ホウレンソウの品種
ちぢみほうれん草
寒さに当てて葉を縮ませたホウレンソウ。品種というより、露地で寒さにさらす栽培方法によってこの姿になる。葉が地面に張り付くように広がり、肉厚で濃緑になる。糖度が上がって非常に甘くなる。ハウスでは同じものにならない。
ちぢみほうれんそう
ほかの品種と何が違うのか
縮んだ葉は品種ではなく、寒さにさらす栽培方法の結果にあたる。
この品種が生まれた理由
植物は寒さに当たると細胞が凍らないよう糖を蓄える。ちぢみほうれん草はそれを積極的に利用したもので、収穫前にあえて霜や寒風にさらす。葉が縮んで地面に張り付くのは寒さから身を守る姿で、その状態がそのまま甘さの証になる。冬の露地でしか作れない。
味と食感
糖度が高く、普通のホウレンソウよりはっきり甘い。葉が肉厚で食べごたえがある。おひたしやソテーにすると甘さが分かる。
ちぢみほうれん草を育てるときのコツ
この品種だから変わる点だけを挙げています。土づくりや水やりなどホウレンソウに共通する基本はホウレンソウのページを参照してください。
- 秋にまいて、寒さに当てながら冬に穫る。ハウスで暖かく育てると縮まない。
- ホウレンソウは酸性土に弱い。石灰をまいて土の酸度を調整してから種をまく。
- 種は硬い皮に覆われている。一晩水に浸けてからまくと発芽がそろう。
プランター・家庭菜園で育てる
- 深さ15cm程度のプランターで作れる。
- 縮んだ葉は寒さにさらす作り方の結果にあたる。ベランダでも冬の冷え込みに当てないと縮まない。
- 冬どりなので、霜に当ててから穫る。
収穫適期の見分け方
- 寒さに当たって葉が縮れてから穫る。縮れていないうちは持ち味が出ていない。
- 草丈は低いままでよい。地面に張りつくように広がる。
- 霜に当たるほど甘くなる。焦って穫らない。
保存と食べ方
寒さにさらして縮ませたホウレンソウにあたる。葉が厚く甘みが強いので、おひたしにすると違いが分かる。濡れた新聞紙に包んで冷蔵する。
よくある失敗
- 暖かい環境で育てると葉が縮まず、甘みも出ない。寒さに当てることが前提にあたる。
- 葉が地面に張り付くので土が入りやすい。洗うのに手間がかかる。
地域別の作型
ホウレンソウの一般的な作型を表示しています。 暖地と寒冷地では作業の時期が1〜2か月ずれます。 品種によってさらに前後するので、正確な時期は種袋の作型図を確かめてください。
寒冷地東北・北海道・高冷地
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| 春まき | ||||||||||||
| 夏まき | ||||||||||||
| 秋まき |
一般地関東〜近畿の平野部。種袋では中間地と書かれる
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| 春まき | ||||||||||||
| 夏まき | ||||||||||||
| 秋まき |
暖地九州・四国・南関東の平野部
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| 春まき | ||||||||||||
| 夏まき | ||||||||||||
| 秋まき |
品種によってさらに前後します。正確な時期は種袋の作型図をご確認ください。
出典: ホウレンソウの育て方・栽培方法(失敗しない栽培レッスン)(サカタのタネ 園芸通信)
栽培カレンダー
ホウレンソウの一般的な時期を表示しています。
| 作業 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| タネまき | 1月はタネまきの時期ではありません | 2月はタネまきの時期です | 3月はタネまきの時期です | 4月はタネまきの時期です | 5月はタネまきの時期ではありません | 6月はタネまきの時期ではありません | 7月はタネまきの時期ではありません | 8月はタネまきの時期ではありません | 9月はタネまきの時期です | 10月はタネまきの時期です | 11月はタネまきの時期です | 12月はタネまきの時期ではありません |
| 収穫 | 1月は収穫の時期です | 2月は収穫の時期です | 3月は収穫の時期です | 4月は収穫の時期ではありません | 5月は収穫の時期です | 6月は収穫の時期です | 7月は収穫の時期ではありません | 8月は収穫の時期ではありません | 9月は収穫の時期ではありません | 10月は収穫の時期ではありません | 11月は収穫の時期です | 12月は収穫の時期です |
カレンダーの読み方
- タネまき
- 植え付け
- 収穫
- その時期ではない
露地栽培(屋外の畑・プランター)を想定した目安です。ハウスやトンネルを使うと時期は前後します。同じ露地でも北海道と沖縄では1〜2か月ずれるため、 旬のおおよその位置をつかむものとしてご覧ください。
ホウレンソウのほかの品種
5品種。果実の大きさや産地で見比べられます。
- アトラスほうれん草あとらすほうれんそう秋冬どり向けのホウレンソウ。葉に丸みがあり、株がまとまって育つ西洋種系にあたる。東洋種のような深い切れ込みはない。ホウレンソウは寒さに当たると糖を蓄えて甘くなるので、冬に穫るのがもっともおいしい。
- 次郎丸ほうれん草じろうまるほうれんそう愛知県愛知県で作られてきた東洋種のホウレンソウ。葉に深い切れ込みが入り、根元が赤い。アクが少なく甘みが強い。とう立ちが早いため秋まき向きになる。西洋種に比べて作型が限られるが、味の評価は高い。
- サラダあかりアクが少なく生で食べられるホウレンソウ。葉が丸みを帯び、やわらかい。普通のホウレンソウはシュウ酸が多くえぐみが出るため下ゆでするが、この系統はシュウ酸が少ないので生のままサラダにできる。
- オーライタキイ種苗のホウレンソウ。秋冬どりの品種で、生育が旺盛で収量が多い。葉が肉厚で食味がよく、根際が赤く色づく。広い作型に適応し、栽培が容易な部類にあたる。
- 西洋種ほうれん草せいようしゅほうれんそう葉が丸く切れ込みが浅いホウレンソウの系統。特定の品種名ではなく、東洋種に対する呼び方にあたる。とう立ちしにくいので春まきに向く。アクは東洋種より強く、根際の赤みも薄い。