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果樹類

サクランボ

1本では実がつきにくく、多くの品種で受粉樹が要る。雨で実が割れるため、色づく頃に雨よけをかける。山形県が国内生産の7割を占める。

むずかしい
育てやすさ
向く
プランター
15〜25
生育適温
3品種
登録品種

さくらんぼ / 桜桃・オウトウバラ科

栽培カレンダー

タネまき / 植え付け 11〜12月・2〜3月 / 収穫 6月

月ごとのタネまき・植え付け・収穫の時期(露地栽培の目安)
作業123456789101112
植え付け
1月は植え付けの時期ではありません
2月は植え付けの時期です
3月は植え付けの時期です
4月は植え付けの時期ではありません
5月は植え付けの時期ではありません
6月は植え付けの時期ではありません
7月は植え付けの時期ではありません
8月は植え付けの時期ではありません
9月は植え付けの時期ではありません
10月は植え付けの時期ではありません
11月は植え付けの時期です
12月は植え付けの時期です
収穫
1月は収穫の時期ではありません
2月は収穫の時期ではありません
3月は収穫の時期ではありません
4月は収穫の時期ではありません
5月は収穫の時期ではありません
6月は収穫の時期です
7月は収穫の時期ではありません
8月は収穫の時期ではありません
9月は収穫の時期ではありません
10月は収穫の時期ではありません
11月は収穫の時期ではありません
12月は収穫の時期ではありません

カレンダーの読み方

  • タネまき
  • 植え付け
  • 収穫
  • その時期ではない

露地栽培(屋外の畑・プランター)を想定した目安です。ハウスやトンネルを使うと時期は前後します。同じ露地でも北海道と沖縄では1〜2か月ずれるため、 旬のおおよその位置をつかむものとしてご覧ください。

サクランボの育て方

土づくりから収穫までの手順を、量と時期の数値つきでまとめています。 露地栽培を想定した目安です。

サクランボ栽培の前提

分類
バラ科サクラ属。一般にいうサクランボは甘果オウトウ
最大の壁
自家不和合性。しかも同じS遺伝子型同士では結実しない
1本で穫れる品種
暖地桜桃、紅きらり、ステラなど
王道の組み合わせ
佐藤錦×ナポレオン
休眠打破
冬に7℃以下の低温が約1000〜1400時間必要
植え付け
11〜3月の落葉期。高畝にして排水を確保する
受粉
開花後3日以内、気温15〜20℃の日中に
収穫
5〜7月。追熟しないので完熟で穫る

品種の選び方

「家庭果樹の最難関」と言われますが、育てること自体が難しいのではありません。収穫直前に実が割れることがそう言わせているだけです。雨さえ当てなければ、実はブドウよりずっと手がかからない果樹です。ただし品種選びだけは念入りに。多くの品種が自家不和合性で、しかも他品種であっても互いのS遺伝子型が一致すると花粉管が雌しべの中で止まって受精しません。最高級品種の佐藤錦はS3S6、人気の南陽も同じくS3S6なので、この2つを並べても実はなりません。迷ったら佐藤錦×ナポレオンが王道です。1本で済ませたいなら紅きらりか暖地桜桃を。ただし西日本でよく売られる「暖地桜桃」はシナミザクラという別種で、1本でたくさん穫れる代わりに食味は劣ります。

育て方の手順

  1. 場所を選ぶ

    3つの条件があります。第一に水はけ。この果樹はほかの果樹に比べて根の酸素要求量が極めて高く、耐水性の低い根系を持つため、排水不良は直ちに根腐れや生理障害につながります。第二に冬の寒さ。冬季に約1000〜1400時間、7℃以下の低温に当たらないと休眠打破できません。第三に、収穫期に雨に当てないこと。開花から収穫までの4〜6月の間だけでもビニールをかぶせる、傘をさす、最悪でも収穫直前だけでも濡らさない。ここが成否を分けます。

  2. 植え付け11〜3月の落葉期(積雪地は春)

    直径50cm、深さ30cm程度の穴を掘り、掘り上げた土に腐葉土や完熟堆肥などの有機物を3〜4割、配合肥料を200gほど混ぜ込みます。さらに地面より20〜30cm高く土を盛った高畝にして、梅雨時の滞水を物理的に避けます。家庭では「矮性台木」と書かれた苗を選ぶと小さく管理できます。植えたら地上50cmくらいでばっさり切り戻してください。

    植え穴
    直径50cm・深さ30cm程度
    有機物
    掘り上げた土の3〜4割
    配合肥料
    200g程度
    高畝
    地面より20〜30cm高く

    プランターの場合市販の果樹の土に赤玉土(中粒)や軽石を混ぜて排水性を強化します。鉢底石は必須です。

  3. 受粉開花期(4月上〜中旬)、開花後3日以内

    自然の訪花昆虫がやってくれますが、収穫量を増やしたい場合や、すでにビニールで覆っている場合は人工授粉が必須です。まず葯が開いて花粉が出ていることを確認し、耳かきの梵天や毛ばたき(化粧用のチークブラシや綿棒でも代用可)で受粉樹の花をなでて花粉を付け、すぐに別品種の花をなでます。これを品種をまたいで交互に繰り返すだけです。気温15〜20℃の日中に行うと花粉管がよく伸び、受精率が上がります。

  4. 剪定冬(12〜2月)

    花が咲く枝と葉が茂る枝を見分け、木の内部まで光が届くよう透かします。植えて2〜3年は長く太い枝がたくさん出ます。この枝には花はあまり咲きませんが、葉を茂らせて養分を作るので、混み合いすぎたら内側に出た分だけ根元から間引く程度に留め、残す枝は先端を軽く切り詰めます。生長が落ち着くと、長い枝の根元のほうが花芽になり、花芽をたくさん付けた「花束状短果枝」が出てきます。ここに実がたわわに付きます。逆に短い枝が出ず長い枝ばかりなら肥料が多すぎ、長く太い枝が出ないなら肥料や水が足りないか根が弱っています。長い枝と短果枝がバランスよく配置されているのが理想です。

  5. 摘芯新梢が20cmほど伸びた5月下旬頃

    春に伸びてきた新梢の先端を摘んでおくと、花芽に栄養が集中して着生しやすくなります。木は少し弱りますが、小さく仕立てたい場合にも有効です。

  6. 鳥害対策収穫直前

    完熟した実は人間より先に鳥に狙われ、一瞬で全滅します。木全体を網目20mm以下のネットで覆うのが最も確実です。房ごとに台所用の水切りネットをかぶせて口を縛る方法も有効で、これなら防鳥に加えてカメムシの侵入も防げ、通気性も確保できます。

  7. 収穫5〜7月

    この果実は収穫後に甘くなりません。追熟しないので、全体がしっかり色づき、透明感が出てきてから穫ります。数粒食べてみて素直に甘いと感じたら適期です。完熟品は鮮度が命なので、早朝に穫って冷やして食べるのが最高の食べ方です。

よくある失敗と防ぎ方

起きること原因防ぎ方
収穫直前に実が割れる雨に当たった。これがこの果樹が難しいと言われる最大の理由4〜6月の間、ビニールや傘で雨を遮る。最悪でも収穫直前だけは濡らさない
2品種植えたのに実がならない互いのS遺伝子型が一致していた。佐藤錦と南陽はどちらもS3S6S遺伝子型の違う組み合わせを選ぶ。迷ったら佐藤錦×ナポレオン
根腐れする、生理障害が出る根の酸素要求量が極めて高いのに排水が悪い高畝にして地面より20〜30cm高く植える。鉢植えは軽石を混ぜて排水性を確保する
暖地で花が咲かない・咲きそろわない冬の低温が足りず休眠打破できていない7℃以下が約1000〜1400時間必要。暖地では暖地桜桃を選ぶ
葉ばかりで花束状短果枝が出ない肥料が多すぎる施肥を控える。逆に長く太い枝が出ないなら肥料・水不足か根の傷み
収穫直前に全部食べられたヒヨドリやムクドリ網目20mm以下のネットで木全体を覆う。房ごとに水切りネットをかける

主な病気と害虫

  • 害虫ヒヨドリ・ムクドリ完熟果を一瞬で食べ尽くす。この果樹で最大の敵
  • 害虫カメムシ実を吸う。水切りネットで同時に防げる
  • 病気灰星病多湿で実が腐る。雨よけが予防になる
  • 害虫アブラムシ新芽に付いて葉を巻く

このページの出典(複数の情報源を突き合わせています)

同じバラ科の野菜

同じ科の野菜は同じ病害虫が付きやすく、続けて同じ場所に植えると 生育が落ちることがあります。植える場所を回すときの目安になります。