サトイモの品種
土垂
関東でもっとも広く作られている子芋用のサトイモ。親芋のまわりにできる子芋を食べる。粘りが強く、煮崩れしにくいため煮物に向く。貯蔵性も高く、冬を越して春先まで置ける。スーパーで「里芋」として売られているものの多くがこの品種にあたる。
どだれ
おすすめ
煮崩れしにくく貯蔵性も高い、関東の標準品種。サトイモの味と扱い方の基準になるので、ここから入ると他の品種との違いが分かる。
ほかの品種と何が違うのか
スーパーで「里芋」として売られているものの多くがこれにあたる。
この品種が生まれた理由
サトイモは、親芋を食べるもの、子芋を食べるもの、両方食べるものに分かれる。土垂は子芋用の代表格で、一株からたくさんの子芋が穫れる。煮崩れせず貯蔵もきくため、産地でも家庭でも扱いやすい。品種名を意識せずに食べているサトイモは、たいていこれになる。
味と食感
粘りが強く、煮ても煮崩れしにくい。皮をむくとぬめりが出るので、下ゆでしてから煮ると味が入りやすい。煮っころがし、けんちん汁、いも煮に向く。
土垂を育てるときのコツ
この品種だから変わる点だけを挙げています。土づくりや水やりなどサトイモに共通する基本はサトイモのページを参照してください。
- 生育中に何度か土寄せする。子芋は親芋の上にできるので、土をかぶせないと露出して緑化する。
- サトイモは乾燥に弱い。夏に水を切らすと芋が太らない。敷きわらなどで土の乾きを防ぐ。
- 貯蔵性が高いので、まとめて掘って少しずつ使える。
プランター・家庭菜園で育てる
- 深型のプランターを使う。土寄せの余地を残して、最初は土を浅く入れる。
- 水を大量に使う。夏場は毎日、暑い日は朝夕の水やりが要る。
- 子芋は親芋の上にできるので、土を足していく必要がある。
収穫適期の見分け方
- 地上部の葉が枯れ始めたら掘りどき。霜に当たる前に掘る。
保存と食べ方
貯蔵性が高く、春先まで置ける。10℃前後の風通しのよい場所に置く。冷蔵庫は低温障害を起こす。
よくある失敗
- 水切れさせると芋が太らない。サトイモの失敗の多くは夏の乾燥にあたる。
- 冷蔵庫に入れると低温障害を起こす。10℃前後の風通しのよい場所に置く。
栽培カレンダー
サトイモの一般的な時期を表示しています。
| 作業 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 植え付け | 1月は植え付けの時期ではありません | 2月は植え付けの時期ではありません | 3月は植え付けの時期ではありません | 4月は植え付けの時期です | 5月は植え付けの時期です | 6月は植え付けの時期ではありません | 7月は植え付けの時期ではありません | 8月は植え付けの時期ではありません | 9月は植え付けの時期ではありません | 10月は植え付けの時期ではありません | 11月は植え付けの時期ではありません | 12月は植え付けの時期ではありません |
| 収穫 | 1月は収穫の時期ではありません | 2月は収穫の時期ではありません | 3月は収穫の時期ではありません | 4月は収穫の時期ではありません | 5月は収穫の時期ではありません | 6月は収穫の時期ではありません | 7月は収穫の時期ではありません | 8月は収穫の時期ではありません | 9月は収穫の時期です | 10月は収穫の時期です | 11月は収穫の時期です | 12月は収穫の時期です |
カレンダーの読み方
- タネまき
- 植え付け
- 収穫
- その時期ではない
露地栽培(屋外の畑・プランター)を想定した目安です。ハウスやトンネルを使うと時期は前後します。同じ露地でも北海道と沖縄では1〜2か月ずれるため、 旬のおおよその位置をつかむものとしてご覧ください。
サトイモのほかの品種
9品種。果実の大きさや産地で見比べられます。
- 石川早生いしかわわせ大阪府大阪府石川村(現・河南町)が名の由来とされる早生の子芋用品種。8月末から穫れ始めるので、サトイモの中でもっとも早く出回る。小ぶりでそろいがよく、皮ごとゆでて指でつまみ出す「衣被(きぬかつぎ)」に使われる。
- えびいも京都府京の伝統野菜何度も土寄せすることで曲がりと縞模様を付けた芋。海老に似た形からこの名がある。品種そのものというより、栽培の手間によってこの形になる。京の伝統野菜で、棒鱈と炊き合わせる京料理「いもぼう」に使われる。肉質は緻密で、煮崩れしにくい。
- 八つ頭やつがしら親芋と子芋がくっついて一つの塊になるサトイモ。頭がいくつも付いた形から「人の頭に立つ」と結びつけられ、正月の縁起物とされる。ホクホクとした粉質で、粘りの強い土垂とは食感が違う。葉柄(ずいき)も食べられる。
- セレベス芽が赤くなることから赤芽芋とも呼ばれる。名はインドネシアのセレベス島(現スラウェシ島)から導入されたことに由来する。親芋も子芋も食べられる兼用種。ぬめりが少なく、下ゆでなしでも扱いやすい。煮崩れしにくく、味は淡白でほくほくする。
- 京いもきょういも宮崎県地上に頭を出しながらタケノコのように伸びる親芋用のサトイモ。タケノコイモとも呼ばれる。「京いも」の名だが主産地は宮崎県で、京都とは直接の関係がない。粉質でほくほくしており、煮崩れしにくい。親芋を食べるので、1個が大きい。
- 大野芋おおのいも新潟県新潟県で作られてきた里芋。きめが細かく粘りが強い。地域で受け継がれてきた在来種にあたり、流通量は多くない。育成元が公開している詳しい品種特性は確認できていないため、収量や収穫日数はここでは記載しない。
- 二子さといもふたごさといも岩手県岩手県北上市の二子地区で受け継がれてきた里芋。粘りが強く煮崩れしにくい。東北の秋の行事食である「芋の子汁(いものこ汁)」に使われてきた。地域団体商標に登録されている。
- 蓮葉芋はすばいも芋だけでなく葉柄も食べられるサトイモの系統。葉柄は「ずいき」と呼ばれ、乾燥させて保存食にしたり、生のまま酢の物や煮物にしたりする。芋は粘りが強い。サトイモの葉柄はすべてが食べられるわけではなく、えぐみの少ない系統に限られる。
- 唐の芋とうのいも赤い芽が出るサトイモで、親芋も子芋も食べられる兼用種。「赤芽大吉」の名でも売られる。ぬめりが少なく煮崩れしにくいので、下ゆでを省いてそのまま煮られる。粉質でほくほくした食感になる。葉柄はずいきとして食べられる。