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果樹類

ラズベリー

地下茎で殖え、植え付けの翌年から穫れる。夏に一度だけ穫れる一季なりと、秋にも穫れる二季なりがある。暑さに弱いため夏は半日陰が向く。

旬
夏
育てやすさ
やさしい
プランター
向く
生育適温
15〜25℃
登録品種
2品種

Rubus idaeus ・ 原産 ヨーロッパ〜北アジア ・ 出典: ウィキペディア日本語版

らずべりー / キイチゴ・木苺 ・ バラ科

栽培カレンダー

タネまき — / 植え付け 11〜12月・3月 / 収穫 6〜7月・9〜11月

月ごとのタネまき・植え付け・収穫の時期(露地栽培の目安)
作業123456789101112
植え付け
1月は植え付けの時期ではありません
2月は植え付けの時期ではありません
3月は植え付けの時期です
4月は植え付けの時期ではありません
5月は植え付けの時期ではありません
6月は植え付けの時期ではありません
7月は植え付けの時期ではありません
8月は植え付けの時期ではありません
9月は植え付けの時期ではありません
10月は植え付けの時期ではありません
11月は植え付けの時期です
12月は植え付けの時期です
収穫
1月は収穫の時期ではありません
2月は収穫の時期ではありません
3月は収穫の時期ではありません
4月は収穫の時期ではありません
5月は収穫の時期ではありません
6月は収穫の時期です
7月は収穫の時期です
8月は収穫の時期ではありません
9月は収穫の時期です
10月は収穫の時期です
11月は収穫の時期です
12月は収穫の時期ではありません

カレンダーの読み方

  • タネまき
  • 植え付け
  • 収穫
  • その時期ではない

露地栽培(屋外の畑・プランター)を想定した目安です。ハウスやトンネルを使うと時期は前後します。同じ露地でも北海道と沖縄では1〜2か月ずれるため、 旬のおおよその位置をつかむものとしてご覧ください。

ラズベリーの育て方

土づくりから収穫までの手順を、量と時期の数値つきでまとめています。 露地栽培を想定した目安です。

ラズベリー栽培の前提

分類
バラ科キイチゴ属の低木性果樹
受粉
自家結実性。1品種でも結実する
植え付け
落葉後の晩秋から春の発芽前まで
垣根仕立て
列間2m・株間2m(早く穫りたいなら株間1m)
植え穴
深さ50cm・幅40cm。掘り上げた土の2割の堆肥を混ぜる
冬季剪定
1株あたり結果母枝8〜10本、長さ約1.5mに切り戻す
夏果の収穫
開花後約1か月、6月中旬〜7月下旬
秋果の収穫
9月上旬〜11月中旬。夏果より一回り大きく酸味が強い

品種の選び方

キイチゴ属には400種以上あり、ブラックベリーやデューベリーも同じ仲間です。日本にもキイチゴとしては70種以上の野生種が自生していて、モミジイチゴやエゾクマイチゴ、エビガライチゴなどがラズベリーの仲間にあたります。日本では1873年に北海道開拓使がアメリカから14品種を導入しましたが、当時の食文化の違いと栽培技術の未確立から広まりませんでした。この果樹の大きな利点は自家結実性で、1品種でも実ることです。ただし開花期に訪花昆虫が少ない年は花粉が花全体に行き渡らず、奇形果が増えます。夏と秋の2回穫れる二季なり品種を選べば、収穫期間が長くなります。

育て方の手順

  1. 植え付け落葉後の晩秋から春の発芽前まで

    垣根仕立てなら列間2m・株間2mが標準ですが、若い年から多く穫りたいなら株間を半分の1mにしても構いません。株仕立てにするなら列間4m・株間2m。株仕立ては支柱や番線が要らず管理は楽ですが、収穫時の作業を考えると垣根仕立てのほうがよいでしょう。垣根仕立ての植え穴は深さ50cm・幅40cm、掘り上げた土の2割程度(痩せ地では4割)の堆肥をよく混ぜます。土を戻したら、あらかじめ水につけておいた苗を根を広げて植え、地際から40cmほどの充実した茎の太い部分まで必ず切り詰めます。植え付け後は十分に水をやり、その後も定期的に。株元にはピートモスや堆肥でマルチをして乾燥と雑草を防ぎます。

    植え穴
    深さ50cm・幅40cm
    堆肥
    掘り上げた土の2割(痩せ地は4割)
    苗の切り詰め
    地際から40cm程度

    プランターの場合 — 地下茎で横に広がるので、鉢植えにすると増えすぎを物理的に止められます。6号以上の鉢に野菜用培養土で植え、支柱を立てて主枝を誘引します。乾燥には比較的強いものの、鉢では表面が乾いたらたっぷり、夏は1日2回与えます。

  2. 垣根を組む

    5m間隔に支柱を立て、高さ30cm・60cm・120cm・180cmの4か所に番線を張ります。冬の剪定後、結果母枝をこの番線に誘引します。

  3. 生育の仕組みを知る

    この果樹は地下茎を伸ばし、春から夏にかけて次々に吸枝を出します。二季なり品種では、その吸枝が秋果の結果枝になり、さらに翌年の夏果の結果母枝になります。夏果の結果枝は展葉後に開花期ごろまで伸び、10〜70cmになります。地面から出る秋果の結果枝である吸枝は4月上旬〜9月下旬に発生し、短いもので約50cm、長いもので約2mに達します。夏果の結果枝は収穫が終わると自然に枯死します。この流れを頭に入れておくと、剪定で迷いません。

  4. 冬季剪定春の発芽前まで

    弱い結果母枝や込み合った結果母枝を株元から切除します。1株あたりの結果母枝を8〜10本、長さが約1.5mになるように先端を切り戻し、番線に垂直に誘引します。

  5. 夏季剪定

    夏果の結果母枝は収穫が終わると自然に枯れるので、収穫が終わり次第、根元から切り取ります。また夏果の結果枝の生育が旺盛で込み合っていると、花や果実に灰色かび病が出やすいので、梅雨前までに結果枝を間引いてください。

  6. 施肥2月下旬まで

    発芽前にはすでに新根が出ているので、2月下旬までには施肥します。基本はぼかし肥料ですが、痩せ地では生育途中で葉色が淡くなるなど肥料切れの症状が出ることがあるので、その場合は化成肥料を追肥します。肥沃な土壌でよく育つ果樹なので、施肥とは別に1株あたり40Lの堆肥を2年に1度すき込みます。時期は落葉後から12月中旬までが適します。

    堆肥
    1株あたり40Lを2年に1度
  7. 土壌の管理

    雑草が茂るとアザミウマ類やハダニ、アブラムシが増えます。通路には防草シートを敷き、株の間にもバークチップやもみ殻などの有機物でマルチをして、草の生えにくい環境をつくってください。

  8. 収穫

    夏果は開花後約1か月の6月中旬から始まり、7月下旬までの約1か月間、次々に成熟するので穫り続けます。秋果は9月上旬〜11月中旬。夏果より一回り大きく、酸味が強いのが特徴です。完熟すると果実がやわらかくなり傷みやすく日もちしないので、用途で穫る時期を変えてください。ジャムやジュースにするなら完熟してから穫ると香りのよいものができ、シロップ漬けやケーキに使うなら完熟の少し手前で穫ると傷みが少なく日もちします。

よくある失敗と防ぎ方

起きること原因防ぎ方
実がいびつになる開花期に訪花昆虫が少なく、花粉が花全体に行き渡らなかった自家結実性なので受粉樹は不要だが、昆虫が来にくい場所では人工授粉を補う
花や果実にカビが生える灰色かび病。結果枝が込み合って風が通らない梅雨前までに結果枝を間引く。6〜7月下旬の枝葉整理でかなり改善する
収穫後に枝が枯れた夏果の結果母枝は収穫終了後に自然に枯死する性質異常ではない。収穫が終わり次第、根元から切り取る
アザミウマやハダニ、アブラムシが増える周りに雑草が茂っている通路に防草シート、株間にバークチップやもみ殻でマルチをする
収穫した実がすぐ傷む完熟して果実がやわらかくなっているジャム用は完熟で、シロップ漬けやケーキ用は完熟の少し手前で穫る
生育途中で葉色が淡くなる痩せ地で肥料切れを起こした様子を見て化成肥料を追肥する。2年に1度は1株40Lの堆肥をすき込む
思わぬ場所から生えてくる地下茎で繁殖するため、株から離れた場所にも吸枝が出る地植えでは根止めをする。広げたくないなら鉢植えにする

主な病気と害虫

ラズベリーの育て方の出典

ここに書いた数値と時期は、次の資料で確かめています。

栄養成分

可食部100gあたり / 果実類/ラズベリー/生

エネルギー
36kcal
たんぱく質
-g
脂質
-g
炭水化物
(5.6)g
食物繊維総量
4.7g
カリウム
150mg
カルシウム
22mg
鉄
0.7mg
ビタミンK
(6)µg
葉酸
38µg
ビタミンC
22mg
食塩相当量
0g

「Tr」は微量、「(0)」は推定値としてのゼロ、「-」は未測定を表します。
出典: 日本食品標準成分表(八訂)増補2023年(文部科学省・食品番号 07146)

主な産地

2023年産 / 全国の収穫量 5.5 t / 統計での作物名: ラズベリー

  1. 北海道3.3 t60.0%
  2. 秋田県1.3 t23.6%
  3. 山形県0.9 t16.4%

出典: 特産果樹生産動態等調査(農林水産省)