果菜類
スイカ
アフリカ原産のつる性作物。外から熟し具合が全く分からず、追熟もできないため、受粉日の記録と積算温度が最も役に立つ野菜。
- 旬
- 夏
- 育てやすさ
- むずかしい
- プランター
- 広さが要る
- 生育適温
- 20〜30℃
- 登録品種
- 29品種
Citrullus lanatus ・ 原産 アフリカ ・ 出典: ウィキペディア日本語版
すいか / 西瓜 ・ ウリ科
栽培カレンダー
タネまき 3〜5月 / 植え付け 4〜6月 / 収穫 7〜8月
| 作業 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| タネまき | 1月はタネまきの時期ではありません | 2月はタネまきの時期ではありません | 3月はタネまきの時期です | 4月はタネまきの時期です | 5月はタネまきの時期です | 6月はタネまきの時期ではありません | 7月はタネまきの時期ではありません | 8月はタネまきの時期ではありません | 9月はタネまきの時期ではありません | 10月はタネまきの時期ではありません | 11月はタネまきの時期ではありません | 12月はタネまきの時期ではありません |
| 植え付け | 1月は植え付けの時期ではありません | 2月は植え付けの時期ではありません | 3月は植え付けの時期ではありません | 4月は植え付けの時期です | 5月は植え付けの時期です | 6月は植え付けの時期です | 7月は植え付けの時期ではありません | 8月は植え付けの時期ではありません | 9月は植え付けの時期ではありません | 10月は植え付けの時期ではありません | 11月は植え付けの時期ではありません | 12月は植え付けの時期ではありません |
| 収穫 | 1月は収穫の時期ではありません | 2月は収穫の時期ではありません | 3月は収穫の時期ではありません | 4月は収穫の時期ではありません | 5月は収穫の時期ではありません | 6月は収穫の時期ではありません | 7月は収穫の時期です | 8月は収穫の時期です | 9月は収穫の時期ではありません | 10月は収穫の時期ではありません | 11月は収穫の時期ではありません | 12月は収穫の時期ではありません |
カレンダーの読み方
- タネまき
- 植え付け
- 収穫
- その時期ではない
露地栽培(屋外の畑・プランター)を想定した目安です。ハウスやトンネルを使うと時期は前後します。同じ露地でも北海道と沖縄では1〜2か月ずれるため、 旬のおおよその位置をつかむものとしてご覧ください。
地域別の作型
上のカレンダーは一般地を想定した目安です。 暖地と寒冷地では作業の時期が1〜2か月ずれます。
寒冷地東北・北海道・高冷地
| 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 作型 |
一般地関東〜近畿の平野部。種袋では中間地と書かれる
| 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 作型 |
暖地九州・四国・南関東の平野部
| 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 作型 |
品種によってさらに前後します。正確な時期は種袋の作型図をご確認ください。
出典: スイカの育て方・栽培方法(失敗しない栽培レッスン)(サカタのタネ 園芸通信)
スイカの育て方
土づくりから収穫までの手順を、量と時期の数値つきでまとめています。 露地栽培を想定した目安です。
スイカ栽培の前提
- 好む環境
- 高い気温と強い光。日当たりのよい畑
- 土
- 土質は選ばないが、水はけがよいことが条件
- 肥料
- 元肥の窒素が多いとつるができすぎて着果が悪くなる
- 連作
- つる割病が出るため4〜5年空けるか、接ぎ木栽培にする
- 発芽までの日数
- 約4日(25〜30℃を保った場合)
- 育苗日数
- 40〜45日。本葉4〜5枚で定植
- 定植できる気温
- 晩霜の心配がなく、最低気温10℃以上・最低地温15℃以上になってから
- 受粉に必要な夜温
- 最低15℃以上
- 収穫までの日数
- 大玉は開花後45〜50日、小玉は35〜40日
- 収穫までの積算温度
- 大玉は約1000℃、小玉は約800℃
品種の選び方
スイカは大きさ(大玉・小玉)、形(球形・楕円形)、外皮の縞の有無、地色(緑・黒・黄)、果肉の色(赤・黄、まれに奈良漬け用の白)と、組み合わせが多い野菜です。主流は大玉・球形・縞模様・赤肉です。収穫までの日数は品種で違うので、種袋で確認してください。大玉系は開花後45〜50日、小玉系は35〜40日が目安になります。日数だけでなく、開花後の積算温度でも判断できます。大玉で約1000℃、小玉で約800℃です。つる割病が心配な畑では、ユウガオ台木などに接いだ接ぎ木苗を使うと回避できます。
育て方の手順
種まきと育苗定植の40〜45日前
ポット(9〜12cm)に直径4〜5cm・深さ1cmほどの穴を掘り、3〜4粒まいて土をかけ、軽く押さえて水をやります。発芽までは25〜30℃を保ってください。4日ほどで発芽します。本葉1〜2枚で2本に間引き、本葉2〜3枚で1本立ちにします。
- まき穴
- 直径4〜5cm・深さ約1cm
- 保温
- 25〜30℃(発芽まで)
- 定植適期
- 本葉4〜5枚
土づくり定植の2週間以上前
苦土石灰を施して耕します。水はけのよさが条件になる野菜なので、ここで土をよくほぐしておきます。
- 苦土石灰
- 1㎡あたり約100g
元肥を入れて床を作る定植の1週間前
畝の中の定植場所に堆肥と元肥をまいて耕し、床を作って黒のポリマルチを張ります。元肥の窒素が多いとつるばかり伸びて実がつかなくなるので、控えめにしてください。マルチは保温と雑草抑えに効きます。日本ではスイカを梅雨をまたいで夏に穫るため、マルチに加えてトンネルで雨と寒さを防ぐと結果が安定します。雨を避けると実が着きやすく、初期の太りもそろい、収穫前の裂果も減って糖度が上がります。
- 堆肥
- 1穴(40cm四方・深さ30cm)あたり約2kg
- 化成肥料(N-P-K = 8-8-8)
- 1穴あたり約50g
- 元肥を成分量で見る場合
- 10㎡あたりチッソ100〜150g・リン酸150〜200g・カリ100〜150g
定植晩霜の恐れがなくなり、最低気温10℃・最低地温15℃を超えてから
一般地の露地なら5月上中旬、トンネルなら4月中下旬が目安です。本葉4〜5枚で根鉢が崩れず、株元から大きく厚い本葉が出ている苗が理想です。根付きをよくするため晴れた日の午前中に、根鉢を崩さないよう浅植えにして水をやります。晩霜の恐れがあるときはホットキャップをかぶせて保温し、恐れがなくなったら外します。
整枝
家庭菜園の大玉なら、親づるを本葉5〜6枚で摘芯し、子づる4本を伸ばして2果穫るやり方が扱いやすいです。第1節から出た子づるは取り除きます。子づるの伸びに合わせてワラを敷き、絡まないよう配置します。第2雌花までの孫づるは摘み取ってください。株間は1mほどです。実が太っている間は整枝を控えて株の勢いを保ちますが、後半まで勢いが強すぎると実に空洞ができたり裂けたり、糖度が上がりにくくなるので、そのときは整枝します。小玉スイカは子づる4本で3果どりにし、畝幅300cm・株間60〜80cm、10㎡あたり4株が目安です。1番果を穫ったあと勢いが残っていれば2番果を着けて、合計6玉をねらえます。
人工授粉雌花が開いた日の朝9時頃までに
各子づるの第2雌花が咲いたら受粉させ、日付を書いたラベルをつけます。この日付が収穫日の判断材料になるので、必ず記録してください。第1雌花は6〜8節につき、その後は7〜8節ごとに第2、第3の雌花がつきます。使うのはその日の朝に初めて咲いた雄花です。夕方に咲いている雄花は取り除いておきましょう。夜温が15℃を下回ると実が着きにくくなります。日照不足、窒素過多、高温、多湿で茎葉が軟弱に育っていると雌花の着きが悪く、落花も増えます。
摘果実が卵大になった頃
長卵形のものを2果残します。第1果と第3果は変形果になりやすいので摘み取ります。
追肥子づるが50cmほど伸びた頃と、摘果を終えて着果を確認した頃
つるの伸びと実の肥大に合わせて施します。2回目はつるの先のあたりにまきます。アミノ酸入りの液肥を実が着いてから定期的に与えると、太りと質が上がります。
- 化成肥料
- 1回あたり1株約50g
- 成分量で見る場合
- 10㎡あたりチッソ成分で30〜40g
玉直し開花から30日を過ぎた頃
それまで日陰になっていた面に日が当たるよう、実を置き直します。色づきをそろえるための作業です。
収穫大玉は開花後45〜50日(積算約1000℃)、小玉は35〜40日(積算約800℃)
授粉日のラベルがあれば日数で判断するのが最も確実です。日数は気温で前後するので、積算温度と合わせて見るとより確かです。ラベルがない場合は、手のひらでたたくと鈍い音がする、着果した節の巻きひげが半分ほど枯れている、といった目安があります。慣れるまでは、収穫前に1玉試しに切って熟れ具合を確かめてから残りを穫ってください。
よくある失敗と防ぎ方
| 起きること | 原因 | 防ぎ方 |
|---|---|---|
| つるばかり伸びて実がつかない | 元肥の窒素が多い | 元肥の窒素を控えめにする |
| 雌花が着かない・花が落ちる | 夜温が15℃を下回った。日照不足、窒素過多、高温、多湿で茎葉が軟弱に育った | トンネルで夜温を確保する。窒素を控え、風通しを保つ |
| 実が太る途中で急にしおれて枯れる(つる割病) | 連作による土壌病害 | 治せないので抜いて処分し、その後4〜5年スイカを作らない。ユウガオ台木の接ぎ木で回避できる |
| 実の中に空洞ができる・実が裂ける・甘くならない | 生育後半まで株の勢いが強すぎた | 後半に茂りすぎるようなら整枝する。雨よけをして水分の急変を抑える |
| 実が変形する | 第1果や第3果を残した | 卵大のときに長卵形のものを2果選び、他は摘む |
| 穫り時が分からない | 授粉日を記録していない | 人工授粉した日をラベルに書いてつけておく。慣れるまでは1玉試し切りする |
| 味がぼやける | 日照と乾燥が足りない | アフリカ南部カラハリ砂漠が原産で、高温・強い光・乾燥でおいしくなる。雨よけと日当たりの確保が味に直結する。生育と病気に強い接ぎ木苗が市販されているので、初めてなら利用すると楽 |
主な病気と害虫
スイカの育て方の出典
ここに書いた数値と時期は、次の資料で確かめています。
- スイカの育て方・栽培方法(失敗しない栽培レッスン)サカタのタネ 園芸通信
- スイカ栽培マニュアルタキイ種苗
- 小玉スイカ 甘みが強く手頃な大きさ(あなたもチャレンジ!家庭菜園)JAあつぎ
栄養成分
可食部100gあたり / 果実類/すいか/赤肉種/生
- エネルギー
- 41kcal
- たんぱく質
- 0.3g
- 脂質
- (0.1)g
- 炭水化物
- -g
- 食物繊維総量
- 0.3g
- カリウム
- 120mg
- カルシウム
- 4mg
- 鉄
- 0.2mg
- ビタミンK
- 0µg
- 葉酸
- 3µg
- ビタミンC
- 10mg
- 食塩相当量
- 0g
「Tr」は微量、「(0)」は推定値としてのゼロ、「-」は未測定を表します。
出典: 日本食品標準成分表(八訂)増補2023年(文部科学省・食品番号 07077)
スイカをよく買う地域
2023年(令和5年)~2025年(令和7年)平均 / 全国平均 2.8 kg / 統計での品目名: すいか
この数字は1人当たりではありません。二人以上の世帯1世帯あたりが1年間に買った量です。調べているのは都道府県全体ではなく、 県庁所在市と政令指定都市の52市。 買った量なので、自分で育てて食べた分や、外食で食べた分は入っていません。
少ない側(52市中の下位3市)
出典: 家計調査 品目別都道府県庁所在市及び政令指定都市ランキング(総務省統計局)
スイカの品種
29品種。カードを押すと特徴と栽培カレンダーが見られます。
- おすすめ夏武輝なつぶき大玉タキイ種苗の大玉種。平均果重6〜8kgで、低温期でもよく肥大する。果形は高球形で表面になめらかな凹凸がなく、玉揃いがよい。空洞果が少なく上物率が高い。肉質は多汁質でシャリが強く、糖度は12〜13度と高く安定する。果肉は濃い桃紅色で色むらがなく、皮と果肉の境がはっきりしている。低温寡日照でも葯の裂開がよく花粉が多いため、着果が安定する。節間はやや詰まり、草勢が強く後半のつる持ちがよい。
- おすすめ甘小丸あまこまる小玉サントリー本気野菜の極小玉スイカ。ソフトボール大の食べきりサイズで、半分に割ってスプーンで食べられる。皮が薄く可食部が多い。種が小さいのでかぶりついても気にならない。着果率が高く、摘芯も摘果も不要で作りやすい。公称で1株10〜20果。25L以上の大型プランターなら、ネットを使った立体栽培もできる。家庭菜園向けとしては、収量と手のかからなさのバランスがよい品種。
- 富士光ふじひかり大玉作型の幅が広い大玉スイカ。ハウスでの4月収穫から露地の夏収穫まで対応し、同じ品種で長い期間をカバーできる。果重は4月収穫で5〜6kg、7月以降の夏収穫で7〜8kgと、作型によって変わる。豊円型で、スイカらしい濃い縞が入る。低温でも生育が衰えず、雌花のつきと着果が安定する。果肉は明るい紅赤色でしっかりしており、シャリ感が強い。糖度は12〜13度。山形県や新潟県で多く作られている。
- 紅大こうだい大玉ナント種苗の大玉スイカ。果重7〜9kg、やや縦長の高球形で、やや太めの縞が入る。果肉は濃い紅桃色で、肉質はやや硬め。繊維が少なく、果肉がぎゅっと詰まった食感になる。糖度は平均13度と大玉のなかでは高く、適度なシャリ感と香りを含めて食味の評価が高い品種。
- 祭ばやし777大玉萩原農場が育成した大玉スイカの代表品種。草勢はやや強いが低温寡日照に強く、質のよい雌花が着き花粉の出もよいため着果が安定する。果重は早い作型で6〜7kg、中〜遅い作型で7〜8kg。豊円形で玉伸びがよく胴が張り、空洞果が少ない。果肉は明るい鮮紅色で適度にしまり、高糖度とあいまって食味に優れる。果皮は薄いが硬く輸送に耐える。交配期までは蒸し込みすぎに注意し、着果後25日目までは高めの温度と水分を確保して肥大を促す。
- 縞無双H号しまむそうえいちごう大玉神田育種農場の大玉種。果重8〜9kgと肥大性に優れ、玉の揃いと形のよさに定評がある。果皮は中程度の濃さで、元の縞無双と同じ太くはっきりした縞が入る。果肉色は濃い紅色で、繊維質の少ない緻密で硬くしまった肉質。中心部の糖度は12度以上、皮ぎわでも10度近くまで届くため、大玉でも最後まで甘い。日持ち性が高く、カット販売にも向く。成熟に必要な積算温度は約1,150℃と大玉のなかでも高め。
- 縞無双L号しまむそうえるごう大玉神田育種農場の縞無双シリーズにあたる大玉スイカ。シリーズには元になった「縞無双」のほか、果肉を硬くした「縞無双H号」(HはHard)などがあり、作型や求める肉質で選び分ける。L号については育成元が公開している品種特性の一次情報が確認できていないため、果重・糖度・登熟日数はここでは記載しない。シリーズ共通の性格は縞無双H号のページを参照。
- 金色羅皇こんじきらおう大玉奈良県のナント種苗が育成し、2021年に全国デビューした黄肉の大玉スイカ。果重8〜9kgとしっかり大きく、やや縦長の球形になる。最大の特徴は糖度で、15度前後、条件がよければそれを超える。黄肉スイカは「見た目は珍しいが味は赤肉に劣る」と言われがちだったが、この品種はその常識をひっくり返した。果肉は濃い黄色からオレンジに近い色で、緻密でやや硬め。シャリ感がしっかりあり、後味はさっぱりしている。種が少なめなのも食べやすい。
- 3Xブラックジャック大玉ナント種苗が2013年に開発し、2014年ごろから市場へ出回りはじめた黒皮の三倍体シードレススイカ。縞のない真っ黒な外観で、果重6〜8kgと迫力がある。糖度は13度内外で安定し、果肉は締まってシャリ感に富む。日持ち性に優れ、従来の種なしスイカで問題になっていた空洞果・シイナ(未熟な白い種の殻)・厚皮の発生が少ない。種なしスイカの評価を変えた品種として知られる。
- スーパー大玉すーぱーおおだま大玉大玉のスイカ。育成元が公開している品種特性の一次情報が確認できていないため、果重・糖度・登熟日数は記載していない。確認でき次第、追記する。
- 春のだんらんはるのだんらん大玉萩原農場の大玉種で、ハウスや大型〜中型トンネルなど早期作型に向く。草勢は中位。雌花の着生がよく、花飛びが非常に少ないため、低温寡日照でも着果が安定する。果皮は濃く縞柄が鮮明。果肉は帯桃鮮紅色で、収穫後の変色が少なくカット販売にも向く。糖度は特に高く安定し、シャリ感に優れる。
- 紅こだまべにこだま小玉サカタのタネの小玉種で、小玉スイカの代表格として長く使われてきた品種。果重2kg前後によくそろい、家庭の冷蔵庫にそのまま入る大きさに収まる。果肉は鮮紅桃色で、糖度は約12度。皮が薄く可食部が多い。開花後35〜38日で収穫でき、大玉に比べて回転が速いため、1シーズンに何度も穫る組み立てがしやすい。棚に誘引する空中栽培にも向き、限られた面積でも育てられる。
- ピノ・ガール小玉奈良県のナント種苗が育成し、2020年から商業出荷が始まったマイクロシードタイプの小玉スイカ。最大の特徴は種の小ささで、従来品種のおよそ4分の1しかない。かじっても歯に当たりにくく、種を出しながら食べる手間がいらない。果重は1.6〜2.2kgと、一般的な小玉スイカよりさらにひとまわり小さく、家庭で食べきりやすい。果肉は濃桃色でかたく締まり、シャリ感が強い。糖度も乗りやすいうえ、皮ぎわまで甘さが届く。着果性がよく草勢も落ちにくいため、小玉スイカのなかでは作りやすい部類に入る。
- 姫まくらひめまくら小玉丸種の小玉種。果重2〜2.5kgの楕円形で、濃緑の地色に太くはっきりした縞が入る。果肉は赤肉で、硬めに締まりシャリ感に富む。糖度は12度以上で非常に安定する。草勢は旺盛で作りやすい。俵型なので箱に詰めやすく、産地で扱いやすい形をしている。低温期向きの「春の姫まくら」と、高温期の棚持ちに優れる「夏の姫まくら」があり、作型で使い分ける。
- ひとりじめ7小玉小玉スイカの定番。草勢は中〜やや強で雌花の着生と花粉の出がすこぶるよく、着果性に優れる。果重2.0〜2.5kgの玉張りのよいやや腰高の円球形で、果皮色が濃い。果肉はややちみつでしまりがあり、小玉ながら大玉に近いシャリ感を持つ。糖度は13〜14度以上と特に高い。ツル持ちがよく2〜3番果も穫れる。窒素過多を避けるのが要点で、前作の残肥があれば無肥料でも足りる。
- ひとりじめBonBon小玉高温期に作れる小玉スイカ。草勢は中〜やや強く、良質な雌花で着果がよい。肩張りのよい円球型で、果皮は暗緑色に縞柄が入る。果皮硬度が特に高く裂果・裂皮の発生がほぼ無い。果肉は明るい鮮紅色でやや硬めにしまり、高温期の栽培や流通に向く。種子が小さいぶん播種から接ぎ木まで2〜3日多くかかる。小玉だが草勢を強めに保って育てるのがこつ。
- マダーボール小玉ヴィルモランみかどの小玉種。果長20cm、果重2.0〜2.5kgのラグビーボール型で、鮮緑の地色に細く鮮明な縞が入る。糖度は12〜13度と高く、果肉は濃紅桃色で多汁、シャリ感もよい。低温や弱い光のもとでも雌花がつきやすく着果性が高いため、早い作型で使いやすい。俵型なので箱詰めしやすく、古くから贈答用にも使われてきた。ただし肉質がやわらかく、収穫適期の幅が狭い。
- 縞こだましまこだま小玉縞皮の小玉種。果重2.0〜2.5kgで、糖度は13度前後と高く安定する。小玉スイカの標準的な性格を持ち、家庭菜園でも扱いやすい。登熟日数は6月収穫で35〜38日、7月収穫で30〜32日が目安と、収穫時期によって1週間近く変わる。
- 黒娘ちゃんくろむすめちゃん小玉縞模様のない黒皮の小玉スイカとして流通している。育成元が公開している品種特性の一次情報が確認できていないため、果重・糖度・登熟日数はここでは記載しない。黒皮の小玉スイカには複数の品種があり、売り場では見た目でまとめられることがある。
- クリームスイカ大玉果肉がクリーム色(淡い黄白色)になるスイカ。赤肉種に比べてあっさりとした甘さで、後味が軽い。切ったときの色の意外性から贈答にも使われる。皮の外見は普通の縞スイカと変わらないので、切るまで分からない。
- 縞王しまおう大玉大和農園の大玉種で、50年以上にわたって作られてきた歴史のある品種。濃い緑地に太い縞が入る、いわゆる「スイカらしい見た目」の代表格でもある。4本2果どり栽培で果重7〜9kg。果肉は鮮桃紅色で、ウルミ果(果肉が水浸状になる生理障害)の発現が少ない。糖度は11〜12度。北海道から沖縄まで全産地に対応する適応幅の広さが最大の持ち味で、産地を選ばず作れる。
- 味きららあじきらら大玉糖度が乗りやすい大玉スイカ。シャリ感が強く、噛んだときの歯ざわりがはっきりする。育成元が公開している詳しい品種特性は確認できていないため、果重や登熟日数はここでは記載しない。
- 太陽たいよう大玉神田育種農場が育成した、外皮が明るい黄色の珍しいスイカ。黄色い地色に濃い黄色の縦縞が入った正球形で、遠目にもすぐそれと分かる。果肉は一般的なスイカと同じ赤肉なので、切ったときの色の落差が大きい。果重は5〜6kg。シャリッとした食感と、甘い果汁をたっぷり含んだジューシーさが持ち味。流通量が少なく希少性が高いため、店頭価格は高めで贈答用に好まれる。果重1.8〜2.5kgの「ミニ太陽」もある。
- でんすけすいか大玉北海道北海道のほぼ中央、上川盆地の当麻町で1984年から作られているブランドスイカ。スイカ特有の縞模様がなく、皮が真っ黒(暗緑色)なのが最大の特徴で、切ったときの真っ赤な果肉との対比が強い。果重6〜8kg。糖度が高く、出荷前の検査で11度以上のものだけが「でんすけすいか」として出荷される。1本のつるから1玉だけを育てる一果採りで、高い栽培管理技術が要る。夕張メロンと並ぶ北海道の高級果実として知られる。
- 入善ジャンボ西瓜にゅうぜんじゃんぼすいか大玉富山県富山県入善町、黒部川扇状地で明治30年から作られてきた俵型の巨大スイカ。長さ約40cm、直径約30cmのラグビーボール型で、平均果重は15〜18kg、大きいものは30kgに及ぶ。日本一大きなスイカとして知られる。果肉はみずみずしく上品な甘さで、サクッとした歯ごたえがある。糖度は11〜12度ほど。収穫後の果実重量が9kg以上のものだけが「入善ジャンボ西瓜」を名乗れる。地理的表示(GI)保護制度にも登録されている。
- 姫甘泉ひめかんせん小玉丸種の小玉種。糖度13度以上と、小玉スイカのなかでも高い部類に入る。果肉は紅色で、シャリ感にあふれる食感を持つ。輸送性と日持ち性に優れるため、収穫してから食べるまでに間が空いても品質が落ちにくい。着果しやすく、家庭菜園でも扱いやすい。
- 黒美人くろびじん小玉縞模様のない黒皮の小玉スイカ。果肉が締まり、皮際まで甘みが乗る。小玉スイカは皮が薄いので、果肉として食べられる部分の割合が大きい。冷蔵庫に入れやすく、1個を食べ切りやすい大きさにあたる。
- タヒチ大玉縞模様のない黒皮(暗緑色)の大玉スイカ。果肉は締まっていてシャリ感が強く、日持ちする。北海道当麻町が1984年に導入し、産地ブランド「でんすけすいか」の元になっている品種として知られる。ただし「でんすけすいか」を名乗れるのは当麻町で作られ産地の検査を通ったものだけで、品種としてのタヒチと、ブランドとしてのでんすけすいかは別の話になる。
- こだま黄こだまき小玉果肉が黄色い小玉スイカ。さっぱりとした甘さで、後味が軽い。黄色はカロテンによるもので、赤肉スイカのリコピンとは違う色素にあたる。赤肉と一緒に切り分けると色の対比が出るので、集まりの場で使われる。


