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ブドウの品種

マスカット・ベーリーA

新潟の岩の原葡萄園で川上善兵衛が育成した黒ブドウ。ベーリーにマスカット・ハンブルグを交配し、1927年に交配、1940年に推奨品種として公表された。生食もワインも両方に使える。日本のワイン用黒ブドウでいちばん多く使われている品種にあたる。

ほかの品種と何が違うのか

日本のワイン用黒ブドウで最も使われている。生食もできる。

この品種の要点

育成元
川上善兵衛(岩の原葡萄園)(1940年〜)

どれだけ作られているか

全国の栽培面積 294.2ha2023年産

  1. 山梨県118.5 ha40.3%
  2. 山形県46.5 ha15.8%
  3. 兵庫県28.3 ha9.6%
  4. 広島県18.4 ha6.3%
  5. 岡山県15.2 ha5.2%

上位5都道府県まで。統計での品種名は「マスカットベリーA」です。
出典: 特産果樹生産動態等調査 果樹品種別生産動向調査(農林水産省)

この品種が生まれた理由

川上善兵衛は、日本の気候で育つワイン用ブドウを作るために私財を投じて交配を続けた人物にあたる。ヨーロッパ系の品種は雨の多い日本では病気に弱く、そのままでは育たなかった。そこで病気に強いアメリカ系のベーリーに、香りのよいヨーロッパ系のマスカット・ハンブルグを掛けた。交雑番号3986として1927年に交配し、1931年に実がなっている。その後、東京大学の坂口謹一郎らと成分分析と試食を重ね、1940年に推奨品種として公表された。

味と食感

イチゴやキャンディに例えられる甘い香りがある。酸味は穏やかで、渋みも強くない。果肉はやわらかく、果汁が多い。生で食べると素直に甘い。

マスカット・ベーリーAを育てるときのコツ

この品種だから変わる点だけを挙げています。土づくりや水やりなどブドウに共通する基本はブドウのページを参照してください。

  • 日本の気候に合わせて作られた品種なので、雨や病気に比較的強い。家庭で植えるブドウとしては育てやすい部類に入る。
  • 落葉後の冬に剪定する。春に切ると切り口から樹液が出続けて止まらない。
  • 実がなりすぎると味が乗らない。房数を減らして1房あたりに養分を回す。
  • 棚か垣根に誘引する。放任するとつるが伸びすぎて実がつかなくなる。

プランター・家庭菜園で育てる

  • 日本の気候に合わせて作られた品種なので、鉢でも病気が出にくい。容量20L以上を使う。
  • 皮がはがれやすいので、鉢の移動時に粒を落とさないよう房を支える。
  • 落葉後の冬に剪定する。春に切ると切り口から樹液が出続けて止まらない。

収穫適期の見分け方

  • 濃い紫黒色になり果粉が乗ったら穫る。生食なら早め、ワインなら遅めに穫る。
  • 房の先端まで色が回ってから穫る。
  • 袋をかけている場合は、外して1粒食べて確かめる。ブドウは穫ってから甘くならない。

保存と食べ方

房のまま袋に入れて冷蔵する。皮がはがれやすいので、洗うのは食べる直前にする。

よくある失敗

  • 香りに独特の甘さがあり、これを「フォクシー・フレーバー」と呼んで苦手とする人もいる。好みが分かれる。
  • 皮が実からはがれやすく、輸送や保存で粒が落ちやすい。

栽培カレンダー

ブドウの一般的な時期を表示しています。

月ごとのタネまき・植え付け・収穫の時期(露地栽培の目安)
作業123456789101112
植え付け
1月は植え付けの時期ではありません
2月は植え付けの時期ではありません
3月は植え付けの時期です
4月は植え付けの時期ではありません
5月は植え付けの時期ではありません
6月は植え付けの時期ではありません
7月は植え付けの時期ではありません
8月は植え付けの時期ではありません
9月は植え付けの時期ではありません
10月は植え付けの時期ではありません
11月は植え付けの時期です
12月は植え付けの時期です
収穫
1月は収穫の時期ではありません
2月は収穫の時期ではありません
3月は収穫の時期ではありません
4月は収穫の時期ではありません
5月は収穫の時期ではありません
6月は収穫の時期ではありません
7月は収穫の時期ではありません
8月は収穫の時期です
9月は収穫の時期です
10月は収穫の時期です
11月は収穫の時期ではありません
12月は収穫の時期ではありません

カレンダーの読み方

  • タネまき
  • 植え付け
  • 収穫
  • その時期ではない

露地栽培(屋外の畑・プランター)を想定した目安です。ハウスやトンネルを使うと時期は前後します。同じ露地でも北海道と沖縄では1〜2か月ずれるため、 旬のおおよその位置をつかむものとしてご覧ください。

ブドウのほかの品種

8品種。果実の大きさや産地で見比べられます。