ダイコンの品種
高倉ダイコン
- 東京都
- 八王子市
八王子市高倉町の特産。練馬系の白首で、根長は70cmほど。いちばん太いところは中央より尻に近く、6.6〜6.9cm。首は4.5cmほどで、やや下まで太さが変わらない。18cmほど抽根する。根重は平均1.5〜2kgで、色は乳白色。肉質はややかたいが甘みがあり、沢庵漬けにすると特に味がよい。
たかくらだいこん
ほかの品種と何が違うのか
沢庵漬けにすると特に味がよい。干すさまが「八王子八十八景」に数えられた。
この品種の要点
- 産地
- 東京都 / 八王子市
この品種が生まれた理由
大正10年ごろ、小宮町の原善助が、滝野川の種苗商から買った「みの早生」とみられるダイコンを「練馬尻細」のあいだに一作おきに混作し、自然交配でできた後代から選んで固めたとされる。1947年に商標登録され、「早太り練馬」に次ぐ2番目の大根品種として登録された。明治のころ、織物の町だった八王子では、工場で働く女工の食事に沢庵が欠かせず、その一役をこの大根が担ったという。いまは沢庵の需要が減り、八王子市石川町を中心に10〜15戸ほどが干し大根を作っている。
味と食感
肉質はややかたいが甘みがある。生で食べるより、干して沢庵に漬けたときに持ち味が出る。
高倉ダイコンを育てるときのコツ
この品種だから変わる点だけを挙げています。土づくりや水やりなどダイコンに共通する基本はダイコンのページを参照してください。
- 8月下旬から9月5日ごろまでにまき、12月上旬に穫る。
- 早くまくと首が細く、遅くまくと太くなる。
- ウイルス病への強さは、練馬系のなかでも最も強い部類にあたる。
- 系統が3つあり、自家採種では同じ形ばかりにはならない。首の細いもの、太いもの、その中間が必ず混ざる。
プランター・家庭菜園で育てる
- 根長70cmになるので、容器では太らせきれない。畑向きにあたる。
- どうしても容器で作るなら、深さ60cm以上のものを選ぶ。
収穫適期の見分け方
- 12月上旬が穫りどき。根重1.5〜2kgが目安。
- 18cmほど地上に出る。抽根した首の太さで太り具合が分かる。
- 首が細い系統は、畑に置くと抽根部が凍るので早めに抜く。
保存と食べ方
抜いたあと首を3〜4cmと尻を切り落として干す。7〜8本をひもでクロスさせて2か所で留め、5〜7日吊るす。やわらかくなって表面が飴色になったら漬けどき。
よくある失敗
- 自家採種を続けても形はそろわない。3つの系統が混ざって出る。
- 干すときに天候が悪いと仕上がりが変わる。日数ではなく、やわらかさと飴色で判断する。
地域別の作型
ダイコンの一般的な作型を表示しています。 暖地と寒冷地では作業の時期が1〜2か月ずれます。 品種によってさらに前後するので、正確な時期は種袋の作型図を確かめてください。
寒冷地東北・北海道・高冷地
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| 春まき | ||||||||||||
| 夏まき |
一般地関東〜近畿の平野部。種袋では中間地と書かれる
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| 春まき | ||||||||||||
| 秋まき | ||||||||||||
| 冬どり |
暖地九州・四国・南関東の平野部
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|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 春まき | ||||||||||||
| 秋まき | ||||||||||||
| 冬どり |
品種によってさらに前後します。正確な時期は種袋の作型図をご確認ください。
出典: ダイコンの育て方・栽培方法(失敗しない栽培レッスン)(サカタのタネ 園芸通信)
栽培カレンダー
ダイコンの一般的な時期を表示しています。
| 作業 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| タネまき | なし | なし | あり | あり | なし | なし | なし | あり | あり | あり | なし | なし |
| 収穫 | あり | あり | なし | なし | なし | あり | あり | なし | なし | なし | あり | あり |
カレンダーの読み方
- タネまき
- 植え付け
- 収穫
- その時期ではない
露地栽培(屋外の畑・プランター)を想定した目安です。ハウスやトンネルを使うと時期は前後します。同じ露地でも北海道と沖縄では1〜2か月ずれるため、 旬のおおよその位置をつかむものとしてご覧ください。
このページの出典
- 高倉ダイコン 江戸東京野菜についてJA東京中央会
- 東京多摩地域における「高倉大根」と「東光寺大根」の概観東京都農林水産振興財団
ダイコンのほかの品種
24品種。果実の大きさや産地で見比べられます。
- 東光寺ダイコンとうこうじだいこん東京都日野市東光寺の特産。練馬大根の流れをそのまま受け継ぐ白首で、首が細く、中央から尻にかけていちばん太く、先へいくほど細くなる。出荷適期は首3cm、根長60〜65cm、根径6cm前後。20〜30cm抽根する。辛みが多く少し苦いので煮ものには向かず、もっぱら漬物にする。
- 志村みの早生ダイコンしむらみのわせだいこん東京都板橋区志村の夏大根。練馬大根から選ばれたとされ、早生なのでこの名が付いた。種まきからおよそ2か月で穫れる。夏の暑さに強い一方で病気に弱く、根元が傷みやすい。青首大根に比べると管理が難しい部類に入る。独特の強い辛みがある。
- 汐入ダイコンしおいりだいこん東京都荒川区の汐入で作られてきた大根。晩秋にまいて翌年の春に穫る作型で、二年子大根とも呼ばれる。根は細長くて小さいが、ほかの大根が品薄になる時期に穫れるので重んじられた。
- 伝統大蔵ダイコンでんとうおおくらだいこん東京都白首のダイコンで、青首大根が広まる前の東京の大根にあたる。世田谷区大蔵で作られてきた。一度は途絶えたが、地元の農家が1997年に作り直しを始め、2002年に本格的に復活した。
- 田辺大根たなべだいこん大阪府白首の大根で、長さ20cm、太さ9cmほど。根は白色の円筒形で、末端が少しふくらんで丸みを帯びる。肉質は緻密でやわらかく、甘みに富む。収穫は11月から1月にあたる。
- 源助だいこんげんすけだいこん石川県加賀野菜根径8cm、根長22〜25cmの短円筒形で、尻のつまりがよい。早生で生育が旺盛、ウイルス病や萎黄病にかかりにくい。肉質がやわらかく、だいこんらしい歯ざわりを残したまま煮くずれしない。煮物用だいこんの代表品種にあたる。
- 耐病総太りたいびょうそうぶとりタキイ種苗の青首大根で、長年にわたって使われてきた定番品種。秋どりで根長35〜38cm、根径8cmほどになる。尻づまりがよく、白い肌に艶があって青首との対比が美しい。肉質にすぐれ、すが入るのが非常に遅いため収穫の幅が広い。萎黄病、べと病、ウイルス病に強く、名前のとおり耐病性が持ち味。揃いがよく、家庭菜園でも産地でも扱いやすい。
- 三太郎さんたろうタキイ種苗の短形大根で、三季どりできる作りやすさが持ち味。根長18〜22cm、根径7〜9cmとほぼ円筒形で、どこを切っても太さが変わらないため調理しやすい。収穫のタイミングで500gから3kgまで大きさを選べるのが最大の特徴で、秋まきなら約60日で1kg、90日以上置けば2kg以上になる。肉質は緻密で白く、辛みが少ない。煮くずれしにくく味がよく染みる。とう立ちが非常に遅く、耐寒性と耐病性にすぐれる。
- 青首宮重総太りあおくびみやしげそうぶとり愛知県愛知県の宮重大根をもとにした青首系の総太り大根。いま日本で流通しているダイコンの大半は青首で、その源流にあたるのが宮重系にあたる。根の上部が地上に出て緑色になるのが青首の由来で、地上に出た部分は甘く、地中の白い部分は辛みが強いという味の差が生まれる。総太りは根の上から下まで太さが揃うことを指す。
- 聖護院大根しょうごいんだいこん京都府京の伝統野菜丸く肥大する京都の伝統野菜。煮崩れしにくく、長く煮ても形が残るため千枚漬けや炊き合わせに使われる。
- 桜島大根さくらじまだいこん鹿児島県世界最大級のダイコンで、大きいものは20kgを超える。桜島の火山灰土壌で育つ。肉質は緻密でやわらかく、煮物にすると崩れにくい。
- 守口大根もりぐちだいこん愛知県直径2〜3cm、長さ1m以上にもなる極細のダイコン。守口漬という奈良漬に加工される。
- 辛味大根からみだいこん小ぶりで水分が少なく、強い辛味を持つ。すりおろして蕎麦の薬味にする。ねずみ大根や親田辛味大根などの在来系統がある。
- 紅芯大根こうしんだいこん外は淡い緑色、中は鮮やかな紅色になる中国原産のダイコン。生食で色を活かし、サラダや甘酢漬けにする。
- 練馬大根ねりまだいこん東京都江戸東京野菜中央がふくらみ両端が細くなる長形のダイコン。たくあん漬け用として江戸期から作られた。引き抜くのに力が要るほど深く入る。
- 三浦大根みうらだいこん神奈川県先が太くなる白首の大型種。煮物にすると甘みが出る。青首種の普及で作付けは減ったが、冬の贈答用に残る。
- 亀戸大根かめいどだいこん東京都江戸東京野菜根長30cmほどの小型の白首ダイコン。根も葉もやわらかく、浅漬けに向く。
- 松館しぼり大根まつだてしぼりだいこん秋田県鹿角市松館地区でのみ作られてきた辛味大根。しぼり汁を蕎麦のつゆに使う。水分が少なく、鋭い辛味がある。
- 安家地大根あっかじだいこん岩手県岩泉町安家地区の在来大根。地上に出た部分が赤紫になる。辛味が強く、水分が少ないため薬味や漬物に向く。
- ねずみ大根ねずみだいこん長野県先がねずみの尾のように細くなる形からこの名がある。強い辛味の中に甘みがあり、おしぼり蕎麦に使われる。
- 伊吹大根いぶきだいこん滋賀県伊吹山麓の在来大根。根は短く先が丸い。辛味が強く、すりおろして薬味に使う。
- 庄内おろししょうないおろし山形県辛味が強い在来の辛味大根。そばの薬味に使われる。
- 青長大根あおながだいこん外も中も緑色になる中国系の大根。甘みがあり、生食や漬物に使う。
- ミニ大根みにだいこん根長20cm前後の小型種。プランターや浅い畑でも作れる。