果樹類
ブドウ
山梨県が最大の産地。棚仕立てで日当たりと風通しを確保する。房を大きくするには摘粒が欠かせず、雨よけをしないと病気が出やすい。
- 旬
- 秋
- 育てやすさ
- むずかしい
- プランター
- 向く
- 生育適温
- 20〜30℃
- 登録品種
- 9品種
Vitis vinifera ・ 原産 西アジア〜黒海沿岸 ・ 出典: ウィキペディア日本語版
ぶどう / 葡萄 ・ ブドウ科
栽培カレンダー
タネまき — / 植え付け 11〜12月・3月 / 収穫 8〜10月
| 作業 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 植え付け | 1月は植え付けの時期ではありません | 2月は植え付けの時期ではありません | 3月は植え付けの時期です | 4月は植え付けの時期ではありません | 5月は植え付けの時期ではありません | 6月は植え付けの時期ではありません | 7月は植え付けの時期ではありません | 8月は植え付けの時期ではありません | 9月は植え付けの時期ではありません | 10月は植え付けの時期ではありません | 11月は植え付けの時期です | 12月は植え付けの時期です |
| 収穫 | 1月は収穫の時期ではありません | 2月は収穫の時期ではありません | 3月は収穫の時期ではありません | 4月は収穫の時期ではありません | 5月は収穫の時期ではありません | 6月は収穫の時期ではありません | 7月は収穫の時期ではありません | 8月は収穫の時期です | 9月は収穫の時期です | 10月は収穫の時期です | 11月は収穫の時期ではありません | 12月は収穫の時期ではありません |
カレンダーの読み方
- タネまき
- 植え付け
- 収穫
- その時期ではない
露地栽培(屋外の畑・プランター)を想定した目安です。ハウスやトンネルを使うと時期は前後します。同じ露地でも北海道と沖縄では1〜2か月ずれるため、 旬のおおよその位置をつかむものとしてご覧ください。
ブドウの育て方
土づくりから収穫までの手順を、量と時期の数値つきでまとめています。 露地栽培を想定した目安です。
ブドウ栽培の前提
- 分類
- ブドウ科ブドウ属のつる性落葉樹
- 剪定
- 1〜2月。短梢(基部1〜2節)か長梢(4〜5節または7〜8節)
- 芽かき
- 新梢の間隔が20cm程度(手のひら1つ分)になるように
- 花穂セット
- 満開直前。粒のかたまり(車)が8〜15個になるまで切る
- ジベレリン1回目
- 満開時。25ppm(ジベラ錠1粒を水200mLに溶かす)
- ジベレリン2回目
- 満開の10日〜2週間後。同じ濃度で
- 摘粒
- 1房35粒くらいまで減らす
- 袋かけ
- 摘粒が終わったらできるだけ早く
品種の選び方
ブドウは世界一栽培されている果物で、研究と技術の更新が繰り返されてきたぶん、専門用語が多くて敬遠されがちです。でも家庭で作るうえで押さえるべき作業は数えるほどしかありません。品種は巨峰、ピオーネ、藤稔、シャインマスカットといった主要品種なら、ジベレリン処理も基本的に同じ用法・用量で考えて構いません。ただしデラウェアだけは扱いが変わるので、購入時に同封される説明書を確認してください。なお、ジベレリンを使わないとシャインマスカットでも種が入ります。「種があってもいい」と思って処理を省く人が多いのですが、家庭果樹のような小さな面積で立派な房をつけるには、この処理こそ効いてきます。
育て方の手順
剪定1〜2月
短梢剪定は基部1〜2節を残して切る方法、長梢剪定は4〜5節あるいは7〜8節で切る方法です。デラウェアのような樹勢の強い品種は結果母枝に4〜6芽残す長梢剪定、巨峰のような大粒品種は7〜8芽残す超長梢剪定が使われます。
プランターの場合 — 6〜7号鉢で作れます。排水・保水ともによい土を使い、接ぎ木苗を選んでください。限られた鉢土で枝を伸ばし房を太らせるので、毎日たっぷり水をやります。ただし5月の開花期と冬は控えめに。肥料が多いと枝ばかり伸びて花が付かなくなるので、3月に緩効性肥料を鉢の表面へ15〜20g、5月と9月に玉肥を2〜3個置く程度に留めます。植え付け2年で根が回るため、2年を目安に一回り大きな鉢へ植え替えます。
芽かきと誘引4月頃、樹液が動き始めてから
剪定した切り口から樹液がしたたり始めたら春の合図です。天井にビニールを張れるなら今のうちに展張しておきます。梅雨が明けるまで雨が直接当たらないに越したことはありません。残した芽から全て新梢が伸びてきますが、全部使うと多すぎます。新梢と新梢の間が20cm程度、手のひらいっぱいくらいの間隔になるよう芽かきして数を減らし、棚に誘引します。この時期なら素手で根元からぽろっと外れます。
- 新梢の間隔
- 20cm程度
花穂セット(花穂整形)花が咲く直前
この作業ができるかどうかが、ブドウを作れるかどうかの分かれ目です。何もしなければ1つの房に1000粒ほどの実が付きますが、店に並ぶブドウは平均35粒。日本の品種は30〜40粒に減らすことを前提に作られています。まず1000粒から100粒程度まで減らします。900粒を一つずつ外すのではなく、粒がかたまりになって左右に伸びている軸(車と呼びます)をハサミで切り落とし、車の数が8〜15個になるまで上から順に切ります。花が咲く直前にやるのが最も能率的です。早すぎると粒が混み合ってハサミが入りません。
- 残す車の数
- 8〜15個
ジベレリン処理(1回目)花穂セット後、満開になったタイミング
25ppmのジベレリン溶液に房を浸します。手に入りやすいジベラ錠なら、1粒を水道水200mLに溶かすと25ppmです。二度漬けは厳禁。満開のタイミングがずれると種が入りますが、失敗しても種が入るだけなので、来年に日を調整すれば済みます。
- 濃度
- 25ppm(ジベラ錠1粒+水200mL)
ジベレリン処理(2回目)満開日の10日〜2週間後
種のない果実はそのままだと肥大が悪いので、もう一度浸します。2回目は1回目ほど厳密にタイミングを狙う必要はありません。1回目の液体を冷蔵庫に置いておけば、そのまま使えます。
摘粒
80粒ほど残っているものを35粒くらいまで一粒ずつ抜いていきます。贈答用の見た目を狙うわけではないので、房の中に入り込んでいる粒と、大きくなったら挟まって割れそうな粒を抜いて、肥大するスペースを作れば十分です。2回目のジベレリン処理が終わったら始めて構いませんが、最初のうちはもう少し大きくなってからのほうが分かりやすいでしょう。ただし遅れすぎると粒がひしめき合ってハサミが入らず、どんどん割れていきます。
袋かけ
摘粒が終わったらできるだけ早く袋をかけます。ここまで来れば、あとは収穫を待つだけです。
着色対策
木が若いうちは最後まできれいに色が付かないことがあります。近年の高温も着色不足の原因です。夜間温度が下がるよう、夕方に水をまくなどの工夫をしてください。
よくある失敗と防ぎ方
| 起きること | 原因 | 防ぎ方 |
|---|---|---|
| 花が終わると同時に実がぼろぼろ落ちる | 花穂セットをしていない。養分が分散して生理的落果が起きる | 花が咲く直前に花穂セットを行い、車の数を8〜15個に減らす |
| 実が全然つかない | 枝の勢いが強すぎる。若木では特に起きやすい | 枝が50cmくらいに伸びるのを待ち、花穂がついたのを確認してから芽かきする |
| シャインマスカットなのに種が入った | ジベレリン処理をしていない、または満開のタイミングを外した | 満開時に25ppmで1回目、10日〜2週間後に2回目を処理する |
| 粒が割れる | 摘粒が遅れて粒同士が押し合った | 2回目のジベレリン処理のあと、粒が大きくなりすぎる前に摘粒する |
| 色が付かない | 木が若い。または夏の高温 | 夕方に水をまいて夜間温度を下げる。若木は年数を重ねれば改善する |
| 実が腐る、葉に病斑が出る | 黒とう病・晩腐病・べと病の3大病害 | 冬に石灰硫黄合剤、4月・6月・袋かけ以降と、年3〜4回の防除で家庭果樹なら十分 |
主な病気と害虫
ブドウの育て方の出典
ここに書いた数値と時期は、次の資料で確かめています。
- 家庭でつくるブドウ栽培! 巨峰やシャインマスカットを自分で育てちゃおう!【後編】マイナビ農業
- ブドウの育て方・栽培方法(植物図鑑)NHK出版 みんなの趣味の園芸
- ブドウ特集(大森直樹)タキイ種苗 タキイネット通販
- ブドウの栽培管理NOSAI山梨
- ブドウ(デラウェア)育て方OATアグリオ 栽培メディア
栄養成分
可食部100gあたり / 果実類/ぶどう/皮なし/生
- エネルギー
- 58kcal
- たんぱく質
- 0.2g
- 脂質
- Trg
- 炭水化物
- (14.4)g
- 食物繊維総量
- 0.5g
- カリウム
- 130mg
- カルシウム
- 6mg
- 鉄
- 0.1mg
- ビタミンK
- -µg
- 葉酸
- 4µg
- ビタミンC
- 2mg
- 食塩相当量
- 0g
「Tr」は微量、「(0)」は推定値としてのゼロ、「-」は未測定を表します。
出典: 日本食品標準成分表(八訂)増補2023年(文部科学省・食品番号 07116)
ブドウをよく買う地域
2023年(令和5年)~2025年(令和7年)平均 / 全国平均 2.0 kg / 統計での品目名: ぶどう
この数字は1人当たりではありません。二人以上の世帯1世帯あたりが1年間に買った量です。調べているのは都道府県全体ではなく、 県庁所在市と政令指定都市の52市。 買った量なので、自分で育てて食べた分や、外食で食べた分は入っていません。
少ない側(52市中の下位3市)
出典: 家計調査 品目別都道府県庁所在市及び政令指定都市ランキング(総務省統計局)
ブドウの品種
9品種。カードを押すと特徴と栽培カレンダーが見られます。
- おすすめシャインマスカット農研機構が「安芸津21号」に「白南」を交配して育成し、2006年に品種登録した黄緑色の大粒ブドウ。皮ごと食べられて種がなく、マスカットの香りと糖度18〜19%の甘さを併せ持つ。1粒13g程度になる。日持ちがよく、房のまま長く保つ。
- 巨峰きょほう大粒で濃い紫黒色のブドウ。日本のブドウを代表する品種で、甘みが強く香りも豊か。皮は口に残るのでむいて食べる。1房400〜500gになり、粒は12〜15g前後。種なしにするにはジベレリン処理が要る。
- デラウェア小粒のブドウ。市販のものはジベレリン処理によって種なしにしてある。処理をしない場合は種が入る。他のブドウより早く、6〜7月から出回る。粒が小さく皮ごと押し出して食べる。アメリカ原産で、日本には明治期に入ってきた。
- ピオーネ巨峰に「カノンホール・マスカット」を交配して育成された大粒種。巨峰より粒が大きく、酸味が穏やかでマスカットの香りがある。種なしにしたものは「ニューピオーネ」として流通することがある。皮は口に残るのでむいて食べる。
- ナイアガラ緑白色の小粒のブドウ。アメリカ原産で、独特の強い香り(フォクシー・フレーバー)を持つ。生食のほかジュースやワインにも使われる。寒さに強く、北海道や長野の寒冷地でも育つ。皮ごと口に入れて果肉を押し出して食べる。
- マスカット・ベーリーA新潟の岩の原葡萄園で川上善兵衛が育成した黒ブドウ。ベーリーにマスカット・ハンブルグを交配し、1927年に交配、1940年に推奨品種として公表された。生食もワインも両方に使える。日本のワイン用黒ブドウでいちばん多く使われている品種にあたる。
- 藤稔ふじみのり神奈川県神奈川県藤沢市の青木一直が育成した黒ブドウ。井川682にピオーネを交配し、1985年に品種登録された。1粒20g前後と大きく、30gを超えることもある。果汁が多く、甘みと酸味のつり合いがよい。
- ナガノパープル長野県長野県果樹試験場が巨峰にリザマートを交配して育成し、2004年に品種登録した黒ブドウ。皮が薄く、皮ごと食べられて種もない。粒は12g前後で、糖度が高く酸味は穏やか。9月から10月にかけて穫れる。
- 甲州こうしゅう山梨県在来種山梨県で古くから作られてきた在来のブドウ。果皮は紫がかった薄いピンク色で、果汁は白い。生食もワインも両方に使う。酸味が穏やかで、皮の近くにわずかな渋みがある。日本のワイン用白ブドウを代表する品種にあたる。