カブの品種
飛騨紅かぶ
- 岐阜県
皮が濃い紅色になる岐阜県飛騨地方の在来かぶ。中は白い。飛騨の赤かぶ漬けの原料として知られ、冬の保存食として作られてきた。標高の高い冷涼な土地でよく色が乗る。
ひだべにかぶ
ほかの品種と何が違うのか
飛騨の赤かぶ漬けの原料。冷涼な土地ほど紅色が濃く出る。
この品種の要点
- 産地
- 岐阜県
この品種が生まれた理由
赤かぶの色づきは気温に左右され、寒さに当たるほど濃くなる。飛騨は標高が高く冷え込むため、色がよく乗る。飛騨紅かぶが飛騨で作られてきたのは、味だけでなくこの発色の条件によるところが大きい。
味と食感
生では歯ざわりがしっかりしている。赤かぶ漬けにすると、乳酸発酵によって酸味が出て、色も鮮やかになる。冬のあいだ食べ続ける保存食として作られてきた。
飛騨紅かぶを育てるときのコツ
この品種だから変わる点だけを挙げています。土づくりや水やりなどカブに共通する基本はカブのページを参照してください。
- 寒さに当たるほど色が濃く乗る。暖かい土地では色が薄くなりやすい。
- 在来種や伝統野菜のため、市販の種が出回りにくい。産地の直売所や地域の種苗店が主な入手先になる。
プランター・家庭菜園で育てる
- 深さ25cm以上の容器で作れる。
- 紅色は寒さで濃くなる。ベランダでも冬の冷え込みに当てたほうが色が出る。
- 間引きが要る。混んだまま育てるとどれも太らない。
収穫適期の見分け方
- 直径6〜8cmで穫る。紅色は寒さで濃くなるので、寒さに当ててから穫ると色が出る。
- 肩が土から出てくるので、その太さで判断する。
- 穫り遅れると内部にすが入る。
保存と食べ方
赤かぶ漬けが定番。乳酸発酵させると酸味と色が出る。
よくある失敗
- 煮物にすると色が煮汁に溶け出す。色を活かすなら酢漬けで使う。
- 紅色は寒さで濃くなる。暖地では色が薄くなりやすい。
地域別の作型
カブの一般的な作型を表示しています。 暖地と寒冷地では作業の時期が1〜2か月ずれます。 品種によってさらに前後するので、正確な時期は種袋の作型図を確かめてください。
寒冷地東北・北海道・高冷地
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| 春まき | ||||||||||||
| 夏まき |
一般地関東〜近畿の平野部。種袋では中間地と書かれる
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| 春まき | ||||||||||||
| 秋まき |
暖地九州・四国・南関東の平野部
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| 春まき | ||||||||||||
| 秋まき |
タネまき植え付け収穫
品種によってさらに前後します。正確な時期は種袋の作型図をご確認ください。
出典: カブの育て方・栽培方法(失敗しない栽培レッスン)(サカタのタネ 園芸通信)
栽培カレンダー
カブの一般的な時期を表示しています。
| 作業 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
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| タネまき | 1月はタネまきの時期ではありません | 2月はタネまきの時期ではありません | 3月はタネまきの時期です | 4月はタネまきの時期です | 5月はタネまきの時期ではありません | 6月はタネまきの時期ではありません | 7月はタネまきの時期ではありません | 8月はタネまきの時期ではありません | 9月はタネまきの時期です | 10月はタネまきの時期です | 11月はタネまきの時期ではありません | 12月はタネまきの時期ではありません |
| 収穫 | 1月は収穫の時期ではありません | 2月は収穫の時期ではありません | 3月は収穫の時期ではありません | 4月は収穫の時期ではありません | 5月は収穫の時期です | 6月は収穫の時期です | 7月は収穫の時期ではありません | 8月は収穫の時期ではありません | 9月は収穫の時期ではありません | 10月は収穫の時期ではありません | 11月は収穫の時期です | 12月は収穫の時期です |
カレンダーの読み方
- タネまき
- 植え付け
- 収穫
- その時期ではない
露地栽培(屋外の畑・プランター)を想定した目安です。ハウスやトンネルを使うと時期は前後します。同じ露地でも北海道と沖縄では1〜2か月ずれるため、 旬のおおよその位置をつかむものとしてご覧ください。
カブのほかの品種
15品種。果実の大きさや産地で見比べられます。
- おすすめ耐病ひかりたいびょうひかりタキイ種苗のカブ。強勢で太りが早く、小中カブから中大カブまで、狙う大きさに合わせて収穫できる栽培容易な万能種。形は早くから整い、厚みのある扁円でそろいがよい。肌は純白でツヤがあり、ス入りや根割れの心配が少ない。ウイルス病に安定して強い。生育旺盛で吸肥力が強いため、作型と狙う大きさに応じた肥培が要る。高温時は葉勝ちや根割れになりやすいので、過剰施肥に注意する。
- 品川カブしながわかぶ東京都丸くならず、大根のように細長く伸びるカブ。江戸の副食が漬物だったころの品種にあたる。秋に穫る。
- すぐき菜すぐきな京都府京都市北区上賀茂に伝わるカブの一種。根は円錐状で、生産者によってずんぐりした大根のような形から細く尖った形まで幅がある。葉は濃緑色で、葉と根のそれぞれに3つの系統群がある。漬物のすぐきに加工するために作られてきた。
- 聖護院かぶしょうごいんかぶ京都府京の伝統野菜直径15〜20cmになる日本最大級のカブ。京都の千枚漬けの原料として知られる。肉質のきめが細かく、煮ると甘みが出る。江戸時代に近江のカブから選抜されたと伝わり、京の伝統野菜に数えられる。
- 五箇山かぶらごかやまかぶら富山県世界遺産・五箇山の合掌集落で受け継がれてきた在来のカブ。焼畑で作られてきた歴史を持つ。肉質が締まっていて、漬物にすると歯ざわりが残る。栽培する人が減り、地域で守られている品種にあたる。
- 河内赤かぶかわちあかかぶ富山県南砺市河内地区の在来赤かぶ。皮は鮮やかな赤紫で、中は白い。酢に漬けると皮の色が全体に回り、美しい桃色に染まる。地域で守られてきた品種にあたる。
- 天王寺かぶらてんのうじかぶら大阪府なにわの伝統野菜大阪・天王寺で江戸期から作られてきた扁平なカブ。甘みが強く、肉質はやわらかい。長野県の野沢菜は、この天王寺かぶらの種が持ち帰られて変化したものだとする説がある。なにわの伝統野菜に認定されている。
- 日野菜かぶひのなかぶ滋賀県細長い形のカブで、地上に出た部分だけが紫紅色になり、土に埋まっていた部分は白いまま残る。滋賀県の日野町が発祥とされる。ほろ苦さと辛味があり、桜漬けにすると鮮やかな桜色に発色する。
- 金沢青かぶかなざわあおかぶ石川県石川県の「かぶら寿し」に使われる大型の青かぶ。肉質が緻密で、切れ目を入れてブリを挟み、麹で発酵させる。金沢の冬の伝統的な保存食を支えてきた品種にあたる。
- 暮坪かぶくれつぼかぶ岩手県岩手県遠野市の暮坪地区で受け継がれてきた細長いかぶ。かぶでありながら強い辛味を持ち、すりおろして薬味に使う。そばの薬味としての評価が高く、辛味大根と同じ使い方をされる。栽培する農家がごくわずかで、流通量が少ない。
- 平良かぶひらかかぶ秋田県秋田県で焼畑によって作られてきた在来かぶ。肉質が締まり、漬物にすると香りが立つ。焼畑という農法とともに受け継がれてきた品種で、作る人が減っている。
- 藤沢かぶふじさわかぶ山形県山形県鶴岡市で焼畑によって栽培されてきた細長い赤かぶ。地上に出た上部が赤紫、土に埋まっていた下部は白いまま残る。甘酢漬けにすると全体が桃色に染まる。鶴岡市の在来作物のひとつにあたる。
- 杉箸アカカンバすぎはしあかかんば福井県福井県敦賀市の杉箸地区で受け継がれてきた在来赤かぶ。細長く、皮だけでなく果肉まで赤みを帯びるのが特徴で、切っても赤い。漬物にすると鮮やかに発色する。栽培する農家が少なく、地域で守られている。
- 津田かぶつだかぶ島根県先が曲がった勾玉のような形をした島根県松江市の赤かぶ。日に当たった部分だけが赤紫になり、土の中の部分は白い。松江の伝統的な漬物に使われる。曲がった形は品種の性質によるもので、作り方の失敗ではない。
- 弘岡かぶひろおかかぶ高知県高知県で作られてきた在来かぶ。肉質がやわらかく甘みがある。温暖な高知でも作れるかぶとして受け継がれてきた。育成元が公開している詳しい品種特性は確認できていないため、大きさや収穫日数はここでは記載しない。