カキの品種
禅寺丸
種が入ると甘くなる不完全甘柿。種のまわりに茶色いゴマが入った実は甘く、種が入らなかった実は渋いまま残る。同じ木から甘い実と渋い実が穫れることになる。日本の甘柿のなかでも古い品種にあたり、花粉が多いので他の柿の受粉樹としても使われる。
ぜんじまる
ほかの品種と何が違うのか
同じ木から甘い実と渋い実が穫れる。種が入るかどうかで決まる。
この品種が生まれた理由
柿の渋はシブオールという水に溶ける成分で、口の中で溶けるから渋く感じる。種が多く入ると、この成分が集まって水に溶けない形へ変わり、茶色いゴマになる。溶けないので唾液に出てこず、渋みを感じなくなる。禅寺丸が甘くなるのは熟したからではなく、種が入ったからにあたる。種のない実はゴマができず、渋いまま残る。
味と食感
ゴマがしっかり入った実は濃い甘みがある。粒は小ぶり。種が入らなかった実は渋くて食べられない。
禅寺丸を育てるときのコツ
この品種だから変わる点だけを挙げています。土づくりや水やりなどカキに共通する基本はカキのページを参照してください。
- 不完全甘柿にあたる。実に種が入らないと甘くならないので、受粉が要る。
- 花粉が多く、他の柿の受粉樹としても使われる。
- 種が入る実を増やすため、開花期に虫が来る環境を保つ。
プランター・家庭菜園で育てる
- 花粉が多いので、鉢でも他の柿の受粉樹として使える。
- 種が入らないと渋いまま残る。鉢1本だけでは甘い実になりにくい。
- 冬も週1回少量やって乾燥枯れを防ぐ。
収穫適期の見分け方
- 切ってゴマが入っていれば甘い。ゴマがなければ渋いまま残っている。
- 色づいただけでは判断できない。同じ木でも実ごとに違う。
- 粒は小ぶりにあたる。大きさは目安にならない。
保存と食べ方
甘くなった実は日持ちしないので早く食べる。渋いまま残った実は渋抜きするか干し柿にする。
よくある失敗
- 種が入らないと渋い。受粉がうまくいかないと渋い実ばかりになる。
- 甘柿だから熟せば甘い、と思うと外す。甘さは熟度ではなく種の数で決まる。
栽培カレンダー
カキの一般的な時期を表示しています。
| 作業 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 植え付け | 1月は植え付けの時期ではありません | 2月は植え付けの時期です | 3月は植え付けの時期です | 4月は植え付けの時期ではありません | 5月は植え付けの時期ではありません | 6月は植え付けの時期ではありません | 7月は植え付けの時期ではありません | 8月は植え付けの時期ではありません | 9月は植え付けの時期ではありません | 10月は植え付けの時期ではありません | 11月は植え付けの時期です | 12月は植え付けの時期です |
| 収穫 | 1月は収穫の時期ではありません | 2月は収穫の時期ではありません | 3月は収穫の時期ではありません | 4月は収穫の時期ではありません | 5月は収穫の時期ではありません | 6月は収穫の時期ではありません | 7月は収穫の時期ではありません | 8月は収穫の時期ではありません | 9月は収穫の時期ではありません | 10月は収穫の時期です | 11月は収穫の時期です | 12月は収穫の時期です |
カレンダーの読み方
- タネまき
- 植え付け
- 収穫
- その時期ではない
露地栽培(屋外の畑・プランター)を想定した目安です。ハウスやトンネルを使うと時期は前後します。同じ露地でも北海道と沖縄では1〜2か月ずれるため、 旬のおおよその位置をつかむものとしてご覧ください。
カキのほかの品種
7品種。果実の大きさや産地で見比べられます。
- おすすめ富有ふゆう岐阜県甘柿の代表品種。果肉がやわらかく、とろけるような食感になる。岐阜県瑞穂市が発祥とされる。完全甘柿にあたり、種の有無にかかわらず渋が抜けるので、木で熟せばそのまま食べられる。11月ごろが穫りどきになる。
- 次郎じろう静岡県四角ばった形の甘柿。静岡県が発祥とされる。富有より果肉が硬く、歯ごたえがある。完全甘柿にあたり、渋抜きが要らない。やわらかい柿が苦手な人に選ばれる。硬めのうちに穫って食べるのが持ち味になる。
- 平核無ひらたねなし種がない渋柿。渋抜きしてから出荷される。同じ品種でも産地によって呼び名が変わり、山形の庄内地方では「庄内柿」、新潟では「おけさ柿」として流通する。種がないので食べやすく、渋を抜くと強い甘みが出る。
- 刀根早生とねわせ奈良県平核無の枝変わりから生まれた早生の渋柿。奈良県天理市で刀根淑民氏が発見したことが名の由来にあたる。平核無より2週間ほど早く穫れる。種がなく、渋抜きしてから出荷される点は平核無と同じになる。
- 甲州百目こうしゅうひゃくめ1個300g前後になる大型の渋柿。あんぽ柿や枯露柿など、干し柿の原料として使われる。「百目」は重さが百匁(約375g)あることに由来するとされる。大きいので干し柿にしたときの食べごたえがあり、干す過程で渋が抜けて強い甘みが出る。
- 太秋たいしゅう1995年に品種登録された完全甘柿。350〜400gと大きく、サクサクした歯ごたえと多い果汁が持ち味にあたる。果肉は緻密でやわらかく、甘みが強い。10月下旬から11月上旬に穫れ、富有より早い。皮に条紋と呼ばれる黒い線が出やすいが、これは糖度が上がったしるしになる。
- 西条さいじょう広島県広島県の西条が発祥とされる渋柿。発祥は約800年前にさかのぼる。ずんぐりした縦長の形で、表面に4本の溝が入るのが目印にあたる。100〜150gとやや小さい。渋を抜くと甘みが強く、果肉は緻密でやわらかい。古くから干し柿に使われてきた。