ウメの品種
露茜
果皮がほぼ全面に赤く染まり、果肉も熟すにつれて赤くなるウメ。赤肉のニホンスモモとウメを掛け合わせた種間雑種で、農研機構が育成した。梅酒や梅ジュース、梅ジャムにするときれいな赤色になる。自家不結実で開花が遅いため、受粉樹の選び方に注意が要る。
つゆあかね
ほかの品種と何が違うのか
果肉まで赤い。梅酒にすると赤く染まる種間雑種にあたる。
この品種の要点
- 育成元
- 農研機構
どれだけ作られているか
全国の栽培面積 26.5ha2023年産
上位3都道府県まで。統計での品種名は「露茜」です。
出典: 特産果樹生産動態等調査 果樹品種別生産動向調査(農林水産省)
この品種が生まれた理由
ウメの果肉は黄色か薄い緑で、梅酒も琥珀色になる。露茜は赤肉のニホンスモモにウメを掛けた種間雑種で、果皮も果肉も赤い。実の性質や使われ方がウメに近いため、ウメとして品種登録された。色を後から付けるのではなく、色を持つ実から作るという発想にあたる。
味と食感
加工向きにあたる。梅酒や梅ジュースにすると赤い色が出る。ウメらしい香りは十分にある。
露茜を育てるときのコツ
この品種だから変わる点だけを挙げています。土づくりや水やりなどウメに共通する基本はウメのページを参照してください。
- 自家不結実にあたる。1本では実がならないので受粉樹が要る。
- 開花期が遅い。受粉樹には開花の遅いウメかアンズを選ぶ。南高、鶯宿、月世界のやや短い枝が使える。
- 開花期が合わない受粉樹を植えても実はならない。品種名だけで選ばない。
プランター・家庭菜園で育てる
- 鉢で作るなら10号以上。受粉樹をもう1鉢そろえる必要がある。
- 開花が遅いので、受粉樹も開花の遅い品種でそろえる。
- 加工向きにあたる。鉢で穫れる量でも梅酒なら足りる。
収穫適期の見分け方
- 果皮が全面に赤く染まったら穫りどきにあたる。
- 果肉は熟すにつれて赤くなる。切って色を確かめる。
- 加工向きなので、完熟させすぎず色が回った時点で穫る。
保存と食べ方
穫ったらすぐ漬ける。梅酒や梅ジュースにすれば長くもつ。
よくある失敗
- 受粉樹を用意しても開花期が合わなければ実がならない。ここでつまずく例が多い。
- 生では食べない。ウメは加工して食べるものにあたる。
栽培カレンダー
ウメの一般的な時期を表示しています。
| 作業 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 植え付け | 1月は植え付けの時期です | 2月は植え付けの時期です | 3月は植え付けの時期です | 4月は植え付けの時期ではありません | 5月は植え付けの時期ではありません | 6月は植え付けの時期ではありません | 7月は植え付けの時期ではありません | 8月は植え付けの時期ではありません | 9月は植え付けの時期ではありません | 10月は植え付けの時期ではありません | 11月は植え付けの時期です | 12月は植え付けの時期です |
| 収穫 | 1月は収穫の時期ではありません | 2月は収穫の時期ではありません | 3月は収穫の時期ではありません | 4月は収穫の時期ではありません | 5月は収穫の時期ではありません | 6月は収穫の時期です | 7月は収穫の時期です | 8月は収穫の時期ではありません | 9月は収穫の時期ではありません | 10月は収穫の時期ではありません | 11月は収穫の時期ではありません | 12月は収穫の時期ではありません |
カレンダーの読み方
- タネまき
- 植え付け
- 収穫
- その時期ではない
露地栽培(屋外の畑・プランター)を想定した目安です。ハウスやトンネルを使うと時期は前後します。同じ露地でも北海道と沖縄では1〜2か月ずれるため、 旬のおおよその位置をつかむものとしてご覧ください。
ウメのほかの品種
5品種。果実の大きさや産地で見比べられます。
- おすすめ南高なんこう和歌山県梅干し用の最高級品種。果肉が厚く種が小さい。皮がやわらかく、漬けると口当たりがよい。明治期に高田貞楠氏が見つけた大果の梅が元で、昭和25年に和歌山県立南部高校の生徒と教師が調査してこの系統を優良と判定した。南部高校の「南」と高田の「高」から「南高」と名付けられ、昭和40年に登録された。
- 白加賀しろかが関東で広く作られる大果種のウメ。果肉が締まっていて、梅酒や梅シロップに向く。花粉が少ないため1品種だけでは実がつかず、受粉樹が必ず要る。梅干しにもできるが、南高より皮が厚めになる。
- 豊後ぶんごアンズとの雑種とされる大果種のウメ。寒さに強く、東北などの寒冷地でも育つ。果実は40g前後と大きく、アンズに近い風味がある。花が大きく美しいので、花を観る目的でも植えられる。
- 小梅こうめ果実が5〜10gと小さいウメの系統。カリカリ梅にすると食感が残る。種が小さく果肉の割合が高いので、小さくても食べられる部分は少なくない。他のウメより早く、5月ごろに穫れる。
- 鶯宿おうしゅく奈良県奈良県を代表するウメの品種。自家不和合なので受粉樹が要る。実つきがよく多く穫れるが、果実に樹脂がにじむヤニ果が出やすい。梅酒に向き、実が締まっているのでカリカリ梅にもよい。開花が遅い品種の受粉樹としても使われる。