イモ類
サツマイモ
挿し苗で植える。地中で肥大するため外からは分からず、試し掘りが唯一の確実な確認方法。掘ったあと貯蔵すると甘みが増す。
- 秋
- 旬
- やさしい
- 育てやすさ
- 広さが要る
- プランター
- 20〜30℃
- 生育適温
- 10品種
- 登録品種
さつまいも / 甘藷・唐芋 ・ ヒルガオ科
栽培カレンダー
タネまき — / 植え付け 5〜6月 / 収穫 9〜11月
| 作業 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 植え付け | 1月は植え付けの時期ではありません | 2月は植え付けの時期ではありません | 3月は植え付けの時期ではありません | 4月は植え付けの時期ではありません | 5月は植え付けの時期です | 6月は植え付けの時期です | 7月は植え付けの時期ではありません | 8月は植え付けの時期ではありません | 9月は植え付けの時期ではありません | 10月は植え付けの時期ではありません | 11月は植え付けの時期ではありません | 12月は植え付けの時期ではありません |
| 収穫 | 1月は収穫の時期ではありません | 2月は収穫の時期ではありません | 3月は収穫の時期ではありません | 4月は収穫の時期ではありません | 5月は収穫の時期ではありません | 6月は収穫の時期ではありません | 7月は収穫の時期ではありません | 8月は収穫の時期ではありません | 9月は収穫の時期です | 10月は収穫の時期です | 11月は収穫の時期です | 12月は収穫の時期ではありません |
カレンダーの読み方
- タネまき
- 植え付け
- 収穫
- その時期ではない
露地栽培(屋外の畑・プランター)を想定した目安です。ハウスやトンネルを使うと時期は前後します。同じ露地でも北海道と沖縄では1〜2か月ずれるため、 旬のおおよその位置をつかむものとしてご覧ください。
サツマイモの育て方
土づくりから収穫までの手順を、量と時期の数値つきでまとめています。 露地栽培を想定した目安です。
サツマイモ栽培の前提
- 好む環境
- 高温と日照。畑作物のなかで最も乾燥に強い
- 植え付けの目安
- 晩霜が去り、平均気温18℃以上・地温15℃以上になってから
- 適期の苗
- 葉5〜6枚、長さ25〜30cm、節間が詰まって茎が太いもの
- 畝と株間
- 畝幅90cm、株間25〜40cm。高さ20〜25cmの高畝に
- 土に埋める節数
- 3節。ここが足りないとイモが着かない
- 肥料
- 少なくてよい。窒素が多いとつるぼけする
- 収穫まで
- 植え付けから120〜140日、積算温度2200〜2500℃
- 貯蔵適温
- 13℃前後。10℃以下で低温障害を受ける
- 連作
- 畑作物のなかでは障害が出にくいほう
品種の選び方
サツマイモは食感で選び分けます。粉質でほくほくするもの、しっとりした粘質のもの、焼くと蜜が出るほど甘くなるねっとり系があります。焼きいもにするなら粘質やねっとり系、天ぷらや大学いもなら粉質が向きます。皮が赤紫で中身が黄色いものが一般的ですが、中身が紫や橙のものもあります。苗は種苗店やホームセンターで買うのが確実です。とくにウイルスを持たないよう育てられた苗(ウイルスフリー苗)は、ポットで買って自分で伸ばし、切り取って増やせます。本葉7〜8枚のときに中心の葉を摘むと節からつるが出て、1ポットから7〜8本の苗が取れます。なお品種によって苗の伸びやすさが違い、伸びにくい品種は育苗の温度を高めにする必要があります。
育て方の手順
畑を選んで畝を立てる植え付けの数日前
窒素の少ない畑を選びます。前に他の野菜を作って肥料が残っている畑では、つるばかり茂ってイモが太らないつるぼけになります。サツマイモは根が深く広く張り、養分を吸う力が非常に強いので、肥料は他の野菜よりずっと少なくて足ります。前作のある畑なら無肥料でも作れるほどです。乾燥には強い一方、水はけが悪くて長雨で水に浸かると枯れます。高さ20〜25cmの高畝にしてください。畝幅は90cmほどです。マルチを張ると地温が上がって根付きがよくなり、イモの太りと味も上がります。雑草を抑え、収穫のときにつるをはがす作業も楽になります。
- 畝
- 畝幅90cm、高さ20〜25cm
- 苦土石灰
- 1㎡あたり約100g
- 元肥の目安
- 10㎡あたりチッソ30〜60g・リン酸40〜80g・カリ80〜120g。前作があれば無肥料でも可
苗を選ぶ5月中旬以降
節と節の間が詰まっていて茎が太く、葉が5〜6枚付いた長さ25〜30cmの苗を選びます。1平方メートルあたり4〜5本が目安です。買った苗はすぐ植えず、日陰に1〜2日置いて少ししおれさせてから植えると根付きがよくなります。土が乾いているときは特にこの方法が効きます。
- 適期の苗
- 葉5〜6枚、長さ25〜30cm
- 必要な本数
- 1㎡あたり4〜5本
植え付け5月下旬〜6月中旬。平均気温18℃以上・地温15℃以上
深さ5〜10cmの溝を切り、株間25〜40cmで植えます。大きいイモを穫りたいなら株間を広く、小さいイモをたくさん穫りたいなら狭くします。植え方は数通りありますが、家庭菜園では斜め植えか舟底植えが扱いやすいでしょう。舟底植えは苗の両端を少し持ち上げる形で、乾燥と低温に強くなります。苗を寝かせる水平植えは数が穫れ、垂直に挿す方法はイモの数が減るかわりに大きくなります。どの方法でも要点は同じで、必ず3節を土に埋めてください。イモができるのは切り口に近い2〜3節の根なので、節が埋まっていないと水や養分を吸う根ばかりになってイモが着きません。葉は必ず土から外に出します。曇りで風のない穏やかな日を選ぶと安心です。植えたあと畝が乾いていたら水をやります。条件がよければ3〜5日で根付きます。強い日ざしのときは新聞紙で覆うと根付きがよくなります。
- 植え溝の深さ
- 5〜10cm
- 株間
- 25〜40cm(大きくしたいなら広く)
- 埋める節数
- 3節
- 根付くまで
- 3〜5日
プランターの場合 — 深さ30cm以上の大きめの容器なら育てられます。土に硫酸カリを2g(草木灰なら6g)ほど混ぜ、窒素は入れないでおきます。
植え付け後1か月の除草
植えてすぐは根が伸びる一方でつるの伸びが遅く、雑草に負けやすい時期です。1か月ほどはこまめに除草してください。つるが地面を覆うようになれば、雑草はあまり出なくなります。
つる返し8月ごろから初秋
伸びたつるは節から根を下ろします。この根をそのままにすると、養分がそちらに回ってイモが太らなかったり数が減ったりします。つるを持ち上げて根をはがし、畝の片側へ寄せておきます。これをつる返し(つるはがし)と言います。マルチを張っていれば、つるが地面に触れにくいのでこの作業は減ります。
追肥
基本的に要りません。窒素を足すとつるぼけを招きます。ただし7〜8月に葉の色が黄色く抜けてきたときだけは、肥料が切れているので追肥します。
収穫植え付けから120〜140日。積算温度2200〜2500℃
マルチ栽培なら8月下旬から穫れる場合もあります。試し掘りをして、手で太り具合を確かめてから順に掘ってください。早すぎると味がのらず、遅すぎるとイモの形が乱れます。霜に当たったイモは腐りやすく貯蔵もきかないので、初霜の前に掘り終えます。晴れた日を選び、掘ったあとはしばらく乾かしてから取り込みます。
貯蔵と追熟
掘りたてより2〜3週間置いたイモのほうが甘くなります。デンプンが糖に変わるためです。貯蔵は13℃前後、湿度90〜95%が適します。10℃を下回ると低温障害を起こすので、冷蔵庫には入れないでください。イモに風が直接当たらないようにします。少量なら発泡スチロールの箱に入れ、空気が通るよう穴をあけて室内に置きます。11月中旬以降は暖かい部屋に移してください。
- 貯蔵温度
- 13℃前後(10℃以下は低温障害)
- 湿度
- 90〜95%
- 甘くなるまで
- 収穫後2〜3週間
よくある失敗と防ぎ方
| 起きること | 原因 | 防ぎ方 |
|---|---|---|
| つるばかり茂ってイモが太らない(つるぼけ) | 窒素が多い。前作の肥料が残っている畑で起きやすい。生育前半の曇雨天や水はけの悪さも引き金になる | 肥料を足さない。前作のある畑では無肥料でよい。高畝にして水はけを確保する。サツマイモは養分を吸う力が強いので、少なくて足りる |
| イモが着かない・数が少ない | 土に埋めた節が足りない。または、つる返しをせずに節から下りた根に養分が回った | 必ず3節を土に埋める。8月ごろからつる返しをする |
| 苗が根付かない | 地温が足りないうちに植えた。または植えたあとに畝が乾いた | 平均気温18℃・地温15℃を確かめてから植える。乾いていたら植え付け後に水をやる |
| 掘ったイモが甘くない | 収穫が早すぎた。または掘ってすぐ食べた | 積算温度2200℃を目安にする。掘ってから2〜3週間置いてデンプンを糖に変える |
| イモの形が乱れる | 収穫が遅すぎた | 試し掘りで太り具合を確かめ、適期に掘り上げる |
| 貯蔵中に腐る | 10℃以下に置いた。霜に当たったイモを貯蔵した。傷のあるイモを混ぜた | 13℃前後で貯蔵する。初霜の前に掘り終える。傷の無いものだけを選ぶ |
| 長雨のあとに株が枯れる | 水はけが悪く、水に浸かった。乾燥には強いが冠水には弱い | 高さ20〜25cmの高畝にする |
主な病気と害虫
- 病気黒斑病苗から持ち込まれる。無病の苗を使う
- 病気つる割病土壌病害。連作を避け、健全な苗を使う
- 病気基腐病近年広がっている。無病の苗を使い、罹病株は畑から持ち出す
- 害虫ネコブセンチュウイモの表面を傷める。輪作で密度を下げる
- 害虫コガネムシ類の幼虫イモをかじる。未熟な有機物を入れない
このページの出典(複数の情報源を突き合わせています)
- サツマイモ栽培マニュアル(タキイ種苗)
- サツマイモ栽培の作業体系(みんなの農業広場)
- サツマイモの作り方(家庭菜園向け)(みんなの農業広場 農作業便利帖)
- サツマイモ|主要野菜の具体的な栽培管理(チャレンジ家庭菜園)(JAグループ北海道)
栄養成分
可食部100gあたり / いも及びでん粉類/<いも類>/(さつまいも類)/さつまいも/塊根/皮なし/生
- エネルギー
- 126kcal
- たんぱく質
- 1.0g
- 脂質
- 0.1g
- 炭水化物
- 30.9g
- 食物繊維総量
- 2.2g
- カリウム
- 480mg
- カルシウム
- 36mg
- 鉄
- 0.6mg
- ビタミンK
- (0)µg
- 葉酸
- 49µg
- ビタミンC
- 29mg
- 食塩相当量
- 0g
「Tr」は微量、「(0)」は推定値としてのゼロを表します。
出典: 日本食品標準成分表(八訂)増補2023年(文部科学省・食品番号 02006)
サツマイモをよく買う地域
2023年(令和5年)~2025年(令和7年)平均 / 全国平均 2.7 kg / 統計での品目名: さつまいも
この数字は1人当たりではありません。二人以上の世帯1世帯あたりが1年間に買った量です。調べているのは都道府県全体ではなく、 県庁所在市と政令指定都市の52市。 買った量なので、自分で育てて食べた分や、外食で食べた分は入っていません。
少ない側(52市中の下位3市)
- 鳥取市2.0 kg
- 福井市2.1 kg
- 那覇市2.1 kg
出典: 家計調査 品目別都道府県庁所在市及び政令指定都市ランキング(総務省統計局)
サツマイモの品種
10品種。カードを押すと特徴と栽培カレンダーが見られます。
- べにはるか貯蔵で甘みが増す品種。早掘りより、しっかり肥大させてから掘る方が向きます。
- 紅あずまホクホク系。べにはるかよりやや早く掘れます。
- シルクスイート
- 安納芋鹿児島県貯蔵前提の品種。掘り取り後の熟成で味が乗ります。
- 鳴門金時なるときんとき徳島県砂地で育てる徳島のブランドサツマイモ。ホクホクした粉質で、天ぷらや焼き芋に向く。
- 紅赤べにあか埼玉県明治期に埼玉県で偶然発見された古い品種。鮮やかな紅色の皮と、きめ細かい粉質の果肉が特徴。栽培が難しく生産量は少ない。
- パープルスイートロード果肉が紫色のサツマイモ。紫芋の中では甘みが強く、そのまま食べられる。
- 紅さつま鹿児島県鹿児島の主力。粉質でほくほくし、焼き芋や天ぷらに向く。
- べにまさりしっとりとした粘質。焼き芋にすると甘みが強く出る。
- 種子島紫たねがしまむらさき鹿児島県果肉が濃い紫色。焼酎や加工品の原料に使われる。