果樹類
ウメ
和歌山県が全国生産の6割前後を占める。多くの品種が自家受粉しにくいため、受粉樹を近くに植える。生の果実には有毒成分があり、加工して食べる。
- 旬
- 夏
- 育てやすさ
- ふつう
- プランター
- 向く
- 生育適温
- 15〜25℃
- 登録品種
- 6品種
Prunus mume ・ 原産 中国 ・ 出典: ウィキペディア日本語版
うめ / 梅 ・ バラ科
栽培カレンダー
タネまき — / 植え付け 11〜12月・1〜3月 / 収穫 6〜7月
| 作業 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 植え付け | 1月は植え付けの時期です | 2月は植え付けの時期です | 3月は植え付けの時期です | 4月は植え付けの時期ではありません | 5月は植え付けの時期ではありません | 6月は植え付けの時期ではありません | 7月は植え付けの時期ではありません | 8月は植え付けの時期ではありません | 9月は植え付けの時期ではありません | 10月は植え付けの時期ではありません | 11月は植え付けの時期です | 12月は植え付けの時期です |
| 収穫 | 1月は収穫の時期ではありません | 2月は収穫の時期ではありません | 3月は収穫の時期ではありません | 4月は収穫の時期ではありません | 5月は収穫の時期ではありません | 6月は収穫の時期です | 7月は収穫の時期です | 8月は収穫の時期ではありません | 9月は収穫の時期ではありません | 10月は収穫の時期ではありません | 11月は収穫の時期ではありません | 12月は収穫の時期ではありません |
カレンダーの読み方
- タネまき
- 植え付け
- 収穫
- その時期ではない
露地栽培(屋外の畑・プランター)を想定した目安です。ハウスやトンネルを使うと時期は前後します。同じ露地でも北海道と沖縄では1〜2か月ずれるため、 旬のおおよその位置をつかむものとしてご覧ください。
ウメの育て方
土づくりから収穫までの手順を、量と時期の数値つきでまとめています。 露地栽培を想定した目安です。
ウメ栽培の前提
- 分類
- バラ科の落葉高木。原産は中国
- 気温条件
- 年平均気温7℃以上。開花時に-4℃以下で低温障害
- 受粉
- ほとんどの主要品種が自家不結実性。2品種以上の混植が必須
- 受粉期
- 2月〜3月上旬。開花したら3日以内に
- 植え付け
- 12〜3月の落葉期
- 結果習性
- 春に伸びた50cm以下の枝に花芽が付く。徒長枝には付きにくい
- 剪定
- 冬(12〜2月)。枝の半分から3分の1を残す
- 施肥
- 冬に鶏ふん。実ウメは6月下旬にお礼肥
品種の選び方
この果樹で最も大事なのは受粉樹の組み合わせです。ウメは自分と同じ品種の花粉では受精しない自家不結実性が強く、しかも違う品種であっても受精しない他家不親和性がよく見られます。主要品種のほとんどが自家不結実性で、花香実・紅さし・藤五郎・林州などは比較的自分の花粉でも結実します。逆に南高や改良内田のように他家不親和性の強い品種は、ほかの受粉樹としては優秀な一方、一定の品種以外の花粉ではほとんど結実しません。そこで、受粉樹は1品種にこだわらず2品種以上を植えて開花期を長く保ち、低温による傷みや不完全花が出ても受粉が安定するようにします。寒冷地では開花の遅い白加賀や豊後が向きます。
育て方の手順
場所と土
日当たりと水はけのよい場所を好みます。育つ温度条件は年平均気温7℃以上。実ウメは開花時に-4℃以下になると低温障害を起こして実が楽しめないので、寒冷地では開花の遅い品種を選んでください。鉢植えなら、赤玉土小粒7〜8に腐葉土3〜2の配合土が使えます。
プランターの場合 — 鉢植えなら赤玉土小粒7〜8に腐葉土3〜2の配合土が使えます。剪定は花後すぐに行い、4月中旬以降に伸びた新芽は5cmほどで先端を摘みます。表土が乾いたらたっぷり与え、夏は毎日、鉢が小さければ1日2回。肥料は4〜6月に骨粉入りの発酵油かすの固形肥料を3回ほど施します。
植え付け12〜3月の落葉期
落葉から発芽までの間が適期です。実を穫るなら実ウメの品種を選び、必ず2品種以上を一緒に植えてください。
受粉2月〜3月上旬、開花したら3日以内
混植した受粉樹があれば、あとは虫や風が運んでくれます。確実にしたいなら、開花後3日以内に花と花を軽くこすりつけます。晴れた日の朝8〜10時ごろが最適です。雨天では花粉が流れてしまいます。受粉樹が離れた場所にある場合は、咲きたての枝を数本切り、口を切ったペットボトルに水を入れて挿し、受粉させたい木の枝につるしておく方法もあります。挿した枝は4〜5日で新しいものに取り替えてください。
剪定冬(12〜2月)
剪定しないと枝が強く伸びて株元の枝が枯れてしまいます。枯れ枝、樹冠の内側に伸びた枝、ひこばえ、徒長枝などの不要な枝を、蕾を確認しながら切ります。強く切りすぎると枝がよく伸びて花付きが悪くなるので、枝の半分から3分の1を残す程度に留めます。花芽は春から伸びた50cm以下の枝に梅雨の頃から夏にかけて分化し、翌春に咲きます。元気に伸びすぎた徒長枝には花芽ができにくいことを覚えておいてください。鉢植えの剪定は花後すぐに行います。
芽摘み4月中旬以降
強めの新芽が出て枝が長く伸び、樹形を乱します。芽のうちに摘んでください。鉢植えでは5cmほどに伸びたら先端を摘みます。
施肥
植え付けから2〜3年は、冬に緩効性化成肥料を40g前後と乾燥鶏ふん1kgを施します。成木は、肥料が多いと徒長枝が増え、少ないと下葉が早く落ちます。冬に鶏ふんを施し、実ウメは6月下旬にお礼肥として化成肥料を与えてください。
- 植え付け2〜3年
- 冬に緩効性化成肥料40g前後+乾燥鶏ふん1kg
- 実ウメのお礼肥
- 6月下旬
収穫
用途で穫る時期が変わります。梅酒や青梅の加工なら未熟な青いうちに。梅干しやジャムにするなら、完熟して黄色くなったものが香りが強く向いています。完熟を狙う場合は自然落果の直前が最もよい状態です。
よくある失敗と防ぎ方
| 起きること | 原因 | 防ぎ方 |
|---|---|---|
| 花は咲くのに実がならない | 自家不結実性。1品種しか植えていない、または組み合わせが他家不親和 | 2品種以上を混植する。南高など他家不親和性の強い品種は親和性の高い受粉樹を選ぶ |
| 寒い年に実が付かなかった | 開花時に-4℃以下になり低温障害を起こした | 寒冷地では開花の遅い白加賀や豊後を選ぶ。受粉樹を2品種以上にして開花期を長く保つ |
| 剪定したら花付きが悪くなった | 強く切りすぎた。枝がよく伸びて徒長枝ばかりになった | 枝の半分から3分の1を残す程度に留める。花芽は50cm以下の枝に付く |
| 果実に黒い斑点が出る | 黒星病 | 風通しをよくし、発病した葉は取り除く。4月下旬〜5月上旬に薬剤を散布する |
| 新芽が食われて芽が出なくなった | ウメスカシクロバの幼虫。早春から発生する | 食害を見つけたら薬剤を散布する |
| 徒長枝ばかり伸びる | 肥料のやりすぎ | 成木への施肥は控えめに。逆に少なすぎると下葉が早く落ちるので様子を見る |
主な病気と害虫
ウメの育て方の出典
ここに書いた数値と時期は、次の資料で確かめています。
- 基礎から覚える 果樹の受粉マニュアル(大森直樹)タキイ種苗 タキイネット通販
- ウメの育て方(HowTo情報)コメリ
- ウメ(実ウメ)の育て方・栽培方法(植物図鑑)NHK出版 みんなの趣味の園芸
- ウメ(梅)(果樹の育て方)アース製薬 アースガーデン
栄養成分
可食部100gあたり / 果実類/うめ/生
- エネルギー
- 33kcal
- たんぱく質
- 0.4g
- 脂質
- (0.4)g
- 炭水化物
- -g
- 食物繊維総量
- 2.5g
- カリウム
- 240mg
- カルシウム
- 12mg
- 鉄
- 0.6mg
- ビタミンK
- (3)µg
- 葉酸
- 8µg
- ビタミンC
- 6mg
- 食塩相当量
- 0g
「Tr」は微量、「(0)」は推定値としてのゼロ、「-」は未測定を表します。
出典: 日本食品標準成分表(八訂)増補2023年(文部科学省・食品番号 07019)
ウメの品種
6品種。カードを押すと特徴と栽培カレンダーが見られます。
- おすすめ南高なんこう和歌山県梅干し用の最高級品種。果肉が厚く種が小さい。皮がやわらかく、漬けると口当たりがよい。明治期に高田貞楠氏が見つけた大果の梅が元で、昭和25年に和歌山県立南部高校の生徒と教師が調査してこの系統を優良と判定した。南部高校の「南」と高田の「高」から「南高」と名付けられ、昭和40年に登録された。
- 白加賀しろかが関東で広く作られる大果種のウメ。果肉が締まっていて、梅酒や梅シロップに向く。花粉が少ないため1品種だけでは実がつかず、受粉樹が必ず要る。梅干しにもできるが、南高より皮が厚めになる。
- 豊後ぶんごアンズとの雑種とされる大果種のウメ。寒さに強く、東北などの寒冷地でも育つ。果実は40g前後と大きく、アンズに近い風味がある。花が大きく美しいので、花を観る目的でも植えられる。
- 小梅こうめ果実が5〜10gと小さいウメの系統。カリカリ梅にすると食感が残る。種が小さく果肉の割合が高いので、小さくても食べられる部分は少なくない。他のウメより早く、5月ごろに穫れる。
- 露茜つゆあかね果皮がほぼ全面に赤く染まり、果肉も熟すにつれて赤くなるウメ。赤肉のニホンスモモとウメを掛け合わせた種間雑種で、農研機構が育成した。梅酒や梅ジュース、梅ジャムにするときれいな赤色になる。自家不結実で開花が遅いため、受粉樹の選び方に注意が要る。
- 鶯宿おうしゅく奈良県奈良県を代表するウメの品種。自家不和合なので受粉樹が要る。実つきがよく多く穫れるが、果実に樹脂がにじむヤニ果が出やすい。梅酒に向き、実が締まっているのでカリカリ梅にもよい。開花が遅い品種の受粉樹としても使われる。