中晩柑の品種
不知火
農林水産省の果樹試験場口之津支場(長崎県)で清見にポンカンを交配して育成された柑橘。果実の上部が瘤のように盛り上がるのが見た目の特徴にあたる。皮がむきやすく種がほとんど入らない。糖度が高く、酸が抜けてから食べる。
しらぬひ
1本で実がなります。受粉樹は要りません。
1本で実がなる果樹の一覧 もあります。
ほかの品種と何が違うのか
上部が瘤のように出っ張る。「デコポン」は品種名ではなく商標。
この品種が生まれた理由
品種名は不知火で、熊本県の不知火町に由来する。市場でよく見る「デコポン」は登録商標にあたり、糖度13度以上・酸度1.0度以下という基準を満たしてJAから出荷されたものだけがこの名前を使える。同じ木から穫れた実でも、基準に届かなければ不知火として売られる。つまりデコポンと不知火は別の品種ではなく、同じ品種の呼び分けにあたる。
味と食感
糖度が高く、濃い甘さがある。酸が抜けたものは酸味が穏やかで、じょうのう(薄皮)ごと食べられる。果汁が多い。穫りたてはまだ酸が強い。
不知火を育てるときのコツ
この品種だから変わる点だけを挙げています。土づくりや水やりなど中晩柑に共通する基本は中晩柑のページを参照してください。
- 温州みかんより寒さに弱い。収穫が2〜3月と遅いため、その間の寒さで実が傷む。温暖地か、鉢植えで冬に移動できる形にする。
- 実が木についたまま冬を越すので、寒風が当たる場所は避ける。実に袋をかけて防ぐ方法もある。
- 1本で実がつく。受粉樹は要らない。
- 隔年結果しやすい。7〜8月に摘果して実の数を減らす。
プランター・家庭菜園で育てる
- 10号以上の鉢を使う。冬に軒下や室内へ移せるようにしておく。
- 収穫が2〜3月と遅い。鉢なら冬に移動できるので、寒冷地でも作りやすくなる。
- 隔年結果しやすい。7〜8月に摘果して数を減らす。
収穫適期の見分け方
- 果皮が橙色になり、上部の瘤がはっきり出たら穫る。収穫は2〜3月にあたる。
- 穫ってすぐは酸が強い。1か月ほど置いて酸を抜いてから食べる。
- 木につけたまま置きすぎると寒害を受ける。
保存と食べ方
穫ってすぐは酸が強い。風通しのよい涼しい場所に1か月ほど置いて酸を抜いてから食べる。これを予措という。
よくある失敗
- 穫ってすぐ食べると酸っぱい。1か月ほど置いて酸を抜く工程が要る。
- 「デコポン」と名乗れるのは基準を満たしてJAから出荷されたものだけにあたる。家庭で穫れたものは不知火と呼ぶのが正しい。
- 寒さに弱く、収穫期が真冬にかかる。寒冷地の露地栽培は難しい。
栽培カレンダー
この品種の時期を表示しています。
| 作業 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 植え付け | 1月は植え付けの時期ではありません | 2月は植え付けの時期ではありません | 3月は植え付けの時期です | 4月は植え付けの時期です | 5月は植え付けの時期ではありません | 6月は植え付けの時期ではありません | 7月は植え付けの時期ではありません | 8月は植え付けの時期ではありません | 9月は植え付けの時期ではありません | 10月は植え付けの時期ではありません | 11月は植え付けの時期ではありません | 12月は植え付けの時期ではありません |
| 収穫 | 1月は収穫の時期ではありません | 2月は収穫の時期です | 3月は収穫の時期です | 4月は収穫の時期ではありません | 5月は収穫の時期ではありません | 6月は収穫の時期ではありません | 7月は収穫の時期ではありません | 8月は収穫の時期ではありません | 9月は収穫の時期ではありません | 10月は収穫の時期ではありません | 11月は収穫の時期ではありません | 12月は収穫の時期ではありません |
カレンダーの読み方
- タネまき
- 植え付け
- 収穫
- その時期ではない
露地栽培(屋外の畑・プランター)を想定した目安です。ハウスやトンネルを使うと時期は前後します。同じ露地でも北海道と沖縄では1〜2か月ずれるため、 旬のおおよその位置をつかむものとしてご覧ください。
中晩柑のほかの品種
5品種。果実の大きさや産地で見比べられます。
- せとか農研機構が長崎県口之津で育成し、2001年に品種登録した柑橘。清見とアンコールを掛けたものに、さらにマーコットを交配している。果皮が薄く、じょうのう(薄皮)も薄いのでそのまま食べられる。香りが強く糖度が高い。2月ごろに穫れる。
- 清見きよみ静岡県の果樹試験場興津支場で、温州みかんの宮川早生にトロビタオレンジを交配して育成され、1979年に品種登録された。日本で最初に育成されたタンゴール(ミカンとオレンジの雑種)にあたる。オレンジの香りと、みかんの食べやすさを併せ持つ。3月から4月に穫れる。
- 八朔はっさく広島県発祥地広島県因島で1860年ごろに偶然生えた木から見つかった柑橘。果肉は粒がしっかりしていて、口の中でほぐれる食感がある。ほろ苦さと酸味があり、甘さは控えめ。じょうのうが厚いのでむいて食べる。2月から3月に穫れる。
- 甘夏あまなつ大分県1935年に大分県津久見市で、川野豊が夏みかんの枝変わりとして見つけた柑橘。1950年に品種登録された。正式な品種名は川野夏橙にあたる。夏みかんより酸味が少なく糖度が高い。果皮が厚く、むいてから薄皮も外して食べる。
- はるみ農研機構の興津拠点で清見にポンカンを交配して育成し、1999年に品種登録した柑橘。果重180〜200gの扁球形で、果皮は橙色でなめらか。皮がむきやすく、じょうのう(薄皮)も薄いのでそのまま食べられる。種が少ない。