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イモ類

ヤマイモ

すりおろすと粘りが出るイモの総称。長く伸びる長芋型、扁平な銀杏芋型、塊状のつくね芋型があり、粘りの強さが大きく違う。波板やパイプを使うと掘り取りが楽になる。

旬
冬
育てやすさ
ふつう
プランター
向く
生育適温
20〜28℃
登録品種
4品種

Dioscorea spp. ・ 原産 東アジア ・ 出典: ウィキペディア日本語版

やまいも / 山芋・ナガイモ・ヤマノイモ ・ ヤマノイモ科

栽培カレンダー

タネまき — / 植え付け 3〜4月 / 収穫 10〜12月

月ごとのタネまき・植え付け・収穫の時期(露地栽培の目安)
作業123456789101112
植え付け
1月は植え付けの時期ではありません
2月は植え付けの時期ではありません
3月は植え付けの時期です
4月は植え付けの時期です
5月は植え付けの時期ではありません
6月は植え付けの時期ではありません
7月は植え付けの時期ではありません
8月は植え付けの時期ではありません
9月は植え付けの時期ではありません
10月は植え付けの時期ではありません
11月は植え付けの時期ではありません
12月は植え付けの時期ではありません
収穫
1月は収穫の時期ではありません
2月は収穫の時期ではありません
3月は収穫の時期ではありません
4月は収穫の時期ではありません
5月は収穫の時期ではありません
6月は収穫の時期ではありません
7月は収穫の時期ではありません
8月は収穫の時期ではありません
9月は収穫の時期ではありません
10月は収穫の時期です
11月は収穫の時期です
12月は収穫の時期です

カレンダーの読み方

  • タネまき
  • 植え付け
  • 収穫
  • その時期ではない

露地栽培(屋外の畑・プランター)を想定した目安です。ハウスやトンネルを使うと時期は前後します。同じ露地でも北海道と沖縄では1〜2か月ずれるため、 旬のおおよその位置をつかむものとしてご覧ください。

ヤマイモの育て方

土づくりから収穫までの手順を、量と時期の数値つきでまとめています。 露地栽培を想定した目安です。

ヤマイモ栽培の前提

分類
ヤマノイモ科ヤマノイモ属。自然薯以外はほぼナガイモ種
植え付け
平均気温13〜14℃になる葉桜のころ
生育適温
17℃以上の高温多湿
ナガイモ群
畝幅80〜90cm・株間20〜30cm・耕土の深さ50〜100cm
ツクネイモ群
畝幅120〜150cm(2条植え)・株間35cm・深さ40〜50cm
イチョウイモ群
畝幅70〜80cm・株間20〜25cm・深さ40〜50cm
元肥
肥料焼けしやすいので植え付け2週間前に全面散布
追肥
6月下旬と7月下旬〜8月上旬。遅れるとアクが出る
連作
3〜4年空ける

品種の選び方

呼び名が地方でまるで違うため、まず品種を確かめることから始まる野菜です。日本で栽培されているヤマイモは自然薯を除いてほぼナガイモ種で、形によってナガイモ群・ツクネイモ群・イチョウイモ群の3つに分かれます。長いものだけがナガイモ種なのではなく、丸いものもイチョウ型のものもナガイモ種です。ややこしいのは「大和芋」という呼び名で、関西では丸いツクネイモを、関東では扁平なイチョウイモを指します。産地を確認しないと話が噛み合いません。ナガイモ群は水分が多くさらりとした食感、ツクネイモ群は粘りが強く自然薯と並び称されるおいしさ、イチョウイモ群はやや作りにくいものの粘りと栄養価に優れます。なお「とろろイモ」という品種は存在しません。

育て方の手順

  1. 畑を選ぶ

    連作障害が出やすいので、3〜4年ヤマイモを作っていない畑を選びます。土質はあまり選びませんが、耕土が深く排水のよい肥沃な土が適しています。特にナガイモ群は耕土が深いことが必須条件です。粘質の土では肉質がしまり、砂質や火山灰土では比較的細長い形になります。

  2. 元肥植え付けの2週間前

    どのヤマイモも肥料焼けしやすいため、植え付けの直前ではなく2週間ほど前に施します。吸収する根は表層に多く分布するので、溝ではなく全面に散布してください。有機質の完熟堆肥を使うとよく育ちます。養分の吸収は初期生育で2割、7月下旬以降の成熟期に8割と、後半に大きく偏ります。

  3. 種イモの準備と植え付け平均気温13〜14℃になる葉桜のころ

    切り分けた種イモは切り口に消石灰をふり、暖かく風通しのよい場所で乾かします。ナガイモは首の部分と胴の部分に分け、列ごとに植えると芽が出るタイミングがそろい、その後の管理が楽になります。株間も部位別に変えてください。水はけの悪い畑は畝を高くしますが、ツクネイモ群は乾燥に弱いので高くしすぎないこと。覆土は厚くしません。家庭菜園では農家のような深耕機は使えないので、なるべく深く耕して畝を高く盛ります。

    ナガイモ群
    畝幅80〜90cm・株間20〜30cm
    ツクネイモ群
    畝幅120〜150cm(2条)・株間35cm
    イチョウイモ群
    畝幅70〜80cm・株間20〜25cm

    プランターの場合 — 波板やパイプを使えばプランターでも作れます。深さがそのまま長さに効きます。短形の品種を選べば深さを取らずに済みます。つるが伸びるのでネットか支柱を立てます。

  4. 支柱立てつるが伸び始めるまでに

    ナガイモ群はつるを地面に這わせず高く誘引する必要があります。植え付け溝の外側に2m間隔で支柱を立て、ネットを張ってください。つるは3mほどにも伸びます。ツクネイモ群とイチョウイモ群は支柱を立てず地這いでも作れます。

    支柱の間隔
    2m
  5. 除草・中耕

    ナガイモ群は芽が出るまでに日数がかかり、茎葉が伸びるまでの期間も長いので、その間に雑草に負けます。芽がそろった頃に土寄せを兼ねて中耕と除草を行ってください。

  6. 追肥6月下旬と、7月下旬〜8月上旬

    1回目は種イモからの養分吸収が土からの吸収に切り替わる6月下旬、2回目は梅雨が明けて生育が旺盛になる7月下旬から8月上旬です。この追肥が遅れるとアクが生成されるので、時期を外さないでください。

  7. 敷きわら梅雨明け後の7〜8月

    ナガイモ類の根は浅いところに張るため傷みやすく、保護が必要です。敷きわらをして、乾燥が続くようなら水をやります。

  8. 収穫茎葉が黄化し、枯れ上がってから

    茎葉が黄色くなると、養分がイモへ移動して蓄えられ始めます。褐色の落葉が進んで先端まで枯れ上がったら、地表面の茎を10cm残して刈り取ります。この刈り残した茎が枯れ上がるまで、地中でイモを成熟させてください。茎葉が枯れても根は養分を吸い続け、甘みが増していきます。掘り上げが早いと、切り口やすりおろしがポリフェノールで褐色に変わりますが、これは成熟とともに減ります。

よくある失敗と防ぎ方

起きること原因防ぎ方
すりおろすと褐色に変わる掘り上げが早く、ポリフェノール系物質が多い状態だった枯れ上がってから収穫する。未成熟なものは酢水にさらしてから調理する
アクが強くえぐい追肥が遅れた6月下旬と7月下旬〜8月上旬の2回、時期を外さずに追肥する
植え付け後に芽が傷む元肥を直前に入れて肥料焼けした元肥は植え付けの2週間前に、溝ではなく全面に散布する
イモが曲がる・短い耕土が浅い。特にナガイモ群は深さが要る深く耕して畝を高く盛る。ナガイモ群は50〜100cmの深さを確保する
同じ場所で年々出来が悪くなる連作障害3〜4年はヤマイモを作っていない畑を選ぶ
夏に葉が傷み生育が止まる浅く張った根が乾燥と高温で傷んだ梅雨明け後に敷きわらをする。乾燥が続けば水をやる

主な病気と害虫

ヤマイモの育て方の出典

ここに書いた数値と時期は、次の資料で確かめています。

栄養成分

可食部100gあたり / いも及びでん粉類/<いも類>/(やまのいも類)/ながいも/ながいも/塊根/生

エネルギー
64kcal
たんぱく質
1.5g
脂質
0.1g
炭水化物
14.1g
食物繊維総量
1.0g
カリウム
430mg
カルシウム
17mg
鉄
0.4mg
ビタミンK
(0)µg
葉酸
8µg
ビタミンC
6mg
食塩相当量
0g

「Tr」は微量、「(0)」は推定値としてのゼロ、「-」は未測定を表します。
出典: 日本食品標準成分表(八訂)増補2023年(文部科学省・食品番号 02023)

主な産地

2023年産 / 全国の収穫量 163,700 t / 統計での作物名: やまのいも

  1. 北海道80,800 t49.4%
  2. 青森県49,200 t30.1%
  3. 長野県6,340 t3.9%
  4. 千葉県5,360 t3.3%
  5. 群馬県3,890 t2.4%
  6. 岩手県2,870 t1.8%
  7. 茨城県2,750 t1.7%
  8. 鳥取県1,420 t0.9%
  9. 秋田県736 t0.4%
  10. 山梨県515 t0.3%

出典: 作物統計調査 野菜生産出荷統計(農林水産省)