ラズベリーの品種
ヒンボートップ
秋田県果樹試験場が夏果用と秋果用の両方で選抜した唯一の品種。夏果は平均果重3g以上の大果で、結果母枝あたり400g程度が期待でき、収穫盛期は7月10日前後。秋果も平均2〜3gと大果で、ほかの二季なり品種より早い8月下旬が盛期になる。
ほかの品種と何が違うのか
夏果・秋果の両方で選抜された。どちらも大果で、秋果は盛期が早い。
この品種の要点
- 果重
- 2〜4g
この品種が生まれた理由
ラズベリーは栽培管理が比較的やさしく単価も取れる果樹として面積が増えたが、品種ごとの収量や果実品質がはっきりしていなかった。秋田県果樹試験場が苗木の手に入る10品種を導入して比べ、夏果用3品種・秋果用2品種を選んだ。そのうち両方に名前が挙がったのがこの品種にあたる。二季なりを1品種で済ませたい場合の答えになる。
味と食感
大果で食べごたえがある。糖度は夏果で10.3パーセントと、同時に選抜されたほかの2品種よりやや低い。果肉の硬さは中程度で軟化しにくい。
ヒンボートップを育てるときのコツ
この品種だから変わる点だけを挙げています。土づくりや水やりなどラズベリーに共通する基本はラズベリーのページを参照してください。
- 夏果は7月初旬から8月初旬の約1か月が収穫期間になる。
- 秋果の盛期は8月下旬で、ほかの二季なり品種より早い。
- 灰色かび病を防ぐため、雨除け栽培が望ましい。
- ラズベリーは地下茎で広がる。放つと範囲が増えるので、場所を区切る。
プランター・家庭菜園で育てる
- 鉢で作ると地下茎の広がりを抑えられる。
- 雨が当たらない軒下に置くと灰色かび病を避けやすい。
- 収穫が終わった枝は根元から切る。鉢では込みやすい。
収穫適期の見分け方
- 夏果は7月10日前後が盛期。平均果重3g以上になる。
- 秋果は8月下旬が盛期。平均2〜3g。
- 赤く色づいて、軽く引いて外れるようになったら穫る。
保存と食べ方
果肉が軟化しにくいので、穫ってからの持ちはラズベリーのなかでは良いほう。それでも日持ちはしないので、その日に食べるか冷凍する。
よくある失敗
- 糖度は同時に選抜された品種よりやや低い。甘さで選ぶ品種ではない。
- 雨に当たると灰色かび病が出る。雨除けを考える。
栽培カレンダー
ラズベリーの一般的な時期を表示しています。
| 作業 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 植え付け | なし | なし | あり | なし | なし | なし | なし | なし | なし | なし | あり | あり |
| 収穫 | なし | なし | なし | なし | なし | あり | あり | なし | あり | あり | あり | なし |
カレンダーの読み方
- タネまき
- 植え付け
- 収穫
- その時期ではない
露地栽培(屋外の畑・プランター)を想定した目安です。ハウスやトンネルを使うと時期は前後します。同じ露地でも北海道と沖縄では1〜2か月ずれるため、 旬のおおよその位置をつかむものとしてご覧ください。
このページの出典
- 秋田県に適したラズベリー4品種(参考事項)秋田県果樹試験場
ラズベリーのほかの品種
4品種。果実の大きさや産地で見比べられます。
- おすすめインディアンサマー二季なり性のラズベリー。夏と秋の2回穫れる。実が大きく風味が濃い。ラズベリーは地下茎で広がって株を増やすので、放っておくと範囲が増える。収穫が終わった枝は根元から切る。トゲがあるので作業には手袋が要る。
- ヘリテージ秋果用として選抜された二季なり品種。平均果重1.5g前後と小さいが、安定して結実する。収穫盛期は9月中〜下旬で、同じく秋果用のヒンボートップより3週間ほど遅い。果肉の硬さは中程度で軟化しにくい。
- チルコチン夏果用として選抜された品種。平均果重2.5g前後とやや小さいが、結果母枝あたりの収量が300g以上と多い。収穫盛期は7月20日頃で、同じ夏果用のヒンボートップやスキーナトップより10日ほど遅い。
- ファールゴールド橙黄色の実がなるラズベリー。赤い品種より酸味が穏やかで甘みが強い。二季なり性で夏と秋の2回穫れる。色が目立たないので鳥に狙われにくいという利点もある。地下茎で広がる点、実った枝を根元から切る点は赤い品種と同じにあたる。