ナシの品種
新高
神奈川県立農事試験場で菊池秋雄が育成し、1927年に命名された大玉の赤ナシ。1個500g前後になり、幸水の1.5〜2倍の大きさにあたる。香りがよく、甘みは上品で酸味が少ない。10月に穫れる晩生種。
にいたか
ほかの品種と何が違うのか
1個500g前後。和ナシの中でもとくに大きい。
この品種の要点
- 熟期
- 晩生
この品種が生まれた理由
長く「新潟県の天の川に高知県の今村秋を交配した品種で、両県の頭文字から新高と名づけられた」と説明されてきた。ところが2010年の遺伝子解析で、花粉親は今村秋ではなく神奈川県の長十郎だと分かっている。名前の由来についても、当時日本領だった台湾の新高山にちなむという説がある。育成から百年近く経ってから、前提が覆った例にあたる。
味と食感
香りがよく、甘みは上品で酸味が少ない。果肉はやや粗めでシャリシャリした食感がある。果汁が多い。大きいので1個を何人かで分けて食べることが多い。
新高を育てるときのコツ
この品種だから変わる点だけを挙げています。土づくりや水やりなどナシに共通する基本はナシのページを参照してください。
- ナシは1本では実がつきにくい。開花期の近い別品種を近くに植えるか、人工授粉する。
- 実が大きくなるので、摘果を強めにする。1か所に1個を目安にする。
- 棚仕立てにして枝を水平に誘引する。放任すると上へ伸びて実がつかない。
- 黒星病が出やすい。落ち葉を片づけて越冬させない。
収穫適期の見分け方
- 10月に穫る晩生種にあたる。1個500g前後まで太らせる。
- 果皮が黄褐色になったら穫る。他のナシより遅い。
- 1個試し穫りして食べる。
保存と食べ方
晩生種で貯蔵性がある。新聞紙に包んで冷暗所か冷蔵庫の野菜室に置く。
よくある失敗
- 実が重いので、枝が折れたり実が落ちたりする。棚と支柱を確かめておく。
- 晩生種なので収穫が10月になる。それまで台風に当たる期間が長い。
栽培カレンダー
この品種の時期を表示しています。
| 作業 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 植え付け | 1月は植え付けの時期です | 2月は植え付けの時期です | 3月は植え付けの時期です | 4月は植え付けの時期ではありません | 5月は植え付けの時期ではありません | 6月は植え付けの時期ではありません | 7月は植え付けの時期ではありません | 8月は植え付けの時期ではありません | 9月は植え付けの時期ではありません | 10月は植え付けの時期ではありません | 11月は植え付けの時期です | 12月は植え付けの時期です |
| 収穫 | 1月は収穫の時期ではありません | 2月は収穫の時期ではありません | 3月は収穫の時期ではありません | 4月は収穫の時期ではありません | 5月は収穫の時期ではありません | 6月は収穫の時期ではありません | 7月は収穫の時期ではありません | 8月は収穫の時期ではありません | 9月は収穫の時期ではありません | 10月は収穫の時期です | 11月は収穫の時期ではありません | 12月は収穫の時期ではありません |
カレンダーの読み方
- タネまき
- 植え付け
- 収穫
- その時期ではない
露地栽培(屋外の畑・プランター)を想定した目安です。ハウスやトンネルを使うと時期は前後します。同じ露地でも北海道と沖縄では1〜2か月ずれるため、 旬のおおよその位置をつかむものとしてご覧ください。
ナシのほかの品種
5品種。果実の大きさや産地で見比べられます。
- おすすめ幸水こうすい「菊水」と「早生幸蔵」を交配して育成され、1959年に命名・登録された赤梨。名は両親の「幸蔵」の幸と「菊水」の水からきている。当時は品種登録制度が整っておらず、農林認定品種として「なし農林3号」に登録された。8月に穫れ、酸味が少なく果汁が多い。日本のナシの主力品種にあたる。
- 豊水ほうすい幸水に続いて9月に穫れる赤梨。幸水より酸味があり、甘みと酸味が合わさった濃厚な味になる。果実は幸水より大きく、350〜400g程度。幸水と組み合わせて植えると、8月から9月まで穫り続けられる。
- 二十世紀にじっせいき鳥取県青梨の代表品種。1888年に千葉県松戸市のゴミ捨て場で偶然発見された実生が元で、のちに鳥取県で広く作られるようになった。果皮は黄緑色で、みずみずしくさわやかな酸味がある。赤梨の幸水・豊水とは味の方向が違う。黒斑病に弱いので袋かけが要る。
- あきづき「新高」と「豊水」を交配した系統に「幸水」を交配して育成された赤梨。9月下旬に穫れ、幸水・豊水に次ぐ時期になる。500g前後の大玉で、甘みが強く酸味が穏やか。幸水と豊水の両方を親に持つ品種にあたる。
- 南水なんすい長野県長野県南信農業試験場が1973年に越後へ新水を交配して育成し、1990年に品種登録した赤ナシ。果重360gほどの扁円形で、糖度14〜15度と高いのに酸味が少ない。貯蔵性が高く、翌年3月ごろまで店に並ぶこともある。9月中旬から穫れる。