キュウリの品種
夏すずみ
タキイ種苗の夏秋キュウリのロングセラー。べと病・うどんこ病に強い耐病性を持ち、高温乾燥の続く盛夏期でも栽培が安定して収穫量の波が少ない。果色は濃緑でテリがあり、平均果長21〜22cm。クズ果の発生が少なく秀品率が高い。主枝の雌花率は4〜5月まきで50〜60%、各節1果成りが主体。ウイルス病(ZYMV)の耐病性を加えた「VR夏すずみ」もあり、こちらはつるもちがよく、より作りやすい。
なつすずみ
べと病・うどんこ病に強く、盛夏でも収穫量の波が少ない。キュウリで最初につまずくのは病気と夏場の失速なので、家庭菜園の1品種目として基準にしやすい。
ほかの品種と何が違うのか
べと病・うどんこ病に強く、盛夏でも穫れ続ける夏秋キュウリの定番。
この品種の要点
- 抵抗性
- べと病、うどんこ病
- 育成元
- タキイ種苗
この品種が生まれた理由
キュウリは病気に弱く、うどんこ病やべと病が出ると一気に穫れなくなる。夏すずみは「手のかからないキュウリ」を目指して育成された省力・耐病性品種の先駆けにあたり、以後の家庭菜園向けキュウリの基準になった。名前のとおり夏の暑い時期に強いことが最大の売りで、真夏に収穫が止まりにくい。
味と食感
果長21〜22cmでそろい、果色は濃緑でテリがある。歯切れがよく、生食でも漬物でも使える標準的な味。曲がりや尻太といったクズ果が出にくいので、穫った実がそのまま形よく使える。
夏すずみを育てるときのコツ
この品種だから変わる点だけを挙げています。土づくりや水やりなどキュウリに共通する基本はキュウリのページを参照してください。
- 本葉3枚程度の若苗を定植し、スムーズな活着に努めて初期生育を安定させる。
- 下位7節までの側枝と雌花は早めに取り除く。株を先に育ててから穫り始めると、後半までもつ。
- 生育中期以降は過繁茂にならないよう、整枝と摘葉を適宜行う。葉が混み合うと病気が出やすい。
プランター・家庭菜園で育てる
- つるが伸びるので、支柱かネットを立てて上に誘引する。プランターは深型を選ぶ。
- キュウリは水を大量に使う。夏場は朝夕の水やりが要る日もある。
- 実がつき始めたら追肥を切らさない。肥料切れは実の曲がりとして先に出る。
収穫適期の見分け方
- 果長21〜22cmが標準。それ以上待つと種が硬くなり、株も消耗する。
- 各節1果成りが主体なので、なった実から順に穫っていく。
保存と食べ方
水気を拭いてポリ袋に入れ、立てて冷蔵の野菜室に置く。寝かせると曲がった部分から傷む。盛夏でも穫れ続ける品種なので、穫れすぎたら浅漬けにして消費する。
よくある失敗
- 大きくしすぎると株が疲れて後の実が止まる。少し小さめで穫るほうが長く穫れる。
- 下位節の側枝と雌花を残すと、株が育つ前に消耗する。
地域別の作型
キュウリの一般的な作型を表示しています。 暖地と寒冷地では作業の時期が1〜2か月ずれます。 品種によってさらに前後するので、正確な時期は種袋の作型図を確かめてください。
寒冷地東北・北海道・高冷地
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| 春まき | ||||||||||||
| 夏まき |
一般地関東〜近畿の平野部。種袋では中間地と書かれる
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| 春まき | ||||||||||||
| 夏まき |
暖地九州・四国・南関東の平野部
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| 春まき | ||||||||||||
| 夏まき |
品種によってさらに前後します。正確な時期は種袋の作型図をご確認ください。
出典: キュウリの育て方・栽培方法(失敗しない栽培レッスン)(サカタのタネ 園芸通信)
栽培カレンダー
キュウリの一般的な時期を表示しています。
| 作業 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
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| タネまき | 1月はタネまきの時期ではありません | 2月はタネまきの時期ではありません | 3月はタネまきの時期です | 4月はタネまきの時期です | 5月はタネまきの時期です | 6月はタネまきの時期です | 7月はタネまきの時期ではありません | 8月はタネまきの時期ではありません | 9月はタネまきの時期ではありません | 10月はタネまきの時期ではありません | 11月はタネまきの時期ではありません | 12月はタネまきの時期ではありません |
| 植え付け | 1月は植え付けの時期ではありません | 2月は植え付けの時期ではありません | 3月は植え付けの時期ではありません | 4月は植え付けの時期です | 5月は植え付けの時期です | 6月は植え付けの時期です | 7月は植え付けの時期です | 8月は植え付けの時期ではありません | 9月は植え付けの時期ではありません | 10月は植え付けの時期ではありません | 11月は植え付けの時期ではありません | 12月は植え付けの時期ではありません |
| 収穫 | 1月は収穫の時期ではありません | 2月は収穫の時期ではありません | 3月は収穫の時期ではありません | 4月は収穫の時期ではありません | 5月は収穫の時期ではありません | 6月は収穫の時期です | 7月は収穫の時期です | 8月は収穫の時期です | 9月は収穫の時期です | 10月は収穫の時期ではありません | 11月は収穫の時期ではありません | 12月は収穫の時期ではありません |
カレンダーの読み方
- タネまき
- 植え付け
- 収穫
- その時期ではない
露地栽培(屋外の畑・プランター)を想定した目安です。ハウスやトンネルを使うと時期は前後します。同じ露地でも北海道と沖縄では1〜2か月ずれるため、 旬のおおよその位置をつかむものとしてご覧ください。
このページの出典
- 夏すずみタキイ種苗 品種カタログ
- VR夏すずみタキイ種苗 品種カタログ
- 品種プレイバック「夏すずみ」タキイ種苗 最前線WEB
キュウリのほかの品種
14品種。果実の大きさや産地で見比べられます。
- 馬込半白キュウリまごめはんじろきゅうり東京都上部が緑色で、先へ向かうほど白くなる。長さ20〜25cmで両端が丸く、いまのキュウリより太い。キュウリ本来の風味が強く、みずみずしくパリッとした食感になる。
- リトルキューズタキイ種苗のミニキュウリ。果実は長さ9〜11cm程度で、果皮がやわらかい。主枝に雌花が付きやすく、1節に複数着花する節成タイプで、側枝の発生が少ない。浅漬けやピクルスに向く。
- ラリーノホワイト果長9〜10cm神田育種農場が育成したミニキュウリ。果皮が薄白緑色で、果長9〜10cm、果重は約40g。うどんこ病に非常に強い抵抗性を持つ。作りやすく、プランターやコンテナでも育てられる。
- シャープ1埼玉原種育成会のキュウリ。首から尻までよく整った円筒形で、曲がり・尻太・尻コケ・首コケの発生が少ない。果色は首から尻まで濃緑で、シモフリや条線が出ず、高温期でも色ボケが出ない。果皮はなめらかで薄く光沢があり、ブルームの発生は少なくトゲは小さめ。小葉で収穫・整枝・選果がしやすく、省力性が高い。
- 四葉きゅうりすーようきゅうり表面に深いシワと大きなイボが目立つ中国系のキュウリ。果長は30cm前後と長くなる。皮が薄くパリッとした独特の歯ざわりで、漬物にすると持ち味が出る。水分が抜けやすく日持ちしないため、市場流通には向かず、作った人が自分で食べる野菜として残ってきた。この食味を保ったまま長さを21〜22cmに収めたのが、タキイ種苗の短形四葉「シャキット」にあたる。
- 加賀太きゅうりかがふときゅうり石川県加賀野菜石川県の加賀野菜に認定されている太いキュウリ。1本500g前後、太さは直径6〜7cmにもなり、普通のキュウリとは別の野菜に見える。皮が硬いのでむき、種とわたを取り除いてから使う。生でかじるのではなく、煮物、あんかけ、そぼろあんといった加熱料理にするのが地元の食べ方にあたる。
- 毛馬きゅうりけまきゅうり大阪府なにわの伝統野菜大阪の「なにわの伝統野菜」に認定されている半白系のキュウリ。果実の先が濃い緑、付け根側が白くなる二色の見た目が特徴で、果長は30cm前後と長い。付け根に近い部分に苦味があるので、そこを切り落としてから使う。皮が薄く歯切れがよく、ぬか漬けにすると香りが立つ。
- 相模半白さがみはんじろ神奈川県上半分が濃い緑、下半分が白くなる半白系のキュウリ。神奈川県で作られてきた在来系にあたる。皮が薄く歯切れがよいので、ぬか漬けや浅漬けに向く。日持ちしにくく市場流通には合わないため、いまは家庭菜園や地域の直売所が中心になっている。
- 外内島きゅうりとのしまずきゅうり山形県山形県鶴岡市の外内島(とのしまず)地区に伝わる在来キュウリ。強い苦味を持つのが特徴で、その苦味を味わうものとして地元で使われてきた。一般のキュウリが苦味を消す方向に改良されてきたのとは逆に、苦味を残したまま受け継がれている。鶴岡市は国連から食文化創造都市に認定されており、この品種もその在来作物のひとつにあたる。
- 糠塚きゅうりぬかづかきゅうり青森県青森県八戸市の糠塚地区に伝わる在来キュウリ。太く短い形で、普通のキュウリより果径が大きい。皮が薄く、種のまわりが甘い。地元では縦に割って生のまま味噌を付けて食べるのが定番で、漬物より丸かじりで食べられてきた品種にあたる。
- フリーダムサカタのタネが、青臭みの少ない欧米の品種と日本の品種を交配して育成したイボなしキュウリ。2001年発売。果実はイボのない円筒形で果長17〜19cm、果径2.8cm。果色は濃緑でブルームが少なく光沢があり、果肉も緑が濃い。草勢が強く、子づる・孫づるの発生が極めてよい。着果性が主枝・側枝ともに多く、うどんこ病などの耐病性が高い。
- シャキットタキイ種苗の夏秋用の短形四葉系キュウリ。従来の四葉系より秀品率と収量性が高く、平均果長は21〜22cm。うどんこ病・べと病・ウイルス病(特にZYMV)に強く、減農薬栽培に向く。葉はやや大きく初期から草勢が強い。側枝・孫枝とも極めて太く発生がよいので、栽培後半まで草勢が安定する。主枝の雌花率は4〜5月まきで40〜50%。
- ミニキュウリ長さ10cm前後で収穫する小型のキュウリの総称。特定の品種名ではなく、複数の種苗会社がそれぞれの品種名で出している。中東で作られてきた「ベイトアルファ」系の系統が元になっているものが多い。皮が薄くトゲが小さいので皮ごと食べられ、1本を使い切れる大きさなので、少人数の家庭やお弁当に向く。
- 白キュウリしろきゅうり果皮が淡い白緑色から白色になるキュウリの総称で、特定の品種名ではない。各地の在来種にこの色のものがあり、種苗会社からも白系の品種が出ている。皮が薄くみずみずしく、青臭さが少ないものが多い。緑のキュウリに比べて日持ちしにくい傾向がある。