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根菜類

ニンジン

西洋系のオレンジ色が主流だが、金時のような東洋系の赤、黒紫、黄、白など色の幅が広い。発芽が最大の関門で、覆土は薄く、乾かさないのがこつ。

夏・秋・冬
ふつう
育てやすさ
向く
プランター
10〜24
生育適温
13品種
登録品種

Daucus carota subsp. sativus原産 中央アジア

にんじん / 人参・胡蘿蔔セリ科

栽培カレンダー

タネまき 3〜4月・7〜9月 / 植え付け / 収穫 6〜7月・11〜12月・1月

月ごとのタネまき・植え付け・収穫の時期(露地栽培の目安)
作業123456789101112
タネまき
1月はタネまきの時期ではありません
2月はタネまきの時期ではありません
3月はタネまきの時期です
4月はタネまきの時期です
5月はタネまきの時期ではありません
6月はタネまきの時期ではありません
7月はタネまきの時期です
8月はタネまきの時期です
9月はタネまきの時期です
10月はタネまきの時期ではありません
11月はタネまきの時期ではありません
12月はタネまきの時期ではありません
収穫
1月は収穫の時期です
2月は収穫の時期ではありません
3月は収穫の時期ではありません
4月は収穫の時期ではありません
5月は収穫の時期ではありません
6月は収穫の時期です
7月は収穫の時期です
8月は収穫の時期ではありません
9月は収穫の時期ではありません
10月は収穫の時期ではありません
11月は収穫の時期です
12月は収穫の時期です

カレンダーの読み方

  • タネまき
  • 植え付け
  • 収穫
  • その時期ではない

露地栽培(屋外の畑・プランター)を想定した目安です。ハウスやトンネルを使うと時期は前後します。同じ露地でも北海道と沖縄では1〜2か月ずれるため、 旬のおおよその位置をつかむものとしてご覧ください。

地域別の作型

上のカレンダーは一般地を想定した目安です。 暖地と寒冷地では作業の時期が1〜2か月ずれます。

寒冷地東北・北海道・高冷地

123456789101112
春まき
初夏まき
夏まき

一般地関東〜近畿の平野部

123456789101112
春まき
初夏まき
夏まき

暖地九州・四国・南関東の平野部

123456789101112
春まき
夏まき
晩夏まき
タネまき植え付け収穫

品種によってさらに前後します。正確な時期は種袋の作型図をご確認ください。
出典: 栽培暦(失敗しない栽培レッスン)サカタのタネ 園芸通信

ニンジンの育て方

土づくりから収穫までの手順を、量と時期の数値つきでまとめています。 露地栽培を想定した目安です。

ニンジン栽培の前提

好む気候
冷涼。ただし幼苗のうちは高温にも比較的強い
作りやすい作型
夏まき秋冬どり
発芽適温
15〜25℃。8〜30℃で発芽するが、35℃以上ではほとんど発芽しない
根が太る適温
18〜21℃。3℃以下では太らない
色がのる適温
16〜20℃。13℃以下では着色が進まない
耕す深さ
20〜25cm
発芽までの日数
15〜20℃で8〜10日、10℃なら14日、5℃では30日以上。この間ぜったいに乾かさない
根の長さが決まる時期
発芽から約50日(本葉7枚ごろ)まで
種まきから収穫まで
三寸100日前後、四寸・五寸110〜130日
まき方
直まき。すじまきにする

品種の選び方

ニンジンは根の長さで長根種と短根種に分かれます。金時などの長根種は一部の地域で作られているだけで、いま主に栽培されているのは五寸・三寸と呼ばれる短根種です。短根種のなかには、ニンジン特有の香りが少なく生食に向くものや、カロテンが多く色の濃いものがあります。黄色い品種や、プランターで作りやすい長形・丸形のミニニンジンもあります。トウ立ちのしやすさは系統で差があり、東洋系は低温に敏感、欧州系は鈍感です。金時は最もトウ立ちしやすく、西洋ニンジンでも黒田五寸のように暖地向けに育てられた品種はやや出やすい傾向があります。春まきをするなら、この点を確かめて品種を選んでください。なお種袋に「ペレット種子」とあるものは、まきやすいよう一定の大きさに丸く加工した種です。裸の種より多くの水を必要とし、一度吸水したあとに乾かすと殻が硬くなって発芽できなくなるので、まいたあとの水やりは特に念入りにします。

育て方の手順

  1. 土づくり堆肥は種まきの1〜2か月前、石灰と元肥は2週間以上前

    完熟堆肥、苦土石灰、元肥をまいてから20〜25cmの深さまでよく耕します。堆肥は腐熟していても塊はほぐしてください。石やゴロ土は根が裂ける原因になるので、取り除くか砕きます。畝を作る前にもう一度耕すと確実です。未熟な堆肥は股根の原因になるので使いません。有機物は分解させる時間が要るので、可能なら1〜2か月前に入れておくと股根がぐっと減ります。畑を休ませられるなら、緑肥を輪作に挟むのも土づくりになります。

    完熟堆肥
    1㎡あたり約3kg
    苦土石灰
    1㎡あたり約100g
    化成肥料(N-P-K = 8-8-8)
    1㎡あたり約100g
    過リン酸石灰
    1㎡あたり約30g
    1作を通した施肥量の目安
    秋まきは10㎡あたり成分量でチッソ100〜150g・リン酸150〜200g・カリ100〜150g。元肥7割、追肥3割
    耕す深さ
    20〜25cm
  2. 種まき

    畝の表面を平らにならし、幅2〜3cm・深さ1cmほどの溝を作って2〜3mm間隔ですじまきします。覆土は5mmほどと薄めにしてください。ニンジンの種は発芽に光が要るため、厚くかけると出てきません。軽い土なら1cmほど覆って鎮圧し、重い土なら種が隠れる程度にします。手やクワの背で軽く押さえ、たっぷり水をやります。

    まき溝
    幅2〜3cm・深さ1cm
    種の間隔
    2〜3mm
    覆土
    約5mm(厚くしない)

    プランターの場合プランターなら直径6cmほどの穴に3〜4粒ずつまき、株間12〜15cmを確保します。深さは20cm以上が要ります。

  3. 発芽まで乾かさない種まきから8〜10日(気温が低ければ2週間以上)

    ニンジンの種は吸水する力が弱く、まいたあとに土が乾くと発芽が極端に悪くなります。切りワラやモミガラ、寒冷紗で覆い、ときどき水をやって湿りを保ちます。畝が乾いているときは、まく前に水をやって土を湿らせておいてください。ニンジンの失敗で最も多いのが発芽不良で、順調に発芽すれば栽培の半分は終わったと言われるほどです。特に夏まきは発芽までに8〜10日かかるので、この間の乾燥を切らさないことがすべてです。

  4. 1回目の間引き本葉1〜3枚のとき

    込み合ったところをすくように間引き、株間2〜3cmにします。土が乾いているなら、先に水をやってから抜くと残す株の根を傷めにくくなります。雑草も一緒に抜いておきます。間引いた葉はビタミンとカルシウムが多く、やわらかいので油炒めやおひたしにできます。

    株間
    2〜3cm
  5. 2回目の間引きと1回目の追肥本葉3〜4枚のとき

    葉と葉が重ならない程度、株間2〜4cmにします。間引き後に畝面へ追肥し、肥料と土を混ぜながら軽く中耕して株元に土を寄せます。本葉4〜6枚は根が太り始める直前で、一生のうち最も重要な時期です。ここで乾燥や肥料切れを起こさないでください。

    株間
    2〜4cm
    化成肥料(8-8-8)
    1㎡あたり約50g
  6. 最終間引きと2回目の追肥本葉5〜6枚のとき

    株間6〜12cmにして1本立ちにします。株間が広いほど早く太ります。追肥と中耕、土寄せは前回と同じで、これが最後の追肥です。土から根の肩が出ると緑色になるので、この土寄せで隠しておきます。本葉7枚を過ぎたら中耕はしません。根を切ってしまいます。

    株間
    6〜12cm
    化成肥料(8-8-8)
    1㎡あたり約50g
    速効性肥料で見る場合
    10㎡あたりチッソ成分で30〜40g
  7. 収穫三寸は種まきから100日前後、四寸・五寸は110〜130日

    太ったものから順に抜きます。生育後半のニンジンは水も肥料もあまり要りません。太ってからの追肥は裂根を招くので絶対に足さないでください。遅れると根が裂けるので置きすぎないようにします。秋に貯蔵するなら、掘り上げて土をつけたまま1か所にまとめ、土をかけておきます。

よくある失敗と防ぎ方

起きること原因防ぎ方
発芽しない・まばらにしか出ない覆土が厚すぎた、または発芽までに土を乾かした。地温が低すぎるのも原因で、10℃では14日、5℃では30日以上かかり発芽もそろわない覆土は5mmまで。切りワラなどで覆い、発芽まで湿りを保つ。露地の春まきは、その土地の平均気温が10℃になってからまく
根が股に割れる(股根)根の真下に土の塊、未熟な有機物、化学肥料が残っていた。センチュウが主根を傷めた場合や、未分解の有機物から出るガスでも起きる完熟堆肥を使い、有機物は1〜2か月前に施す。石とゴロ土を取り除いてから深く耕す
根が裂ける(裂根)中心の芯の太りに外側の太りが追いつかない。初期の生育が悪かった株が、収穫前に急に太る条件に置かれると起きる。収穫の遅れでも進む保水性と排水性の両方がある畑を選び、有機質を入れて土の状態を整える。追肥は早めに済ませ、後半に肥料を効かせない。日数を目安に太ったものから順に抜く
根の肩が緑色になる根が土から出て日に当たった最終間引きのときに土寄せをする。根が太り出す時期なので、ここが効く
春にトウ立ちするある程度育った株が10℃以下に一定期間当たると花芽ができ、その後の高温と長日で伸びる。露地の春まきはトンネル栽培より出やすい秋まきと春の早まきを避け、夏まき秋冬どりにする。春まきならトンネルで日中20℃以上を確保すると、夜の低温を打ち消せる

主な病気と害虫

  • 病気黒葉枯病春から秋に出る。乾燥や肥料不足でひどくなる
  • 病気黒斑病夏の高温期に出やすい
  • 害虫ネコブセンチュウ主根を侵して股根の原因になる。前作で出た畑は避け、マリーゴールドなどの対抗植物を植える手もある
  • 害虫ネグサレセンチュウ同じく根を侵す。輪作で密度を下げる
  • 害虫キアゲハの幼虫葉を食べる。数が少ないうちは見つけて取る
  • 害虫ネキリムシ地際で苗を切る

このページの出典(複数の情報源を突き合わせています)

栄養成分

可食部100gあたり / 野菜類/(にんじん類)/にんじん/根/皮つき/生

エネルギー
35kcal
たんぱく質
0.5g
脂質
0.1g
炭水化物
5.9g
食物繊維総量
2.8g
カリウム
300mg
カルシウム
28mg
0.2mg
ビタミンK
17µg
葉酸
21µg
ビタミンC
6mg
食塩相当量
0.1g

「Tr」は微量、「(0)」は推定値としてのゼロを表します。
出典: 日本食品標準成分表(八訂)増補2023年文部科学省・食品番号 06212

主な産地

2024年産 / 全国 530,900 t / 統計での作物名: にんじん

  1. 北海道176,400 t33.2%
  2. 千葉県83,000 t15.6%
  3. 徳島県43,300 t8.2%
  4. 青森県36,300 t6.8%
  5. 長崎県26,600 t5.0%
  6. 茨城県25,000 t4.7%
  7. 鹿児島県23,200 t4.4%
  8. 熊本県22,900 t4.3%
  9. 愛知県14,800 t2.8%
  10. 宮崎県13,300 t2.5%

出典: 作物統計調査 野菜生産出荷統計(2024年産)農林水産省

ニンジンをよく買う地域

2023年(令和5年)~2025年(令和7年)平均 / 全国平均 7.4 kg / 統計での品目名: にんじん

この数字は1人当たりではありません。二人以上の世帯1世帯あたりが1年間に買った量です。調べているのは都道府県全体ではなく、 県庁所在市と政令指定都市の52市。 買った量なので、自分で育てて食べた分や、外食で食べた分は入っていません。

  1. 那覇市9.0 kg
  2. さいたま市8.9 kg
  3. 奈良市8.7 kg
  4. 熊本市8.6 kg
  5. 新潟市8.4 kg
  6. 浜松市8.3 kg
  7. 盛岡市8.2 kg
  8. 松江市8.2 kg
  9. 名古屋市8.0 kg
  10. 岡山市8.0 kg

少ない側(52市中の下位3市)

  1. 高知市6.2 kg
  2. 和歌山市6.2 kg
  3. 宮崎市6.3 kg

出典: 家計調査 品目別都道府県庁所在市及び政令指定都市ランキング(総務省統計局)

ニンジンの品種

13品種。カードを押すと特徴と栽培カレンダーが見られます。

同じセリ科の野菜

同じ科の野菜は同じ病害虫が付きやすく、続けて同じ場所に植えると 生育が落ちることがあります。植える場所を回すときの目安になります。