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果樹類

リンゴ

青森県が全国生産の半分以上を占める。自家受粉しにくいため、開花期の合う別品種を近くに植える。夏が涼しい地域ほど色付きと味が乗る。

むずかしい
育てやすさ
向く
プランター
15〜25
生育適温
5品種
登録品種

りんご / 林檎バラ科

栽培カレンダー

タネまき / 植え付け 11〜12月・3月 / 収穫 9〜11月

月ごとのタネまき・植え付け・収穫の時期(露地栽培の目安)
作業123456789101112
植え付け
1月は植え付けの時期ではありません
2月は植え付けの時期ではありません
3月は植え付けの時期です
4月は植え付けの時期ではありません
5月は植え付けの時期ではありません
6月は植え付けの時期ではありません
7月は植え付けの時期ではありません
8月は植え付けの時期ではありません
9月は植え付けの時期ではありません
10月は植え付けの時期ではありません
11月は植え付けの時期です
12月は植え付けの時期です
収穫
1月は収穫の時期ではありません
2月は収穫の時期ではありません
3月は収穫の時期ではありません
4月は収穫の時期ではありません
5月は収穫の時期ではありません
6月は収穫の時期ではありません
7月は収穫の時期ではありません
8月は収穫の時期ではありません
9月は収穫の時期です
10月は収穫の時期です
11月は収穫の時期です
12月は収穫の時期ではありません

カレンダーの読み方

  • タネまき
  • 植え付け
  • 収穫
  • その時期ではない

露地栽培(屋外の畑・プランター)を想定した目安です。ハウスやトンネルを使うと時期は前後します。同じ露地でも北海道と沖縄では1〜2か月ずれるため、 旬のおおよその位置をつかむものとしてご覧ください。

リンゴの育て方

土づくりから収穫までの手順を、量と時期の数値つきでまとめています。 露地栽培を想定した目安です。

リンゴ栽培の前提

分類
バラ科リンゴ属の落葉高木
受粉
自家不和合性。開花期がほぼ同じ異品種をそばに植える
三倍体品種
ジョナゴールド・陸奥は花粉が不完全。受粉樹に使えない
交配不和合の例
ぐんま名月と秋映の組み合わせ
植え付け
11月〜翌年2月
結果習性
春から伸長した枝の頂芽が花芽(頂花芽)になる
摘果
開花後2〜3週間目から数回。木全体で葉40〜60枚に1果
暖地の注意
斑点落葉病に強い品種を選ぶ。防除回数も増える

品種の選び方

リンゴの産地は冷涼地ですが、中間地や暖地でも作れます。ただしコツと努力が要ります。最近は矮性台木が開発され、これに接いだ苗ならコンパクトに仕立てられるので、住宅街の庭でも場所を取りません。品種選びが最大のポイントです。まず自家不和合性なので、開花期がほぼ同じ異品種をそばに植える必要があります。そのうえで避けるべき組み合わせがあり、ぐんま名月と秋映は交配不和合。ジョナゴールドと陸奥は体細胞数51の三倍体品種で、花粉の発芽率が悪く受粉親和性も非常に低いので受粉樹には使えません。1本の台木に2品種を接いだ苗も流通しています。育てやすさでは斑点落葉病に強い品種を選ぶことが大切で、ぐんま名月を筆頭に、つがる、ジョナゴールド、紅玉、陽光がおすすめです。

育て方の手順

  1. 植え付け11月〜翌年2月

    樹勢の強い果樹なので、家庭では大きな植え穴を用意しなくても、根を広げられる程度の穴で足ります。しっかりした支柱を1本添えてください。矮性台木に接いだリンゴの一般的な樹形はスリムな主幹形(スピンドルブッシュ)ですが、スタンダード仕立て、コンドル仕立て、棚仕立て、垣根仕立てなど、スペースに合わせて選べるのもこの果樹の魅力です。棚づくりにすれば、夏は実のなる緑陰になります。

  2. 冬の剪定落葉後から春の発芽まで

    主に春から伸長した枝の頂芽が花芽(頂花芽)になります。わき芽にも付きますが、そこに着果した実は小さくなります。花芽は混合花芽で花房と葉枝をともない、一度着果するとそのわきから出た枝に花芽が付きやすくなります。日当たりのよい樹形を考えて不要な枝を間引き、側枝が長くなりすぎないよう切り詰めて整枝します。

  3. 夏の枝管理

    この果樹は非常に樹勢が強く、伸びる・切るの繰り返しでは花が付きません。伸長生長を抑えることが決定的に重要です。まず枝の分岐角度を広くとり、枝を下向きに誘引します。それでも強く伸びるときは、夏に摘芯や捻枝を含めて適度に新梢を切り詰めます。捻枝は茎をつぶして折れないようにしながら曲げる方法で、こうすると葉で作られた養分が根へ送られず、実に回るようになります。

  4. 人工授粉4月下旬〜5月上旬

    異品種をそばに植えておけば自然受粉でもそれなりに結実しますが、人工授粉して種子の多い実をならせるほど、形のよい大きな果実が穫れます。側花より早く咲く中心花が一番大きな実をつけるので、必ず中心花に授粉してください。若い花の雌しべは雄しべの葯に囲まれて中心にまとまっているので、細い筆に花粉を含ませて先端をワンタッチで当てます。授粉するのは各花房の中心花だけでよく、結実しても4分の3は摘果するので、遅れ花や密集部分は省いて構いません。雨で花が濡れているときは避けます。リンゴの開花期は4月下旬からで比較的気温が高く昆虫も動きますが、低温の年や開花中の長雨・強風では結実が悪くなるので、気象条件が不順な年こそ人工授粉が効きます。

  5. 摘果開花後2〜3週間目から数回に分けて

    1回目は早めに、中心果を残して側果はすべて除きます。全体にたくさん結果している場合は主に短果枝上の果実を残し、中〜長果枝を含めて短果枝4本に1果の割合にします。葉と果実の割合では、木全体で葉40〜60枚に1果程度が目安です。小果や傷果、病害虫の被害果を除き、大きくて形のよいものを残します。果実の日焼けを考えて、上向き果や横向き果も除いてください。

    葉果比
    木全体で葉40〜60枚に1果
  6. 袋かけ

    本来はシンクイムシの予防が第一の目的です。冷涼地では収穫の2〜3週間前に袋を外すと美しく着色します。暖地では鮮やかには色づきませんが、それでもふじやジョナゴールドは美しい赤色が楽しめます。家庭用なら新聞紙で作った袋でも使えます。害虫防除さえきちんと行えば無袋栽培も可能です。

  7. 施肥

    植え付けから3〜4年くらいまでは夏の生長期にも肥料を与えますが、その後は11月〜翌年2月に年間施肥量の8割、秋肥として9〜10月(暖地では遅めに)に2割を与えます。それも樹勢や葉色を見ながらごく控えめに。日頃から堆肥を十分与えていれば化成肥料(8-8-8)だけで足ります。そばに野菜や草花を植えて施肥しているなら、リンゴにはほとんど施肥不要です。

  8. 収穫と貯蔵

    完熟前から食べられるので、家庭では少しずつ早めに穫るのがよいでしょう。暖地では産地より早く熟し、収穫期間も短くなります。つがるなどの早生種は2週間ほど早まり、ふじなどの晩生種は逆に産地よりいくらか遅くなります。熟してからの日もちも暖地ほど短いので、過熟にならないうちに穫ってください。ふじなど保存の利く品種は箱に入れて冷たい物置に置けば遅くまで食べられます。

よくある失敗と防ぎ方

起きること原因防ぎ方
2品種植えたのに実がならない交配不和合の組み合わせ、または三倍体品種を受粉樹にしたぐんま名月と秋映は組み合わせない。ジョナゴールドと陸奥は受粉樹に使えない
枝ばかり伸びて花が付かない樹勢が強い果樹なので、伸ばして切るの繰り返しでは花芽ができない枝の分岐角度を広くとって下向きに誘引する。夏に摘芯や捻枝で伸長を抑える
収穫直前に実が落ちるつがるを筆頭に、ごく一部を除いて「収穫前落下」の性質がある落下防止剤(ストッポール液剤・ヒオモン水溶剤など)を使う。落ちた実もおいしくは食べられる
葉がほとんど落ちてしまった斑点落葉病。進行すると落葉して致命的になる斑点落葉病に強い品種を選ぶ。落葉の処理と休眠期防除を基本に忠実に行う
暖地なので赤くならない成熟期の気温が高いため。赤色系品種でも鮮やかにはならない味はおいしいので気にしない。着色を求めるなら冷涼地向きの管理が要る
実が小さいわき芽に付いた実を残した、または摘果が足りない中心果を残して側果を除く。木全体で葉40〜60枚に1果まで減らす

主な病気と害虫

  • 病気斑点落葉病進行するとほとんど落葉する。この果樹で最も致命的
  • 病気輪紋病暖地では発症期間が長く防除回数が増える
  • 害虫キンモンホソガ葉に潜って食害する。暖地で被害が大きい
  • 害虫シンクイムシ類実に入る。袋かけの第一の目的
  • 病気黒星病葉や実に黒い病斑が出る

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