葉菜類
ギョウジャニンニク
山の沢沿いや湿地に生えるネギの仲間で、ニンニクに似た強い香りがある。タネをまいてから穫れるまで4〜5年かかり、山菜のなかでもとりわけ気の長い作物にあたる。同じ株から毎年穫ると弱るので、1〜2年おきに休ませる。有毒のイヌサフラン(コルチカム)やバイケイソウ類と若葉がよく似ており、誤って食べて亡くなった例がある。山で採ったものは口にしない。
- 旬
- 春
- 育てやすさ
- むずかしい
- プランター
- 広さが要る
- 登録品種
- 1品種
Allium victorialis subsp. platyphyllum ・ 原産 日本(北海道〜本州中北部) ・ 出典: ウィキペディア日本語版
ぎょうじゃにんにく / 行者にんにく・アイヌネギ・キトビロ・ヒトビロ ・ ヒガンバナ科
栽培カレンダー
タネまき 7月 / 植え付け 9月 / 収穫 4月
| 作業 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| タネまき | 1月はタネまきの時期ではありません | 2月はタネまきの時期ではありません | 3月はタネまきの時期ではありません | 4月はタネまきの時期ではありません | 5月はタネまきの時期ではありません | 6月はタネまきの時期ではありません | 7月はタネまきの時期です | 8月はタネまきの時期ではありません | 9月はタネまきの時期ではありません | 10月はタネまきの時期ではありません | 11月はタネまきの時期ではありません | 12月はタネまきの時期ではありません |
| 植え付け | 1月は植え付けの時期ではありません | 2月は植え付けの時期ではありません | 3月は植え付けの時期ではありません | 4月は植え付けの時期ではありません | 5月は植え付けの時期ではありません | 6月は植え付けの時期ではありません | 7月は植え付けの時期ではありません | 8月は植え付けの時期ではありません | 9月は植え付けの時期です | 10月は植え付けの時期ではありません | 11月は植え付けの時期ではありません | 12月は植え付けの時期ではありません |
| 収穫 | 1月は収穫の時期ではありません | 2月は収穫の時期ではありません | 3月は収穫の時期ではありません | 4月は収穫の時期です | 5月は収穫の時期ではありません | 6月は収穫の時期ではありません | 7月は収穫の時期ではありません | 8月は収穫の時期ではありません | 9月は収穫の時期ではありません | 10月は収穫の時期ではありません | 11月は収穫の時期ではありません | 12月は収穫の時期ではありません |
カレンダーの読み方
- タネまき
- 植え付け
- 収穫
- その時期ではない
露地栽培(屋外の畑・プランター)を想定した目安です。ハウスやトンネルを使うと時期は前後します。同じ露地でも北海道と沖縄では1〜2か月ずれるため、 旬のおおよその位置をつかむものとしてご覧ください。
ギョウジャニンニクの育て方
土づくりから収穫までの手順を、量と時期の数値つきでまとめています。 露地栽培を想定した目安です。
ギョウジャニンニク栽培の前提
- 科・属
- ヒガンバナ科ネギ属。地下にラッキョウに似た3〜5cmの鱗茎をつける
- 適地
- 沢沿いや湿り気のある林床。林の外に植えるなら遮光する
- 播種
- 7月下旬。花のあとの果実が裂けた直後に採って、そのまま播く
- 播種床
- うね幅1m、高さ10cm。薄く覆土して敷きわらをする
- 定植
- 9月下旬。うね幅60cm、株間20cmの3条植え。1アールあたり2,000株
- 施肥
- 完熟した有機質肥料を使う。化学肥料は肥料やけを起こす
- 追肥
- 1アールあたり30kgを目安に、晩秋(11月中旬)か早春(3月中旬)
- 収穫までの年数
- 播種から4〜5年
- 収穫
- 4月。葉が開いたころ、根元を3cmほど残して切る
- 穫る間隔
- 毎年同じ株から穫ると弱る。1〜2年おきにする
- 軟白
- もみがらを6cmほど敷くと、生食に向く長さに軟白できる
品種の選び方
改良された品種は出回っておらず、自生地から採った株がそのまま使われています。産地ごとに萌芽期や開花期の早い遅い、葉の形、葉のつやが違い、株分けを重ねても年を経てもその違いは変わりません。林内に生える陰地型と、葉の丸いものなどが知られています。タネからでは穫れるまでに4〜5年かかるため、苗を手に入れて植えるほうが早く穫れます。
育て方の手順
タネを採ってすぐ播く7月下旬
花は7月上旬ごろ、株の中心から50〜60cmに伸びます。花球の上の果実が裂け、下のほうが色あせたころに採ります。1つの花に約40個の果実がつき、1個の果実から1〜3個のタネが取れます。採った果実を手でもんでタネを出し、そのまま播きます。乾かしてから春に播くと、その年は根が出るだけで芽は翌年になり、1年遅れます。
- 採りまきの出芽率
- 40.0%
- 春播きの出芽率
- 15.3%
- 1つの花につく果実
- 約40個
- 1個の果実から取れるタネ
- 1〜3個
播種床を作る播種の1か月前まで
1アールあたり堆肥300kg、鶏ふん10kg、油かす10kgを播種の1か月前までに施し、耕して土になじませます。うね幅1m、高さ10cmの床を作り、播いたあとは薄く覆土して敷きわらをします。冬は敷きわらで凍み上がりを防ぎます。
- うね幅
- 1m
- 床の高さ
- 10cm
- 堆肥
- 1アールあたり300kg
定植9月下旬
定植の1か月前に1アールあたり堆肥300kg、鶏ふん10kgを施して耕しておきます。うね幅60cm、株間20cmの3条植えで、1アールあたり2,000株になります。林床に植える場合はもともと半日陰ですが、林の外に作るなら遮光します。
- うね幅
- 60cm
- 株間
- 20cm。3条植え
- 1アールあたり
- 2,000株
追肥晩秋(11月中旬)か早春(3月中旬)
芽が出てから花の咲くころにかけて、よく養分を吸います。春に施すと翌春の萌芽が早くなり、鱗茎の太りも進みます。ただし化学肥料を使うと肥料やけで生育不足になったり枯れたりするので、完熟した牛ふん堆肥・鶏ふん・油かすなどを使います。
- 追肥の量
- 1アールあたり30kgが目安
収穫4月。播種から4〜5年目
若芽が伸びて葉が開いたころ、根元を3cmほど残して切ります。1束100〜300gにまとめます。毎年同じ株から穫ると株が弱っていくので、1〜2年おきに休ませます。穫ったあと元に戻るまで3年かかるため、毎年穫りたいなら3か所で育てることになります。
- 残す根元
- 3cmほど
- 1束
- 100〜300g
- 回復にかかる年数
- 3年
よくある失敗と防ぎ方
| 起きること | 原因 | 防ぎ方 |
|---|---|---|
| 有毒植物と間違えて中毒を起こす | イヌサフラン(コルチカム)、スズラン、バイケイソウ類と若葉がよく似ている | ギョウジャニンニクは強いニンニク臭があり、根元に赤い網目状のハカマがある。においがしなければ食べない。イヌサフランは葉と球根に猛毒があり、食べて亡くなった例もある。山で採ったものは口にしない |
| 何年たっても穫れない | 播種から収穫まで4〜5年かかる作物にあたる | タネから始めるなら年数を見込む。早く穫りたいなら苗を手に入れる |
| 株がだんだん小さくなる | 毎年同じ株から穫っている | 1〜2年おきに休ませる。毎年穫るなら3か所に分けて育てる |
| 肥料をやったのに生育が落ちる、枯れる | 化学肥料による肥料やけ | 完熟した有機質肥料(牛ふん堆肥・鶏ふん・油かす)を使う |
| 春に播いたのに芽が出ない | 乾かしたタネを春に播くと、その年は根が出るだけで芽は翌年になる | 果実が裂けた直後に採って、そのまま播く。出芽率が15.3%から40.0%に上がる |
| 山から採ってきた株が減っていく | 育つのに時間がかかるため、採りすぎると回復しない | 自然保護区など採取が禁じられている場所がある。栽培株を手に入れて育てる |
主な病気と害虫
ギョウジャニンニクの育て方の出典
ここに書いた数値と時期は、次の資料で確かめています。
- 山菜類 野菜栽培技術指針(ギョウジャニンニク)秋田県
- ギョウジャニンニクの特性と栽培法北海道立総合研究機構 十勝農業試験場
- 野菜・山菜とそれに似た有毒植物 ギョウジャニンニク農林水産省
栄養成分
可食部100gあたり / 野菜類/ぎょうじゃにんにく/葉/生
- エネルギー
- 35kcal
- たんぱく質
- (2.4)g
- 脂質
- (0.1)g
- 炭水化物
- -g
- 食物繊維総量
- 3.3g
- カリウム
- 340mg
- カルシウム
- 29mg
- 鉄
- 1.4mg
- ビタミンK
- 320µg
- 葉酸
- 85µg
- ビタミンC
- 59mg
- 食塩相当量
- 0g
「Tr」は微量、「(0)」は推定値としてのゼロ、「-」は未測定を表します。
出典: 日本食品標準成分表(八訂)増補2023年(文部科学省・食品番号 06071)
ギョウジャニンニクの品種
1品種。カードを押すと特徴と栽培カレンダーが見られます。