ユズの品種
沢井の柚子
- 東京都
- 青梅市
青梅市沢井に伝わるユズ。実が大きく、香りが強く、果汁が多い。皮が厚いので加工に向く。沢井は傾斜地が多く平地が少ないが土が肥えていて、田のあぜや道ばたに植えられたユズが、手入れをしなくてもよく茂って良い実を付けた。
さわいのゆず
ほかの品種と何が違うのか
実が大きく、皮が厚い。手入れをしなくてもよく実った土地の木にあたる。
この品種の要点
- 産地
- 東京都 / 青梅市
この品種が生まれた理由
沢井では、傾斜地ばかりで平地が少ないかわりに土が肥えていた。田のあぜや道のわきにユズが植えられ、気候と土が合っていたのか、手入れをしなくてもよく茂って良い実が穫れた。実が熟すころには馬に乗せて江戸へ運び、暮らしを支える収入にしていた。新編武蔵風土記稿にその記述が残る。果樹のなかでも、畑をつぶさずに現金収入になる作物だったことになる。
味と食感
香りが強く、果汁が多い。皮が厚いので、ゆず味噌やゆべし、ジャムのように皮を使う加工に向く。
沢井の柚子を育てるときのコツ
この品種だから変わる点だけを挙げています。土づくりや水やりなどユズに共通する基本はユズのページを参照してください。
- 傾斜地や道ばたのような、畑にしにくい場所でも育った木にあたる。
- 手入れをしなくても茂ったと伝わるが、実を穫り続けるならせん定はする。
- ユズはトゲが鋭い。収穫とせん定では手を保護する。
プランター・家庭菜園で育てる
- 鉢で作るなら、実が大きい分だけ枝に重みがかかる。支えを添える。
- 皮を使う木なので、薬剤を使わずに育てられる鉢のほうが向く面がある。
- 根詰まりすると実が小さくなる。2〜3年で一度植え替える。
収穫適期の見分け方
- 実が黄色く色づいてから穫る。皮を使うなら色がのってから。
- 青いうちに穫る青ゆずとして使う道もある。
- 江戸へ運んでいたのは実が熟すころにあたる。
保存と食べ方
皮を使う加工に回すなら、穫ってから早く仕込む。果汁は搾って冷凍しておける。皮が厚いので、刻んで冷凍しても香りが残る。
よくある失敗
- 皮が厚いので、果汁だけを目当てにすると歩留まりが悪く感じる。皮を使う前提で選ぶ。
- トゲで実に傷が付く。枝が込んだままにしない。
栽培カレンダー
ユズの一般的な時期を表示しています。
| 作業 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 植え付け | なし | あり | あり | あり | なし | なし | なし | なし | なし | なし | なし | なし |
| 収穫 | なし | なし | なし | なし | なし | なし | なし | あり | あり | あり | あり | あり |
カレンダーの読み方
- タネまき
- 植え付け
- 収穫
- その時期ではない
露地栽培(屋外の畑・プランター)を想定した目安です。ハウスやトンネルを使うと時期は前後します。同じ露地でも北海道と沖縄では1〜2か月ずれるため、 旬のおおよその位置をつかむものとしてご覧ください。
このページの出典
- 沢井の柚子 江戸東京野菜についてJA東京中央会
ユズのほかの品種
3品種。果実の大きさや産地で見比べられます。
- おすすめ多田錦ただにしき種がほとんど入らないユズ。トゲが少なく樹もコンパクトなので、鉢植えや家庭向きにあたる。実つきが早く、接ぎ木苗なら数年で穫れる。果汁が多く香りもよい。種を取り除く手間が要らないので、料理に使うときの扱いが楽になる。
- 木頭系ゆずきとうけいゆず徳島県徳島県那賀町の木頭地区が名の由来となったユズの系統。香りが高く果汁が多い。ユズの主力系統として各地で作られている。種が多く入るが、その種は焼酎に漬けて化粧水にするなど使い道がある。トゲが鋭く長いので、作業には注意が要る。
- 花ゆずはなゆず実が小ぶりのユズの仲間。「一才ゆず」とも呼ばれ、植えて2〜3年で穫れる。樹が小さく鉢植えに向くため、家庭でもっとも作りやすい。ただし本ユズとは別種で、香りは本ユズよりやや穏やかになる。花も香るので観賞用にもなる。