カキの品種
平核無
種がない渋柿。渋抜きしてから出荷される。同じ品種でも産地によって呼び名が変わり、山形の庄内地方では「庄内柿」、新潟では「おけさ柿」として流通する。種がないので食べやすく、渋を抜くと強い甘みが出る。
ひらたねなし
ほかの品種と何が違うのか
同じ品種が産地で名を変える。庄内柿もおけさ柿も平核無にあたる。
この品種が生まれた理由
渋柿の渋みはタンニンによるもので、焼酎やドライアイス(炭酸ガス)で処理すると口の中で溶けなくなり、渋を感じなくなる。タンニンが消えるわけではなく、感じ方が変わることになる。平核無は種がないので処理後の食べやすさが際立ち、渋柿の中でも広く作られている。
味と食感
渋を抜くと強い甘みが出る。種がないので食べやすく、果肉はなめらか。干し柿にしても種がないぶん扱いやすい。
平核無を育てるときのコツ
この品種だから変わる点だけを挙げています。土づくりや水やりなどカキに共通する基本はカキのページを参照してください。
- 落葉後の冬に剪定する。前年に伸びた枝の先に花芽が付くので、切りすぎると実がならない。
- 実をならせすぎると翌年の花芽が減り、隔年結果になる。夏に摘果して数を絞る。
- 渋柿は渋抜きが要る。焼酎やドライアイスで処理するか、干し柿にする。
- 渋柿にあたる。木で渋は抜けないので、穫ってから渋抜きする前提で育てる。
プランター・家庭菜園で育てる
- 鉢植えでも作れる。盛夏は1日3〜4回、冬も週1回水をやる。
- 渋柿なので、穫ったあとに渋抜きが要る。鉢で少量穫るなら焼酎を使う方法が手軽。
- 種がないぶん実が落ちやすい。鉢では実の数を絞る。
収穫適期の見分け方
- 渋柿にあたる。果皮が濃い橙色になったら穫るが、この時点では渋い。
- 木の上では渋が抜けない。穫ってから渋抜きする前提になる。
- やわらかくなる前に穫る。硬いうちに渋を抜く。
保存と食べ方
渋抜きしてから食べる。焼酎、ドライアイス、または干し柿にする。
よくある失敗
- 渋抜きせずに食べると強い渋みがある。処理が前提の品種にあたる。
- 渋抜き後は日持ちが短くなる。早めに食べる。
栽培カレンダー
カキの一般的な時期を表示しています。
| 作業 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 植え付け | 1月は植え付けの時期ではありません | 2月は植え付けの時期です | 3月は植え付けの時期です | 4月は植え付けの時期ではありません | 5月は植え付けの時期ではありません | 6月は植え付けの時期ではありません | 7月は植え付けの時期ではありません | 8月は植え付けの時期ではありません | 9月は植え付けの時期ではありません | 10月は植え付けの時期ではありません | 11月は植え付けの時期です | 12月は植え付けの時期です |
| 収穫 | 1月は収穫の時期ではありません | 2月は収穫の時期ではありません | 3月は収穫の時期ではありません | 4月は収穫の時期ではありません | 5月は収穫の時期ではありません | 6月は収穫の時期ではありません | 7月は収穫の時期ではありません | 8月は収穫の時期ではありません | 9月は収穫の時期ではありません | 10月は収穫の時期です | 11月は収穫の時期です | 12月は収穫の時期です |
カレンダーの読み方
- タネまき
- 植え付け
- 収穫
- その時期ではない
露地栽培(屋外の畑・プランター)を想定した目安です。ハウスやトンネルを使うと時期は前後します。同じ露地でも北海道と沖縄では1〜2か月ずれるため、 旬のおおよその位置をつかむものとしてご覧ください。
カキのほかの品種
7品種。果実の大きさや産地で見比べられます。
- おすすめ富有ふゆう岐阜県甘柿の代表品種。果肉がやわらかく、とろけるような食感になる。岐阜県瑞穂市が発祥とされる。完全甘柿にあたり、種の有無にかかわらず渋が抜けるので、木で熟せばそのまま食べられる。11月ごろが穫りどきになる。
- 次郎じろう静岡県四角ばった形の甘柿。静岡県が発祥とされる。富有より果肉が硬く、歯ごたえがある。完全甘柿にあたり、渋抜きが要らない。やわらかい柿が苦手な人に選ばれる。硬めのうちに穫って食べるのが持ち味になる。
- 刀根早生とねわせ奈良県平核無の枝変わりから生まれた早生の渋柿。奈良県天理市で刀根淑民氏が発見したことが名の由来にあたる。平核無より2週間ほど早く穫れる。種がなく、渋抜きしてから出荷される点は平核無と同じになる。
- 甲州百目こうしゅうひゃくめ1個300g前後になる大型の渋柿。あんぽ柿や枯露柿など、干し柿の原料として使われる。「百目」は重さが百匁(約375g)あることに由来するとされる。大きいので干し柿にしたときの食べごたえがあり、干す過程で渋が抜けて強い甘みが出る。
- 太秋たいしゅう1995年に品種登録された完全甘柿。350〜400gと大きく、サクサクした歯ごたえと多い果汁が持ち味にあたる。果肉は緻密でやわらかく、甘みが強い。10月下旬から11月上旬に穫れ、富有より早い。皮に条紋と呼ばれる黒い線が出やすいが、これは糖度が上がったしるしになる。
- 禅寺丸ぜんじまる種が入ると甘くなる不完全甘柿。種のまわりに茶色いゴマが入った実は甘く、種が入らなかった実は渋いまま残る。同じ木から甘い実と渋い実が穫れることになる。日本の甘柿のなかでも古い品種にあたり、花粉が多いので他の柿の受粉樹としても使われる。
- 西条さいじょう広島県広島県の西条が発祥とされる渋柿。発祥は約800年前にさかのぼる。ずんぐりした縦長の形で、表面に4本の溝が入るのが目印にあたる。100〜150gとやや小さい。渋を抜くと甘みが強く、果肉は緻密でやわらかい。古くから干し柿に使われてきた。