葉菜類
キャベツ
結球性のアブラナ科。春まき・夏まきで作型が分かれる。球を押して硬く締まれば穫り頃で、遅れると裂球する。
- 旬
- 通年
- 育てやすさ
- ふつう
- プランター
- 広さが要る
- 生育適温
- 12〜22℃
- 登録品種
- 9品種
Brassica oleracea var. capitata ・ 原産 地中海沿岸 ・ 出典: ウィキペディア日本語版
きゃべつ / 甘藍 ・ アブラナ科
栽培カレンダー
タネまき 2〜3月・7〜9月 / 植え付け 3〜4月・8〜10月 / 収穫 5〜6月・11〜12月・1〜2月
| 作業 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| タネまき | 1月はタネまきの時期ではありません | 2月はタネまきの時期です | 3月はタネまきの時期です | 4月はタネまきの時期ではありません | 5月はタネまきの時期ではありません | 6月はタネまきの時期ではありません | 7月はタネまきの時期です | 8月はタネまきの時期です | 9月はタネまきの時期です | 10月はタネまきの時期ではありません | 11月はタネまきの時期ではありません | 12月はタネまきの時期ではありません |
| 植え付け | 1月は植え付けの時期ではありません | 2月は植え付けの時期ではありません | 3月は植え付けの時期です | 4月は植え付けの時期です | 5月は植え付けの時期ではありません | 6月は植え付けの時期ではありません | 7月は植え付けの時期ではありません | 8月は植え付けの時期です | 9月は植え付けの時期です | 10月は植え付けの時期です | 11月は植え付けの時期ではありません | 12月は植え付けの時期ではありません |
| 収穫 | 1月は収穫の時期です | 2月は収穫の時期です | 3月は収穫の時期ではありません | 4月は収穫の時期ではありません | 5月は収穫の時期です | 6月は収穫の時期です | 7月は収穫の時期ではありません | 8月は収穫の時期ではありません | 9月は収穫の時期ではありません | 10月は収穫の時期ではありません | 11月は収穫の時期です | 12月は収穫の時期です |
カレンダーの読み方
- タネまき
- 植え付け
- 収穫
- その時期ではない
露地栽培(屋外の畑・プランター)を想定した目安です。ハウスやトンネルを使うと時期は前後します。同じ露地でも北海道と沖縄では1〜2か月ずれるため、 旬のおおよその位置をつかむものとしてご覧ください。
地域別の作型
上のカレンダーは一般地を想定した目安です。 暖地と寒冷地では作業の時期が1〜2か月ずれます。
寒冷地東北・北海道・高冷地
| 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 春まき | ||||||||||||
| 夏まき | ||||||||||||
| 秋まき |
一般地関東〜近畿の平野部。種袋では中間地と書かれる
| 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 春まき | ||||||||||||
| 夏まき | ||||||||||||
| 秋まき |
暖地九州・四国・南関東の平野部
| 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 春まき | ||||||||||||
| 夏まき | ||||||||||||
| 秋まき |
品種によってさらに前後します。正確な時期は種袋の作型図をご確認ください。
出典: キャベツの育て方・栽培方法(失敗しない栽培レッスン)(サカタのタネ 園芸通信)
キャベツの育て方
土づくりから収穫までの手順を、量と時期の数値つきでまとめています。 露地栽培を想定した目安です。
キャベツ栽培の前提
- 好む気候
- 冷涼。5〜28℃の範囲で育つが高温には弱い
- 作りやすい作型
- 夏まき。育苗さえ気をつければ最も作りやすい
- 発芽適温
- 20〜25℃。30℃以上では発芽が悪く、そろわない
- 発芽までの日数
- 3〜5日
- 生育適温
- 15〜20℃
- 結球適温
- 13〜20℃。28℃以上と7℃以下で進みが鈍り、2〜3℃以下ではほぼ太らない
- 育苗日数
- 夏まき35日(本葉5〜6枚)、秋・春まき40〜45日(本葉7〜8枚)
- 株間
- 秋まきは外葉が大きくなるので40〜45cm
- 苦手な条件
- 過湿。根腐れを起こす
品種の選び方
キャベツは作型で3つに分かれます。春にまいて夏から秋に穫る夏秋キャベツはやや緑が濃く、夏にまいて晩秋から冬に穫る冬キャベツ(寒玉)は球が締まって甘みがあり、秋にまいて翌春に穫る春系キャベツは葉に凹凸があって色つやがよく、巻きがゆるくてやわらかい味です。秋まき春どりは春にトウ立ちしやすいので、トウ立ちしにくい晩抽性の品種を選んでください。品種によって、花芽ができるまでに必要な葉の枚数と低温の強さが違います。この差がそのまま「早まきしてよいかどうか」の差になるので、種袋のまき時は品種ごとに確認してください。芽キャベツ、ちりめんキャベツ、紫キャベツなど形や色の変わったものを作る楽しみもあります。
育て方の手順
種まき
箱にまくなら深さ1cmのU字溝を8cm間隔で作り、1cm間隔で1粒ずつまきます。ポット(7cm前後)なら直径3cm・深さ1cmの穴に3〜4粒を離してまきます。どちらも5mmほど覆土してたっぷり水をやります。箱まきは発芽まで新聞紙をかけておきます。用土は市販の野菜用培土が扱いやすいです。
- 溝の間隔(箱まき)
- 8cm
- 覆土
- 約5mm
プランターの場合 — 夏まきは日ざしが強すぎるので、トンネル支柱の上に遮光ネットや寒冷紗、よしずを張って温度を下げます。風通しのよい場所に置くのも効きます。春まきは加温・保温して育てます。まいた直後から防虫ネットか寒冷紗をかけておくと、害虫の飛来とそれが持ち込む病気をまとめて減らせます。
間引きと育苗
箱まきは葉が込み合わないよう間引き、本葉2枚ほどでポットに移します。ポットまきは1週間ほどで2本立ちにし、本葉2枚の頃に1本立ちにします。水やりは朝に行い、夕方には表面が乾く程度にとどめてください。過湿にすると軟弱な苗になります。夏はトレイの土が乾きやすく毎日の水やりが要ります。特に縁が乾くので注意してください。まいてから10日〜2週間を過ぎたら屋外に出し、風と夜露に当てて苗を締めます。定植が近づいたら寒冷紗を外し、露地の条件に慣らします。
土づくり定植の2週間以上前
苦土石灰を全面にまいて耕します。キャベツは過湿に弱いので、保水性と水はけの両立をここで作っておきます。
- 苦土石灰
- 1㎡あたり約100g
元肥を入れる定植の1週間前
完熟堆肥と元肥を施して、もう一度耕します。過湿に弱いので、保水性と水はけの両方がある土に仕上げます。キャベツは球そのものが外葉で作られた養分でできあがるため、結球が始まるまでに外葉を充実させておくことが何より効きます。元肥と追肥の配分は作型で変えてください。夏まき秋どりのように短い作型は元肥に3分の2から全量、秋まきの冬どりは元肥3分の2・追肥3分の1、春どりの長い作型では元肥を3分の1に抑えて追肥を厚くします。春どりで元肥の窒素を抑えるのは、年内に育ちすぎてトウ立ちするのを防ぐためです。
- 完熟堆肥
- 1㎡あたり約2kg
- 化成肥料(N-P-K = 8-8-8)
- 1㎡あたり約100g
- 1作を通した施肥量の目安
- 10㎡あたり成分量でチッソ250〜300g・リン酸200〜250g・カリ250〜300g。2〜4月どりはチッソとカリを50gほど増やす
定植
深植えを避けて植えます。生長点が土に埋まると芯が伸びず、結球しません。根鉢の表面が地面と同じ高さになる深さが目安です。活着の良し悪しがその後を決めるので、晴れた日の午前中に植えてください。苗にも植え穴にも、あらかじめたっぷり水を含ませておきます。定植後の水やりに液肥を混ぜると活着が早まります。株間は秋まきなら外葉が大きくなるので40〜45cmとります。
- 株間
- 秋まきは40〜45cm
追肥夏・秋まきは定植から7〜10日後と2〜3週間後の2回。春どりは12月と早春
1回目は定植から1週間〜10日ごろ、中耕を兼ねて施します。中耕すると畑の通気と水はけがよくなり、根の伸びが進みます。2回目は定植から2週間〜20日ごろ、外葉が勢いよく育って芯の葉が立ち上がってきた頃です。生育期間の長い冬どりでは12月にもう1回足します。秋まき春どりでは年内の追肥は避けてください。年内に効かせると株が大きくなりすぎ、トウ立ちを招きます。春に新しい葉が動き出してから、速効性の肥料で2回に分けて効かせ、収穫期に窒素が残らないようにします。追肥のたびに中耕と土寄せもします。
- 化成肥料(8-8-8)
- 1回あたり1㎡あたり約50g
収穫
結球の時期がそろいやすいので、締まったものから若採りしていきます。球を斜めに倒して外葉を手で押し下げ、できたすき間に包丁を入れて切り離します。このとき外葉を2〜3枚つけて切ると、球の底を切りすぎずきれいに穫れます。夏まきは比較的長く畑に置けますが、秋まき春どりは採り遅れると球が割れます。
よくある失敗と防ぎ方
| 起きること | 原因 | 防ぎ方 |
|---|---|---|
| 球が割れる | 収穫が遅れた。特に秋まき春どり | 結球したものから順に若採りする |
| 球が締まらない・小さいまま | 結球が始まるまでに外葉が充実しなかった。または結球期の気温が合わなかった | 結球開始までに窒素とリン酸を効かせ、外葉を作る。完全に結球するには積算温度で1600〜1800℃、総葉数で85〜100枚が要る |
| 春にトウ立ちする | 早まきで大きく育った株が低温に当たった。平均気温13℃以下・平均最低気温10℃以下で感応し、5〜7℃が最も効く。1か月以上続くと花芽ができる | 秋まきの早まきを避け、晩抽性の品種を選ぶ。年内の追肥もしない |
| 芯を食べられて生育が止まる | シンクイムシ。夏まきの初期に1株1匹つくことがある | 防虫ネットを土との隙間ができないようにかける。定植前に植穴へ薬剤をまく方法もある |
| 根が腐る | 過湿 | 水はけのよい土にし、育苗中の水やりも控えめにする |
| 春まきで結球せず花茎が伸びる | 低温期の種まきで早期にとう立ちした | 春まきでは、とう立ちしにくい晩抽性と、収穫期の高温を避けられる早生性を兼ね備えた品種を選ぶ。苗作りでの温度管理も鍵になる |
主な病気と害虫
キャベツの育て方の出典
ここに書いた数値と時期は、次の資料で確かめています。
- キャベツの育て方・栽培方法(失敗しない栽培レッスン)サカタのタネ 園芸通信
- キャベツ栽培マニュアルタキイ種苗
- 春まきキャベツ 育苗管理が肝心(あなたもチャレンジ!家庭菜園)JAあつぎ
栄養成分
可食部100gあたり / 野菜類/(キャベツ類)/キャベツ/結球葉/生
- エネルギー
- 23kcal
- たんぱく質
- 0.8g
- 脂質
- Trg
- 炭水化物
- 3.9g
- 食物繊維総量
- 1.8g
- カリウム
- 190mg
- カルシウム
- 42mg
- 鉄
- 0.3mg
- ビタミンK
- 79µg
- 葉酸
- 66µg
- ビタミンC
- 38mg
- 食塩相当量
- 0g
「Tr」は微量、「(0)」は推定値としてのゼロ、「-」は未測定を表します。
出典: 日本食品標準成分表(八訂)増補2023年(文部科学省・食品番号 06061)
キャベツをよく買う地域
2023年(令和5年)~2025年(令和7年)平均 / 全国平均 15.8 kg
この数字は1人当たりではありません。二人以上の世帯1世帯あたりが1年間に買った量です。調べているのは都道府県全体ではなく、 県庁所在市と政令指定都市の52市。 買った量なので、自分で育てて食べた分や、外食で食べた分は入っていません。
- 長野市19.0 kg
- 鹿児島市18.2 kg
- 浜松市18.1 kg
- 秋田市17.9 kg
- 京都市17.9 kg
- 岐阜市17.6 kg
- 松江市17.1 kg
- 宮崎市16.9 kg
- 熊本市16.8 kg
- 名古屋市16.6 kg
少ない側(52市中の下位3市)
出典: 家計調査 品目別都道府県庁所在市及び政令指定都市ランキング(総務省統計局)
キャベツの品種
9品種。カードを押すと特徴と栽培カレンダーが見られます。
- おすすめ金系201号きんけいにいまるいちごうサカタのタネが1965年に発表した春キャベツの主力品種で、2025年に発売60周年を迎えた。秋まきの極早生種。玉は肥大性にすぐれ、年内どりで約1.4kg、春どりでは1.3〜1.5kg。尻腐れが少なく、尻部の穴あきも少ない。締まりがよく、葉が詰まりすぎずやわらかい。草勢が強く、水田の裏作ややや重粘な土質でも栽培しやすい。
- ルビーボールSPタキイ種苗の赤キャベツ。ブルームの強い丸玉で、玉の内も外も濃い赤紫色になる。芯が短く葉肉のしまりがよい。重さは1.3kgほどで、極早生種にあたる。売り場で「紫キャベツ」と呼ばれているものは、こうした品種のどれかになる。
- グリーンボールキャベツを寒玉・春玉・丸玉に分けたときの「丸玉」にあたるグループ。ボールのようにまん丸な形で、一般のキャベツよりしっかり葉が巻き、鮮やかな緑色になる。球重は1.1〜1.2kgと小ぶり。葉肉がやわらかくやや厚めで、ほんのり甘みがあり、生食にも加熱調理にも使える。極早生種で、定植後およそ63日で収穫できる。病気に強く作りやすいので、家庭菜園に向く。
- 紫キャベツむらさききゃべつアントシアニンによって葉が赤紫色になるキャベツの総称で、特定の品種名ではない。種苗会社ごとに品種名が付いている。葉は普通のキャベツより硬めで、繊維がしっかりしている。生のまま千切りにしてサラダの彩りにするほか、酢漬けにして使う。酢に漬けるとアントシアニンが酸性側に傾き、紫から鮮やかな赤に変わる。
- ちりめんキャベツ葉の表面が細かく縮れたキャベツの総称。サボイキャベツとも呼ばれ、フランスのサヴォワ地方の名に由来する。葉が厚く繊維がしっかりしているため、長く加熱しても煮崩れしにくい。ロールキャベツ、ポトフ、スープなど煮込む料理に向く。ヨーロッパでは一般的なキャベツで、日本の売り場では見かけにくい。
- 寒玉キャベツかんだまきゃべつ「寒玉」は特定の品種名ではなく、冬どり向けの硬く締まった玉になるキャベツのグループを指す呼び名。葉が厚く詰まって重く、水分が少なめで甘みがある。千切りにしても水っぽくならず、加熱しても形が残るので、炒めもの、煮込み、とんかつの付け合わせに向く。冬に売り場に並ぶキャベツの多くがこれにあたる。ゆるく巻いてやわらかい「春玉」、まん丸な「丸玉(グリーンボール)」と対になる分類になる。
- 味春あじはるタキイ種苗の秋まき極早生の春キャベツ。生育旺盛で、抽苔(とう立ち)や小玉になる心配が少ない。玉は肥大力にすぐれ、甲高で鮮緑色。ジューシーでやわらかく食味がよい。春キャベツとしては裂球が比較的遅いので、収穫期に幅がある。
- 札幌大球さっぽろたいきゅう北海道北海道で作られてきた巨大なキャベツ。1個10〜20kgにもなり、両手で抱えるほどの大きさになる。明治期以降、越冬用のニシン漬けなど漬物の材料として作られてきた。育てるのに広い面積と長い期間が要り、収穫や運搬も重労働になるため、作る農家が減って貴重な品種になっている。
- 夢ごろもゆめごろもタキイ種苗の濃緑寒玉晩生種。圃場貯蔵性にすぐれ、早春どりができる。球の内部が徐々に締まる充実型の結球なので、裂球が遅い。玉の肥大とそろいにすぐれ、外葉はやや大型で草姿は中立性。葉肉が特にかたく、色は極濃緑。生育がゆっくりしている品種なので、その前提で作型を組む。秋まき春どり栽培では8月10日前後の播種が目安とされる。