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アブラナ科の野菜
キャベツ、ダイコン、ハクサイ、コマツナなど、日本の野菜で最も品目数が多い科です。アオムシやコナガが共通して付くため、防虫ネットの効果が大きくなります。連作すると根こぶ病が出やすくなります。
- 品目
- 23
- 品種
- 118
アブラナ科とは
科としての共通点
花びらが4枚で十字に開くことから、以前は十字花科と呼ばれました。辛味のもとになる成分を共通して持ち、葉・根・つぼみ・種と、食べる部分は品目によって大きく違います。
連作と病害虫
根こぶ病が出ると土に長く残ります。連作は2〜3年空けます。酸性土で発生しやすいので、石灰で酸度を調整しておくと予防になります。
育てるときの要点
- アオムシやコナガが共通してつくので、植えたらすぐ防虫ネットをかけると薬剤に頼らずに済みます。
- 寒さに当たると糖を蓄えて甘くなるものが多く、冬に穫るほうがおいしくなります。
- 結球するもの(キャベツ、ハクサイ)は、まき時が遅れると玉が巻かないまま終わります。
アブラナ科に共通して出る病害虫
この科の23品目のうち、2品目以上で確認されているものを、 出る品目数の多い順に並べました。科をまたいで植え場所を回すときの判断材料になります。
| 病害虫 | 区分 | 出る品目 |
|---|---|---|
| コナガ | 害虫 | 21 / 23 品目 |
| アオムシ | 害虫 | 19 / 23 品目 |
| アブラムシ | 害虫 | 17 / 23 品目 |
| ヨトウムシ | 害虫 | 10 / 23 品目 |
| 根こぶ病 | 病気 | 10 / 23 品目 |
| べと病 | 病気 | 7 / 23 品目 |
| キスジノミハムシ | 害虫 | 6 / 23 品目 |
| 白さび病 | 病気 | 6 / 23 品目 |
| 軟腐病 | 病気 | 5 / 23 品目 |
| ハモグリバエ | 害虫 | 2 / 23 品目 |
| 萎黄病 | 病気 | 2 / 23 品目 |
| 菌核病 | 病気 | 2 / 23 品目 |
| 黒腐病 | 病気 | 2 / 23 品目 |
| 立枯病 | 病気 | 2 / 23 品目 |
品目ごとの症状と対処は、病害虫の名前から病害虫図鑑で確認できます。
アブラナ科の品目
同じ科の野菜を続けて同じ場所に植えると生育が落ちることがあります。 作付けを計画するときの参考にしてください。
チヂミユキナ
アブラナ科
宮城県で作られてきた冬の菜っ葉。寒さに当たると葉が縮れて厚くなり、糖を蓄えて甘くなる。縮れは寒さから身を守る反応で、暖かいまま育てるとただの平たい葉になる。仙台を中心に作られ、12〜2月がいちばんおいしい。
キャベツ
アブラナ科
結球性のアブラナ科。春まき・夏まきで作型が分かれる。球を押して硬く締まれば穫り頃で、遅れると裂球する。
ハクサイ
アブラナ科
秋まきが基本で、播種期が2週間ずれると結球しないことがある、時期にシビアな野菜。霜に当たると甘みが増す。
ブロッコリー
アブラナ科
頂花蕾を穫ったあと側花蕾が次々と出る品種もある。花蕾が緩む前の締まった状態で収穫する。
コマツナ
アブラナ科
江戸期から東京・小松川周辺で作られてきた菜。生育が早く、種まきから30〜40日で穫れるため家庭菜園の入門に向く。
ミズナ
アブラナ科
京都在来の細葉の菜。株を大きく育てる作型と、若採りでサラダにする作型がある。低温に強い。
チンゲンサイ
アブラナ科
中国原産の軸が肉厚な菜。生育が早く、周年栽培しやすい。株元に土が入りやすいので浅植えにする。葉柄が青いのがチンゲンサイ、白いのがパクチョイで、原産地も育ち方も同じ仲間にあたる。
ダイコン
アブラナ科
青首、白首、辛味、長型、丸型と地方品種が非常に多い。直根が傷むと又根になるため、深く耕して直播きする。
カブ
アブラナ科
小カブから聖護院のような大カブまで幅がある。日本で最も地方在来種が多く残る野菜のひとつで、各地に独特の赤カブがある。
カリフラワー
アブラナ科
ブロッコリーと同じケールの仲間で、花蕾が白く軟化したもの。白く仕上げるには花蕾が見え始めた頃に外葉を折って日光を遮る。オレンジや紫の品種もある。
ケール
アブラナ科
キャベツやブロッコリーの原種に近い野菜。結球せず、外葉から順に掻き取れば長期間穫れる。寒さに強く、霜に当たると甘みが増す。
ルッコラ
アブラナ科
ゴマに似た香りとピリッとした辛味が特徴。タネまきから30日ほどで穫れる早さが魅力。とう立ちすると辛味が強くなるので若いうちに摘む。
タアサイ
アブラナ科
中国原産の中国野菜。寒さに当たると地面に張り付くように葉を広げ、独特のロゼット形になる。この形になった株がいちばん甘い。
ノザワナ
アブラナ科
長野県野沢温泉村が名の由来とされる漬け菜。草丈が80cm近くまで伸び、野沢菜漬けにする。カブの仲間で、根も小さなカブ状に肥大する。
タカナ
アブラナ科
九州を中心に作られる漬け菜。ワサビに似たピリッとした辛味があり、高菜漬けにすると乳酸発酵で風味が変わる。阿蘇高菜や三池高菜が知られる。
ナバナ
アブラナ科
とう立ちしたつぼみと若い茎を食べるアブラナ科の総称。ほかの野菜では失敗になるとう立ちを、そのまま収穫物にしてしまう作物。ほろ苦さが春の味。
クレソン
アブラナ科
清流に自生する水生の葉菜。市販の束から数本を水に挿すだけで発根し、そこから増やせる。ピリッとした辛味は肉料理の付け合わせに合う。
ラディッシュ
アブラナ科
タネまきから20〜30日で穫れる最速級の野菜。プランターひとつで完結するため、家庭菜園の入門に向く。穫り遅れると割れたりスが入る。
芽キャベツ
アブラナ科
葉のつけ根に出るわき芽が結球して芽キャベツになる。下葉をかき取らないとわき芽が太らないので、葉かきが収穫を左右する。栽培期間が長く、植えつけから収穫まで3か月かかる。寒さに当たると甘みが増す。
コールラビ
アブラナ科
地際で球状にふくらんだ茎を食べるキャベツの仲間。根でも実でもなく茎なので、皮を厚くむいて使う。暑さ寒さに比較的強く、キャベツより作りやすい。収穫適期が短いのが唯一の難しさで、早生種は直径5〜6cm、中晩生種は8〜10cmを過ぎると硬くなってスが入る。
ワサビ
アブラナ科
冷たい水と日陰がいる。育て方で二通りに分かれ、渓流の湧水で育てて根茎を穫るのが沢わさび(水わさび)、林の中の畑で育てて葉柄や花茎を穫るのが畑わさびになる。畑わさびは根茎が太らないので、わさび漬けなどの加工に回る。栽培は約400年前の慶長年間に静岡の有東木で始まったとされ、1892年ごろに開発された畳石式が生産量を大きく伸ばした。
カラシナ
アブラナ科
ぴりっとした辛味のある葉を食べるアブラナ科の葉物。種はからしの原料になる。日本では弥生時代から作られていたとされる。育ちが早く、種まきから30〜40日で穫れる。20日ほどの若い葉をベビーリーフとして摘めば、さらに早く食べられる。耐寒性があり、秋まきなら冬のあいだ穫り続けられる。
ホースラディッシュ
アブラナ科
根をすりおろすとダイコンのように白く、ワサビのようなつんとした辛味が立つ。本ワサビとは別の植物で、粉わさびやチューブわさびの原料として使われてきた。北海道では山わさびの名で親しまれている。宿根性で耐寒性が強く、畑で冬を越せる。植えつけから収穫までおよそ2年かかる。