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ハーブ・香味

サンショウ

ミカン科の落葉低木。春の若葉を木の芽、雄花を花山椒、初夏の未熟な実を実山椒、熟した果皮を乾かして粉山椒に使う。1本の木から季節ごとに違うものが穫れる。雌雄異株なので、実を穫るには雄木を近くに植える。枝に鋭い棘があり、移植に弱く、真夏の直射日光と乾燥を嫌う。つぎ木苗を植えて穫れ始めるまで10年ほどかかる。実山椒の収穫量は和歌山県が約8割を占める。足立のつまものでは木の芽として使われている。

旬
春・初夏
育てやすさ
むずかしい
プランター
広さが要る
登録品種
3品種

Zanthoxylum piperitum ・ 原産 東アジア。日本列島と朝鮮半島が原産とされ、日本では北海道南西部から屋久島にかけて自生する ・ 出典: ウィキペディア日本語版

さんしょう / 山椒・ハジカミ ・ ミカン科

栽培カレンダー

タネまき — / 植え付け 12月・1〜3月 / 収穫 4〜8月

月ごとのタネまき・植え付け・収穫の時期(露地栽培の目安)
作業123456789101112
植え付けありありありなしなしなしなしなしなしなしなしあり
収穫なしなしなしありありありありありなしなしなしなし

カレンダーの読み方

  • タネまき
  • 植え付け
  • 収穫
  • その時期ではない

露地栽培(屋外の畑・プランター)を想定した目安です。ハウスやトンネルを使うと時期は前後します。同じ露地でも北海道と沖縄では1〜2か月ずれるため、 旬のおおよその位置をつかむものとしてご覧ください。

サンショウの育て方

土づくりから収穫までの手順を、量と時期の数値つきでまとめています。 露地栽培を想定した目安です。

サンショウ栽培の前提

科・属
ミカン科サンショウ属。落葉低木にあたる。柑橘と違って冬に葉を落とす
食べるところ
春の若葉(木の芽)、雄花(花山椒)、未熟な実(実山椒)、熟した果皮(粉山椒)
雌雄
雌雄異株。雄木の花粉を雌木が受粉してはじめて実が付く
雄木の割合
雌木10本に対して雄木1本
花粉を運ぶもの
ミツバチなどの昆虫。開花期に好天が続かないと収穫に響く
樹高
1〜3m。暖かい地域では数mになることもある
花
4〜5月に黄緑色の小さな花が咲く
植え付け
12〜3月。厳寒期は避ける
苗
病気に強い台木につぎ木したもの
植える本数
10アールあたり70〜80本
穫れ始め
つぎ木苗を植えて10年目ごろから
よく穫れる期間
収穫が始まってから5〜10年
木の寿命
20〜25年
収穫(実山椒)
5月中〜下旬
収穫(乾燥用)
7〜8月
除草
春から夏。根が浅く広がるので除草剤を使わず草刈機で行う
せん定と堆肥
冬から春
好む場所
水はけがよく水分のある半日陰。真夏の直射日光と移植に弱い
産地
実山椒の収穫量は和歌山県が約8割を占める

品種の選び方

実を穫るつもりなら、つぎ木した苗を買います。タネからまくと、棘の無い朝倉山椒でも棘が出てしまい、そのうえ雌雄のどちらになるかが分かりません。産地では病気に強い台木につぎ木した苗を植えています。実が大粒で房のように付き、栽培に向くのがぶどう山椒です。棘が無くて扱いやすいのは朝倉山椒で、江戸時代から珍重されてきました。小粒ですが香りがよいのは飛騨で作られてきた高原山椒です。木の芽だけを使うなら雄木でもかまいませんが、実を穫るなら雌木を選び、近くに雄木を植えます。

育て方の手順

  1. 苗を選んで植える12〜3月。厳寒期は避ける

    病気に強い台木につぎ木した苗を植えます。雌雄異株なので、実を穫るには雌木10本に対して雄木1本の割合で植えます。産地では10アールあたり70〜80本を植えています。水はけがよく、真夏の強い日ざしが直接当たらない半日陰を選びます。移植に弱く、動かすと枯れることがあるので、場所は先に決めます。

    植え付け
    12〜3月
    雄木の割合
    雌木10本に対して1本
    植える本数
    10アールあたり70〜80本
    樹高
    1〜3m
  2. 株元を乾かさない植え付けのあと、通年

    根が地中の浅いところに広がるため、乾燥に弱くなります。株元に敷きわらを置いて乾きを防ぎます。水はけのよい土を好みますが、水分そのものは要る木です。真夏の直射日光も嫌います。

  3. 草を刈る春から夏

    根が浅く広がるので除草剤は使えません。草刈機で刈ります。春から夏にかけての除草が、産地でも大事な作業に挙げられています。

  4. せん定して堆肥を入れる冬から春

    翌年の実付きをよくするために、冬から春にかけてせん定し、堆肥を入れます。枝に鋭い棘があるので、棘の無い朝倉山椒以外では手と腕を保護して作業します。

  5. 木の芽と花を使う4〜5月

    春に伸びる若葉が木の芽です。香りがよく、焼き物や煮物の添え、汁の吸い口、木の芽味噌に使います。花は4〜5月に咲き、雄花は花山椒として佃煮や当座煮にします。花山椒鍋のように、花そのものを主役にする季節料理もあります。

  6. 実山椒を穫る5月中〜下旬

    未熟な青い実を房ごと手で摘みます。産地では炎天下で一房ずつ、実が傷まないように摘んでいます。佃煮やちりめん山椒にするときは、あく抜きをしてから使います。

  7. 熟した果皮を乾かす7〜8月から秋

    有田川町のぶどう山椒では、乾燥用を7〜8月に摘みます。実そのものは秋に赤褐色まで熟し、割れて中から黒いタネが出ます。この果皮を乾かして挽いたものが粉山椒です。香りが飛びやすいので、使う直前に挽くか、挽いたものは冷凍で保存します。

よくある失敗と防ぎ方

起きること原因防ぎ方
何年たっても実が1つも付かない雌木だけを植えた。サンショウは雌雄異株にあたる雌木10本に対して雄木を1本植える。1本だけ植えるなら実は穫れないものとして木の芽に使う
花は咲いたのに実が少ない開花期に天気が悪く、花粉を運ぶ昆虫が動かなかった天気は変えられないので、雄木を雌木の近くに置き、昆虫が来る環境を保つ
タネからまいたら棘のある木になった朝倉山椒はタネからでは棘が出る。突然変異でできた系統にあたる棘の無い木が欲しいなら、つぎ木した苗を買う
植え替えたら枯れた移植に弱い植える場所を先に決めて動かさない
夏に葉が枯れ込んだ真夏の直射日光と、根まわりの乾燥半日陰に植え、株元に敷きわらを置いて乾かさない
粉山椒の香りがしない挽いてから時間がたった使う直前に挽く。挽いたものは冷凍で保存する

主な病気と害虫

  • 害虫アゲハチョウの幼虫ミカン科の葉を食べる。若い木は食べつくされると枯れるので、見つけたら取り除く。

サンショウの育て方の出典

ここに書いた数値と時期は、次の資料で確かめています。

栄養成分

可食部100gあたり / 調味料及び香辛料類/<香辛料類>/さんしょう/粉

成分表に生の行が無いため、乾燥・精白した状態の値です。水分が抜けている分だけ濃く出るので、生の野菜の数字とそのまま比べられません。

エネルギー
375kcal
たんぱく質
-g
脂質
-g
炭水化物
-g
食物繊維総量
-g
カリウム
1700mg
カルシウム
750mg
鉄
10.0mg
ビタミンK
-µg
葉酸
-µg
ビタミンC
0mg
食塩相当量
0g

「Tr」は微量、「(0)」は推定値としてのゼロ、「-」は未測定を表します。
出典: 日本食品標準成分表(八訂)増補2023年(文部科学省・食品番号 17066)