ショウガの品種
房州中太
- 千葉県
千葉県安房地域で長く作られてきた中ショウガ。中太、らくだとも呼ばれる。安房の総称である房州が名に付いている。塊の大きさが中くらいで、大ショウガが主力になるにつれて作付けが減り、消えかけていた。
ぼうしゅうちゅうぶと
ほかの品種と何が違うのか
大きさは中くらい。大ショウガに置き換わって消えかけた在来種。
この品種の要点
- 産地
- 千葉県
この品種が生まれた理由
安房地域は歴史のあるショウガ産地だが、主な栽培品種は形の大きい近江と三州で、その面積が増えるとともに古くから作られていた中太が減っていった。一方で地元のショウガ加工業者からは、特色ある加工品の素材として地元産の在来品種を求める声があった。長年ショウガを作ってきた生産者のなかから房州中太と思われるものが見つかり、千葉県が2014〜2015年度の産地ブランド発掘事業で栽培特性と加工適性を調べ、貯蔵試験と実需者とのマッチングを進めた。大きさで選ばれなくなった品種が、加工の素材として呼び戻された例にあたる。
味と食感
塊の大きさが中くらいで、大ショウガと小ショウガの中間にあたる。加工品の素材として求められてきた。
房州中太を育てるときのコツ
この品種だから変わる点だけを挙げています。土づくりや水やりなどショウガに共通する基本はショウガのページを参照してください。
- 中ショウガにあたる。葉ショウガには小ショウガ、根ショウガには中・大ショウガを使うのが一般的。
- 種ショウガは地元の生産者が受け継いできたもので、一般には出回らない。
- ショウガ共通で、連作を嫌う。4〜5年作付けしていない場所を選ぶ。
プランター・家庭菜園で育てる
- 大ショウガより塊が小さいので、容器でも収まりがよい。
- 種が手に入りにくい。容器で試すなら入手できる品種から始める。
- 乾燥に弱いのはショウガ共通。土の表面を覆って乾きを防ぐ。
収穫適期の見分け方
- 根ショウガとして太らせてから掘る。
- 霜が降りる前に穫り終える。
- 翌年の種にするものは、無病で生育のよい塊茎を選び分ける。
保存と食べ方
貯蔵の技術を確立することが事業の柱の一つになった。産地から長く消えていたため、置き方の知見そのものが失われていた。
よくある失敗
- 大きさでは大ショウガに勝てない。加工向けの用途を決めてから作る。
- 産地でも作付けが減っている。種の入手が最初の壁になる。
栽培カレンダー
ショウガの一般的な時期を表示しています。
| 作業 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 植え付け | なし | なし | なし | あり | あり | なし | なし | なし | なし | なし | なし | なし |
| 収穫 | なし | なし | なし | なし | なし | なし | なし | なし | あり | あり | あり | なし |
カレンダーの読み方
- タネまき
- 植え付け
- 収穫
- その時期ではない
露地栽培(屋外の畑・プランター)を想定した目安です。ハウスやトンネルを使うと時期は前後します。同じ露地でも北海道と沖縄では1〜2か月ずれるため、 旬のおおよその位置をつかむものとしてご覧ください。
このページの出典
ショウガのほかの品種
6品種。果実の大きさや産地で見比べられます。
- 八王子ショウガはちおうじしょうが東京都鮮やかな黄色味を帯びていて、辛味が少ない。筋っぽさが無く、みずみずしい。八王子市の加住町・小比企町・中野町・川口町・石川町などで作られている。
- 土佐大ショウガとさおおしょうが大ショウガにあたる品種。耐乾性があり、かん水設備のない畑でも収量が確保できる。埼玉県農業技術研究センターは、灌漑設備がない畑で作るなら種を買ってでも利益を得やすい品種としてこれを推している。
- 土佐一とさいち農林水産省がショウガの主要品種に挙げる大ショウガ。和歌山県の新ショウガ産地でも種ショウガに使われている。植え付けから収穫まで約6か月かかり、その間に使える除草剤が無いので、雑草をどう抑えるかが出来を左右する。
- 大生姜おおしょうが1株1kg以上になる大型のショウガの総称で、特定の品種名ではない。繊維がやわらかく辛味が穏やかなので、薬味だけでなく甘酢漬けや佃煮といった加工にも向く。スーパーで「しょうが」として売られている根しょうがの多くがこの系統にあたる。
- 金時生姜きんときしょうが小ぶりで赤みを帯びる在来系の小生姜。辛味と香りが非常に強く、少量で効く。薬味や生姜湯、ジンジャーシロップに使われる。大生姜に比べて収量は少ないが、香りの濃さで選ばれる。
- 谷中生姜やなかしょうが東京都江戸東京野菜若い根茎を茎ごと穫る葉生姜。東京・谷中が産地だったことが名の由来にあたる。江戸東京野菜に数えられる。根茎がふくらみ始めた早い時期に穫るので、繊維がやわらかく辛味も穏やか。味噌を付けて生でかじるのが定番の食べ方になる。