
青森県が全国生産の半分以上を占める。自家受粉しにくいため、開花期の合う別品種を近くに植える。夏が涼しい地域ほど色付きと味が乗る。
モモ
バラ科
山梨県と福島県が主産地。摘果と袋掛けの手間が大きく、病害虫も多いため家庭では難易度が高い。植えてから3〜4年で穫れ始める。
ナシ
バラ科
千葉・茨城・栃木が主産地。ほとんどの品種が自家受粉しないため、受粉樹と人工授粉が要る。棚仕立てが基本で、家庭では場所を取る。
クリ
ブナ科
日本原産の栗は実が大きく、渋皮が剥きにくいのが特徴。1本では実が付きにくいため2品種以上植える。植えて3〜4年で穫れ、手間は果樹の中では少ない。
ビワ
バラ科
秋から冬に花が咲き、初夏に穫れる珍しい果樹。花が寒い時期に咲くので、寒冷地では実がつきにくい。1本で実がなるが、実の数が多くなりすぎるため摘蕾と摘果が要る。袋かけをしないと鳥に食べられる。
スモモ
バラ科
自家不和合性の品種が多く、1本では実がなりにくい。開花期の合う別品種を近くに植える。モモより耐寒性が強く、北海道から九州まで作れる。実つきがよいので摘果しないと小さくなる。
ラズベリー
バラ科
地下茎で殖え、植え付けの翌年から穫れる。夏に一度だけ穫れる一季なりと、秋にも穫れる二季なりがある。暑さに弱いため夏は半日陰が向く。
アンズ
バラ科
1本でも実はなるが結実が安定しないので、受粉樹を添えると穫れ方が変わる。ウメ・モモ・スモモの花粉でも交配できる。梅雨と重なる時期に熟すため灰星病が出やすく、雨の多い年ほど難しい果樹にあたる。
果樹類の品種
品目の下に登録されている品種です。カードを押すと特徴と栽培カレンダーが見られます。
ブルーベリー
8品種- おすすめティフブルーラビットアイ系の代表品種。暑さに強く、関東以西でも育てやすい。実つきがよく収量も多い。ブルーベリーはラビットアイ系とハイブッシュ系に大きく分かれ、育つ地域が違う。関東以西ではラビットアイ系、冷涼な地域ではハイブッシュ系を選ぶことになる。
- ブライトウェルラビットアイ系のブルーベリー。大粒で甘みが強く、収量が多い。暑さに強く関東以西で育てやすい。ティフブルーと開花期が合うので、2品種を組み合わせると互いに受粉樹になって実つきがよくなる。
- チャンドラーハイブッシュ系のブルーベリー。500円玉ほどの極大粒になり、実の大きさでは他を圧倒する。収穫期間が長く、次々に熟すので長く穫れる。ハイブッシュ系なので冷涼な地域に向き、暖地では夏の暑さで弱ることがある。
- スパルタンハイブッシュ系の大粒種。風味が濃く味の評価が高いが、樹勢が弱く土壌条件にうるさいため作りにくい。冷涼な地域向けで、暖地では育てにくい。味を目的に選ぶ品種で、収量や作りやすさを求めるなら他を選ぶことになる。
- オニールサザンハイブッシュ系の早生種。暑さに強いラビットアイ系と、味のよいハイブッシュ系の長所を併せ持つ系統にあたる。甘みが強く酸味は穏やかで、果汁が多い。果実は中粒から大粒。関東以西でもハイブッシュ系の味が穫れる。
- サンシャインブルー樹高が最大でも1mほどに収まるサザンハイブッシュ系。1本でも実がなる自家結実性を持つ。花はピンクから白で、葉は半常緑。耐暑性が高く、弱アルカリの土でも育つ強健種にあたる。狭い場所や鉢で作るための品種になる。
- ホームベルラビットアイ系の中生種で、8月ごろに中粒の実がつく。酸味が少なく甘いので生で食べるのに向く。丈夫で育てやすく、家庭菜園で長く使われてきた。ティフブルーやブライトウェルと同じラビットアイ系にあたるので、受粉の相手として組み合わせられる。
- パトリオットノーザンハイブッシュ系の大粒種。野生のローブッシュ系の血を引くため、耐寒性が極めて強い。寒冷地でも育てられる。果実は大粒で食べごたえがあり、独特の風味を持つ。寒さのために作れないと諦めていた地域での選択肢にあたる。
イチジク
5品種- おすすめ桝井ドーフィンますいどーふぃん国内でもっとも多く作られるイチジク。明治期に桝井光次郎氏がアメリカから持ち帰ったことが名の由来にあたる。夏果と秋果の両方が穫れ、果実が大きく日持ちする。イチジクは受粉なしで実がなるので、1本だけ植えても穫れる。
- 蓬莱柿ほうらいし江戸期に渡来したイチジクの在来種。「日本いちじく」とも呼ばれる。秋果専用で、桝井ドーフィンより小ぶりだが甘みが濃い。完熟すると実の先が大きく割れる。傷みやすく流通に向かないので、産地の外ではあまり見かけない。
- バナーネ細長い形のイチジク。「ロングドゥート」とも呼ばれる。糖度が非常に高く、完熟すると蜜のような甘さになる。皮が薄く、皮ごと食べられる。夏果と秋果の両方が穫れる。完熟すると実が裂けやすいので、木で完熟させて穫る家庭菜園向きにあたる。
- ホワイトゼノア熟しても色づかず、黄緑色のまま穫る夏秋兼用種。原産はアメリカ。耐寒性が強く、氷点下10℃ほどまで耐えるとされる。実つきがよく、植えて数年で穫れ始める。寒冷地でイチジクを作るときの定番にあたる。
- ビオレソリエス皮が濃い紫になる黒イチジク。糖度が高く18度を超えるものが多い。完熟すると糖度25度に達することもある。果重は50〜100gと小ぶりで、果肉はねっとりしている。日本では佐賀県や新潟県の佐渡で作られていて、市場では希少な部類にあたる。
ブドウ
9品種- おすすめシャインマスカット農研機構が「安芸津21号」に「白南」を交配して育成し、2006年に品種登録した黄緑色の大粒ブドウ。皮ごと食べられて種がなく、マスカットの香りと糖度18〜19%の甘さを併せ持つ。1粒13g程度になる。日持ちがよく、房のまま長く保つ。
- 巨峰きょほう大粒で濃い紫黒色のブドウ。日本のブドウを代表する品種で、甘みが強く香りも豊か。皮は口に残るのでむいて食べる。1房400〜500gになり、粒は12〜15g前後。種なしにするにはジベレリン処理が要る。
- デラウェア小粒のブドウ。市販のものはジベレリン処理によって種なしにしてある。処理をしない場合は種が入る。他のブドウより早く、6〜7月から出回る。粒が小さく皮ごと押し出して食べる。アメリカ原産で、日本には明治期に入ってきた。
- ピオーネ巨峰に「カノンホール・マスカット」を交配して育成された大粒種。巨峰より粒が大きく、酸味が穏やかでマスカットの香りがある。種なしにしたものは「ニューピオーネ」として流通することがある。皮は口に残るのでむいて食べる。
- ナイアガラ緑白色の小粒のブドウ。アメリカ原産で、独特の強い香り(フォクシー・フレーバー)を持つ。生食のほかジュースやワインにも使われる。寒さに強く、北海道や長野の寒冷地でも育つ。皮ごと口に入れて果肉を押し出して食べる。
- マスカット・ベーリーA新潟の岩の原葡萄園で川上善兵衛が育成した黒ブドウ。ベーリーにマスカット・ハンブルグを交配し、1927年に交配、1940年に推奨品種として公表された。生食もワインも両方に使える。日本のワイン用黒ブドウでいちばん多く使われている品種にあたる。
- 藤稔ふじみのり神奈川県神奈川県藤沢市の青木一直が育成した黒ブドウ。井川682にピオーネを交配し、1985年に品種登録された。1粒20g前後と大きく、30gを超えることもある。果汁が多く、甘みと酸味のつり合いがよい。
- ナガノパープル長野県長野県果樹試験場が巨峰にリザマートを交配して育成し、2004年に品種登録した黒ブドウ。皮が薄く、皮ごと食べられて種もない。粒は12g前後で、糖度が高く酸味は穏やか。9月から10月にかけて穫れる。
- 甲州こうしゅう山梨県在来種山梨県で古くから作られてきた在来のブドウ。果皮は紫がかった薄いピンク色で、果汁は白い。生食もワインも両方に使う。酸味が穏やかで、皮の近くにわずかな渋みがある。日本のワイン用白ブドウを代表する品種にあたる。
カキ
8品種- おすすめ富有ふゆう岐阜県甘柿の代表品種。果肉がやわらかく、とろけるような食感になる。岐阜県瑞穂市が発祥とされる。完全甘柿にあたり、種の有無にかかわらず渋が抜けるので、木で熟せばそのまま食べられる。11月ごろが穫りどきになる。
- 次郎じろう静岡県四角ばった形の甘柿。静岡県が発祥とされる。富有より果肉が硬く、歯ごたえがある。完全甘柿にあたり、渋抜きが要らない。やわらかい柿が苦手な人に選ばれる。硬めのうちに穫って食べるのが持ち味になる。
- 平核無ひらたねなし種がない渋柿。渋抜きしてから出荷される。同じ品種でも産地によって呼び名が変わり、山形の庄内地方では「庄内柿」、新潟では「おけさ柿」として流通する。種がないので食べやすく、渋を抜くと強い甘みが出る。
- 刀根早生とねわせ奈良県平核無の枝変わりから生まれた早生の渋柿。奈良県天理市で刀根淑民氏が発見したことが名の由来にあたる。平核無より2週間ほど早く穫れる。種がなく、渋抜きしてから出荷される点は平核無と同じになる。
- 甲州百目こうしゅうひゃくめ1個300g前後になる大型の渋柿。あんぽ柿や枯露柿など、干し柿の原料として使われる。「百目」は重さが百匁(約375g)あることに由来するとされる。大きいので干し柿にしたときの食べごたえがあり、干す過程で渋が抜けて強い甘みが出る。
- 太秋たいしゅう1995年に品種登録された完全甘柿。350〜400gと大きく、サクサクした歯ごたえと多い果汁が持ち味にあたる。果肉は緻密でやわらかく、甘みが強い。10月下旬から11月上旬に穫れ、富有より早い。皮に条紋と呼ばれる黒い線が出やすいが、これは糖度が上がったしるしになる。
- 禅寺丸ぜんじまる種が入ると甘くなる不完全甘柿。種のまわりに茶色いゴマが入った実は甘く、種が入らなかった実は渋いまま残る。同じ木から甘い実と渋い実が穫れることになる。日本の甘柿のなかでも古い品種にあたり、花粉が多いので他の柿の受粉樹としても使われる。
- 西条さいじょう広島県広島県の西条が発祥とされる渋柿。発祥は約800年前にさかのぼる。ずんぐりした縦長の形で、表面に4本の溝が入るのが目印にあたる。100〜150gとやや小さい。渋を抜くと甘みが強く、果肉は緻密でやわらかい。古くから干し柿に使われてきた。
ウメ
6品種- おすすめ南高なんこう和歌山県梅干し用の最高級品種。果肉が厚く種が小さい。皮がやわらかく、漬けると口当たりがよい。明治期に高田貞楠氏が見つけた大果の梅が元で、昭和25年に和歌山県立南部高校の生徒と教師が調査してこの系統を優良と判定した。南部高校の「南」と高田の「高」から「南高」と名付けられ、昭和40年に登録された。
- 白加賀しろかが関東で広く作られる大果種のウメ。果肉が締まっていて、梅酒や梅シロップに向く。花粉が少ないため1品種だけでは実がつかず、受粉樹が必ず要る。梅干しにもできるが、南高より皮が厚めになる。
- 豊後ぶんごアンズとの雑種とされる大果種のウメ。寒さに強く、東北などの寒冷地でも育つ。果実は40g前後と大きく、アンズに近い風味がある。花が大きく美しいので、花を観る目的でも植えられる。
- 小梅こうめ果実が5〜10gと小さいウメの系統。カリカリ梅にすると食感が残る。種が小さく果肉の割合が高いので、小さくても食べられる部分は少なくない。他のウメより早く、5月ごろに穫れる。
- 露茜つゆあかね果皮がほぼ全面に赤く染まり、果肉も熟すにつれて赤くなるウメ。赤肉のニホンスモモとウメを掛け合わせた種間雑種で、農研機構が育成した。梅酒や梅ジュース、梅ジャムにするときれいな赤色になる。自家不結実で開花が遅いため、受粉樹の選び方に注意が要る。
- 鶯宿おうしゅく奈良県奈良県を代表するウメの品種。自家不和合なので受粉樹が要る。実つきがよく多く穫れるが、果実に樹脂がにじむヤニ果が出やすい。梅酒に向き、実が締まっているのでカリカリ梅にもよい。開花が遅い品種の受粉樹としても使われる。
キウイフルーツ
10品種- おすすめヘイワード緑肉キウイの代表品種で、店頭に並ぶキウイの多くがこれにあたる。雌木なので、実をならせるには雄木が別に要る。貯蔵性が高く、穫ってから数か月保つ。穫ったばかりは硬く酸っぱいので、追熟させてから食べる。
- 甘うぃあまうぃ福岡県福岡県農林業総合試験場が中国系キウイ「ゴールデンキング」の自然交雑実生から選抜して育成した。2013年に命名され、2016年に品種登録された。果肉は黄〜黄緑色で果重150g前後とヘイワードよりひと回り大きい。糖度は17度前後と高く、酸味は控えめ。
- メイリーキウイの雄木の品種で、実はならない。四倍体なので、同じ四倍体の「甘うぃ」と開花期が重なる。福岡県の調査では、着花数8.0花・側花数3.5花と四倍体の中で多く、新梢あたりの花粉量67.4mgは四倍体で最も多かった。
- ロッキーキウイの雄木の品種で、実はならない。福岡県の調査では四倍体と推定された。四倍体の開花期は5月2〜16日で、同じ四倍体の雌品種と合う。黄肉・赤肉の品種群の受粉樹として苗木店で扱われている。
- マツアキウイの雄木の品種で、実はならない。六倍体なので、同じ六倍体の「ヘイワード」と開花期が重なる。福岡県農林業総合試験場が18の雄品種を比べた調査では、六倍体の中で着花数も花粉量も最も多く、花粉発芽率も85.7%と高かった。
- スパークラーキウイの雄木の品種で、実はならない。二倍体なので、同じ二倍体の「レインボーレッド」と開花期が重なる。福岡県の調査では、発芽期が2月28日と18品種の中で最も早く、着花数8.1花・花粉発芽率90.2%と二倍体の中で最もすぐれていた。
- 香緑こうりょく香川県香川県で育成された緑肉のキウイ。俵型で糖度が高く、ヘイワードより甘みが強い。果肉の緑色が濃く、種が細かく並ぶ断面が整っている。雌木なので雄木が別に要る点はヘイワードと同じにあたる。
- レインボーレッド果肉の中心が放射状に赤くなる早生のキウイ。甘みが非常に強く酸味が少ないので、追熟をあまり待たずに食べられる。ヘイワードより1か月ほど早く穫れる。雌木なので雄木が別に要るが、早生なので開花期の合う雄木を選ぶ必要がある。
- トムリキウイの雄木の品種で、実はならない。ヘイワードや香緑といった緑肉の雌木と開花期が合い、受粉樹として使われる。開花は5月から6月。キウイは雌雄異株なので、雌木だけを植えても実はならない。雄木を1本添えて初めて穫れることになる。
- にじ太郎にじたろうレインボーレッドの受粉樹として育成されたキウイの雄木で、実はならない。レインボーレッドは開花が早く、トムリやマツアといった一般の雄品種では開花期が合わないことがある。にじ太郎はレインボーレッドと開花期が重なるように育成されていて、自然受粉させられる。
中晩柑
6品種- 不知火しらぬひ農林水産省の果樹試験場口之津支場(長崎県)で清見にポンカンを交配して育成された柑橘。果実の上部が瘤のように盛り上がるのが見た目の特徴にあたる。皮がむきやすく種がほとんど入らない。糖度が高く、酸が抜けてから食べる。
- せとか農研機構が長崎県口之津で育成し、2001年に品種登録した柑橘。清見とアンコールを掛けたものに、さらにマーコットを交配している。果皮が薄く、じょうのう(薄皮)も薄いのでそのまま食べられる。香りが強く糖度が高い。2月ごろに穫れる。
- 清見きよみ静岡県の果樹試験場興津支場で、温州みかんの宮川早生にトロビタオレンジを交配して育成され、1979年に品種登録された。日本で最初に育成されたタンゴール(ミカンとオレンジの雑種)にあたる。オレンジの香りと、みかんの食べやすさを併せ持つ。3月から4月に穫れる。
- 八朔はっさく広島県発祥地広島県因島で1860年ごろに偶然生えた木から見つかった柑橘。果肉は粒がしっかりしていて、口の中でほぐれる食感がある。ほろ苦さと酸味があり、甘さは控えめ。じょうのうが厚いのでむいて食べる。2月から3月に穫れる。
- 甘夏あまなつ大分県1935年に大分県津久見市で、川野豊が夏みかんの枝変わりとして見つけた柑橘。1950年に品種登録された。正式な品種名は川野夏橙にあたる。夏みかんより酸味が少なく糖度が高い。果皮が厚く、むいてから薄皮も外して食べる。
- はるみ農研機構の興津拠点で清見にポンカンを交配して育成し、1999年に品種登録した柑橘。果重180〜200gの扁球形で、果皮は橙色でなめらか。皮がむきやすく、じょうのう(薄皮)も薄いのでそのまま食べられる。種が少ない。
ウンシュウミカン
3品種- 宮川早生みやがわわせ10月から穫れる早生の温州みかん。福岡県で在来温州の枝変わりとして見つかった。興津早生をはじめ多くの早生品種の親になっている。皮がむきやすく種がないので食べやすい。酸味が抜けるのが早く、10月から食べられる。
- 青島温州あおしまうんしゅう静岡県12月に穫れる晩生の温州みかん。静岡県で見つかった枝変わりが元にあたる。穫ってすぐは酸味が強いので、1〜2か月貯蔵して酸を抜いてから出荷される。貯蔵によって甘みが際立ち、濃厚な味になる。年明けに出回るみかんの多くがこれになる。
- 興津早生おきつわせ10月下旬から穫れる早生の温州みかん。宮川早生にカラタチを交配して育成された。糖度が乗りやすく色づきがよい。宮川早生よりやや遅く穫れるので、組み合わせると収穫期を伸ばせる。皮がむきやすく種がない。
レモン
3品種- おすすめリスボン寒さに比較的強いレモン。トゲが多いが結実しやすく、家庭でも育てやすい。レモンは1本で実がなるので受粉樹が要らない。年に数回花が咲いて実がなるが、日本では秋から冬に穫るのが基本になる。緑のうちに穫ればグリーンレモン、黄色く熟すと普通のレモンになる。
- マイヤーレモンレモンとオレンジ(またはマンダリン)の雑種とされる柑橘。酸味がまろやかで、完熟すると果皮がオレンジ色を帯びる。普通のレモンより寒さに強く、樹もコンパクトなので鉢植えに向く。トゲが少ないので扱いやすい。
- 璃の香りのか農研機構が育成した国産のレモン。「リスボン」に「日向夏」を交配して育成された。果汁が多く、レモン栽培でもっとも問題になるかいよう病に強い。トゲが少なく育てやすい。果実は200g前後とレモンとしては大きい。
ユズ
3品種- おすすめ多田錦ただにしき種がほとんど入らないユズ。トゲが少なく樹もコンパクトなので、鉢植えや家庭向きにあたる。実つきが早く、接ぎ木苗なら数年で穫れる。果汁が多く香りもよい。種を取り除く手間が要らないので、料理に使うときの扱いが楽になる。
- 木頭系ゆずきとうけいゆず徳島県徳島県那賀町の木頭地区が名の由来となったユズの系統。香りが高く果汁が多い。ユズの主力系統として各地で作られている。種が多く入るが、その種は焼酎に漬けて化粧水にするなど使い道がある。トゲが鋭く長いので、作業には注意が要る。
- 花ゆずはなゆず実が小ぶりのユズの仲間。「一才ゆず」とも呼ばれ、植えて2〜3年で穫れる。樹が小さく鉢植えに向くため、家庭でもっとも作りやすい。ただし本ユズとは別種で、香りは本ユズよりやや穏やかになる。花も香るので観賞用にもなる。
スダチ
1品種カボス
2品種キンカン
3品種- おすすめニンポウキンカン国内のキンカンのほとんどを占める品種。種が少なく皮が甘い。キンカンは皮ごと食べる柑橘で、甘みがあるのは皮のほう、果肉は酸っぱいという関係になる。他の柑橘とは食べ方が逆にあたる。1本で実がなるので受粉樹が要らない。
- ぷちまる果樹試験場興津支場が「ナガミキンカン」に4倍体の「ニンポウキンカン」を交雑して育成した3倍体のキンカン。2002年に品種登録された(登録番号10379)。しいなが1〜2粒あるだけで完全な種はほとんど無く、皮ごと食べやすい。
- マルミキンカン実が丸く小ぶりのキンカン。ニンポウキンカンより小さく酸味が強いので、生でそのまま食べるより甘露煮や砂糖漬けに向く。樹はコンパクトで鉢植えにでき、1本で実がなる。花や実の観賞価値もある。
サクランボ
6品種- おすすめ佐藤錦さとうにしき山形県山形県東根市の佐藤栄助氏が「黄玉」と「ナポレオン」を交配して育成した品種。国内のサクランボの代表にあたる。糖度が高く酸味とのつり合いがよい。日持ちせず、穫って数日で味が落ちる。自家不和合性なので、受粉樹が別に要る。
- 紅きらりべにきらり山形県山形県農業総合研究センターが「レーニア」に「コンパクトステラ」を交配して育成し、2008年に品種登録した。自家和合性なので、自分の花粉で実がなる。1本で穫れる数少ないサクランボにあたる。果重約9g、糖度は約19%と高い。収穫は6月中〜下旬。
- 暖地桜桃だんちおうとう西日本でよく売られるサクランボで、正しくはシナミザクラという別種にあたる。1本でたくさん穫れる代わりに、食味は佐藤錦などのセイヨウミザクラに劣る。暖かい地域でも育ち、結実しやすい。
- 紅秀峰べにしゅうほう山形県山形県が「佐藤錦」に「天香錦」を交配して育成した品種。佐藤錦より1週間ほど遅く穫れる。実が大きく果肉が締まっていて、佐藤錦より日持ちする。甘みが強く酸味は控えめ。佐藤錦と組み合わせると収穫期を伸ばせる。
- ナポレオンヨーロッパ原産の古い品種。日本には明治期に入った。酸味が強く、そのまま食べるより缶詰などの加工に向く。佐藤錦の父親にあたり、いまも受粉樹として植えられることが多い。実は大きく、日持ちは佐藤錦よりよい。
- 高砂たかさご6月上旬に穫れる早生種で、佐藤錦の受粉樹としても使われる。ヨーロッパで古くから作られ、明治初期にアメリカから日本へ入った。長心臓形で大きく、黄色地に紅色が斑に入る。果肉は厚く硬めで果汁が多い。
リンゴ
8品種- おすすめふじ1939年に「国光」に「デリシャス」を交配して育成され、1962年に「りんご農林1号」として登録された品種。交配は青森県藤崎町にあった農林省園芸試験場東北支場で行われ、地名が名の由来のひとつとされる。1981年に日本一の生産量になり、いまも世界でもっとも多く作られているリンゴにあたる。果実は300〜400gで、甘みが強く蜜が入りやすい。貯蔵性が非常に高い。
- つがる青森県9月に穫れる早生種のリンゴ。青森県で育成された。酸味が少なくさっぱりとした甘さで、果汁が多い。ふじより1〜2か月早く出回るので、リンゴのシーズンの始まりを告げる品種にあたる。貯蔵性はふじほど高くないので、早めに食べる。
- 王林おうりん黄緑色の果皮を持つリンゴ。独特の強い芳香があり、甘みが強く酸味が少ない。赤くならないので熟しても見た目が変わりにくく、色では穫りどきが判断できない。果皮に小さな斑点(果点)が目立つが、これは品種の性質で傷ではない。
- ジョナゴールド「ゴールデンデリシャス」に「紅玉」を交配して育成されたリンゴ。アメリカ生まれで、名は両親からきている。甘みと酸味のバランスがよく果汁が多い。生食にも加工にも使える。果肉が変色しやすいので、切ったら塩水にさらす。
- 紅玉こうぎょく酸味が強く香りが高い古い品種。アメリカ原産で、日本には明治期に入った。英語では「ジョナサン」と呼ばれる。加熱しても風味と形が残るため、アップルパイやジャム、焼きリンゴに使われる。生食用の甘い品種に押されて生産量は減ったが、加工用として作られ続けている。
- シナノゴールド長野県長野県果樹試験場が1983年にゴールデンデリシャスへ千秋の花粉を交配して育成し、1999年に品種登録した黄色いリンゴ。果肉が硬く締まり、甘みと酸味の両方がはっきりしている。貯蔵性が高く、蜜は入らない。10月下旬から11月に穫れる。
- シナノスイート長野県長野県果樹試験場がふじにつがるを交配して育成し、1996年に品種登録した赤いリンゴ。1個300〜400gと大きい。甘みが強く酸味は穏やかで、果汁が多い。果肉はやや柔らかめ。10月中旬に穫れる。
- 秋映あきばえ長野県長野県で千秋につがるを交配して育成され、1993年に品種登録された赤いリンゴ。熟すと果皮が暗い赤色になり、品種によっては黒っぽく見えるほど濃く色づく。甘みと酸味の両方が強く、味が濃い。9月下旬から10月上旬に穫れる。
モモ
6品種- おすすめ白鳳はくほう果肉が白く、やわらかくて果汁が多いモモ。酸味が少なく甘みが際立つ。7月下旬から8月上旬に穫れる。やわらかいので日持ちせず、傷みやすい。押すと指の跡が残るほど繊細なので、扱いに気を使う品種にあたる。
- あかつき福島県果肉がやや硬めで日持ちするモモ。糖度が高く、福島県の主力品種にあたる。白鳳と白桃を交配して育成された。硬めなので輸送に耐え、店頭でも扱いやすい。硬い食感が好みなら早めに、やわらかいのが好みなら追熟させてから食べる。
- 川中島白桃かわなかじまはくとう長野県長野県川中島で偶然生まれた実生が元とされる晩生のモモ。8月下旬に穫れる。果肉が締まっていて歯ごたえがあり、日持ちがよい。白鳳のようにとろけるモモとは食感が正反対にあたる。硬いモモが好みならこちらを選ぶ。
- 清水白桃しみずはくとう岡山県岡山県で1932年に偶発実生として見つかった白桃。果皮がほとんど色づかず白いまま熟すのが特徴で、果肉はとろけるようにやわらかい。香りが強く、甘みは上品でまろやか。7月下旬から8月中旬に穫れる。
- 日川白鳳ひかわはくほう山梨県山梨県山梨市で1973年に白鳳の枝変わりとして見つかり、1981年に品種登録された早生のモモ。果皮が濃い赤色に色づく。酸味が少なく糖度が高め。6月下旬から穫れ、モモの季節の始まりを告げる品種にあたる。
- なつっこ長野県長野県果樹試験場が川中島白桃にあかつきを交配して育成し、2000年に品種登録したモモ。果実は300〜350gと大きい。酸味が少なく甘みが強く、果肉は緻密で締まっている。着色がよく、モモとしては日持ちがよい。8月に穫れる。
ナシ
6品種- おすすめ幸水こうすい「菊水」と「早生幸蔵」を交配して育成され、1959年に命名・登録された赤梨。名は両親の「幸蔵」の幸と「菊水」の水からきている。当時は品種登録制度が整っておらず、農林認定品種として「なし農林3号」に登録された。8月に穫れ、酸味が少なく果汁が多い。日本のナシの主力品種にあたる。
- 豊水ほうすい幸水に続いて9月に穫れる赤梨。幸水より酸味があり、甘みと酸味が合わさった濃厚な味になる。果実は幸水より大きく、350〜400g程度。幸水と組み合わせて植えると、8月から9月まで穫り続けられる。
- 二十世紀にじっせいき鳥取県青梨の代表品種。1888年に千葉県松戸市のゴミ捨て場で偶然発見された実生が元で、のちに鳥取県で広く作られるようになった。果皮は黄緑色で、みずみずしくさわやかな酸味がある。赤梨の幸水・豊水とは味の方向が違う。黒斑病に弱いので袋かけが要る。
- あきづき「新高」と「豊水」を交配した系統に「幸水」を交配して育成された赤梨。9月下旬に穫れ、幸水・豊水に次ぐ時期になる。500g前後の大玉で、甘みが強く酸味が穏やか。幸水と豊水の両方を親に持つ品種にあたる。
- 新高にいたか神奈川県立農事試験場で菊池秋雄が育成し、1927年に命名された大玉の赤ナシ。1個500g前後になり、幸水の1.5〜2倍の大きさにあたる。香りがよく、甘みは上品で酸味が少ない。10月に穫れる晩生種。
- 南水なんすい長野県長野県南信農業試験場が1973年に越後へ新水を交配して育成し、1990年に品種登録した赤ナシ。果重360gほどの扁円形で、糖度14〜15度と高いのに酸味が少ない。貯蔵性が高く、翌年3月ごろまで店に並ぶこともある。9月中旬から穫れる。
クリ
5品種- おすすめ筑波つくば国内でもっとも多く作られているクリの中生種。9月下旬から10月に穫れる。甘みと香りのバランスがよく、粉質でほくほくする。渋皮がむきやすいわけではないので、渋皮煮にするか包丁でむくことになる。
- 丹沢たんざわ9月上旬に穫れる早生のクリ。実が大きく、粉質でほくほくしている。甘みは中生・晩生種より控えめだが、早く穫れることが持ち味にあたる。中生の筑波などと組み合わせて植えると、収穫期を伸ばせる。
- 銀寄ぎんよせ大阪府大阪府能勢町が発祥とされる大果種のクリ。甘みが強く、粉質でほくほくする。「丹波栗」として流通するものの多くがこの品種にあたる。丹波栗は品種名ではなく産地の呼び名で、中身は銀寄などの大果種になる。
- 利平りへい日本栗と中国栗の雑種とされるクリ。「栗の王様」と呼ばれ、甘みとコクが濃い。中国栗の性質を受け継いで渋皮がややむきやすい。収量が少なく作りにくいため流通量は多くないが、味の評価は高い。
- ぽろたん渋皮が簡単にむけるニホングリ。加熱すると渋皮が実から離れ、ぽろりとむける。1果の平均は約30gの大果で、果肉は黄色、肉質はやや粉質。甘みと香りが丹沢や国見より強い。2007年に品種登録された。名前は渋皮がぽろりとむけることに由来する。
ビワ
3品種スモモ
2品種ラズベリー
2品種アンズ
5品種- 信州大実しんしゅうおおみ長野県果樹試験場が「新潟大実」に「アーリーオレンジ」を交配して育成した晩生の大果品種。1980年(昭和55年)に品種登録された。果重80〜90g、糖度は10%前後で、繊維が少なく肉質がよい。生食にも二つ割のシロップ漬けにも使える。
- 平和へいわ大正時代に長野県埴科郡(現在の千曲市)の杏園で見つかった品種。第一次世界大戦の終結を記念して名づけられた。果重50〜60gの橙色の円形で、酸味が強く甘みが少ない。ジャムやシロップ漬けなど加工に向く。
- 信陽しんよう長野県果樹試験場が「山形3号」に「甚四郎」を交配して育成した生食専用品種。1990年(平成2年)に品種登録された。果重50〜60g、糖度は10〜12%で、日本のアンズとしては珍しく生でおいしく食べられる。
- 信州サワーしんしゅうさわー長野県果樹試験場が「信陽」に「L-62」を交配して育成した品種。2008年(平成20年)に品種登録された。果重70〜80g、糖度12〜13%とアンズの中では高く、生食のほかシロップ漬けやジャムにも使える。
- ハーコットカナダで育成された品種で、1979年(昭和54年)に日本へ導入された。酸味が少なく甘みが強いため、日本では数少ない生食向けのアンズとして扱われる。雨に強く裂果が少ない。