コムギの品種
柳久保小麦
- 東京都
- 東久留米市
うどんにすると非常においしく、香りがよいことで人気があった小麦。草丈が長いので、麦わらは農家のわら屋根にも使われた。収量が少なく倒れやすいことから姿を消し、「幻の小麦」と呼ばれた。
やなぎくぼこむぎ
ほかの品種と何が違うのか
実はうどん、わらは屋根。1本の作物を2通りに使っていた。
この品種の要点
- 産地
- 東京都 / 東久留米市
この品種が生まれた理由
嘉永4年(1851年)、いまの東久留米市柳窪の奥住又右衛門が、旅先から一本の穂を持ち帰って育て、そのなかから優れた小麦を見つけ出した。良質の小麦粉が取れてうどんにすると非常においしく、香りがよいと人気になり、第二次世界大戦の前までは東京各地や神奈川県など近隣でも作られた。草丈が長いので麦わらが農家のわら屋根に使われ、その点でも大事な品種だった。しかし戦時中の食糧増産のなかで、収量が少ないこと、倒れやすいことから姿を消し、幻の小麦と呼ばれるようになった。昭和の終わりに、四代目にあたる奥住和夫が熱意をもって、農林水産省の生物資源研究所のジーンバンクに保存されていたタネを300粒譲り受け、栽培を復活させた。
味と食感
うどんにすると非常においしく、香りがよい。これが人気の理由だった。
柳久保小麦を育てるときのコツ
この品種だから変わる点だけを挙げています。土づくりや水やりなどコムギに共通する基本はコムギのページを参照してください。
- 草丈が長く倒れやすい。倒伏を防ぐ作り方が要る。
- 収量は現代の品種に及ばない。それが姿を消した理由の1つにあたる。
- わらが長く取れる。屋根材としても使われてきた。
収穫適期の見分け方
- 穂が黄色く熟してから刈る。
- 倒れてからでは穫りにくい。倒伏する前に刈る。
保存と食べ方
香りが持ち味なので、粉にしたら早く使う。粒のまま乾かして置くほうが長くもつ。
よくある失敗
- 倒れやすい。密植すると共倒れになる。
- 収量を求める品種ではない。味と香りで選ぶものにあたる。
栽培カレンダー
コムギの一般的な時期を表示しています。
| 作業 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| タネまき | なし | なし | なし | なし | なし | なし | なし | なし | なし | あり | あり | なし |
| 収穫 | なし | なし | なし | なし | あり | あり | なし | なし | なし | なし | なし | なし |
カレンダーの読み方
- タネまき
- 植え付け
- 収穫
- その時期ではない
露地栽培(屋外の畑・プランター)を想定した目安です。ハウスやトンネルを使うと時期は前後します。同じ露地でも北海道と沖縄では1〜2か月ずれるため、 旬のおおよその位置をつかむものとしてご覧ください。
このページの出典
- 柳久保小麦(麦) 江戸東京野菜についてJA東京中央会