果樹類
ブルーベリー
家庭果樹の中でも育てやすい部類。酸性土壌を好むためピートモスが要る。実の付きをよくするには、同じ系統の別品種を2本以上そろえて植える。
- 旬
- 夏
- 育てやすさ
- やさしい
- プランター
- 向く
- 生育適温
- 15〜28℃
- 登録品種
- 8品種
Vaccinium spp. ・ 原産 北アメリカ ・ 出典: ウィキペディア日本語版
ぶるーべりー ・ ツツジ科
栽培カレンダー
タネまき — / 植え付け 11〜12月・3月 / 収穫 6〜8月
| 作業 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 植え付け | 1月は植え付けの時期ではありません | 2月は植え付けの時期ではありません | 3月は植え付けの時期です | 4月は植え付けの時期ではありません | 5月は植え付けの時期ではありません | 6月は植え付けの時期ではありません | 7月は植え付けの時期ではありません | 8月は植え付けの時期ではありません | 9月は植え付けの時期ではありません | 10月は植え付けの時期ではありません | 11月は植え付けの時期です | 12月は植え付けの時期です |
| 収穫 | 1月は収穫の時期ではありません | 2月は収穫の時期ではありません | 3月は収穫の時期ではありません | 4月は収穫の時期ではありません | 5月は収穫の時期ではありません | 6月は収穫の時期です | 7月は収穫の時期です | 8月は収穫の時期です | 9月は収穫の時期ではありません | 10月は収穫の時期ではありません | 11月は収穫の時期ではありません | 12月は収穫の時期ではありません |
カレンダーの読み方
- タネまき
- 植え付け
- 収穫
- その時期ではない
露地栽培(屋外の畑・プランター)を想定した目安です。ハウスやトンネルを使うと時期は前後します。同じ露地でも北海道と沖縄では1〜2か月ずれるため、 旬のおおよその位置をつかむものとしてご覧ください。
ブルーベリーの育て方
土づくりから収穫までの手順を、量と時期の数値つきでまとめています。 露地栽培を想定した目安です。
ブルーベリー栽培の前提
- 分類
- ツツジ科スノキ属の低木性果樹。北アメリカ原産
- 系統
- ハイブッシュ(耐寒性・暑さに弱い)とラビットアイ(耐暑性・寒さに弱い)
- 最重要
- 適正pHが低い。ハイブッシュでpH4.3〜4.8、ラビットアイでpH4.5〜5.5
- 受粉
- 同じ系統の別品種を2本以上。1本では実らない
- 植え穴
- 深さ40〜50cm。ピートモス30Lともみ殻など有機物50Lを混ぜる
- 施肥
- 露地植えで年間150g程度(8-8-8)と、果樹の中でも少ない
- 収穫
- 全体が青くなってから5〜7日後。最低5日おきに一粒ずつ
- 剪定
- 落葉している休眠期。花芽は勢いの弱い枝の先端に付く
品種の選び方
品種は300〜400あるといわれますが、選び方の骨格は単純です。まず系統を決めること。ハイブッシュは耐寒性があり暑さに弱く、ラビットアイは耐暑性があり寒さに弱い。東北や北海道ならノーザンハイブッシュ、西日本ならサザンハイブッシュも作れますが、育てやすさではラビットアイが勝ります。そして最も大事なのが、必ず2本以上、しかも同じ系統の別品種を選ぶことです。「実がならない」という相談のほとんどは、1本だけ植えたか、まったく同じ品種を2本植えたかのどちらかです。ラビットアイを植えるなら、ラビットアイ系統の中から違う品種を2本以上選んでください。
育て方の手順
植え付け(土壌改良が全て)
この果樹で最も特異なのは、適した土のpHがきわめて低いことです。ほかの野菜や果樹の適正pHが6.5〜7.0前後なのに対し、ブルーベリーはハイブッシュでpH4.3〜4.8、育てやすいラビットアイでも4.5〜5.5という強酸性を求めます。日本の土は酸性に傾きやすいとはいえ、この領域には届きません。ふつうは石灰でアルカリ側に寄せるところを、ブルーベリーでは逆に「ピートモス」という強酸性の資材を大量に使います。深さ40〜50cmの植え穴を掘り、掘り上げた土にピートモス30Lともみ殻やチップなどの有機物50Lを混ぜ込んで埋め戻します。苗木の根を広げ、深くなりすぎない位置で固定して添え木を差し、残った土をかぶせて高く盛り上げ、大量の水をかけて根と土を密着させます。品種の選択と土壌改良さえ手を抜かなければ、あとはほとんど放っておいても穫れる果樹です。
- 植え穴
- 深さ40〜50cm
- ピートモス
- 30L(多いほど安心)
- 有機物
- もみ殻やチップ50L
プランターの場合 — 浅根性なので鉢やプランターとの相性がよく、成木になってもほかの果樹ほど場所を取りません。用土は必ずpH未調整のピートモスを主体にしてください。
施肥
果樹の中でも要求量がかなり少なく、露地植えで年間150g程度(8-8-8の有機肥料)で足ります。3月中〜下旬の花前に100gを元肥として散布し、5〜6月の急激な生育を助けます。5月中〜下旬に30g程度の追肥で果実の肥大と8月の花芽分化を助け、8月にも20g程度施して来年の初期生育のための貯蔵養分をつくります。
- 3月中〜下旬
- 100g(元肥)
- 5月中〜下旬
- 30g(追肥)
- 8月
- 20g(追肥)
マルチング落葉期
有機質の多い土壌を好むので、落葉している間に株元へ堆肥などの有機物でマルチングをします。
剪定落葉している休眠期
簡易なもので構いません。枯れた枝と、地際から出るサッカーや幹から出るシュートのような勢いの強すぎる枝を優先して根元から切除します。勢いが強すぎる枝には花芽が付きにくく、そこへ養分が集中して本来よい実がなるはずの枝に回らなくなるからです。ただしサッカーやシュートが1本も出ていないのは栄養状態に問題があるサインです。植え付けから3〜4年は出ませんが、5年目以降でも出ない場合は施肥量を増やすか、全体を半分近く刈り込んで樹勢の回復を図ります。下垂した弱々しい枝も切り、内向きの枝を間引いて木の内側に日と風を通します。花芽は勢いの弱くなった枝の先端に集中しているので、全部切り落とさないよう注意してください。花芽は葉芽よりふっくらしていて、見ればすぐ分かります。
収穫全体が青くなってから5〜7日後
毎日が理想ですが、少なくとも5日おきに見てください。一粒ずつ熟すので一粒ずつ穫ります。まだピンクが残っているうちに穫ると糖が乗っておらず酸味が立ちます。適期なら、手でやさしくつまむだけで取れます。
よくある失敗と防ぎ方
| 起きること | 原因 | 防ぎ方 |
|---|---|---|
| 実がまったくならない | 1本だけ植えた、または同じ品種を2本植えた | 同じ系統の別品種を2本以上植える。ラビットアイならラビットアイ同士で |
| 生育が芳しくない、葉色が悪い | 土のpHが高い。ブルーベリーは強酸性を求める | pHを測る。植え付け時にピートモスを大量に混ぜる。足りなければ増やす |
| 5年目以降もシュートが出ない | 樹の栄養状態に問題がある | 施肥量を増やすか、ブッシュ状の枝を全部半分近く刈り込んで樹勢回復を図る |
| 剪定したら花が減った | 花芽は勢いの弱くなった枝の先端に集中している。そこを切り落とした | ふっくらした花芽を見分けて残す。結果習性を意識して切る枝を決める |
| 酸っぱい | 収穫が早い。ピンク色が残っている段階で穫った | 全体が青くなってから5〜7日待つ |
| 粒が小さい | 実が付きすぎている | 剪定で結果枝を整理する。少なくすると驚くほど大きな粒になる |
主な病気と害虫
ブルーベリーの育て方の出典
ここに書いた数値と時期は、次の資料で確かめています。
- 農家が教えるブルーベリーの栽培方法 大人気の家庭果樹を育てよう!マイナビ農業
- ハイブッシュブルーベリーについて日本ブルーベリー協会
- ブルーベリーの栽培(ラビットアイ種・ど根性栽培)日本ブルーベリー協会
- 完熟のおいしさを味わいたい!ブルーベリーの品種を上手に使い分けよう!(小林幹夫)タキイ種苗 タキイネット通販
- ブルーベリーの育て方・栽培方法(植物図鑑)NHK出版 みんなの趣味の園芸
栄養成分
可食部100gあたり / 果実類/ブルーベリー/生
- エネルギー
- 48kcal
- たんぱく質
- (0.3)g
- 脂質
- (0.1)g
- 炭水化物
- (8.6)g
- 食物繊維総量
- 3.3g
- カリウム
- 70mg
- カルシウム
- 8mg
- 鉄
- 0.2mg
- ビタミンK
- (15)µg
- 葉酸
- 12µg
- ビタミンC
- 9mg
- 食塩相当量
- 0g
「Tr」は微量、「(0)」は推定値としてのゼロ、「-」は未測定を表します。
出典: 日本食品標準成分表(八訂)増補2023年(文部科学省・食品番号 07124)
ブルーベリーの品種
8品種。カードを押すと特徴と栽培カレンダーが見られます。
- おすすめティフブルーラビットアイ系の代表品種。暑さに強く、関東以西でも育てやすい。実つきがよく収量も多い。ブルーベリーはラビットアイ系とハイブッシュ系に大きく分かれ、育つ地域が違う。関東以西ではラビットアイ系、冷涼な地域ではハイブッシュ系を選ぶことになる。
- ブライトウェルラビットアイ系のブルーベリー。大粒で甘みが強く、収量が多い。暑さに強く関東以西で育てやすい。ティフブルーと開花期が合うので、2品種を組み合わせると互いに受粉樹になって実つきがよくなる。
- チャンドラーハイブッシュ系のブルーベリー。500円玉ほどの極大粒になり、実の大きさでは他を圧倒する。収穫期間が長く、次々に熟すので長く穫れる。ハイブッシュ系なので冷涼な地域に向き、暖地では夏の暑さで弱ることがある。
- スパルタンハイブッシュ系の大粒種。風味が濃く味の評価が高いが、樹勢が弱く土壌条件にうるさいため作りにくい。冷涼な地域向けで、暖地では育てにくい。味を目的に選ぶ品種で、収量や作りやすさを求めるなら他を選ぶことになる。
- オニールサザンハイブッシュ系の早生種。暑さに強いラビットアイ系と、味のよいハイブッシュ系の長所を併せ持つ系統にあたる。甘みが強く酸味は穏やかで、果汁が多い。果実は中粒から大粒。関東以西でもハイブッシュ系の味が穫れる。
- サンシャインブルー樹高が最大でも1mほどに収まるサザンハイブッシュ系。1本でも実がなる自家結実性を持つ。花はピンクから白で、葉は半常緑。耐暑性が高く、弱アルカリの土でも育つ強健種にあたる。狭い場所や鉢で作るための品種になる。
- ホームベルラビットアイ系の中生種で、8月ごろに中粒の実がつく。酸味が少なく甘いので生で食べるのに向く。丈夫で育てやすく、家庭菜園で長く使われてきた。ティフブルーやブライトウェルと同じラビットアイ系にあたるので、受粉の相手として組み合わせられる。
- パトリオットノーザンハイブッシュ系の大粒種。野生のローブッシュ系の血を引くため、耐寒性が極めて強い。寒冷地でも育てられる。果実は大粒で食べごたえがあり、独特の風味を持つ。寒さのために作れないと諦めていた地域での選択肢にあたる。