豆類
もやし
豆を暗いところで水だけ与えて育て、伸びた芽と茎を食べる。土も光も肥料も使わないので、季節に関係なく作れる。国内で売られているものの約9割は緑豆から作ったもので、ほかにブラックマッペと大豆がある。家庭でも、びんと水と布さえあれば同じものが作れる。
- 旬
- 通年
- 育てやすさ
- やさしい
- プランター
- 向く
- 登録品種
- 4品種
原産 原料となる豆の産地は、緑豆が中国・ミャンマー・ウズベキスタン・アフリカ諸国、ブラックマッペがミャンマー・タイ、大豆がアメリカ・カナダ・中国 ・ 出典: 日本もやし生産者協会
もやし / 萌やし・もやし類 ・ マメ科
栽培カレンダー
タネまき 1〜12月 / 植え付け — / 収穫 1〜12月
| 作業 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| タネまき | あり | あり | あり | あり | あり | あり | あり | あり | あり | あり | あり | あり |
| 収穫 | あり | あり | あり | あり | あり | あり | あり | あり | あり | あり | あり | あり |
カレンダーの読み方
- タネまき
- 植え付け
- 収穫
- その時期ではない
露地栽培(屋外の畑・プランター)を想定した目安です。ハウスやトンネルを使うと時期は前後します。同じ露地でも北海道と沖縄では1〜2か月ずれるため、 旬のおおよその位置をつかむものとしてご覧ください。
もやしの育て方
土づくりから収穫までの手順を、量と時期の数値つきでまとめています。 露地栽培を想定した目安です。
もやし栽培の前提
- 何を食べるか
- 豆を暗いところで発芽させ、伸びた胚軸(茎にあたる部分)と芽を食べる
- 科
- 原料になる緑豆・ブラックマッペ・大豆・アルファルファは、いずれもマメ科にあたる
- 使うもの
- 水だけ。土も光も肥料も使わない
- 光
- 当てない。光を遮った容器の中で育てる
- 仕込み
- 豆を温水に浸けて皮をふやかし、水を吸わせる
- 育てる日数
- 工場では栽培枠に移してから10日ほど。家庭のびん栽培なら短くなる
- 水やり
- 1日に数回。清浄な水を与え、そのつど捨てる
- 穫ったあと
- 工場では主根を切り落とし(根切り)、水で殻と根くずを洗い流して脱水する
- 原料の割合
- 国内で売られているもののうち、緑豆から作ったものが約9割
- 作れる時期
- 通年。工場は年中無休・24時間で動いている
品種の選び方
もやしは、どの豆から作るかで名前と持ち味が変わります。緑豆もやしはやや太く、味にくせがありません。ブラックマッペもやしはやや細く、ほのかな甘みとしっかりした歯ざわりがあります。大豆もやしは豆が付いたまま食べるもので、独特の味と食感があります。このほかにアルファルファもやしがあり、細くて生のままサラダに使います。家庭で作るなら、緑豆が手に入りやすく失敗も少なくなります。乾いた豆であれば食用として売られているもので作れますが、種子として売られている豆は薬剤処理されていることがあるので使いません。
育て方の手順
豆を洗って浸ける仕込みの日
豆をよく洗い、温水に浸けます。皮がふやけて水を吸い、発芽の用意が整います。工場では、この前に種子の表面を殺菌する工程が入ります。浸ける時間は豆の種類と状態で変わります。
水を切って暗いところに置く浸けたあと
浸けた水を捨て、光の入らない容器に移します。びんで作るなら、口に通気するふたや布をかぶせ、全体をおおって光を遮ります。暗くしないと緑色になり、茎も太りません。
プランターの場合 — 広口のびんが扱いやすくなります。びんは倒して置き、水が溜まらないようにします。
1日に数回、水を替える育てているあいだ毎日
清浄な水を注いでさっとすすぎ、そのつど完全に捨てます。水を溜めたままにすると傷みます。工場では地下水を1日に数回散水し、水量と時間をコンピュータで管理しています。
- 水を替える回数
- 1日に数回
伸びたら穫る工場では栽培枠に移して10日ほど
茎が食べたい長さまで伸びたら穫ります。工場では主根を切り落とし、水で豆の殻と根くずを洗い流して脱水してから袋に詰めます。家庭では、食べる前に殻を浮かせて流すと口当たりがよくなります。
よくある失敗と防ぎ方
| 起きること | 原因 | 防ぎ方 |
|---|---|---|
| 全体がぬめって、すっぱいにおいがする | 水を溜めたままにした。気温が高い時期は特に進みやすい | 水はそのつど完全に捨てる。1日に数回替える |
| 緑色になって茎が細いまま | 光が入っている | 容器全体をおおって光を遮る。すき間から入る光でも色が付く |
| 発芽しない豆が多い | 種子として売られている豆を使った。薬剤処理されていることがある | 食用として売られている乾燥豆を使う |
主な病気と害虫
- 病気軟腐病畑の病気と同じ名前だが、もやしでは水を溜めたままにして傷んだ状態が近い。ぬめりと悪臭が出たら食べない。
もやしの育て方の出典
ここに書いた数値と時期は、次の資料で確かめています。
- もやしについて日本もやし生産者協会
- もやしの成長と生産日本もやし生産者協会
- もやし生産における衛生管理指針農林水産省
- もやしハイポネックス
栄養成分
可食部100gあたり / 野菜類/(もやし類)/りょくとうもやし/生
- エネルギー
- 15kcal
- たんぱく質
- 1.3g
- 脂質
- (0.1)g
- 炭水化物
- 1.3g
- 食物繊維総量
- 1.3g
- カリウム
- 79mg
- カルシウム
- 9mg
- 鉄
- 0.2mg
- ビタミンK
- 2µg
- 葉酸
- 36µg
- ビタミンC
- 7mg
- 食塩相当量
- 0g
「Tr」は微量、「(0)」は推定値としてのゼロ、「-」は未測定を表します。
出典: 日本食品標準成分表(八訂)増補2023年(文部科学省・食品番号 06291)
もやしの品種
4品種。カードを押すと特徴と栽培カレンダーが見られます。
- いちばん多い緑豆もやしりょくとうもやし緑豆から作るもやし。国内で売られているもやしの約9割を占める。ほかの2つに比べてやや太く、味にくせがない。炒め物から鍋まで、使い道を選ばない。
- ブラックマッペもやしぶらっくまっぺもやしブラックマッペ(黒い小粒の豆)から作るもやし。緑豆のものよりやや細く、ほのかな甘みがある。しっかりした歯ざわりが好まれ、西日本での流通が多い。お好み焼きやラーメンの具によく使われる。
- 大豆もやしだいずもやし大豆から作るもやし。豆が付いたまま食べるのが特徴で、ほかの2つとは食べ方が違う。独特の味と食感があり、ナムルやチゲ鍋など韓国料理によく使われる。豆の分だけ食べごたえがある。
- アルファルファもやしあるふぁるふぁもやしアルファルファ(ムラサキウマゴヤシ)の種から作るもやし。糸のように細く、束になって売られている。加熱せず生のままサラダやサンドイッチに使う。成分表では、ほかのもやしと同じ「もやし類」に並ぶ。