オオムギの品種
宗兵衛裸麦
- 東京都
- 八王子市
関東の冬の低温と乾燥に耐えるように選ばれた裸麦。耐寒性・品質・収量のどれを取っても優れており、最盛期の昭和10年には東京府の裸麦の作付面積の42%を占めた。
そうべえはだかむぎ
ほかの品種と何が違うのか
暖かい西日本の作物だった裸麦を、関東の冬に耐えるように作り変えた。
この品種の要点
- 産地
- 東京都 / 八王子市
この品種が生まれた理由
明治のころ、麦は欠かすことのできない主食だった。川口村(いまの八王子市川口町)では農地の90%近くが畑で、多くの農家が畑づくりに力を入れていた。河井宗兵衛は嘉永6年(1853年)に下川口村堀口で生まれ、農業技術の研究にきわめて熱心で、とくに裸麦の品種改良に力を注ぎ、4年あまりをかけてこの品種を生み出した。裸麦はもともと暖かい西日本の水田裏作で多く作られていて関東の気候には向いていなかったが、冬の低温と乾燥という悪条件を乗り越えてよく実るこの品種は、耐寒性・品質・収量のどれを取っても優れており、多くの農家の注目を集めた。明治の終わりには農業試験場も他府県との比較調査に取り上げて優良品種とし、最盛期の昭和10年には東京府の裸麦の作付面積の42%を占め、昭和17年には東京の奨励品種に採用された。
味と食感
裸麦なので、殻が実から離れやすい。麦飯や麦こがしに使われてきた。
宗兵衛裸麦を育てるときのコツ
この品種だから変わる点だけを挙げています。土づくりや水やりなどオオムギに共通する基本はオオムギのページを参照してください。
- 冬の低温と乾燥に耐えるよう選ばれた品種にあたる。関東向き。
- 裸麦は殻が離れやすい。脱穀のしかたが皮麦と違う。
収穫適期の見分け方
- 穂が黄色く熟してから刈る。
- 実が落ちやすくなる前に刈る。
保存と食べ方
殻が離れやすいぶん、粒がむき出しになる。湿気と虫の両方を防いで置く。
よくある失敗
- もともと西日本の作物にあたる。暖地の作り方をそのまま当てない。
- 主食として作られていた品種で、いまは作る人がごく限られる。
栽培カレンダー
オオムギの一般的な時期を表示しています。
| 作業 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| タネまき | なし | なし | なし | なし | なし | なし | なし | なし | なし | あり | あり | なし |
| 収穫 | なし | なし | なし | なし | あり | あり | なし | なし | なし | なし | なし | なし |
カレンダーの読み方
- タネまき
- 植え付け
- 収穫
- その時期ではない
露地栽培(屋外の畑・プランター)を想定した目安です。ハウスやトンネルを使うと時期は前後します。同じ露地でも北海道と沖縄では1〜2か月ずれるため、 旬のおおよその位置をつかむものとしてご覧ください。
このページの出典
- 宗兵衛裸麦 江戸東京野菜についてJA東京中央会
オオムギのほかの品種
3品種。果実の大きさや産地で見比べられます。