葉菜類
ジュンサイ
沼や池に浮かぶ水草で、開く前の若芽をぬめりごと食べる。ぬめりは寒天質の分泌物で、これが多いものほど値打ちが高い。水の質が悪いと育たないため、産地は限られる。国内の主産地は秋田県三種町で、水深と水温の管理が仕事の中心になる。株を植えて穫れるまで3年かかる。
- 旬
- 夏
- 育てやすさ
- むずかしい
- プランター
- 向く
- 登録品種
- 1品種
Brasenia schreberi ・ 原産 北米〜南米、東アジア〜南アジア、オーストラリア、アフリカ ・ 出典: ウィキペディア日本語版
じゅんさい / 蓴菜・ぬなわ・沼縄 ・ ハゴロモモ科
栽培カレンダー
タネまき — / 植え付け 6〜7月 / 収穫 6〜8月
| 作業 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 植え付け | 1月は植え付けの時期ではありません | 2月は植え付けの時期ではありません | 3月は植え付けの時期ではありません | 4月は植え付けの時期ではありません | 5月は植え付けの時期ではありません | 6月は植え付けの時期です | 7月は植え付けの時期です | 8月は植え付けの時期ではありません | 9月は植え付けの時期ではありません | 10月は植え付けの時期ではありません | 11月は植え付けの時期ではありません | 12月は植え付けの時期ではありません |
| 収穫 | 1月は収穫の時期ではありません | 2月は収穫の時期ではありません | 3月は収穫の時期ではありません | 4月は収穫の時期ではありません | 5月は収穫の時期ではありません | 6月は収穫の時期です | 7月は収穫の時期です | 8月は収穫の時期です | 9月は収穫の時期ではありません | 10月は収穫の時期ではありません | 11月は収穫の時期ではありません | 12月は収穫の時期ではありません |
カレンダーの読み方
- タネまき
- 植え付け
- 収穫
- その時期ではない
露地栽培(屋外の畑・プランター)を想定した目安です。ハウスやトンネルを使うと時期は前後します。同じ露地でも北海道と沖縄では1〜2か月ずれるため、 旬のおおよその位置をつかむものとしてご覧ください。
ジュンサイの育て方
土づくりから収穫までの手順を、量と時期の数値つきでまとめています。 露地栽培を想定した目安です。
ジュンサイ栽培の前提
- 科・属
- ハゴロモモ科ジュンサイ属。水に浮かぶ多年草にあたる
- 食べるところ
- 開く前の若芽。ぬめり(寒天質)ごと食べる
- 場所
- 沼地や古いため池、水田を改良した場所。水量が豊富なところ
- 底土
- 粘質土で、水田と同じくらいの透水性があるものがよい
- 苗
- 植え付けから5年以上たった株の、長さ約1mの地下茎。直立茎4〜5本と根が付いたもの
- 定植
- 6〜7月。水温が高く生育の盛んな時期
- 植える密度
- 1㎡に直立茎1本、または3.3㎡に苗1本。条間1m
- 10アールあたり
- 800〜1000本
- 植える深さ
- 5〜10cm。そのときの水深は約15cm
- 生育適温(水温)
- 25℃前後。30℃を超えると水草が茂って生育が止まる
- 収穫までの年数
- 3年目から
- 収穫
- 6〜8月。同じ場所を6〜7日おきに穫れる
- 目標収量
- 10アールあたり400kg
品種の選び方
品種として名前が付いて売られてはいません。産地では在来の株をそのまま使っています。よく知られた品種はありませんが、現地では葉裏が緑で穫ったものの色上がりがよい青系と、葉裏が赤みを帯びた赤系の2つを分けて作っています。はじめて作るときは、産地から株を分けてもらうのが確実です。国内で流通するものの多くは中国産で、国産は限られます。
育て方の手順
沼をつくる植え付けの年の6月まで
沼地や古いため池、水田を改良した場所を使います。水量が豊富で、収穫期まで水を確保できることが条件になります。底土は粘質土で、水田と同じくらいの透水性があるものが向きます。水が漏れやすい場所は、ベントナイトを入れてから代かきをして平らにならします。造成は、植える年の6月ごろまでに終えます。
苗を用意する定植の前
植え付けから5年以上たった、勢いのある株から取ります。1本の苗は、長さ約1mの地下茎と、その節から伸びた4〜5本の直立茎、それに節から出た根からなります。茎・幼葉・展開葉・根と地下茎がそろった健全なものを選びます。
- 地下茎の長さ
- 約1m
- 直立茎
- 4〜5本
植えつける6〜7月
水温が高く生育の盛んな時期に植えます。1㎡に直立茎1本、または3.3㎡に苗1本の割合で、縦横どちらかの一方向に列をつくって並べます。条間は約1mです。10アールあたり800〜1000本になります。植えるときの水深は約15cm、植える深さは5〜10cmにします。
- 条間
- 約1m
- 10アールあたり
- 800〜1000本
- 植えるときの水深
- 約15cm
- 植える深さ
- 5〜10cm
プランターの場合 — 鉢でも作れます。直径30cm以上、深さ50cmほどの容器に土を入れ、深さ5cmの穴に植えて水を張ります。複数植えるなら15cmほど離します。
水深を年ごとに変えていく植え付けの年から
この作物は水の管理がほとんどすべてにあたります。1年目は植え付けから20〜30日目ごろに水深を約30cmにし、生育に合わせて少しずつ深くして最後は50〜70cmにします。冬は約50cmです。2年目は春30cm、夏から秋60cm、冬50cm以上とし、水温を15〜22℃に保ちます。収穫に入る3年目は、5月ごろ60cm、穫りはじめたら80〜100cm、冬は50cm以上にします。夏の暑い時期は水がよどまないよう、水口と水尻に気をつけます。
- 1年目
- 30cm →最終50〜70cm
- 2年目
- 春30cm・夏秋60cm・冬50cm以上
- 3年目
- 5月60cm・収穫期80〜100cm
- 保ちたい水温
- 15〜22℃
追肥と草取り2年目以降
追肥は9月中旬に有機質の肥料を主に使います。産地の例では10アールあたり大豆かす80kgほど、尿素10kgほどです。草取りは、地下茎を傷めないよう気温の低い朝夕に水位を下げ、採取舟を使って手で取ります。雑草が花を咲かせて実を結ぶ前に取り、取ったあとは水を入れ替えて種を流します。
- 追肥の時期
- 9月中旬
- 10アールあたり
- 大豆かす80kg・尿素10kg
収穫6〜8月。3年目から
植えてから3年目に穫りはじめます。水面すれすれの高さに作った採取舟に乗り、葉の大きさが5cmくらいでまだ開いていない若芽を摘み取ります。同じ場所を6〜7日おきに穫れるので、花を咲かせないよう計画を立てて人手を配ります。梅雨どきに一部が黒ずんだら、沼の水を入れ替えます。
- 穫る大きさ
- 葉が5cmくらいで開く前
- 同じ場所の間隔
- 6〜7日
- 舟の側面の高さ
- 約30cm
よくある失敗と防ぎ方
| 起きること | 原因 | 防ぎ方 |
|---|---|---|
| 植えた年に穫れない | 株が育つまで年数がかかる | 3年目から穫りはじめる。それまでは水深を年ごとに深くして株を太らせる |
| 生育が止まる | 水温が30℃を超え、水草が茂った | 地下水などを入れて水温を下げる。生育適温は水温25℃前後 |
| 梅雨どきに一部が黒ずむ | 水がよどんだ | 沼の水を入れ替える。夏は水口と水尻に気をつけて水を動かす |
| 雑草に負ける | 水中の雑草が種を落として増えた | 花が咲いて実を結ぶ前に手で取る。取ったあとは水を入れ替えて種を流す |
| 草取りで株が傷む | 地下茎を引っぱった | 気温の低い朝夕に水位を下げ、採取舟を使って丁寧に手で取る |
主な病気と害虫
ジュンサイの育て方の出典
ここに書いた数値と時期は、次の資料で確かめています。
栄養成分
可食部100gあたり / 野菜類/じゅんさい/若葉/水煮びん詰
成分表に生の行が無いため、水煮にしてびん詰にした状態の値です。加工の途中で水へ溶け出す成分がある分だけ薄く出るので、生の野菜の数字とそのまま比べられません。
- エネルギー
- 4kcal
- たんぱく質
- -g
- 脂質
- -g
- 炭水化物
- -g
- 食物繊維総量
- 1.0g
- カリウム
- 2mg
- カルシウム
- 4mg
- 鉄
- 0mg
- ビタミンK
- 16µg
- 葉酸
- 3µg
- ビタミンC
- 0mg
- 食塩相当量
- 0g
「Tr」は微量、「(0)」は推定値としてのゼロ、「-」は未測定を表します。
出典: 日本食品標準成分表(八訂)増補2023年(文部科学省・食品番号 06101)
ジュンサイの品種
1品種。カードを押すと特徴と栽培カレンダーが見られます。