ほかの品種と何が違うのか
皮がやわらかい長卵形。焼く・炒めるに向く扱いやすい中長なす。
この品種が生まれた理由
中長なすは日本でもっとも一般的な形で、長さ12〜15cmほどになる。焼く、炒める、煮る、漬けると用途を選ばないのが強みにあたる。式部は皮がやわらかいので、皮の口当たりが気になる料理でも使いやすい。
味と食感
皮がやわらかいので、焼きなすや炒め物にしたときの口当たりがよい。クセが少なく使いやすい。
式部を育てるときのコツ
この品種だから変わる点だけを挙げています。土づくりや水やりなどナスに共通する基本はナスのページを参照してください。
- 一番果は小さいうちに穫って株を育てる。成らせすぎると株が疲れる。
- ナスは水を大量に使う。水切れさせると皮が硬くなり、実の伸びも止まる。
- 夏に切り戻し(更新剪定)をして追肥すると、秋にもう一度やわらかい実が穫れる。
- 皮がやわらかい長卵形にあたる。擦れ傷がつきやすいので枝を整理する。
プランター・家庭菜園で育てる
- 容量15L程度のプランターで作れる。深さは30cm以上を確保する。
- 扱いやすい中長なすなので、容器でのナス栽培に向く。
- ナスは水を非常に多く要る。容器では朝夕2回の水やりが要る日もある。
収穫適期の見分け方
- 長さ12〜15cmで穫る。扱いやすい中長なすなので、迷ったらこの長さで穫る。
- 皮の艶が落ちたら穫り遅れにあたる。種が硬くなり、皮も口に残るようになる。
- 一番果は小さいうちに穫って株を育てる。
保存と食べ方
皮がやわらかいので焼く・炒めるに向く。新聞紙に包んでポリ袋に入れ、冷蔵の野菜室に置く。
よくある失敗
- 水切れさせると皮が硬くなる。皮のやわらかさが持ち味なので、乾燥させない。
地域別の作型
ナスの一般的な作型を表示しています。 暖地と寒冷地では作業の時期が1〜2か月ずれます。 品種によってさらに前後するので、正確な時期は種袋の作型図を確かめてください。
寒冷地東北・北海道・高冷地
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| 作型 |
一般地関東〜近畿の平野部。種袋では中間地と書かれる
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| 作型 |
暖地九州・四国・南関東の平野部
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| 作型 |
タネまき植え付け収穫
品種によってさらに前後します。正確な時期は種袋の作型図をご確認ください。
出典: ナスの育て方・栽培方法(失敗しない栽培レッスン)(サカタのタネ 園芸通信)
栽培カレンダー
ナスの一般的な時期を表示しています。
| 作業 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
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| タネまき | 1月はタネまきの時期ではありません | 2月はタネまきの時期です | 3月はタネまきの時期です | 4月はタネまきの時期です | 5月はタネまきの時期ではありません | 6月はタネまきの時期ではありません | 7月はタネまきの時期ではありません | 8月はタネまきの時期ではありません | 9月はタネまきの時期ではありません | 10月はタネまきの時期ではありません | 11月はタネまきの時期ではありません | 12月はタネまきの時期ではありません |
| 植え付け | 1月は植え付けの時期ではありません | 2月は植え付けの時期ではありません | 3月は植え付けの時期ではありません | 4月は植え付けの時期です | 5月は植え付けの時期です | 6月は植え付けの時期です | 7月は植え付けの時期ではありません | 8月は植え付けの時期ではありません | 9月は植え付けの時期ではありません | 10月は植え付けの時期ではありません | 11月は植え付けの時期ではありません | 12月は植え付けの時期ではありません |
| 収穫 | 1月は収穫の時期ではありません | 2月は収穫の時期ではありません | 3月は収穫の時期ではありません | 4月は収穫の時期ではありません | 5月は収穫の時期ではありません | 6月は収穫の時期です | 7月は収穫の時期です | 8月は収穫の時期です | 9月は収穫の時期です | 10月は収穫の時期です | 11月は収穫の時期ではありません | 12月は収穫の時期ではありません |
カレンダーの読み方
- タネまき
- 植え付け
- 収穫
- その時期ではない
露地栽培(屋外の畑・プランター)を想定した目安です。ハウスやトンネルを使うと時期は前後します。同じ露地でも北海道と沖縄では1〜2か月ずれるため、 旬のおおよその位置をつかむものとしてご覧ください。
ナスのほかの品種
23品種。果実の大きさや産地で見比べられます。
- 寺島ナスてらしまなす東京都ふつうのナスよりやや小ぶりで、皮が硬く肉質がしっかりしている。ほかの品種より早く穫れる。蔓細千成(つるぼそせんなり)ナスとも呼ばれる。
- 鳥飼茄子とりかいなす大阪府丸なすで、やや下ぶくれの形になる。皮がやわらかく、独特の甘味がある。収穫は7月から9月にあたる。
- 千両二号せんりょうにごうタキイ種苗の夏秋ナスを代表する長卵形品種。トンネルから夏秋どりまで幅広い作型に対応し、品質と栽培のしやすさで長く定評がある。果色は濃黒紫色でつやがよく、果ぞろいがそろう。果皮がやわらかいので、焼く・煮る・炒めるとどの調理にも使える。草勢が旺盛でスタミナがあり、果実の肥大が早い。長期栽培でも生産が安定して多収になる。病気にも強く、プランターでも手軽に作れるため、家庭菜園でナスを育てるときの標準といえる品種。
- 長ナスながなす果実が細長く伸びるタイプのナスの総称で、九州から西日本にかけて主流になっている。東日本で一般的な長卵形(千両など)に比べて皮がやわらかく、加熱すると早くとろける。焼きナスや煮浸しのように、皮ごと火を通して食べる料理に向く。仙台長なす、博多長なすなど、地域ごとに固有の系統がある。
- 米ナスべいなすアメリカ由来の系統をもとにした大型のナス。日本の一般的なナスはヘタが黒紫色だが、米ナスはヘタが緑色なので見分けやすい。果実は太く大きく、果肉が厚くて締まっている。加熱しても形が崩れにくいため、厚切りにしてステーキや田楽、グラタンなどに使われる。生育期間が長めで、収穫までに要する積算温度も普通のナスより多い。
- 水ナスみずなす大阪府なにわの伝統野菜大阪府泉州地域の特産で、なにわの伝統野菜に指定されている。普通のナスより丸みを帯びた形で、名前のとおり水分を非常に多く含む。アクがほとんど無いため、生のまま食べられるという、ナスとしては例外的な性質を持つ。皮がやわらかく、ほのかな甘みがある。浅漬けやぬか漬けにするのが定番で、泉州水なすの浅漬けは大阪の郷土料理として知られる。
- 賀茂ナスかもなす京都府京の伝統野菜京の伝統野菜であり京のブランド産品でもある、京都を代表する丸ナス。直径10cmを超える大きな球形で、ずっしりとした重みがある。皮は薄くやわらかい一方、果肉は緻密でしっかり締まっており、加熱しても形が崩れない。この身の締まりが、油との相性のよさと合わさって「賀茂なすの田楽」という郷土料理を生んだ。ナスの女王とも呼ばれる。
- 竜馬りょうまナスの品種として登録されているが、育成元が公開している品種特性を確認できていない。果形・果重・耐病性はここでは記載しない。確認でき次第あらためて追記する。
- 十全なすじゅうぜんなす新潟県新潟県の在来丸なす。皮がやわらかく、浅漬けにすると独特の歯切れになる。
- 山科なすやましななす京都府京の伝統野菜京の伝統野菜のひとつ。皮が薄く果肉がやわらかい卵形のなすで、焼きなすや煮物に向く。皮の薄さが持ち味だが、そのぶん傷つきやすく日持ちしないため、流通に乗りにくく生産量が限られている。
- 民田なすみんでんなす山形県直径3〜4cmの小丸なす。実が締まっていて、からし漬けや粕漬けにされる。松尾芭蕉が句に詠んだと伝わる。
- 佐土原なすさどわらなす宮崎県宮崎県佐土原の在来なす。淡い紫色の長卵形で、加熱するととろけるようにやわらかくなる。
- 白ナスしろなすアントシアニンを持たないため皮が白いなす。加熱すると強いとろみが出るのが最大の特徴で、焼きなすや天ぷらにすると独特のねっとりした食感になる。皮はやや硬いので、料理によっては皮をむく。
- 真黒なすしんくろなす明治期から作られてきた在来の中長なす。艶のある黒紫色で、皮がやわらかい。現在広く使われている長卵形品種の元をたどるとこの系統に行き着くとされる。
- 仙台長なすせんだいながなす宮城県宮城県で作られてきた、長さ10cmほどの小ぶりな長なす。皮が薄く実が締まっているため、浅漬けにすると歯切れがよい。名前は「長なす」だが、西日本の長なす(20cm以上になる系統)とはまったく大きさが違う。
- 会津丸茄子あいづまるなす福島県直径6〜8cmの丸なす。皮が硬めで実がしっかり詰まっており、漬物にすると独特の歯ごたえが残る。
- ていざなす長野県長さ20cm以上、重さ400gを超える大型のなす。皮も果肉もやわらかく、焼きなすにするととろける。
- 杉谷なすびすぎたになすび滋賀県ヘタの近くがくびれた独特の形をした在来なす。実が締まっていて、田楽や煮物にすると形が崩れにくい。
- 萩たまげなすはぎたまげなす山口県1個500gを超える大型の丸なす。あまりの大きさに驚く(たまげる)ことが名の由来とされる。果肉が緻密でやわらかい。
- 焼きナス用長なすやきなすようながなす皮がむきやすく、加熱するととろける長なす系統の総称。焼きなすは皮を焦がしてむく調理なので、皮離れのよさがそのまま扱いやすさになる。
- 博多長なすはかたながなす福岡県福岡県で作られてきた長なす。長さ25cm以上になり、皮も果肉もやわらかい。西日本で主流の長なすのなかでも特に長く伸びる系統にあたる。
- 小森なすこもりなす小ぶりの丸なす。実が締まっていて漬物に向く。小さいまま穫って丸ごと漬けるのが前提の品種。
- 赤ナスあかなす熊本県熊本県で作られてきた淡い赤紫色の大型なす。肥後赤なすとも呼ばれる。加熱するとやわらかくなり、煮物に使われる。黒紫のナスに見慣れていると色の違いに驚くが、これがこの品種本来の色になる。
