ニラの品種
ミラクルグリーンベルト
休眠の影響がほかの品種より強く出る品種。福島県の試験では、1年生株を5℃以下に200時間当てた区の収穫までの日数が41日となり、前後の100時間区・500時間区や対照品種より大きく遅れた。
ほかの品種と何が違うのか
休眠の出方が強い。保温を始める時期を外すと収穫が大きく遅れる。
この品種の要点
- 育成元
- 武蔵野種苗園
この品種が生まれた理由
ニラは低温と短日で休眠し、一定以上の低温に当たると休眠が明ける。休眠した株は萌芽が遅れるので、保温をいつ始めるかが収量を左右する。この品種は、その休眠の影響がほかの品種よりはっきり出ることが福島県の試験で分かった。産地へ新しい品種が入るとき、休眠の性質が分からないまま同じ暦で保温を始めると収量が振れる、という例にあたる。
味と食感
大葉系の品種で、葉幅が広い。伸長性は対照品種より劣る傾向があり、同じ日数では短めに仕上がる。
ミラクルグリーンベルトを育てるときのコツ
この品種だから変わる点だけを挙げています。土づくりや水やりなどニラに共通する基本はニラのページを参照してください。
- 1年生株は、被覆して保温を始める時期をとくに気をつける。
- 2年生株でも、収穫の時期がほかの品種より遅れる可能性がある。
- 5℃以下の低温が500時間を超えると、収穫までの日数は短くなっていく。
プランター・家庭菜園で育てる
- 伸びが遅いので、刈り取りを急がず草丈30cmまで待つ。
- 容器は外に置いて低温に当てる。室内に入れるのが早いと収穫が遅れる。
- 1年生株のうちは収穫を欲張らず、株を育てることに回す。
収穫適期の見分け方
- 草丈30cmを目安に刈るが、そこまでの日数が品種のなかで長い。
- 低温に50〜200時間当たった株は、収穫までの日数が伸びる。
- 500時間以降は日数が下がる。待つほうが早いという逆の関係になる。
保存と食べ方
伸びが遅いぶん、収穫の間隔を広く取ることになる。刈ったものは乾かさないよう包んで冷蔵し、次の刈り取りまでの日数を見込んで使う量を決める。
よくある失敗
- ほかの品種と同じ暦で保温を始めると、収穫が大きく遅れる。
- 伸長性が劣る。草丈でそろえようとすると収穫間隔が延びる。
地域別の作型
ニラの一般的な作型を表示しています。 暖地と寒冷地では作業の時期が1〜2か月ずれます。 品種によってさらに前後するので、正確な時期は種袋の作型図を確かめてください。
寒冷地東北・北海道・高冷地
| 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 春まき(2年目から収穫) |
一般地関東〜近畿の平野部。種袋では中間地と書かれる
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| 春まき(2年目から収穫) |
暖地九州・四国・南関東の平野部
| 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 秋まき(2年目から収穫) |
品種によってさらに前後します。正確な時期は種袋の作型図をご確認ください。
出典: ニラの育て方・栽培方法(失敗しない栽培レッスン)(サカタのタネ 園芸通信)
栽培カレンダー
ニラの一般的な時期を表示しています。
| 作業 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| タネまき | なし | なし | あり | あり | なし | なし | なし | なし | なし | なし | なし | なし |
| 植え付け | なし | なし | なし | なし | なし | あり | あり | なし | なし | なし | なし | なし |
| 収穫 | なし | なし | なし | あり | あり | あり | あり | あり | あり | なし | なし | なし |
カレンダーの読み方
- タネまき
- 植え付け
- 収穫
- その時期ではない
露地栽培(屋外の畑・プランター)を想定した目安です。ハウスやトンネルを使うと時期は前後します。同じ露地でも北海道と沖縄では1〜2か月ずれるため、 旬のおおよその位置をつかむものとしてご覧ください。
このページの出典
- 秋冬ニラの低温遭遇時間が生育に及ぼす影響と品種間差(東北農業研究 第67号)福島県農業総合センター
ニラのほかの品種
5品種。果実の大きさや産地で見比べられます。
- おすすめ広巾ニラひろはばにら葉幅が広くやわらかいニラの系統。刻んだときのかさが出るので、餃子の具やレバニラなど加熱料理に向く。ニラは一度植えれば数年穫り続けられるので、家庭菜園では株を残しておくと毎年使える。
- スーパーグリーンベルト大葉系の主力として長く作られてきた品種。各県の試験で比べるときの対照品種に使われ、黄ニラの軟化栽培でも基準にされる。促成栽培では低温期に葉の伸長が鈍り、収穫間隔が長くなる。
- タフボーイスーパーグリーンベルトに比べて収穫間隔が短く、多収。大分県の3年平均で収量は103パーセントほどになった。葉鞘が長く、1回目の収穫では10cmほどになるため倒伏させない管理が要る。葉色は同程度かやや濃い。
- 黄ニラきにら岡山県日光を遮って軟白栽培したニラ。品種ではなく、光を当てずに育てる栽培方法によってこの姿になる。葉緑素ができないので黄白色になり、緑のニラより香りがやわらかい。シャキッとした食感と甘みがある。岡山県が全国生産の大半を占める。
- 花ニラはなにらつぼみの付いた花茎を食べるニラ。葉を食べる普通のニラとは品種が異なり、花茎が伸びやすいよう育成されている。甘みがあって歯ごたえが残り、香りは葉ニラより穏やか。炒めものにすると持ち味が出る。