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ハーブ・香味

ヨモギ

本州から九州まで、野原や土手でふつうに見かける多年草。草餅に使うのは3月ごろの若芽で、下のほうの茎は硬くて食べられない。地下茎で横へ広がるので、庭に直接植えると手に負えなくなる。鉢やプランターで作るほうが扱いやすい。乾かした葉は生薬の艾葉にあたり、薬用に作る場合は挿し木でふやして畑に植える。

旬
春
育てやすさ
やさしい
プランター
向く
登録品種
1品種

Artemisia princeps ・ 原産 日本(本州・四国・九州)と朝鮮半島 ・ 出典: ウィキペディア日本語版

よもぎ / 蓬・モチグサ・餅草・艾・艾葉 ・ キク科

栽培カレンダー

タネまき 3〜4月 / 植え付け 9〜10月 / 収穫 3〜9月

月ごとのタネまき・植え付け・収穫の時期(露地栽培の目安)
作業123456789101112
タネまきなしなしありありなしなしなしなしなしなしなしなし
植え付けなしなしなしなしなしなしなしなしありありなしなし
収穫なしなしありありありありありありありなしなしなし

カレンダーの読み方

  • タネまき
  • 植え付け
  • 収穫
  • その時期ではない

露地栽培(屋外の畑・プランター)を想定した目安です。ハウスやトンネルを使うと時期は前後します。同じ露地でも北海道と沖縄では1〜2か月ずれるため、 旬のおおよその位置をつかむものとしてご覧ください。

ヨモギの育て方

土づくりから収穫までの手順を、量と時期の数値つきでまとめています。 露地栽培を想定した目安です。

ヨモギ栽培の前提

科・属
キク科ヨモギ属の多年草。生薬の艾葉は、ヨモギまたはオオヨモギの葉を乾かしたものにあたる
食べるところ
春の若芽。草餅に使う。下のほうの茎は硬くなって向かない
タネまき
3〜4月。ばらまきにして薄く土をかける
挿し木(薬用)
7月下旬〜。穂木の下葉2枚を切り取り、切り口に発根促進剤をつける
定植
9〜10月(薬用の畑作りでは9月中旬〜)
株間
30cm。薬用の2条植えでは条間も30cm
うね
高さ5〜20cmの高うね。うね間に防草シートを張るか全面マルチにする
収穫(食用)
冬を越した3月ごろ、茎の先の若芽を摘む。6〜7月には葉も穫れる
収穫(薬用)
4月上旬〜9月中旬。株丈が20cm以上になったら先端部を刈る
追肥
3月と8月
刈り込み
11月上旬、年内最後の収穫のあとに地ぎわから刈る
同じ畑で作る年数
3年を目安にする

品種の選び方

名前の付いた品種は作られていません。薬用に作る場合も、自分の畑の株から生育のよい個体を選び、挿し木でふやすのが基本になります。徳島県の栽培マニュアルは、縦に伸びる性質や葉の形を見て選ぶように書いています。食用として作るだけなら、近所に生えているものを掘って鉢に植えるところから始められます。生薬の艾葉としては、ヨモギのほかにオオヨモギも基原種に認められています。

育て方の手順

  1. タネをまく、または株を分ける3〜4月

    タネはばらまきにして、薄く土をかけます。発芽するまでは乾かさないようにします。野原から株を掘ってきて植えてもつきます。ハーブ用の元肥入り培養土が手軽です。

    プランターの場合 — 地下茎で横へ広がるので、庭に直接植えるより鉢やプランターのほうが扱いやすくなります。1〜2年に1回、9〜10月ごろに植え替えます。

  2. 挿し木でふやす(薬用に作る場合)7月下旬〜

    生育がよく元気な株を選び、穂木を取ります。下葉を2枚切り取り、茎の切り口に発根促進剤をつけて挿します。茎の中間だけを切ったものや、花芽の付いたものは使いません。茎も葉もしっかりした穂木を選びます。挿したあとはセルトレーで2週間ほど、根が伸びて土が崩れなくなるまで管理します。強い日差しは寒冷紗で遮ります。

    挿し木の時期
    7月下旬〜
    育苗期間
    2週間程度
  3. 畑を作って植え付ける9月中旬〜(家庭では9〜10月)

    トラクターなら深さ20cmほどまで深く耕します。元肥は畑の肥え具合に応じて、堆肥・ようりん・化成肥料を入れます。高さ5〜20cmの高うねを立て、うね間に防草シートを張るか全面マルチにします。株間30cm、2条で植えるなら条間も30cmです。

    耕す深さ
    20cm程度
    株間・条間
    どちらも30cm
    うねの高さ
    5〜20cm
  4. 草を取る11月〜6月

    株丈が30cmくらいになるまでのあいだ、こまめに草を取ります。穫ったあとに雑草が混ざると選り分けに手間がかかるので、収穫の前には必ず草を取っておきます。

  5. 穫る食用は3月ごろ、薬用は4月上旬〜9月中旬

    食用なら、冬を越した3月ごろに茎の先の若芽を摘みます。下のほうは茎が硬くなっていて調理に向きません。6〜7月には葉も穫れます。薬用に刈る場合は、株丈が20cm以上になってから先端部を刈り取ります。夏になると花序ができるので、混ざらないように気をつけます。

    刈り取る高さ
    株丈20cm以上になってから
  6. 乾かす(薬用)穫ったあとすぐ

    刈ったものが蒸れないうちに乾かします。葉が黒く変色しないよう、温度に気をつけます。平型乾燥機か電気乾燥機を使います。

  7. 刈り込んで翌年に備える11月上旬

    年内最後の収穫を終えたら、地ぎわから刈り込みます。追肥は3月と8月に入れます。同じ畑で作り続けるのは3年を目安にして、それ以上は株の勢いを見て判断します。

よくある失敗と防ぎ方

起きること原因防ぎ方
庭じゅうに広がって手に負えなくなる地下茎で横へ伸びる。繁殖力が強く、まわりの植物の生育を抑えることもある広げたくないなら鉢やプランターで作る。地植えにするなら仕切りを入れる
穫った若芽が硬くて食べられない茎の下のほうまで摘んだ。下は早く硬くなる茎の先の、やわらかい部分だけを摘む
乾かした葉が黒くなった刈ったあと蒸れた、または乾燥の温度が高すぎた蒸れないうちに乾かしはじめ、温度に気をつける
穫ったものに雑草や花が混ざる収穫前の除草を省いた。夏は花序ができている穫る前に必ず草を取る。夏の収穫では花序が入らないように見ながら刈る

主な病気と害虫

  • 害虫アブラムシ新芽に付く。春の若芽を穫る作物なので、食べる部分にそのまま付くことになる。
  • 害虫ヨモギエダシャク名前のとおりヨモギに付くシャクガの幼虫。枝に似た姿で止まるので見つけにくい。
  • 病気さび病葉に粉を吹いたような斑点が出る。株が茂って風通しが悪くなると出やすい。

ヨモギの育て方の出典

ここに書いた数値と時期は、次の資料で確かめています。

栄養成分

可食部100gあたり / 野菜類/よもぎ/葉/生

エネルギー
43kcal
たんぱく質
(4.2)g
脂質
-g
炭水化物
-g
食物繊維総量
7.8g
カリウム
890mg
カルシウム
180mg
鉄
4.3mg
ビタミンK
340µg
葉酸
190µg
ビタミンC
35mg
食塩相当量
0g

「Tr」は微量、「(0)」は推定値としてのゼロ、「-」は未測定を表します。
出典: 日本食品標準成分表(八訂)増補2023年(文部科学省・食品番号 06301)