ナシの品種
多摩川梨
- 東京都
- 稲城市
多摩川流域で穫れる梨の呼び名。特定の品種名ではなく、産地による呼び分けにあたる。八王子・日野・立川・稲城・府中・調布・狛江、さらに川崎までの流域で作られる。
たまがわなし
「多摩川梨」は特定の品種名ではありません
ナシのうち、見た目や性質が近いものをまとめて呼ぶ名前にあたります。 この名前の種や苗は売っていないので、育てるときは具体的な品種名で探してください。
品種名ではない名前の一覧 もあります。
ほかの品種と何が違うのか
産地による呼び名で、品種名ではない。中身は幸水や豊水などにあたる。
この品種の要点
- 産地
- 東京都 / 稲城市
この品種が生まれた理由
江戸時代、稲城の代官だった増岡平右衛門と川島佐次右衛門が山城国から「淡雪」を持ち帰り、江戸に広まったという説がある。淡雪は江戸時代の水菓子として名が残っており、稲城市東長沼には「あわゆき公園」がある。大正時代に「長十郎」が全国的に作られるようになると、多摩川流域の梨が多摩川梨と呼ばれるようになった。なかでも稲城の梨は有名で、生産量は都内でいちばん多く、品質の高さが評価されている。ほかに多摩湖梨もあり、昔は東葛西の新川梨、羽田の羽田梨もあった。
味と食感
品種によって変わる。流域の産地で作られた梨をまとめて指す呼び名にあたる。
多摩川梨を育てるときのコツ
この品種だから変わる点だけを挙げています。土づくりや水やりなどナシに共通する基本はナシのページを参照してください。
- 産地の呼び名なので、作るときは品種名で選ぶことになる。
- 多摩川流域の気候と土に合う品種が選ばれてきた。
収穫適期の見分け方
- 品種ごとの穫り時に従う。多摩川梨という穫り時は無い。
保存と食べ方
品種によって変わる。いずれも冷蔵し、早めに食べる。
よくある失敗
- 多摩川梨という苗は売っていない。産地の呼び名にあたる。
- 品種によって味も穫り時も違う。まとめて考えない。
栽培カレンダー
ナシの一般的な時期を表示しています。
| 作業 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 植え付け | あり | あり | あり | なし | なし | なし | なし | なし | なし | なし | あり | あり |
| 収穫 | なし | なし | なし | なし | なし | なし | なし | あり | あり | あり | なし | なし |
カレンダーの読み方
- タネまき
- 植え付け
- 収穫
- その時期ではない
露地栽培(屋外の畑・プランター)を想定した目安です。ハウスやトンネルを使うと時期は前後します。同じ露地でも北海道と沖縄では1〜2か月ずれるため、 旬のおおよその位置をつかむものとしてご覧ください。
このページの出典
- 多摩川梨 江戸東京野菜についてJA東京中央会
ナシのほかの品種
6品種。果実の大きさや産地で見比べられます。
- おすすめ幸水こうすい「菊水」と「早生幸蔵」を交配して育成され、1959年に命名・登録された赤梨。名は両親の「幸蔵」の幸と「菊水」の水からきている。当時は品種登録制度が整っておらず、農林認定品種として「なし農林3号」に登録された。8月に穫れ、酸味が少なく果汁が多い。日本のナシの主力品種にあたる。
- 豊水ほうすい幸水に続いて9月に穫れる赤梨。幸水より酸味があり、甘みと酸味が合わさった濃厚な味になる。果実は幸水より大きく、350〜400g程度。幸水と組み合わせて植えると、8月から9月まで穫り続けられる。
- 二十世紀にじっせいき鳥取県青梨の代表品種。1888年に千葉県松戸市のゴミ捨て場で偶然発見された実生が元で、のちに鳥取県で広く作られるようになった。果皮は黄緑色で、みずみずしくさわやかな酸味がある。赤梨の幸水・豊水とは味の方向が違う。黒斑病に弱いので袋かけが要る。
- あきづき「新高」と「豊水」を交配した系統に「幸水」を交配して育成された赤梨。9月下旬に穫れ、幸水・豊水に次ぐ時期になる。500g前後の大玉で、甘みが強く酸味が穏やか。幸水と豊水の両方を親に持つ品種にあたる。
- 新高にいたか神奈川県立農事試験場で菊池秋雄が育成し、1927年に命名された大玉の赤ナシ。1個500g前後になり、幸水の1.5〜2倍の大きさにあたる。香りがよく、甘みは上品で酸味が少ない。10月に穫れる晩生種。
- 南水なんすい長野県長野県南信農業試験場が1973年に越後へ新水を交配して育成し、1990年に品種登録した赤ナシ。果重360gほどの扁円形で、糖度14〜15度と高いのに酸味が少ない。貯蔵性が高く、翌年3月ごろまで店に並ぶこともある。9月中旬から穫れる。