ほかの品種と何が違うのか
小学校で子どもに作らせたいという思いから、ジーンバンクの種で復活した。
この品種の要点
- 産地
- 東京都 / 日野市
この品種が生まれた理由
明治45年に日野市平山の篤農家である林丈太郎が見つけて固めた。乾きに強く収量も多いことから品種登録され、推奨品種として全国に広まった。その後、日野市でも陸稲が作られなくなり、農家からも種が無くなった。平成9年ごろ、林丈太郎の地元である日野市平山の平山小学校で、児童に話をするだけでなく実際に作らせたいという思いから種の捜索が始まった。地元のJA東京みなみや、協力農家で平山小の学童農園を熱心に指導していた小林和男により、農林水産省の生物資源研究所のジーンバンクに種があることが見つかり、少量を分けてもらって徐々に増やし、復活させた。
味と食感
陸稲なので、水稲とは粘りや食感が違う。
平山陸稲を育てるときのコツ
この品種だから変わる点だけを挙げています。土づくりや水やりなどイネに共通する基本はイネのページを参照してください。
- 水を張らない畑で作る。水田の作り方とは別のものになる。
- 乾きに強いのが持ち味にあたる。水稲のつもりで水を当てない。
プランター・家庭菜園で育てる
- 水を張らないので、ふつうのプランターで作れる。水田の設備は要らない。
- 乾きに強い品種にあたる。やりすぎるより、やや乾かし気味に育てる。
収穫適期の見分け方
- 穂が垂れて色づいたら刈る。
- 畑で作るので、水田より収穫の段取りが軽い。
保存と食べ方
もみのまま乾かして置き、食べる分だけすりつぶす。もみで置くほうが味が落ちにくい。
よくある失敗
- 水稲と作り方が違う。水田の手順をそのまま当てない。
- ジーンバンクから復活させた品種にあたる。種の入手先が限られる。
栽培カレンダー
イネの一般的な時期を表示しています。
| 作業 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| タネまき | なし | なし | なし | あり | あり | なし | なし | なし | なし | なし | なし | なし |
| 植え付け | なし | なし | なし | なし | あり | あり | なし | なし | なし | なし | なし | なし |
| 収穫 | なし | なし | なし | なし | なし | なし | なし | なし | あり | あり | なし | なし |
カレンダーの読み方
- タネまき
- 植え付け
- 収穫
- その時期ではない
露地栽培(屋外の畑・プランター)を想定した目安です。ハウスやトンネルを使うと時期は前後します。同じ露地でも北海道と沖縄では1〜2か月ずれるため、 旬のおおよその位置をつかむものとしてご覧ください。
このページの出典
- 平山陸稲(稲) 江戸東京野菜についてJA東京中央会
イネのほかの品種
10品種。果実の大きさや産地で見比べられます。
- おすすめコシヒカリ作付面積が国内でもっとも多いうるち米。粘りと甘みが強く、日本の米の味の基準になっている。ただし背が高く倒れやすいので、肥料を控えめにする必要がある。いもち病にも弱い。味のよさと作りにくさが同居している品種にあたる。
- ヒノヒカリ宮崎県宮崎県総合農業試験場が「コシヒカリ」に「黄金晴」を交配して育成した西日本の主力品種。1989年に水稲農林299号として命名登録され、翌1990年に品種登録された。作付割合は令和5年産で7.4%と全国3位。主産地は熊本・大分・鹿児島。
- ななつぼし北海道北海道立中央農業試験場が育成し、2001年に北海道の優良品種になった。作付割合は令和5年産で3.3%と全国5位で、北海道内では作付面積の約半分を占める。ほどよい甘みで味のつり合いがよく、冷めてもおいしい。
- はえぬき山形県山形県立農業試験場庄内支場が「あきたこまち」に「庄内29号」を掛けて育成し、1993年に品種登録された(登録番号第3346号)。ササニシキの後継を目指した品種で、冷害と倒伏に強い。作付割合は令和5年産で2.8%と全国6位。
- まっしぐら青森県青森県農林総合研究センターが「奥羽341号」に「山形40号」を交配して育成し、2005年3月に青森県の奨励品種になった。倒伏抵抗性が強く、いもち病抵抗性も強い。作付割合は令和5年産で2.5%と全国7位で、青森県のうるち米の77.9%を占める。
- ゆめぴりか北海道北海道立上川農業試験場が「札系96118」に「上育427号」を交配して育成した低アミロース米。2008年に北海道の優良品種になり、2009年産から市販された。炊いた米につやがあり、粘りが大変強い。作付割合は令和5年産で1.9%と全国8位。
- つや姫つやひめ山形県山形県立農業試験場庄内支場が1998年に「東北164号」を父、「山形70号」を母として交配し、2008年に山形県の奨励品種になった。熟期はコシヒカリと同程度の中生の中で、稈長が短く耐倒伏性にすぐれる。白色度が高く、炊いた米が白く輝く。
- きぬむすめ農研機構が育成し、2006年に品種登録された。コシヒカリ並みの良食味に、作りやすい栽培適性を持つ。コシヒカリより1週間ほど晩生で、早生品種と作期を分けられる。耐暑性は「強」。作付割合は令和5年産で1.8%と全国9位。
- ひとめぼれコシヒカリに「初星」を交配して育成された品種。コシヒカリの食味を受け継ぎつつ、寒さに強くなっている。1993年の大冷害でコシヒカリが大きな被害を受けるなか、ひとめぼれは比較的耐えたことで一気に広まった。東北から九州まで広く作られている。
- あきたこまちコシヒカリに「奥羽292号」を交配して育成された品種。秋田県が中心に作る。粒がそろい、冷めても硬くなりにくいので、弁当やおにぎりに向く。コシヒカリより早く穫れるので、収穫期を分散できる。