葉菜類
セリ
春の七草の筆頭で、日本原産。水を張った容器でも育つ。宮城県では根まで食べる「根セリ」がせり鍋に使われる。
- 旬
- 春
- 育てやすさ
- ふつう
- プランター
- 向く
- 生育適温
- 15〜23℃
- 登録品種
- 6品種
Oenanthe javanica ・ 原産 東アジア ・ 出典: ウィキペディア日本語版
せり / 芹 ・ セリ科
栽培カレンダー
タネまき — / 植え付け 3〜4月・9〜10月 / 収穫 12月・1〜4月
| 作業 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 植え付け | 1月は植え付けの時期ではありません | 2月は植え付けの時期ではありません | 3月は植え付けの時期です | 4月は植え付けの時期です | 5月は植え付けの時期ではありません | 6月は植え付けの時期ではありません | 7月は植え付けの時期ではありません | 8月は植え付けの時期ではありません | 9月は植え付けの時期です | 10月は植え付けの時期です | 11月は植え付けの時期ではありません | 12月は植え付けの時期ではありません |
| 収穫 | 1月は収穫の時期です | 2月は収穫の時期です | 3月は収穫の時期です | 4月は収穫の時期です | 5月は収穫の時期ではありません | 6月は収穫の時期ではありません | 7月は収穫の時期ではありません | 8月は収穫の時期ではありません | 9月は収穫の時期ではありません | 10月は収穫の時期ではありません | 11月は収穫の時期ではありません | 12月は収穫の時期です |
カレンダーの読み方
- タネまき
- 植え付け
- 収穫
- その時期ではない
露地栽培(屋外の畑・プランター)を想定した目安です。ハウスやトンネルを使うと時期は前後します。同じ露地でも北海道と沖縄では1〜2か月ずれるため、 旬のおおよその位置をつかむものとしてご覧ください。
セリの育て方
土づくりから収穫までの手順を、量と時期の数値つきでまとめています。 露地栽培を想定した目安です。
セリ栽培の前提
- 分類
- セリ科の多年草。春の七草のひとつ
- 好む環境
- 日当たりがよく、常に湿っている土。乾燥と暑さに弱い
- 増やし方
- ランナー(匍匐茎)を挿す。適期は9〜10月
- 夏の管理
- 50%程度の遮光で葉焼けを防ぐ
- 水やり
- 1日1回たっぷり。切らさない
- 産地の作型
- 根セリは10〜2月、葉セリは4〜5月に収穫
- 重要な注意
- 野外採取は猛毒のドクゼリと紛れる。自分で育てたものを食べる
品種の選び方
宮城県石巻市の河北地区では、江戸時代から約300年にわたってセリが作られてきました。北上山地から湧く伏流水を引き、畦を高くして水深を30cm以上に保つことで、茎葉の長い「根セリ」を育てます。10〜2月に根ごと出荷される根セリと、春に芽吹いた新芽を刈る4〜5月の「葉セリ(春セリ)」の二つの形で流通し、在来種の「飯野川在来」のほか「みやぎVWD1号」「島根みどり」などが使われています。家庭でここまでの水深は作れませんが、「常に水を切らさない」という原則は同じです。
育て方の手順
株を用意する9〜10月
種から育てる野菜ではありません。スーパーで買った根付きのセリや、伸びたランナーを使います。茎の節から根が出る性質があるので、節を含む茎を湿った土に寝かせるように挿すだけで活着します。九月から十月が最も確実な時期です。
- 挿し芽の適期
- 9〜10月
植え付け
湿り気を保てる場所を選びます。畑の一角なら、水がたまりやすい低い場所や、水道の近くが向いています。プランターなら深めのものを使い、受け皿に水を張っておくと管理が楽です。土は特に選びませんが、乾きやすい砂質の土は避けてください。
プランターの場合 — 受け皿に常に水を張る、いわゆる腰水で育てられます。夏は水が腐りやすいので、こまめに入れ替えてください。
水やり
この野菜の栽培はほぼ水やりに尽きます。基本は1日1回、たっぷり与えます。水田や川辺に自生する草なので、土が乾く時間があること自体が生育を止める原因になります。
夏越し6〜9月
暑さと強い日ざしに弱く、夏の直射日光では葉が焼けます。寒冷紗などで50%程度遮光するか、半日陰に移してください。夏に地上部が傷んでも、根が生きていれば秋にまた芽吹きます。
- 遮光率
- 50%程度
収穫
草丈が伸びたら、根元を残して地際から刈り取ります。株を残しておけばまた新芽が伸びるので、繰り返し穫れます。産地では秋冬に根ごと掘る根セリ、春に新芽だけを刈る葉セリと使い分けており、家庭でも同じように春の新芽は柔らかくクセが少なくなります。
よくある失敗と防ぎ方
| 起きること | 原因 | 防ぎ方 |
|---|---|---|
| 野外で採ったセリで中毒を起こす | 猛毒のドクゼリが混じっていた。生育場所が同じで若葉の形もよく似ている | 野生のセリを摘まず、自分で育てたものを食べる。ドクゼリは全草にシクトキシンを含み、めまい・嘔吐・呼吸困難を起こして死亡例もある。タケノコ状で中空の根茎を持ち草丈60〜100cmと大きいこと、葉を揉んだときの香りがセリ特有の香りと違うことで見分けるが、確実ではない |
| 葉が枯れ込む・焼ける | 夏の直射日光と高温 | 50%程度遮光するか半日陰へ移す。水を切らさない |
| 生育が止まる、株が細る | 土が乾いた。セリは乾燥に非常に弱い | 1日1回たっぷり水をやる。プランターは腰水にする |
| 夏に地上部がなくなった | 高温で地上部が枯れた。多年草なので必ずしも枯死ではない | 根を乾かさずに管理すれば秋に芽吹く。慌てて処分しない |
主な病気と害虫
セリの育て方の出典
ここに書いた数値と時期は、次の資料で確かめています。
- セリ(いしのまきの園芸)JAいしのまき
- 自然毒のリスクプロファイル:高等植物:ドクゼリ厚生労働省
- ドクセリ(食品衛生の窓)東京都保健医療局
- セリの育て方(植物図鑑)GreenSnap
栄養成分
可食部100gあたり / 野菜類/せり/茎葉/生
- エネルギー
- 17kcal
- たんぱく質
- (1.9)g
- 脂質
- (0.1)g
- 炭水化物
- -g
- 食物繊維総量
- 2.5g
- カリウム
- 410mg
- カルシウム
- 34mg
- 鉄
- 1.6mg
- ビタミンK
- 160µg
- 葉酸
- 110µg
- ビタミンC
- 20mg
- 食塩相当量
- 0g
「Tr」は微量、「(0)」は推定値としてのゼロ、「-」は未測定を表します。
出典: 日本食品標準成分表(八訂)増補2023年(文部科学省・食品番号 06117)
セリの品種
6品種。カードを押すと特徴と栽培カレンダーが見られます。
- Re14-4あーるいーじゅうよんのよん宮城県宮城県農業・園芸総合研究所が「島根みどり」由来の培養変異個体およそ400個体から選抜したセリ。令和2年に品種登録を出願し、令和6年11月8日に登録された(登録番号30502)。島根みどりやみやぎVWD1号に比べて1株が太くて重く、歩留まりがよい。
- 島根みどりしまねみどり各地のセリ産地で使われてきた栽培品種。宮城県が育成した「みやぎVWD1号」の元になった品種でもある。宮城県石巻市の河北地区では、在来種の飯野川在来やみやぎVWD1号とともに作付けされている。
- みやぎVWD1号みやぎぶいだぶりゅーでぃーいちごう宮城県宮城県農業センターが「島根みどり」の細胞から作った不定胚を経て育成したセリ。平成6年に育成され、平成9年に特性が安定していることを確認して育成を完了した。草姿は立性、葉は淡緑色で、葉枯病抵抗性を持つ。
- 飯野川在来いいのがわざいらい宮城県宮城県石巻市河北地区の在来種。香りがよく、春に芽吹いた新芽を刈って穫る葉セリに使われる。石巻ではこのほか「みやぎVWD1号」「島根みどり」も作られていて、根ごと出荷する根セリと使い分けられている。
- 葉セリはせり春に芽吹いた新芽を刈り取って出荷するセリ。品種名ではなく、穫り方による呼び分けにあたる。4〜5月に出回り、春セリとも呼ばれる。根ごと出荷する根セリに比べて、やわらかくクセが少ない。
- 根セリねぜり宮城県根まで食べるために育てた系統のセリ。宮城県のせり鍋では、白い根がごちそうとして扱われる。普通は根を落として葉と茎だけを使うが、この系統は根が太く白く育つよう作られている。根を洗うのに手間がかかるぶん、独特の香りと歯ざわりが得られる。