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葉菜類

コゴミ

クサソテツというシダの若芽。渦を巻いた芽が立ち上がる姿から屈(こごみ)と呼ばれる。アクが無く、下ゆでだけでおひたしや天ぷらにできる。谷沿いのような湿った半日陰に自生し、乾燥に弱い。胞子から育てると成株まで10年かかるので、地下茎か組織培養苗で殖やす。定植から2〜3年で穫れるようになり、ハウスに伏せこむふかし栽培なら2月ごろから出回る。

旬
春
育てやすさ
ふつう
プランター
向く
登録品種
1品種

Matteuccia struthiopteris ・ 原産 日本〜北半球の温帯 ・ 出典: ウィキペディア日本語版

こごみ / クサソテツ・草蘇鉄・ガンソク・屈 ・ コウヤワラビ科

栽培カレンダー

タネまき — / 植え付け 3月・10〜11月 / 収穫 2〜5月

月ごとのタネまき・植え付け・収穫の時期(露地栽培の目安)
作業123456789101112
植え付け
1月は植え付けの時期ではありません
2月は植え付けの時期ではありません
3月は植え付けの時期です
4月は植え付けの時期ではありません
5月は植え付けの時期ではありません
6月は植え付けの時期ではありません
7月は植え付けの時期ではありません
8月は植え付けの時期ではありません
9月は植え付けの時期ではありません
10月は植え付けの時期です
11月は植え付けの時期です
12月は植え付けの時期ではありません
収穫
1月は収穫の時期ではありません
2月は収穫の時期です
3月は収穫の時期です
4月は収穫の時期です
5月は収穫の時期です
6月は収穫の時期ではありません
7月は収穫の時期ではありません
8月は収穫の時期ではありません
9月は収穫の時期ではありません
10月は収穫の時期ではありません
11月は収穫の時期ではありません
12月は収穫の時期ではありません

カレンダーの読み方

  • タネまき
  • 植え付け
  • 収穫
  • その時期ではない

露地栽培(屋外の畑・プランター)を想定した目安です。ハウスやトンネルを使うと時期は前後します。同じ露地でも北海道と沖縄では1〜2か月ずれるため、 旬のおおよその位置をつかむものとしてご覧ください。

コゴミの育て方

土づくりから収穫までの手順を、量と時期の数値つきでまとめています。 露地栽培を想定した目安です。

コゴミ栽培の前提

科
コウヤワラビ科。シダ植物にあたる。和名はクサソテツ
適地
谷沿いなど土壌水分が多い半日陰。乾燥に強くない
殖やし方
地下茎(ランナー)か組織培養苗。胞子からだと成株まで10年かかる
根株の採取
葉が枯れはじめる10月下旬以降
定植
春の萌芽前(3月)か、根株を掘り取った直後(10〜11月)
株間
条間80〜100cm、株間20〜30cm
植える深さ
クラウン部分は地上に出す。ランナーは15cmに切り、3〜5cmの深さに水平に
遮光
5〜10月は遮光率60%程度
収穫までの年数
定植後2〜3年。直径50mm以上の株から穫れる
ふかし栽培の低温
7.2℃以下に600〜700時間当てる。1月以降に伏せこむ
ふかしの栽植密度
100株/㎡
ふかしの遮光
遮光率98%以上。トンネル内は最高30℃を目安に換気
ふかしの収穫まで
平均気温22℃で伏せこみから26日ほど(有効積算温度556℃)
収穫
芽の長さが15cm以上でハサミで根元から切る。1株70gが目標

品種の選び方

特定の品種はありません。山野の自生株を掘り取るか、優良系統の組織培養苗を使います。組織培養苗は大量に均一な株がそろい、生育も旺盛です。似た種にミヤマシケシダ(ヒガケコゴミ)やキヨタキシダがあり、これらも食べられますが、栽培にはクサソテツを選びます。徳島県では棚田や谷沿いの畑、北斜面の山林、石垣の陰などが栽培地に使われています。

育て方の手順

  1. 植える場所を決める定植の前

    谷沿いの畑、棚田とその周辺、北斜面の山林、石垣の陰など、湿り気があって半日陰になる場所が向きます。乾燥地で日当たりのよい場所を使うなら、灌水と遮光が要ります。作土が深く、有機質に富み、水はけがよくて保水力もある土が理想にあたります。

  2. 苗を用意する10月下旬以降

    根株の採取は、葉が枯れはじめる10月下旬以降にします。気温が10℃以下になると養分が葉から根株へ移り、茎葉が黄色くなって掘り取れるようになります。大きな株より中〜小株のほうが掘る労力が少なく、活着もよくなります。ランナーを傷めないよう稲刈り鎌などで丁寧に掘り、乾かないよう袋に入れます。資源を守るため、直径10cm以下の株は掘り取りません。

    採取の時期
    10月下旬以降
    掘り取らない大きさ
    直径10cm以下
  3. 定植春の萌芽前(3月)か、掘り取った直後

    条間80〜100cm、株間20〜30cmで植えます。子株は深植えにせず、クラウン部分が地上に出るようにします。ランナーは15cmほどに切り、3〜5cmの深さに水平に植えます。苗は掘り取った直後に植えると株が弱りません。萌芽前に緩効性肥料を窒素・リン酸・カリ各10kg程度、圃場全面にまきます。

    条間
    80〜100cm
    株間
    20〜30cm
    ランナーの長さ
    15cm。深さ3〜5cmに水平に

    プランターの場合 — 深さ30cm以上の容器に1株。半日陰に置いて乾かさないようにします。

  4. 植えたあとの管理5〜10月

    乾燥を防ぐため株元に敷きわらをします。5〜10月の遮光率は60%程度にします。標高が低い、土が乾く、苗が小さいといった条件では、もっと強く遮光します。植え付け直後と葉が茂る最盛期は水を多めにやります。葉が茂るまでは雑草を抜きます。

    遮光率
    5〜10月に60%程度
  5. ふかし栽培1月以降に伏せこむ

    定植後2〜3年たち、直径50mm以上になった株を掘り取ります。株が十分に寒さに当たって自発休眠から覚めた時期を選びます。7.2℃以下の低温に600〜700時間当たっている必要があるためです。ハウス内にふかし床とトンネルを作り、もみがらやおがくずを培地にします。栽植密度は100株/㎡、株の高さと列をそろえ、株が埋まらない程度に培地を入れます。遮光フィルムで98%以上遮光し、トンネル内は最高30℃を目安に換気します。

    使う株の大きさ
    直径50mm以上
    低温の要求
    7.2℃以下に600〜700時間
    栽植密度
    100株/㎡
    遮光率
    98%以上
  6. 収穫芽の長さが15cm以上になったら

    芽が15cm以上に伸びたら、ハサミなどで根元から切ります。1株70gが目標です。ふかし栽培では、平均気温22℃で管理すると伏せこみから26日ほどで初収穫になります(有効積算温度556℃)。ふかしに使った株は露地で5年ほど養成すれば、また使えます。

    穫りごろの長さ
    15cm以上
    1株の目標
    70g
    伏せこみから
    26日ほど(平均気温22℃)

よくある失敗と防ぎ方

起きること原因防ぎ方
植えた年に穫れない株を養成してから穫る作物にあたる定植後2〜3年待つ。直径50mm以上になった株から穫る
夏に株が弱る乾燥と強い日ざし5〜10月は遮光率60%程度にし、敷きわらで土の乾きを防ぐ
ふかしても芽が出そろわない低温に当たっていない7.2℃以下に600〜700時間当ててから伏せこむ。1月以降が目安
胞子をまいても育たない胞子から成株になるまで10年ほどかかる地下茎(ランナー)か組織培養苗を使う
株元が腐る白絹病無病の土地と苗を使い、乾かしすぎないようにする

主な病気と害虫

  • 病気白絹病株元が腐る。無病の土地と苗を使い、過乾燥を避ける
  • 害虫ヨトウムシ夜に葉を食べる。捕殺するか、発生初期に生物農薬を使う
  • 害虫アブラムシ若芽に付く。見つけしだい取り除く

コゴミの育て方の出典

ここに書いた数値と時期は、次の資料で確かめています。

栄養成分

可食部100gあたり / 野菜類/こごみ/若芽/生

エネルギー
25kcal
たんぱく質
(2.2)g
脂質
-g
炭水化物
-g
食物繊維総量
5.2g
カリウム
350mg
カルシウム
26mg
鉄
0.6mg
ビタミンK
120µg
葉酸
150µg
ビタミンC
27mg
食塩相当量
0g

「Tr」は微量、「(0)」は推定値としてのゼロ、「-」は未測定を表します。
出典: 日本食品標準成分表(八訂)増補2023年(文部科学省・食品番号 06083)

主な産地

2024年産 / 全国の生産量 61.2 t / 統計での作物名: くさそてつ(こごみ)

  1. 秋田県23.6 t38.6%
  2. 山形県11.6 t19.0%
  3. 新潟県5.1 t8.3%
  4. 長野県3.7 t6.0%
  5. 福島県2.9 t4.7%
  6. 島根県2.5 t4.1%
  7. 青森県2.1 t3.4%
  8. 宮城県2.1 t3.4%
  9. 富山県1.1 t1.8%
  10. 岩手県1 t1.6%

出典: 特用林産物生産統計調査(林野庁)